素早くテンパイする方法とダマテン読みのコツ!
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素早くテンパイする方法とダマテン読みのコツ!

目次
  1. 聴牌(テンパイ)とは
    • 聴牌(テンパイ)
    • アガりの形=和了(ホーラ)の形
  2. 形式テンパイ・役なしテンパイ
  3. ノーテン罰符
  4. 黙聴(ダマテン)・闇聴(ヤミテン)
  5. テンパイでの待ちの形
    • (1) タンキ待ち(単騎待ち)
    • (2) ペンチャン待ち(辺張待ち)
    • (3) カンチャン待ち(嵌張待ち)
    • (4) リャンメン待ち(両面待ち)
    • (5) シャンポン待ち(双碰待ち、シャボ待ち)
    • (6) ノベタン待ち
    • 多面待ち・多面張(タメンチャン)
    • 複数種類の牌を待つテンパイ有利
  6. 素早いテンパイの作り方
    • 牌の強さを考える
    • 刻子より順子で作る
    • 鳴き(副露)を活用
  7. テンパイ即リーを仕掛ける!
  8. テンパイの気配を読む
    • テンパイを察知するのは難しい?
    • 捨て牌からテンパイ読む
    • 打牌(ダハイ)の速度が変わる
    • 鳴きが出たらテンパイを警戒
    • 相手の雰囲気に気を配る
    • 集中する!
  9. まとめ

聴牌(テンパイ)とはアガり一歩前の状態の事を指します。後1枚必要な牌が手牌に加わればアガりの形が完成する状態を「テンパイ」と言います。『アガれるか』或は『アガらせないか』、テンパイ状態はプレイヤー全員を巻き込む攻防の局面でもあります。

テンパイからアガりを勝ち取るか、テンパイを読み振り込みを回避するか、最終局面を制すためにテンパイの基礎知識と和了(ホーラ)や放銃(ホウジュウ)への対策を習得しましょう!

聴牌(テンパイ)とは

聴牌(テンパイ)

  • テンパイとは後1枚でアガり形が完成する状態
  • テンパイでない状態は不聴(ノーテン)と言う

聴牌(テンパイ)とは、後1枚必要な牌が揃えばアガり(和了=ホーラと言う)の形が完成する状態のことを言います。俗に「テンパる」や「張る」などとも言います。逆にテンパイでない状態のことを「不聴(ノーテン)」と言います。

麻雀は通常手元に13枚の牌があります。これを手牌と言います。和了(ホーラ)形=アガりの形を整えるには14枚の牌が必要で14枚目の牌がアガり牌となります。

[ 手牌の13枚 ]『ノーテン状態』

東東東一筒二筒九筒一索一索二索六索二萬七萬九萬

矢印
[ 手牌の13枚 ]『聴牌(テンパイ) → 後1枚でアガれる状態)』

東東東メンツメンツメンツメンツアタマ

矢印
[ 最後のアガり牌は筒子の9 ]

矢印
[ アガリの形は14枚で整う ]
筒子の 9 は ロン 或は ツモ で揃える

東東東メンツメンツメンツメンツアタマ

ではアガりの形を詳しく説明したいと思います。

アガりの形=和了(ホーラ)の形

和了形(アガり形)のおさらいをしてみましょう。知っている方は飛ばしてください。

  • アガリ形は4メンツ1ジャントウで合計14枚

4メンツ1ジャントウ=14枚

麻雀でアガることを和了(ホーラ)と言い、和了形(ホーラ形)を整えてアガるためには牌が14枚必要になります(4枚1組の面子である槓子が加わると最大で18枚になります)。アガるにはさらに、が必要になりますがここでは枚数や組み合わせについて説明します。役については『麻雀のルール、役(ヤク)が無いとアガれません!初心者必見、こんな時はこの役を狙え! 』をお読みください。

アガりの形は牌が決められたルールに従って14枚すべて揃った状態のことです。この14枚は3枚1組が4つと2枚1組が1つの組み合わせになります。3枚1組を面子(メンツ)と言い、2枚1組を雀頭(ジャントウ=アタマ)と言います。この形を一般的に『4面子1雀頭=4メンツ1ジャントウ』と言います。幾つか例外的な揃え方もありますが基本はこの形です。後述しますが、例外は七対子(チートイツ)や国士無双(コクシムソウ)の役と槓子(カンツ)が加わる場合の14枚以上の和了形です。

