安牌(安パイ)は勝負のカギ!注目すべき4つの点
- 安牌(安パイ)の意味・安牌とは
- 安牌を見つける注目すべき4つの点
- 現物(ゲンブツ)
- ゲンブツの例
- ゲンブツはどのプレイヤーに対して有効?
- ゲンブツはどの牌?
- いつまで有効?
- どの程度有効?
- ゲンブツをみつける注目すべき4つの点
- 現物(ゲンブツ)同巡内
- 同巡内のゲンブツとは?
- 同巡内のゲンブツの例
- 同巡内のゲンブツをみつける注目すべき4つの点
- 完全安全牌
- 全員の捨て牌
- 完全安全牌をみつける注目すべき4つの点
- 合わせ打ちによる完全安全牌
- 合わせ打ちの完全安全牌をみつける注目すべき4つの点
- スジを追う
- スジ とは
- 基本の 6スジ
- 繋げて3スジ
- 7-1. 表スジ(オモテスジ)
- 7-2. 中スジ(ナカスジ)
- 7-3. 片スジ(カタスジ)
- 7-4. 壁スジ牌(ノーチャンス)
- まとめ
安牌(安パイ=アンパイ)とは他家(ターチャ)にロンされない牌のことです。正式には安全牌(アンゼンハイ)と言います。また、一般的にはロンされる可能性が低い比較的安全な牌も安牌に含めます。
安牌の見分け方を身につければロンされる(放銃)可能性を低くすることが出来るでしょう。特に麻雀初心者の方にとって安牌読みは必須の知識と言えます。他家が高い手をテンパイしている場合、安牌はまさに天から下された蜘蛛の糸と言えます!
安牌(安パイ)の意味・安牌とは
- 安牌とは「ロンされない牌/ロンされる可能性の低い牌」
- 安牌は勝負を左右する大きな要素
安牌とは
安牌(安パイ) とは正式には 安全牌 のことで、他家(ターチャ=他のプレイヤー)に確実にロンされることのない牌のことを指します。また、確実とは言えないが比較的ロンされる可能性の低い安全な牌も含めるのが一般的です。
安牌は勝負を左右する大きな要素
麻雀は4人でプレイするゲームです。そのため自分がアガれるのは4回中1回であるのに対して、他家がアガるのは4回中3回となります。アガる場合はツモとロンがありますが、ロンは他家3人の打牌(ダハイ)をアガり牌として和了(ホーラ=アガる)することが出来るので、当然ロンアガりの可能性が高くなります。つまり、他家によるロンを警戒することが非常に大切なことになります。他家のロンを警戒し振り込みを避けるためには、ロンされない、或はロンされる可能性が低い牌である安牌の見極めが重要となってきます。安牌は勝負を左右する重要なゲーム要素の1つと言えます。
安牌を見つける注目すべき4つの点
安全牌は「どの牌なのか?」「どのプレイヤーに対して有効なのか?」「いつまで有効なのか?」「どの程度有効なのか?」この4点を把握する必要があります。安全牌は大きく3つに分かれます。現物(ゲンブツ)、完全安全牌、スジ牌です。では各種類の安全牌について詳細を確認してみましょう。
現物(ゲンブツ)
ゲンブツとは、ゲンブツの対象となる他家(ターチャ)に対して100%ロンされることのない安牌のことです。
ゲンブツの例
以下の図でどのプレイヤーに対してどの牌がゲンブツであるか確認してみましょう。自分が東家(トンチャ)で西家(シャーチャ)がリーチしている状況です。
ゲンブツはどのプレイヤーに対して有効?
西家に対してのゲンブツ
例の図で示されているゲンブツは西家に対してのゲンブツです。ゲンブツは西家に対して有効になります。ではどのような牌がゲンブツとなるのか説明します。
ゲンブツはどの牌?
(1) 対象プレイヤーの捨て牌 = ゲンブツ
まず、西家自身の捨て牌はすべてゲンブツとなります。西家は自分の捨て牌にある牌ではロンすることは出来ません。なので安全牌となります。
(2) 対象プレイヤーの鳴かれた牌 = ゲンブツ
南家がポンしたは西家の捨て牌から取得しているので、これも西家に対してのゲンブツとなり安全牌です。チーやカンなどでも一緒です。見落としがちなので注意しましょう。
(3) 対象プレイヤーのリーチ後捨て牌(全員分) = ゲンブツ
3つ目に対象のプレイヤーがリーチをかけている場合、リーチ後に切られた全ての捨て牌はゲンブツとなります。これは西家を含め全プレイヤーの捨て牌が対象です。西家がリーチした後に河(ホー)に出された全プレイヤーの捨て牌はