一盃口(イーペーコー)、初心者必修 基本が詰まった手役!【1翻役】
一盃口(イーペーコー)は比較的出現率が高めの1翻役ですが、門前(メンゼン)役なので手変わりがしやすく、そこから様々な役を見据える事が出来ます。しかし、イーペーコーは、タンヤオやピンフと比べると少々難易度が上がります。積極的に狙うというよりは、イーペーコーの形になってからの展開のさせ方で基本的な麻雀力が試される役と言えるでしょう。
そう聞くと、ちょっと及び腰になるかもしれませんが、アガり役の出現率ではトップ10には入る役なのでイーペーコーを通して、しっかりと麻雀の基本をマスターしましょう!
一盃口(イーペーコー)の成立まで
1-1. イーペーコーの成立条件
- 全く同じ並びの順子(シュンツ)が2組ある
- 2組の順子以外の面子に制限は無し
- アタマの制限は無し
- 門前(メンゼン)でなければならない
- 一盃口(イーペイコウ)
- 同じ順子を2組アガリの形
- 1翻 門前役 出現率:4.5%
全く同じ順子を2面子を作る。
1-2. 見落としやすいイーペーコー
この形、萬子(ワンズ/マンズ)の対子(トイツ)(トイツ=2枚一組)が連番で出来ていますね。実はこれ、イーペーコーの形になっているんです。ちょっと牌を並び替えてみましょう。
ご覧の通り、イーペーコーの形になっています。当たり前だと思われるかもしれませんが、意外と見落としやすいんです。このような対子(トイツ)の並びは、トイトイが見える場合もあれば七対子が見える場合もあります、一旦そう思い込むと近視眼的になってしまいがちなのです。
しかし、ここで言いたいのは、イーペーコーを見逃さずに狙いましょうという事ではありません。上記のような並びの場合、イーペーコーのみならず、トイトイ、七対子、三暗刻など、様々な役を見据える事が出来ます。イーペーコーを見逃さないだけでなく、そこから展開できる形をしっかり認識して、どの役が最上の手かを見極める力を磨きましょう。
イーペーコー絡みの手変わりの基本
イーペーコーの基本の形をみてきました。次はイーペーコーでアガる、またはイーペーコーから手変わりする為のポイントを見ていきましょう。
- 待ちと中膨れ(なかぶくれ)を理解する
- 嵌張待ち(カンチャン待ち)
- 出来合い型
- テンパイ時のフリテン
以上の4つがポイントです。中でも最大のポイントは手変わりがしやすいことと中膨れの理解にあります。麻雀は役を決め打ちしてやすやすとアガれるものではありません。しかもイーペーコー自体は1翻役なので決め打ちするよりも手変わりを含むのが基本となります。手変わりしやすいというのはなかなかのメリットといえるでしょう。
2-1. 待ちと中膨れ(なかぶくれ)を理解する!
イーペーコーはその役の性質上、多面待ちや中膨れ系の形になりやすいです。先ほども書いた通り、2つの順子(シュンツ)とも3つの対子(トイツ)とも見る事が出来ます。多面待ちが多いのはこの事と深く関係があります。まずはその中の多面待ちについてみてみましょう。
待ちについて
上記は、分かり易いようにイーペーコーの核となる2つの順子(シュンツ)部分を抜き出したものです。これはとの両面(リャンメン)待ちになっているのが分かりますか?どちらかの牌がくればイーペーコーの形になります。
一萬が来た場合
四萬が来た場合
しかしこの形の場合、初心者が特に気をつけるべきことが1つあります。それは、が来た場合です。分かり易いようにちょっと並び替えて見てみましょう。
五萬が来た場合
順子(シュンツ)が2組出来ていますね。とにばかり気を取られていると、この待ちを見逃してしまいます。もちろん、この場合はイーペーコーの役は付きませんが、これを見逃すと手変わりのチャンスを逃したし、最悪フリテンになってしまう場合があるので、キッチリ頭に入れておいてください!
中膨れについて
さて、次は中膨れについて見てみましょう。
中膨れとはシュンツの真ん中の牌が2枚ある形のことをいいます。
456の順子(シュンツ)の真ん中の牌であるピンズの5が重なっていますね、これが中膨れです。ここからイーペーコーの形になるにはとの2枚をツモる必要があります。都合よくこの2枚をツモるのはなかなか大変そうですね。なので、中膨れが即イーペーコーに繋がるというわけではありません。
しかし、かのどちらかをツモれれば、イーペーコーが目前に見えてきますし、その他にも様々な展開を見る事ができるので、この形は非常に重要なものとして覚えておいてください。
ピンズの4をツモった場合
2つの対子(トイツ)+ピンズの6、同じくの順子との両面搭子となり、次にピンズの6をツモれば晴れてイーペーコーの完成です!この場合はピンズの6をツモっても同じこととなります。
ピンズの5をツモった場合
1つの順子(シュンツ)と1つの対子(トイツ)が出来ました。この場合、をアタマにすることも可能ですね。
ピンズの3をツモった場合
1つの順子(シュンツ)と1つの両面(リャンメン)待ちへと早変わり!こちらもとてもおいしい形になりました。
このように、中膨れの形はツモ牌によってさまざまに変化します。イーペーコーを見据えやすい形として、ここでご紹介していますが、中膨れはイーペーコーに限らず様々な場面でカギとなる形ですので要チェックです!