4メンツ1ジャントウのアガり形の例

東東東メンツメンツメンツメンツアタマ

面子(メンツ)

メンツは全く同じ種類の牌を3枚揃えるか数字の牌を連続した状態で揃えるか、この2種類があります。

刻子(コーツ)
『全く同じ種類の牌を3枚揃える』これを刻子(コーツ)と言います。
例:
東東東

順子(シュンツ)
『数字の牌を連続した形で揃える』これを順子(シュンツ)と言います。
例:
※順子の場合[ 8 9 1 ]や[ 9 1 2 ]という形は出来ません。

槓子(カンツ)
『全く同じ種類の牌を4枚揃える』これを槓子(カンツ)と言います。
例:
東東東東

雀頭(ジャントウ=アタマ)

雀頭(ジャントウ)は通称アタマと言います。同じ種類の牌を2枚1組で作ります。これは数字の牌(数牌=シューパイ)でも漢字の牌(字牌=ツーパイ)でも構いません。
例:

どのようなアガリ形であってもアタマは必ず1つ作ることになります。また、2枚1組の形のことを対子(トイツ)とも言います。
テンパイは残り1枚の牌が揃えばこのアガりの形が完成する状態のことなのです。

アガり形の例外

4メンツ1ジャントウ14枚という形がアガり形の基本ですが、例外が3つあります。まず、メンツに槓子が含まれる場合は15枚以上になり四槓子(スーカンツ=槓子4つ)で最大18枚となります。また、役満の国士無双(コクシムソウ)、2翻役のチートイツの役も4メンツ1ジャントウ14枚から外れます。国士無双はヤオチュウ牌(1・9・字牌)を1枚ずつ集める役、チートイツは2枚1組の対子(トイツ)を7組揃えます。各役の詳細は以下の記事をお読み下さい。

形式テンパイ・役なしテンパイ

  • 形式テンパイとはアガれる見込みがない場合、形式的にテンパイを作ること
  • 形式テンパイはノーテン罰符や親流れを防ぐために作る

形式テンパイとは

形式テンパイとは、局の終盤ツモ出来る牌も残り僅かとなりアガれる見込みがほぼない場合、役が付かなくてもテンパイの形にすることです。役なしテンパイとも言います。麻雀では4メンツ1ジャントウ14枚の形を整えることに加えて、役を作らなければ和了(ホーラ=アガる)することが出来ません。ですが、役付けを無視してテンパイの形を作り、形の上だけでもテンパイにすることがあり、これを形式テンパイと言います。

形式テンパイの例

例えば、手牌が以下の状態で残りのツモ数が1回の状態の場合。

この状態で上家(カミチャ)が萬子の6 を捨てたとします。ここで鳴いてしまうとチャンタの役(1・9・字牌絡みの面子で作成すると成立する役)が成立しなくなります。

鳴き

役は成立しなくなりますが、テンパイの形にはなりました。この状態で仮に南をツモしたとしてもアガることは出来ません。このようなテンパイを形式テンパイと言います。

なぜ形式テンパイを作るのか

なぜアガることが出来ないのに形式テンパイを作るのでしょうか。それは、ノーテン罰符親流れを防ぐためです。

不聴罰符を防ぐ

局中に誰もアガることが出来なかった場合、ノーテンのプレイヤーはテンパイのプレイヤーに対して、点数を支払うことになります。これを不聴罰符(ノーテンバップ)と言います。

親流れを防ぐ

親の場合、子がアガることが出来なければ親がテンパイさえ作れば親を連荘(レンチャン=親を繰り返しプレイする)することが出来ます。(全員ノーテンの場合は親続行が通常ルール)親でノーテンであれば親流れとなり、親が次のプレイヤーに移行してしまいます。

ノーテン罰符

  • ノーテン者はテンパイ者にノーテン罰符を支払う

不聴(ノーテン)罰符とは、どのプレイヤーもアガることが出来ずに局が終了(流局)してしまった場合、ノーテンのプレイヤーがテンパイのプレイヤーに点数を支払う罰符のことを言います。
各局では、場に3,000点あるものと計算し、ノーテン罰符はこの場にある3,000点を支払うことを意味しています。全員ノーテンの場合には点数は動きません。

