和了(ホーラ)の意味と和了率を上げる具体的な方法!

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和了(ホーラ)の意味と和了率を上げる具体的な方法!

和了は初心者の方にとって読み方や意味が分からない麻雀用語の1つでしょう。和了ホーラと読み、麻雀のアガりを意味します。英語だと winning と訳すことが出来ます。「アガること」=「和了すること」は麻雀において重要な局面であり、大切な和了関連の情報が多くあります。今回は和了と和了関連の重要事項、さらに和了の方法、和了率を上げる具体的な方法などをご紹介します!

目次


1. 和了(ホーラ)とは

  • 和了(ホーラ)=アガり
  • 和了するにはロンかツモ
  • 和了するには[ 1.和了形の完成 ] と [ 2.役作り ]が必要

和了(ホーラ)とは

和了はホーラと読み、麻雀のアガりを意味しています。アガりとは自分の手牌を一定のルールに準じて揃え、その局(キョク)で勝利を収めることです。つまり和了(ホーラ)=アガりであり、での勝利を意味しています。麻雀はどのプレイヤーが最初に和了するかを競うゲームなので、和了は最も重要なゲーム要素の1つとなります。

『 局(キョク) 』
麻雀ゲームの最小試合単位。配牌から誰かがアガるまで、又は、誰もアガらないで流局(リュウキョク)するまでが1局となる。

和了の読み

和了はホーラと読むのが正式な読み方なのですが、和了はアガりを意味していることから、「和了る(アガる)」、「和がる(アガる)」、「和がる(アガり)」などと読む場合があります。

和了するにはロンかツモ

麻雀でアガる方法はロンツモの2種類があり、ロンでの和了かツモでの和了がアガりとなります。和了したプレイヤーは和了を宣言して手牌を晒し(さらし)、手牌の揃え方が正しくルール違反がなければ和了確定となります。

『 ロン 』
最後のアガり牌を他家(ターチャ=他のプレイヤー) の捨牌を取得して和了形を完成させ、アガりを宣言し手牌を開く行為。正式には栄和(ロンホー)。

『 ツモ 』
最後のアガり牌を自摸(ツモ)によって取得して和了形を完成させ、アガりを宣言して手牌を開く行為。正式には自摸和(ツモホー)。

例えば、、

ロンでの和了は以下のような状態です。筒子の[ ] による筒子[ - ]のリャンメン待ちです。和了牌(アガり牌)は筒子の[ ]です。

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和了後

和了が確定した場合、和了したプレイヤーは自分の手役に応じた点数を獲得することが出来ます。和了したプレイヤーが親か子で同局が続行されるか局が流れる流局となるかが決まります。親の和了の場合は同局続行で親が連荘(レンチャン=親の連続)することになります(本場数が増える)。子の和了の場合は親が流れ次の局へ移ります。

和了するためには

ではどうすれば和了できるのでしょうか。和了するには2つの条件が必要です。1つは和了形(ホーラケイ、アガリケイ)を完成させること、もう1つは役を作ることです。この2つの条件を満たした場合に和了することが可能となります。


2. 和了形=完成形

  • 4面子1雀頭(4メンツ1ジャントウ)
  • 七対子(チートイツ)
  • 国士無双(コクシムソウ)

和了(ホーラ)するには和了形(ホーラケイ、アガリケイ)を作る必要があります。麻雀の和了形は3種類あります。麻雀基本の和了形である、4面子1雀頭(4メンツ1ジャントウ)、さらに特殊形の七対子(チートイツ)と国士無双(コクシムソウ)です。

4面子1雀頭(4メンツ1ジャントウ)の形

和了形3つのうちの1つ4面子1雀頭(4メンツ1ジャントウ)の形

最も基本的な和了形は4面子1雀頭(4メンツ1ジャントウ)と言われる形です。これは、3枚1組の牌の組み合わせが4つと2枚1組の牌の組み合わせが1つの合計14枚から構成される手牌の形です。