2-2. イーペーコー嵌張待ち(カンチャン待ち)
次はイーペーコーにおけるカンチャン待ちの形をみましょう。カンチャン待ちとは、順子(シュンツ)の真ん中の牌を待つ形の事です。
この形でイーペーコーのテンパイを迎える事もよくあります。待ちが1種類で4枚中1枚を自分で持っているので、残りは最大で3枚です。これはあまり良い待ちとは言えませんね。
例えは、こんな手牌の場合。テンパイしていますが、役はイーペーコーの1翻だけですね。リーチをかけても2翻、運よく一発やドラがつけば良いのですが、カンチャン待ちに賭ける程の手では無いように思えます。更に、当り牌のが2枚場に出ているようであれば、残りは1枚となりアガれる見込みも低いので、序盤であれば思い切って手を変えたいところです。
2-3. イーペーコー出来合い型
これはもっとも簡単なかたちです。簡単というのは、テンパイの前にイーペーコーに必要な順子(シュンツ)が既に揃っている形だからです。そのまま門前(メンゼン)でアガればイーペーコー成立です。完全なる決め打ちは禁物ですが、こんな場合はイーペーコーをしっかり見据えてアガりたいところです。
2-4. テンパイ時のフリテンに注意!
この場合、でアガればイーペーコーとなりますが、もしをツモった場合はどうでしょう。では、イーペーコーが成立しません。この場合メンゼンツモで1翻は成立しますが、イーペーコーを成立させようとをツモ切ったらさー大変です。その時点でフリテンです。せっかくここまで揃えてきたものがパーになってしまいますね。もちろん、かを自らツモればアガれますが、トホホの極地です。
イーペーコーとの複合役
3-1. イーペーコー+ピンフ・タンヤオ
イーペーコーは2組の連番の順子(シュンツ)以外は特に指定がないので、ピンフやタンヤオととても相性が良い役です。ピンフやタンヤオを狙いにいく途上でイーペーコーが揃うことも結構あります。逆にイーペーコーを狙ってると自然とタンヤオになっている、なんてこともあります。役の複合を覚えて得点アップを狙いましょう!
イーペーコー+ピンフ
ピンフはアタマ以外すべて順子(シュンツ)で揃えてアガりの待ちはリャンメン待ちが条件です。
ピンフについてはこちらの記事をご覧ください。
イーペーコー+タンヤオ
1・9・字牌以外で作る役なのでイーペーコーとナイスコンビネーションです。
このように組み合わせて役を作れば、1翻役のイーペーコーもなかなかの攻撃力となります。
タンヤオについてはこちらの記事をご覧ください。
3-2. 七対子(チートイツ)は複合しない
チートイツは7組の対子(トイツ)を揃えると完成する役です。下記の例だとがイーペーコーの形になっているように見えますが、七対子の場合はこれらは対子として扱われるので、イーペーコーは複合しません。
チートイツについてはこちらの記事をご覧ください。
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下記プルダウンより役を選択してください。
役の詳細が表示されます。
符計算問題【お役立ちツール】
符計算問題にチャレンジしてみよう!
基本ルールと役を覚えたら次は点数計算です!
ざんねん。不正解です…
平和(ピンフ)+ツモ(門前清自摸和)+タンヤオ | 3翻 |
ピンフ+ツモ | 20符 |
まとめ
イーペーコーは、1翻役ながら麻雀の基本が詰まった役ということがみえてきたと思います。とくに中膨れの考え方は、イーペーコーだけのものではなく、さまざまな役などにも関わってくることなので基本を覚えて実戦で使えるようになるといいでしょう。そしてもう1つ重要なことは、順子(シュンツ)と対子(トイツ)の考え方で役が変わってくることも大切な要素となります。慣れるまでは並び方を実際に変えつつ打っていくと間違いもおこさずに考えることができます。なんどもなんども繰り返すうちに、並び替えをしなくても自然と俯瞰で見えるようになってきます。そこまできたらイーペーコーはもうあなたのものとなったと言えるでしょう。
手変わりもしやすい手なので使いこなせるようになると、戦いの幅が広がりますよ!