聴牌(テンパイ)者:○
不聴(ノーテン)者:●
●1人の支払い ○1人の受け取り
●●●●全員ノーテン - 0点
●○○○3人テンパイ 3,000点 1,000点
●●○○2人テンパイ 1,500点 1,500点
●●●○1人テンパイ 1,000点 3,000点
○○○○全員人テンパイ 0点 -

黙聴(ダマテン)・闇聴(ヤミテン)

  • ダマテン:メンゼンでリーチを掛けないテンパイ(ヤミテンとも)

黙聴(ダマテン)とは

黙聴(ダマテン)とは、門前(メンゼン=鳴かずに自力で牌を揃える)でテンパイし、リーチを掛けないでいる状態の事です。闇聴(ヤミテン)とも言います。

テンパイなのでリーチを掛けることも可能ですが、黙聴(ダマテン)の場合は敢えてリーチをせずにリーチを掛けないことで獲れるメリットを選択します。逆にリーチのメリットを捨てることになります。ここで簡単にリーチのメリットとデメリットを挙げてみます。

リーチのメリット・デメリット

リーチのメリットデメリットのおさらいです。ダマテンはリーチのメリットを享受できない替りにリーチのデメリットも回避できます。

リーチのメリット
  • 和了したら1翻付く
  • 一発(1翻)の可能性がある
  • 裏ドラを乗せることが出来る
  • 他のプレイヤーを牽制出来る(リーチ最大のメリット)
  • スジ引っ掛けなどの駆け引きが出来る(他家を自分の捨て牌に注目させるので)
リーチのデメリット
  • テンパイであることを宣言する(他家に警戒させることでロンの確率が下がる)
  • 流局の場合手を公開する必要がある(狙いや戦術、癖などが場に晒される)
  • リーチ後手を変更できない(他家に対して無防備になる)
  • リーチ後ツモ切りしかないので振り込む可能性がある
  • 供託として1,000点棒を出す(アガれないと回収できない)

リーチについてはこちらをお読みください。『リーチについて一から学ぶ。即リーに勝機あり!

これらリーチのメリットやデメリットを考慮し、状況によってリーチを掛けないことがあり、それがダマテンとなります。

ダマテンを選択する状況

他のプレイヤーが明らかに高い点数の手をテンパイしているような状況

このような状況でリーチを掛けてしまうと、後は手を変更できずツモ切りなので危険な相手と真っ向勝負となってしまいます。仮に高い手に振り込んでしまった場合、回復不能なダメージを受けることもあります(ハコる可能性もあり=0点や-点となる)。このような事態を避けるためいつでも勝負を降りられるようにダマテンを選択します。

自分が高い手の場合

テンパイしている手が十分高い場合は一発や裏ドラが必要なく、リーチを避ける場合がありいます。リーチを掛けると様々なメリットを享受できますが、大きなデメリットとして相手を警戒させてしまうため、ロンでの和了(ホーラ=アガる)率が低くなります。リーチを掛けなくても高い得点を狙える手であれば、リーチのメリットを得る必要がない場合もあるので、ダマテンで和了を目指すことも考慮しましょう!

手持ちの点数が十分ある場合

現在1位であり2位との差も開いているような手持ちの点数が十分ある場合、リーチを掛けて高い点数を獲得する必要もなく、また、リーチによるデメリットによって振り込むこともないダマテンを選択するのが良いでしょう。

オーラスなどで僅差で1位を狙える場合

例えば自分の手持ちの点数が32,000点で2位であり、1位の点数は32,600点のような1位と2位の点数が非常に僅差の場合、このようなケースでは1,000点でも逆転が可能です。この場合リーチのメリットは非常に低いと言えます。リーチをしてしまうとリーチのデメリットが大きく突出します。供託用のリーチ棒1,000点も大きいと言えます。柔軟な対応が可能なダマテンで和了を目指しましょう。