これが和了形です!
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※役は1・9・字牌なしで作られたタンヤオ

3枚1組の牌の組み合わせを面子(メンツ)と言い、2枚1組の牌の組み合わせは雀頭(ジャントウ=アタマ)と言います。そのため、この和了形を4メンツ1ジャントウと言います。この形が最も基本的な和了形となります。

4メンツ1ジャントウ
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※役は1・9・字牌絡みで作られたチャンタ

ではメンツやジャントウについて少し説明します。

面子(メンツ)とは

面子(メンツ)とは和了形を整える際に揃える牌の組み合わせです。基本は3枚1組でワンセットとする順子(シュンツ)刻子(コーツ)があります。さらに4枚1組でワンセットとする槓子(カンツ)があり、槓子を使用すると和了形の牌の枚数が15枚~18枚で構成されます。順子や刻子で和了形を作る場合は14枚です。和了形は順子や刻子で作る4メンツ1ジャントウ14枚が最も基本的な形です。

順子(シュンツ)とは

順子(シュンツ)は数牌(シューハイ=数字の牌)の連続した3枚1組の牌の組み合わせです。

数字の牌で、 など連続した数字で牌を揃えます。
※[ 9 1 2 ]や[ 8 9 1 ]などの組み合わせは出来ません。

刻子(コーツ)とは

刻子(コーツ)は全く同じ種類の数牌(シューハイ)や字牌(ジハイ、ツーパイ)を3枚1組にした牌の組み合わせです。

例えば、数字の牌の や 漢字の牌の など全く同じ種類の牌で3枚揃えます。

槓子(カンツ)とは

槓子(カンツ)は全く同じ種類の数牌(シューハイ)や字牌(ジハイ、ツーパイ)を4枚1組にした牌の組み合わせです。

例えば、数字の牌の や 漢字の牌の など全く同じ種類の牌で4枚揃えます。

雀頭(ジャントウ=アタマ)

雀頭(ジャントウ)は別名アタマとも言います。和了形には必ず1つ必要です。

これは、 など同じ種類の牌2枚1組で揃えます。アタマは数牌や字牌のどの種類の牌で作っても構いません。

七対子(チートイツ)の形

和了形3つのうちの1つ七対子(チートイツ)の形。和了形の特殊型の1つです。

『 対子(トイツ) 』
全く同じ種類の牌を2枚1組みした牌の組み合わせ。同種牌が後1枚で 刻子(コーツ) になる状態。

『 門前(メンゼン) 』
他家(ターチャ)の捨牌でポン、チー、明カンなどによる鳴きをせず、ツモによって自力で手牌を揃えること。

『 鳴く(晒す、叩く) 』
他家(ターチャ)の捨牌をポン、チー、明カンなどして取得することで面子(メンツ)を揃える行為。

国士無双(コクシムソウ)の形

和了形3つのうちの1つ国士無双(コクシムソウ)の形。和了形の特殊型の1つです。


3. 和了する方法と条件

和了する条件

すでに触れていますが、和了する条件は、

  • (1) 和了形=アガり形を揃える
    ・4メンツ1ジャントウ
    ・七対子(チートイツ)
    ・国士無双(コクシムソウ)
  • (2) 役を作る(一飜縛り=イーファン縛り)

この2つの条件を満たせば和了を宣言することが出来ます。1点注意すべき点は、ロンの場合フリテンでは和了できません。フリテンとは他家が打牌した和了牌を見逃したり自分の捨て牌の中に和了牌がある場合に、ロンアガりが出来ないテンパイのことです。詳細は『麻雀のフリテンの意味とは?「フリテンになる2つの条件」と「2つの回避方法」』をお読みください。

和了する方法

和了(ホーラ)する基本的な方法はロンとツモです。さらに特殊な場合があり、嶺上開花(リンシャンカイホウ)、槍槓(チャンカン)、天和(テンホー)、地和(チーホー)などがあります。

ロン

ロンは他家(ターチャ=他のプレイヤー)が打牌(ダハイ)した捨て牌で最後のアガり牌=和了牌を揃え和了(ホーラ)を宣言することです。ロンは正式には栄和(ロンホー)と言います。麻雀は4人でプレイするゲームですので、ロンは3人の打牌の中から和了牌を狙うことが出来るのでツモより和了牌が出現する可能性が高い特長があります。
『ロンアガりの例』
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麻雀はロンが決め手!ロンを見逃さないための基本すべて。

ツモ

ツモは自分で牌山から自摸(ツモ)した牌で和了を宣言する行為です。つまり和了牌を自摸(ツモ)で引き当てることです。ツモは正式には自摸和(ツモホー)と言います。
『ツモアガりの例』
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麻雀の基本中の基本、『自摸(ツモ)』で知っておきたい事

嶺上開花(リンシャンカイホウ)

嶺上開花(リンシャンカイホウ)とは、槓(カン)が成立した際に嶺上牌(リンシャンハイ)からツモする牌が和了牌である場合に成立する役のことです。

槍槓(チャンカン)でロンをされた場合は、嶺上開花は成立しません。また、4回の槓で場が流れる、四槓流れは槓の成立後に発生するので、嶺上開花が優先されます。

嶺上開花の詳細は『嶺上開花(リンシャンカイホウ)を狙うメリットとデメリット』をお読み下さい。

『 嶺上牌(リンシャンハイ) 』
開門(カイメン)した際、王牌(ワンパイ)の内、ドラ表示牌 の隣の最後の4枚。カン の時に 配牌 する 牌。

『 暗槓(アンカン) 』
配牌 や 自摸(ツモ) で 槓子(カンツ) を作る行為。

『 明槓(ミンカン) 』
鳴いて 槓子(カンツ) を作る行為。=大明槓(ダイミンカン)とも言う。

『 加槓(カカン) 』
ポン している状態で 同じ種類の牌を 自摸(ツモ) した場合に、 カン をして 槓子(カンツ) を作る行為。=小明槓(ミンカン)とも言う。

槍槓(チャンカン)

他家(ターチャ=他のプレーヤー)が加槓(カカン)をした牌が和了牌である場合、その牌でロンをすることで成立する役です。槍槓は河(ホー)に打牌された牌以外で唯一ロンが出来るケースです。

槍槓の詳細は『絶対に見逃してはいけない、槍槓(チャンカン)とは?』をお読み下さい。

天和(テンホー)

親の際、配牌(ハイパイ)完了時点で和了形が完成していた場合に成立する役です。また、天和は役満です。
役満は麻雀の最高点の役です。親の場合48,000点となります。
天和の詳細は『天から与えられしアガり役、天和(テンホー)』をお読み下さい。


4. 和了率とその他の指標

和了率とは

和了率はあるプレイヤーの和了する割合を示します。これは複数ある麻雀の代表的な指標の1つです。和了率は『和了数 ÷ 総局数 × 100%』で算出できます。例えば和了数が2回で総局数が10回であれば和了率は20%になります。和了率が非常に優秀なプロでも30%程度が限界だと言われています。通常は10%~、上手な打ち手でも20数%程度でしょう。つまり麻雀は10局行って1~3回程度和了出来るというゲームです。

麻雀の代表的な指標

和了率以外に麻雀には大切な指標が幾つかあります。それらの指標と内容を覚えることで適正な和了率を考えることが出来ます。なぜなら、和了率のみ高くても意味がなく、他の指標とのバランスが重要になるからです。例えば和了率が高くても放銃率が和了率は他の指標と合わせて相対的に考えましょう。ここで代表的な指標を説明します。

  • 1位率=トップ率:全試合1位獲得割合
  • 平均順位:全試合の平均順位
  • 放銃率(ホウジュウリツ):振り込む割合
  • 平均打点(平均和了点):全試合の平均打点
  • リーチ率:総局数のリーチ割合
  • 副露率(フーロ率):総局数の副露割合