ダマテンのメリット・デメリット

ダマテンのメリット
  • 他のプレイヤーを警戒させないのでロンの可能性が高い
  • 流局の場合手を公開する必要がない
  • 何時でも手を変更できる
ダマテンのデメリット
  • リーチや一発による得点UPを図れない
  • 裏ドラを乗せることが出来ない
  • 他のプレイヤーを牽制出来ない
  • スジ引っ掛けなどの駆け引きが出来ない

テンパイでの待ちの形

テンパイとはアガりまで後1枚の状態、即ち和了への『待ち』の形でもあります。麻雀の「テンパイの形=待ちの形」には基本となる形が6種類あります。それが以下です。

  • (1) タンキ待ち(単騎待ち)
  • (2) ペンチャン待ち(辺張待ち)
  • (3) カンチャン待ち(嵌張待ち)
  • (4) リャンメン待ち(両面待ち)
  • (5) シャンポン待ち(双碰待ち、シャボ待ち)
  • (6) ノベタン待ち

各待ちの形には特長があり、アガり牌の数や種類が異なります。それではそれぞれ確認していきましょう。

(1) タンキ待ち(単騎待ち)

  • 未完成雀頭の残り1枚を待つ
  • アガり牌は1種類で最大3枚
  • スジ読みが通用しない

タンキ待ちはテンパイの際、雀頭(ジャントウ=アタマ)が1枚しかなく未完成であり、残りの1枚を待っている「アタマ待ち」の形です。アガり牌は1種類で最大3枚です。アガり牌が手牌に加われば雀頭が完成し和了となります。この形はスジ読みが通用しません。


[ アガり牌は筒子の2 ]の1種類で最大3枚あります。

(2) ペンチャン待ち(辺張待ち)

  • 未完成順子の片方の端牌を待つ
  • アガり牌は1種類で最大4枚
  • スジ読みが通用しない

ペンチャン待ちはテンパイの際、メンツの1つが完成していない状態で、そのメンツが[ 8 9 ]の[ 7 ]待ちや[ 1 2 ]の[ 3 ]待ちなど数字の端がない順子(シュンツ)一歩手前の状態です。アガり牌が手牌に加われば順子が完成し和了となります。アガり牌は1種類で最大4枚です。この形はスジ読みが通用しません。


[ アガり牌は ]の1種類で最大4枚あります。

ペンチャン待ちの詳細は『ペンチャン待ちは悪魔の囁き 大胆にさばいてスッキリ麻雀』をお読み下さい。

(3) カンチャン待ち(嵌張待ち)

  • 未完成順子の真ん中の牌を待つ
  • アガり牌は1種類で最大4枚
  • スジ読みが通用しない

カンチャン待ちはテンパイの際、メンツの1つが完成していない状態で、そのメンツが[ 1 3 ]の[ 2 ]待ちや[ 6 8 ]での[ 7 ]待ちなど、真ん中の数字がない順子(シュンツ)一歩手前の状態です。アガり牌が手牌に加われば順子が完成し和了となります。アガり牌は1種類で最大4枚です。この形はスジ読みが通用しません。


[ アガり牌は ]の1種類で最大4枚あります。

(4) リャンメン待ち(両面待ち)

  • 未完成順子の両端の牌を待つ
  • アガり牌は2種類で最大8枚
  • スジ読みが通用する

リャンメン待ちはテンパイの際、メンツの1つが完成していない状態で、そのメンツが[ 5 6 ]での[ 4-7 ]待ちや[ 7 8 ]での[ 6-9 ]待ちなど、両端の牌が待ちとなる順子一歩手前の状態です。リャンメン待ちとなる2枚組を両面塔子(リャンメンターツ=リャンメン待ちの塔子)と言います。両端の待ち牌のどちらが来ても順子が完成し和了となります。アガり牌は2種類で最大8枚です。この形はスジ読みが通用します。


[ アガり牌は - ]の2種類で最大8枚あります。テンパイ6種類の中では1番有利な形とされています。一般的に良形(リョウケイ)と言われています。逆にペンチャン待ち、カンチャン待ち、タンキ待ちなどは悪形(アクケイ)と言われます。

(5) シャンポン待ち(双碰待ち、シャボ待ち)

  • 未完成刻子の牌を待つ
  • アガり牌2種類で最大4枚
  • スジ読みが通用しない

シャンポン待ちはテンパイの際、[ 筒4・筒4・中・中 ]など、待ちの形が対子(トイツ)2組ある状態で、トイツのどちらか一方が来た場合、一方が雀頭(ジャントウ=アタマ)となり、もう一方が刻子(コーツ)となります。


[ アガり牌は - ]の2種類で最大4枚あります。テンパイ6種類の中ではリャンメン待ちの次に有利な形と言えます。字牌などを組み合わせることで和了率が高くなります。アガり牌は最大4枚とペンチャン待ちやカンチャン待ちと同じですが、スジ読みが通用せず2種類のアガり牌があるので、比較的アガれる確率が高くなります。

(6) ノベタン待ち

  • 未完成雀頭の牌を待つ
  • アガり牌2種類で最大6枚
  • スジ読みが通用しない

ノベタン待ちはテンパイの際、雀頭が1枚しかなく完成していない状態で、[ 5 6 7 8 ]など[ 5 ]か[ 8 ]のアガり牌どちらか一方が手牌に加わればアタマが完成し和了する2枚待ちの形です。


[ アガり牌は - ]の2種類で最大6枚あります。

多面待ち・多面張(タメンチャン)

多面待ちとは3種類以上の牌をアガり牌とするテンパイの形です。上述した6種類の待ちの複合によって3面待ちから通常最大で9面待ちまでの形を作ることが出来ます。例外として国士無双の13面待ちがあります。詳細は『多面張のパターン解析。コツを掴んでアガり牌の見分けろ!』をお読みください。

複数種類の牌を待つテンパイ有利

良形リャンメン待ち

麻雀では多くのアガり牌で待ちを構えればアガれる可能性が上昇し有利になると考えられます。待ちの形=テンパイの形の種類の中では、比較的簡単に作ることが出来出現する頻度も多い「リャンメン待ち」の和了率(ホーラ率:アガる率)が一番高いとされています。また、シャンポン待ち(シャボ待ち)もリャンメン待ちと同じ2種類のアガり牌があり、リャンメン待ちに次ぐ良形とされています。

3種類以上のアガり牌を待ちとする多面待ち(タメン待ち)/多面張(タメンチャン)はリャンメン待ちより更に有利となりますが、出現する頻度の兼ね合いを考えると麻雀の世界ではリャンメン待ちの和了率の方が上となります。

各待ちのアガり牌の枚数を考える

例えば、 のリャンメン待ち はアガり牌が幾つあるでしょうか。この場合、 が4枚と が4枚の2種類で合計8枚です。
などの単騎待ち(タンキマチ)の場合は、自分の手牌で4枚中1枚使用するので残り合計1種類3枚となります。
などのカンチャン待ちの場合は、アガり牌が で合計1種類4枚です。
などのペンチャン待ちの場合は、アガり牌が で合計1種類4枚です。
  などのシャンポン待ちは自分で4枚中2枚使用するので残り 2枚と 2枚で合計2種類4枚です。
などのノベタン待ちは、自分で4枚中1枚使用しているので、残り が3枚と が3枚の合計2種類6枚のアガり牌があります。

リャンメン待ちの待ち牌は 2種類8枚
シャンポン待ちの待ち牌は 2種類4枚
ノベタン待ちの待ち牌は 2種類6枚
カンチャン待ちの待ち牌は 1種類4枚
ペンチャン待ちの待ち牌は 1種類4枚
単騎待ちの待ち牌は 1種類3枚

このように リャンメン待ち などの複数牌のアガり牌がある 待ち はかなり有利になります。

素早いテンパイの作り方

  • 牌の強さを知る
  • 受け入れ牌を多くする
  • 刻子より順子優先
  • 副露(フーロ=鳴き)を活用する

牌の強さを考える

面子が作り易いという視点で考えると牌の強さを測れます。強い牌を意識して集めることで4メンツ1ジャントウの和了形を最短で作ることが出来ます。つまり素早くテンパイを作れるのです。