指標:1位率=トップ率

半荘(ハンチャン)や東風戦(トンプウセン)など、あるプレイヤーの全試合で1位を獲得した割合です。この場合総局数ではありません。この割合が高ければ高い程その打ち手は強いと言えるでしょう。プロでもトップ率が30%に達すれば強いとされています。トップ率が31%の場合、平均順位は2.3位に相当します。実力が同等クラスにおいて平均順位が2.3位というのは、そのクラス中で非常に強い打ち手と言えます。

1位率 =
1位回数 ÷ 試合数(半荘戦や東風戦) × 100%

指標:平均順位

半荘や東風戦など、あるプレイヤーの全試合での平均順位です。平均順位の平均値は2.5位となります。つまり、2.5から2.4、2.3と順位を上げればそのプレイヤーは勝ち越していると言えます。平均順位を上げるには1位や2位を取得することです。

平均打点 =
(1位回数 × 1 + 2位回数 × 2 + 3位回数 × 3 + 4位回数 × 4) ÷ 試合数

指標:放銃率(ホウジュウリツ)

放銃率はあるプレイヤーの総局数における振り込む(ロンされる)割合を示します。放銃率はプロで10パーセント前後程度です。中には4~5%の打ち手もいます。つまり10局行って1、2回程度放銃してしまうということです。
麻雀は4人プレイなので、全員和了率が20%であれば、1局で誰かがアガる確率は80%(4 × 20%)ということになります。つまり自分以外のプレイヤーが和了する確率は60%となります。60%の和了率を誇るプレイヤーを相手にしているのと同じと考えることも出来るでしょう。和了率はプロでも30%程度が最高値なので、60%が如何に高い数値かということですね。つまり麻雀は和了より振り込みを回避し放銃率を低くすることが大切なゲームでもあるのです。

和了率 =
和了回数 ÷ 総局数 × 100%

例えば放銃率が3回で総局数が10回であれば放銃率は30%になります。

指標:平均打点(平均和了点)

平均打点は和了した時の点数の平均点です。平均和了点とも言います。この点数が高い場合、大きな手でアガっている割合が多いことになり、和了率は低くなる傾向があります。従って必ずしも平均打点が高いから良いとは言えません。ただ、低すぎると1位になれる点数が獲得出来ていないことも考えられます。また、赤牌が入ると平均打点が変わります。通常赤牌が入ると平均打点が1.2倍程度上昇します。

平均打点 =
総和了点数 ÷ 総和了回数

指標:リーチ率

そのプレイヤーがリーチを掛ける割合を示します。総局数におけるリーチを掛ける割合です。リーチは門前(メンゼン)である必要があるので、リーチ率が高いプレイヤーは門前で手牌を揃える割合が高く副露率が低くなります。リーチ率は20%前後になります。鳴きを多用するプレイヤーはリーチ率が15%~18%程度になるでしょう。鳴きが少ないプレイヤーではリーチ率は20%以上になります。

リーチ率 =
リーチ回数 ÷ 総局数 × 100%

指標:副露率(フーロ率)

全局数でポン、チー、カン(大明槓)、を行った割合です。副露率が上昇すると、食い下がり、リーチが出来ないなどのために平均打点が下がり、また、守備力が低下するので、放銃率が上昇する傾向があります。副露するとリーチが出来ないのでリーチ率は下がります。副露を多用するプレイヤーであれば、副露率は30~40%以上になるでしょう。

副露率 =
副露回数 ÷ 総局数 × 100%

大切なこと

大切なことは各指標の値が単純に高ければ良いとは言えません。和了率が非常に高くても放銃率が高く平均順位が低ければ良い打ち手とは言えないでしょう。指標のバランスが良く、1位率や平均順位の高いプレイヤーは強い打ち手と考えられます。そして、和了率などの他の指標の値がどのようになっているかで、そのプレイヤーのタイプが判断できます。


5. 和了率を上げる!

狙うべき出現率の高い役上位4つ

出現率が単純に高ければ良いというわけではありません。その中で狙うべき役があります。それが、リーチタンヤオホンイツ役牌(ヤクハイ)です。

リーチ

まずリーチは最も出現率の高い役であると同時に、他のプレイヤーを牽制し、一発ドラ裏ドラなどの可能性を得ることができる優れた役です。また、リーチをすれば、タンヤオやピンフなどの役が無くても、4メンツ1ジャントウの和了形さえ整っていればアガることができるのも大きな魅力です。プロでもリーチを大いに活用しています。初心者であれば、まずリーチでしっかりアガるようにしましょう!

タンヤオ

タンヤオは「1と9と字牌がない」という役であり、非常に作り易い役です。さらに鳴いても成立するというのが最も一般的なルールなので、鳴いてタンヤオ(=喰いタン)のみでアガるという方法が非常に役に立ちます。なかなかアガれない時、相手が非常に高い手でアガりそうな時、他家の親が連荘しており親を下したい時、逆に自分の親を連荘したい時、高い手を狙う上で翻数をプラスしたい時、などなど、、このような場合にタンヤオを活用することで、危険を回避したり、自分のアガりを継続させたりと、翻数をプラスさせたりと万能薬のような効果を発揮します。是非タンヤオを見直してみて下さい。

ホンイツ

ホンイツはマンズ・ピンズ・ソーズのいずれか一種類字牌のみで手牌を揃えると成立します。ホンイツは鳴いても2翻で成立し、メンゼンであれば3翻です。字牌と数牌(シューハイ)のいずれか一種類という形は比較的成立させやすい形です。初心者の方は中や發などの役牌には注目しますが、西や北などの役牌にはならない字牌(場が東で自分が南の場合)を早々と捨ててしまうことが多いでしょう。ですが、待ってください。手牌を良く見直すと字牌+数牌一種で揃えることが出来そうな場合が多いと思います。そのような場合は鳴いても成立するホンイツでアガりを目指してみましょう。スピードもあり翻数もあるので、とても重宝しますよ!鈴木プロのお墨付きです!

役牌(ヤクハイ)

役牌は(白 發 中)の三元牌や(東 南 西 北)の場風牌自風牌を刻子にすることで成立する役です。鳴いても成立するので簡単に作ることが出来ます。麻雀が上手な人は上手に活用します。麻雀が下手な人は下手に活用します。というのは、まったくアガれる見込みのない状態でひとまず鳴いてしまい、役牌は揃えたけどその後がぜんぜん揃わず逆に放銃してしまった…。などということがあるからです。役牌を鳴くタイミングや鳴いた後の対処などをしっかり考えましょう!

順子を作れ!

メンツは順子(シュンツ=連続した数字の牌3枚でメンツ作成)、刻子(コーツ=3枚同種の牌でメンツ作成)、槓子(カンツ=4枚同種の牌でメンツ作成)の3種類ありますが、その中でも順子が最も効率良く作れるメンツであり、他の刻子や槓子に比べても断然高い確率で順子が成立します。333 や 東東東 という形の刻子は3枚同じ牌で作る必要がありますが、麻雀は同じ種類の牌が4枚しかありません。つまり刻子を作るためには4枚中3枚を集める必要があります。一方順子の場合は、123 や 456 など数牌3種類から作ることが出来ます。3種類の合計枚数は12枚になるので、4枚の中から作る刻子に対して非常に有利です。槓子などは4枚中4枚すべて必要なので作るのはとても大変なのです。順子系の役であるピンフやイーペーコー、サンショクドウジュンなどは比較的作り易い役なので狙ってみて下さい。

リャンメン待ちを狙う

麻雀の待ちは、タンキ待ち、カンチャン待ち、ペンチャン待ち、ノベタン待ち、シャンポン待ち、そしてリャンメン待ちの5種類があります。これらの中で最も高い和了率を誇るのがリャンメン待ちです。