1の場合の例

手牌に があるとします。 が加われば、 となり雀頭(=アタマ)が完成し4メンツ1ジャントウ完成に近づきます。 が来れば、 のペンチャンの状態となり、 が来れば、 のカンチャンの状態となり、いずれの場合も4メンツ1ジャントウに近づきます。つまり、対子か塔子が完成します。 の受け入れ牌は、 が3枚、 が4枚、 が4枚で合計3種類11枚となります。このようにして考えると数字の牌が1枚でもそれぞれの牌の強さがでるのです。4メンツ1ジャントウへ近づくために必要を牌を「受け入れ牌」と言います。この受け入れ牌が多い牌は強いと考えます。

受け入れ牌を数える

例えば、 と手牌にあるとします、この塔子(ターツ=あと1枚でメンツが完成する2枚1組)がメンツになるには、 が手牌に加われば良いですね。 が来れば、 のメンツとなり、 が来れば、 のメンツとなります。メンツが完成すればテンパイに近づくので に対する - は受け入れ牌となります。麻雀では同じ種類の牌は4枚あります。従って、 は4枚で も4枚あります。つまり、受け入れ牌の数は、 が4枚と 2種類8枚となるのです。これが受け入れ牌です。

字牌の場合は対子とするか刻子とするかしかなく、順子の形がないので、同じ種類の牌のみが受け入れ牌となります。何れの字牌も受け入れ牌は1種類3枚です。数牌より受け入れ牌が少なく牌効率は悪いということが分かります。

牌の強さ=受け入れ牌の多さ

強い
3 ~ 7
(受け入れ:5種類19枚)


2 と 8
(受け入れ:4種類15枚)


1 と 9
(受け入れ:3種類11枚)


字牌
(受け入れ:1種類3枚)

弱い

強い牌を優先して集めるようにしてみましょう。

刻子より順子で作る

和了(ホーラ=アガりの形)の形は4面子1雀頭ですが、面子(メンツ=3枚1組の組み合わせ)を効率よく作るには順子(シュンツ=数牌の連続した組み合わせ)が良いとされています。これは単純な話で、例えば、筒子の の順子を作る場合、筒子の[ 1 ][ 2 ][ 3 ]はそれぞれ4枚あるので合計12枚の中から作ることが出来ます。ですが、刻子(コーツ=3枚同じ種類の牌を揃える)の場合、例えば、筒子の の刻子を作るには4枚中3枚を集めなければなりません(麻雀牌は同じ種類の牌が4枚です)。12枚中3枚集める順子と4枚中3枚集める刻子では、圧倒的に順子が有利であることが分かると思います。

例えば手牌に筒子が とあるとします。筒子の が後1枚来れば の刻子が完成します。ここで筒子の をツモしたとします。他の面子がすでに完成している場合、 を切り捨てて とすれば、 のどちらか1枚手牌に加われば 或いは の順子が完成します。この場合、 の両方どちらが来ても良いので8枚の可能性があります。 の状態で を待つ場合は残り2枚の可能性しかありません。
は一見刻子一歩手前の状態ですが、順子を優先して考えることで面子完成の可能性を上昇させることが出来ます。

上記の説明で「他の面子がすでに完成してれば」という条件を入れましたが、まだテンパイまで遠い場合、筒子の をツモして、 の形は実は3面待ちの良い形ということを説明しておきます。これは[3]が来れば[333]の面子と[34]のリャンメン待ちとなり、[2]か[5]が来れば[33]と[234]あるいは[345]の雀頭+面子の形になります。

鳴き(副露)を活用

鳴きはポン、チー、カンなどによって他家(ターチャ=他のプレイヤー)の牌を取得して面子を作成する行為です。通常牌山からのツモによって牌を取得して手牌を作りますが、鳴きの場合は他家の捨て牌から必要な牌を取得することが可能です。なかなか必要な牌がツモできない場合や最後の牌が出てしまった場合は鳴きによって取得することで手牌を揃え、テンパイへ早く近づけることが可能です。

鳴きを活用して手を作る代表的なものに「喰いタン」があります。これは鳴いてタンヤオを作るということです。タンヤオは数牌(シューパイ)の 2 ~ 8 のみで手牌を揃える役ですが、鳴きがある場合でも成立する役でもあります。(喰いタンなしの場合もあるのでその場で確認しましょう。)タンヤオ自体が比較的簡単に作れる役であり、さらに鳴きによって牌を取得することで速攻でテンパイまでもっていける手法の1つです。

副露については『副露とは!ポン、チー、カンで鳴きを制し速攻役付テンパイ!』をお読み下さい。

テンパイ即リーを仕掛ける!

  • テンパイが早ければ和了率も高い
  • 他家の手を遅らせる・一発裏ドラの可能性

テンパイ即リー

テンパイ即リーとは、待ちの形が悪形(ペンチャン待ち・カンチャン待ち・タンキ待ち)であってもテンパイしたら即リーチを仕掛けるという手法です。スピード重視のデジタル麻雀において代表的な考えの1つです。一方でリャンメン待ちや多面張(タメンチャン)になるまでツモを進め、良形となってからリーチを仕掛ける方が有利だと考える人もいます。

なぜ有利?

近年オンライン麻雀が台頭しており、これに伴い多種多様なデータが蓄積され解析されています。これによると、どのようなテンパイの形であっても、テンパイが早ければ早いほど和了率も上昇するというデータがあります。良形を待ってツモ巡が進めば進むほど和了率が低下します。従って、良形を目指してツモ巡を進め和了率を下げるより、悪形でも和了率の高い状態で即リーチをしてしまった方が良いとされています。また、リーチは相手の警戒を喚起させ、他家の手を遅らせるという効果があります。これも大きな利点です。

一発・裏ドラ

リーチは、一発裏ドラの可能性があり、点数を上乗せして高くすることが可能です。リーチのみであっても、結果的に平均して3,000点程度の手になるというデータがあります。高得点を目指して手替わり作業でツモ巡を重ねて和了率を下げるより、悪形リーチのみでもテンパイ即リーを仕掛けるべきであるとされています。仮に手替わりで満貫以上を確定できるのであれば、和了率を下げたとしても手替わりを行う価値があるとされています。

楽しむ!

結局のところ、打ち手の楽しみ方にも依ると思います。合理的に勝利を獲得するのであればテンパイ即リーも必要となるでしょう。ですが、高得点を狙ったり好きな役を作りたいという楽しみ方もあるでしょう。自分なりに楽しく麻雀をプレイすることも大切な要素ですね。

テンパイの気配を読む

  • 捨て牌から読む
  • 他家のツモやダハイの速さから考える
  • 鳴きが出たらテンパイを警戒
  • 相手の雰囲気にも気を配り集中する

テンパイを察知するのは難しい?

他のプレイヤーがテンパイしているか否かを読むのはなかなか難しい技術でしょう。プロでも確実に読めるとは言えず、実力が拮抗している場合は猶更です。何時も一緒に麻雀をしているメンバーであれば、その人の雰囲気から「そろそろテンパイになっているのでは?」という気配を察知したりすることも可能でしょう。が、オンラインや初めての相手ではそのようなことも出来ません。

しかしながら、4人でプレイする麻雀では自分がアガれる可能性は1/4、相手がアガる可能性は3/4であり、他家(ターチャ)への警戒が大切なゲームです。従って全くの無防備でいる訳にもいきませんね。

少なくとも警戒すべき事柄があり、優先順位の高いものから考えてみましょう。

捨て牌からテンパイ読む

捨て牌の序盤・中盤・終盤の種類

序盤ヤオチュウ牌(1・9・字牌)が多く切り出されており、中盤から終盤に掛けて真ん中の数牌(シューパイ)も捨てられてきた場合はテンパイを警戒し、逆に序盤チュンチャン牌(2~8の数牌)が多く切り出されており、中盤から終盤にヤオチュウ牌が出てきた場合もテンパイを警戒する必要があるでしょう。つまり最初は不要な牌が切り出されるので、その逆の必要と思われる牌が切り出されて来たら手が揃ってきているという考え方です。

特定の牌がない

また、チンイツやホンイツなど染め手の場合はある特定の種類の牌が捨て牌に切り出されていません。このケースで中盤や終盤に集めているであろう種類の牌が捨てられてきた場合、既に手が整っていることが推測されるのでテンパイを警戒する必要があります。

捨て牌の流れが変わったら要注意です!