具体的にアガり牌の枚数を考える

例えば、

のリャンメン待ち はアガり牌が幾つあるでしょうか。この場合、 が4枚と が4枚の2種類で合計8枚です。
などの単騎待ち(タンキマチ)の場合は、自分の手牌で4枚中1枚使用するので残り合計1種類3枚となります。
などのカンチャン待ちの場合は、アガり牌が で合計1種類4枚です。
などのペンチャン待ちの場合は、アガり牌が で合計1種類4枚です。
などのシャンポン待ちは自分で4枚中2枚使用するので残り 2枚と 2枚で合計2種類4枚です。
などのノベタン待ちは、自分で4枚中1枚使用しているので、残り が3枚と が3枚の合計2種類6枚のアガり牌があります。

単騎待ちの待ち牌は 1種類3枚
ペンチャン待ちの待ち牌は 1種類4枚
カンチャン待ちの待ち牌は 1種類4枚
リャンメン待ちの待ち牌は 2種類8枚
シャンポン待ちの待ち牌は 2種類4枚
ノベタン待ちの待ち牌は 2種類6枚

このように リャンメン待ち、シャンポン待ち、ノベタン待ちなどの複数牌のアガり牌がある待ちはかなり有利になります。中でもリャンメン待ちは待ちの枚数が多いのでもっとも有利となります。実際のデータでもリャンメン待ちが最も有利とされています。

ダマテンで狙う

ダマテンとは黙ってテンパイということであり、テンパイしているのにリーチを敢えてしないことです。闇聴(ヤミテン)などとも言います。リーチをすると他家が警戒してなかなかアガり牌を出してくれない場合があります。ツモよりロンの方がアガり牌の出現する可能性は高いとされています。従ってダマテンをすれば、他家が警戒せず、ロンの可能性が上昇することがあります。ただ、ダマテンの場合はリーチと違って他家が警戒せず自分の手をどんどん進めてくるので、逆に他家のアガられることも考えて下さい。また、ダマテンの場合はリーチという役が無くなるので、手牌の中で役を成立させる必要があるので注意しましょう。
ダマテンについて詳しい内容は『ダマテンするのは何の為?~活用法と見破り方~』をお読み下さい。

ポン・チー・カン

ポン・チー・カンは、使いどころを間違わなければ非常に強力な武器となります。必要な牌を取得でき和了形完成へのスピードをアップさせることが出来ます。一方で鳴いて晒した牌はその後捨てたりできないので、自分が自由にできる牌が少なくなります。そうすると、自分が勝負をオリる場合、少ない牌の中から安全牌を探さなければならずいので防御力が下がります。従って、鳴く場合は和了形の道筋がしっかり見えている場合、リャンシャンテンやイーシャンテンで発動するのがセオリーなのです。

バランス

和了率を上げるには単純に攻めるということがあります。麻雀では「押す」や「突っ張る」とも言い、他家に対して勝負を降りずに危険牌を切って和了を目指す行為です。ですが、このような打ち方を行うと放銃率(放銃=ロンされること)も上ってくるでしょう。そうなっては元の木阿弥になってしまいます。つまり放銃率と和了率のバランスを考える必要があります。

タイプ

和了率と放銃率のバランスで以下のようなプレイヤーのタイプが考えられます。

タイプ内容
(1) 攻撃タイプ高和了率 × 高放銃率
(2) バランスタイプ高和了率 × 低放銃率
(3) 振り込みタイプ低和了率 × 高放銃率
(4) 防御タイプ低和了率 × 低放銃率

(1) 攻撃タイプ:高和了率 - 高放銃率

非常に攻撃的なプレイヤーで多くの局面で突っ張る(=勝負を降りずに危険牌を出す)タイプでしょう。和了率が高い分放銃率も高いので1位率は高くないと考えられます。このようなプレイヤーは副露率も高くなる傾向があります。麻雀は勝負を降りなければならない場合も多くあり、その見極めをしっかり行う必要があります。

(2) バランスタイプ:高和了率 - 低放銃率

このタイプのプレイヤーは上手な打ち手といえます。勝負する局面と勝負を降りる局面の見極めが出来ていると考えられます。このようなタイプのプレイヤーは、門前で手を揃えていることが多く、リーチ率が高くなる傾向があります。門前の場合は手牌13枚を自由に打牌できるので、その局面に合わせて柔軟に手を進めることが出来ます。

(3) 振り込みタイプ:低和了率 - 高放銃率

このタイプのプレイヤーは下手な打ち手といえるでしょう。突っ張る場合と引く場合の判断を誤っていると考えられます。勝負してはならない局面で突っ張ることで他のプレイヤーに振り込み、勝負をしなければならない局面で勝負を降りてしまい和了することが出来ないということが考えられます。このようなタイプのプレイヤーは副露率が高くリーチ率が低い傾向があります。

(4) 防御タイプ:低和了率 - 低放銃率

このタイプのプレイヤーはあまり勝負を仕掛けない打ち手と考えられます。勝負しなければならない局面で突っ張らずに降りる場合が多いと考えられます。放銃率が低いのは良いのですが、和了率を高くしなければ1位にはなれないので、結局半荘で負けることが多くなるでしょう。

押し引き

押し引きとは勝負を仕掛けるか降りるかということです。麻雀はこの押し引きの判断が非常に大切です。押す必要のない局面、押してはいけない局面、このような場合に勝負を仕掛ける人が多くいます。また、引く必要のない局面、引いてはいけない局面、このような局面で引いてしまう場合も多く見受けられます。この判断を正しく行えば「(2) バランスタイプ:高和了率-低放銃率」となり、誤ってしまうと「(3) 振り込みタイプ:低和了率-高放銃率」になります。
初心者の方はまずは以下を覚えましょう。
「 先手 良形 高得点 このうち2条件がそろったら押す 」
「 後手 悪形(愚形) 安手 このうち2条件がそろったら引く 」
この2点を踏まえて麻雀の和了率を上げてみましょう。

効率良く手牌を揃える

和了率を上げるために効率よく手牌を揃えたり、多面待ちを見落とさないための方法を以下の記事で紹介しています。

攻撃面で参考にしてみて下さい。

防御方法

放銃率を下げるために勝負を降りる際の防御方法としてスジ読みや壁、捨て牌読みについて以下の記事で紹介しています。

防御面で参考にしてみて下さい。


6. 同時和了の場合

頭ハネ(アタマハネ)

頭ハネは、ある1人の打牌した捨て牌に対して複数のプレイヤーが同時にロンを宣言した場合、打牌したプレイヤーからツモ順に優先順位があるというルールです。例えば東家の打牌に複数のプレイヤーがロンした場合、和了できる優先順位は 南家 → 西家 → 北家 の順番になります。

東家の打牌にロン優先順位は、[ 南家 → 西家 → 北家 ]の順番
南家の打牌にロン優先順位は、[ 西家 → 北家 → 東家 ]の順番
西家の打牌にロン優先順位は、[ 北家 → 東家 → 南家 ]の順番
東家の打牌にロン北先順位は、[ 東家 → 南家 → 西家 ]の順番

頭ハネとは?|意外と知らない麻雀ルール

二家和(リャンチャホー)=ダブロン

ある1人の打牌した捨て牌に対して、他のプレイヤー2人が同時にロンを宣言した場合、それを二家和(リャンチャホー)と言います。または、ダブロンとも言います。
この場合、アタマ跳ねのルールを採用するか2人のロンを認めて和了させるかに分かれます。その場にいるプレイヤー同士で確認しましょう。

三家和(サンチャホー)=トリプルロン

ある1人の打牌した捨て牌に対して、他のプレイヤー3人が同時にロンを宣言した場合、それを三家和(サンチャホー)と言います。または、「トリプルロン」「トリロン」とも言います。
この場合、(1).アタマ跳ねのルールを採用、(2).3人の和了を認めず流局、(2).3人の和了を認める、に分かれます。その場にいるプレイヤー同士で確認しましょう。
詳しくは『三家和とは?|三人同時ロンした時の対処方法。』をお読み下さい。


7. 和了に関するワード!