打牌(ダハイ)の速度が変わる

遅くなる

打牌(ダハイ)とは、ツモの後に手牌から不要牌を切り出す行為です。通常、序盤ではまだ手牌が揃っていないので明かな不要牌が幾つかあります。そのような牌はあまり考慮せずに捨てることが出来るでしょう。中盤から終盤にかけて手が整ってくると、点数を高めに構える、良形の待ちに構える、フリテンでないか確認する、リーチを掛けるか考える、場の捨て牌を確認する、などなど色々と考えることが増えてきます。イーシャンテン(一向聴=テンパイの1つ手前、和了まで後2枚の状態)やテンパイのプレイヤーはより真剣に考えるでしょう。その際、ダハイのスピードが遅くなることがあります。終盤にかけてツモやダハイのスピードが遅くなってきたら、手が揃ってきていることを考えテンパイを警戒してみましょう。

速くなる・勢いがでる

逆に狙いが定まっていて手が固まってくると打牌のスピードが早く勢いが出てくる場合もあります。そのような場合も、もうすでにテンパイしているのではという警戒を怠らないようにしましょう。
また、オンライン麻雀ではツモからダハイのスピードを意図的にコンピューターが操作する場合があります。いわゆるフェイクです。そうすることでそのプレイヤーが考えているように振る舞うことが出来ます。実際はツモ切りしているのですが、コンピューターが介在することで自動操作するのです。従ってオンラインの場合は打牌スピードを一打で判断しないようにしまよう。

また、上級者であれば常に一定の速度を保ってツモとダハイを繰り返し、手を読まれないように注意するでしょう。

鳴きが出たらテンパイを警戒

鳴きに注意!

ポン、チー、カンなどによる副露(=鳴き)は、通常リャンシャンテンやイーシャンテンの状態で行う行為とされています。なぜなら、手が整っていない状態で副露をしてしまうと、相手に警戒される上に自分の手牌を一部晒さなくてはならないので不利な点が多くなります。不利な状態となっても和了を狙えるとすれば、鳴きによってテンパイとなるか、少なくともイーシャンテンとなる状態がセオリーです。つまり、他家が鳴きを実行した場合テンパイとなっている可能性が高いとされます。

捨て牌の読み方について詳細を知りたい方は『麻雀の捨て牌の読み方を習得して振り込みを極限まで回避!』をお読み下さい。

相手の雰囲気に気を配る

対面している場合は相手の雰囲気に気を配ってください。何かしらのヒントがあると思います。私の経験上ダマテンのプレイヤーは大抵妙に静かになっています。そして不意を突かれたように「ロン」とされます。これは1つの例ですが、人間何かしらの反応が出るものです。プロの場合はプレイに波や揺らぎが出て相手に手の内を洞察されないようにするのも大切な技術の1つですが、素人ではそこまで徹底しないでしょう。

集中する!

やはりプレイに集中することが一番大切な要素だと思います。上述した事柄にも注意を払ってプレイするにはゲームに集中していなければなりません。「弱者の丁寧は強者の雑に勝る」というのはポーカープライヤーとしても有名なプロ雀士「小倉プロ」の名言です。勝ちにこだわり、場に注意を払いつつ他家に意識を向けゲームに集中することでダマテンを見抜いてみましょう!

まとめ

聴牌(テンパイ)和了(ホーラ=アガり)直前の最終段階です。手牌の再確認、テンパイ者とノーテン者の読み合い、捨て牌の読み、待ちの形による特長を考慮、ダマテンにより和了を目指すなど、様々な側面を考える必要があります。

テンパイとなったら安心せず逆に緊張感を高め、手牌や場をしっかり把握して勝利へ近づくための1手を打ち出しましょう!

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皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!

  1. 誤字報告です。
    >これの不聴罰符(ノーテンバップ)と言います。
    →これ【を】不聴罰符

    >このような事態を避けるため何時でも
    →【いつ】でも(「なんじ」と読む場合と区別するためひらがな推奨です)

    >牌を取得することで即効でテンパイまで
    →即座に  もしくは下記のどちらかでしょうか。
     即行=すぐに行くこと。すぐに行うこと。
     速攻=素早く攻めたてること。

    • 麻雀豆腐編集部です。
      麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!

      >誤字報告です。
      申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
      いつも誠にありがとうございます!m(__)m

      コンテンツに間違いないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
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