ワード説明
和了る
(アガる)
和了(ホーラ)を宣言して和了る(アガる)ことです。和了は和了(ホーラ)、和了る(アガる)、和了り(アガり)などと読みます。局でアガることを意味します。
出和了り
(デアガリ)
他家(ターチャ=他のプレイヤー)の打牌(ダハイ)した牌で和了ること、つまりロンのことです。
自摸和
(ツモホー=ツモアガり)
ツモで和了ること。
栄和
(ロンホー=ロンアガり)
ロンで和了ること。
アガラス最終局(オーラス)で和了ったにもかかわらず「最下位=ラス」の状態で終了してしまった状態。ラスの状態のまま東風戦(トンプウセン)や半荘(ハンチャン)など、ゲームを終了させてしまう和了のこと。
和了癖
(アガリグセ)
なかなか和了ることが出来ない場合に、アガりの成功例を1つでも作って調子や流れを変えたい場合に和了癖(アガリグセ)を付けると言う。和了癖を付ける場合は食いタンなど安くて早い手で和了を目指すことが多い。
和了トップ
(アガリトップ)
最終局(オーラス)で和了することが出来れば1位の状態で半荘や東風戦のゲームを終了できるプレイヤーに対して言う。
和了逃し
(アガリノガシ)
和了出来ていたはずの手において、自分のミスによって和了りを逃してしまうこと。
和了牌
(アガリハイ)
ロン牌やツモ牌のこと。和了った場合に最後の待ち牌のことを和了牌(アガリハイ)と言う。リャンメン待ちなど複数の待ち牌がある場合は、すべての待ち牌が和了牌となる。
和了放棄
(アガリホウキ)
ゲーム中に違反行為(=チョンボ)を犯してしまうことで和了することが出来ない状態。ペナルティーのこと。
和了目
(アガリメ)
和了できるかどうかの可能性を示す言葉。和了目があるとする場合は和了できる可能性がある状態で、和了目がないとする場合は和了できる可能性がない状態。
和了役
(アガリヤク)
和了した時の手役のこと。
和了連荘
(アガリレンチャン)
親が和了した場合には連荘(レンチャン=親の連続)が可能で、テンパイでは親が流れてしまうというルール。


8. まとめ

和了(ホーラ)アガりのことであり、アガりを競う麻雀ゲームにおいて非常に重要なゲーム要素と言えるでしょう。麻雀で強くなる1つの重要な事は、和了率(ホーラ率)を上げ放銃率(ホウジュウ率)を下げることです。同じ実力レベルでのバランスの良い和了率はプロでも20%~最大でも30%程度なので(和了率が高いが放銃率も高いのでは意味がありません)、初心者の方はもっと低くなるでしょう。数少ない和了のチャンスを見逃さないよう、和了の条件や方法を確実に押さえて和了逃し(アガリノガシ)を回避し、しっかりと和了させるようにましょう!

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皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!

  1. 誤字報告です。
    >ワンセットとする順子(シュンツ)と刻子(コーツ)がります。
    →刻子(コーツ)が【あ】ります。

    >ツモより和了牌が出現する可能性が高い特長があります。
    →特【徴】

    >嶺上開花の詳細は『嶺上開花(リンシャンカホウ)を狙うメリットとデメリット』
    →リンシャンカ【イ】ホウ

    >副露を多様するプレイヤーであれば
    →多【用】

    >役に立ちます。なかなかアガレれない時
    →なかなかアガ【】れない時

    >何れか一種類と字牌のみで手牌を揃える
    →【いず】れか(ひらがな推奨です)

    >何れか一種類という形は比較的成立
    →【いず】れか

    >最終局(オーラス)で和了ったにも関わらず
    →かかわらず(拘らず)

    • 麻雀豆腐編集部です。
      麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!

      >誤字報告です。
      申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
      いつも誠にありがとうございます!m(__)m

      コンテンツに間違いないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
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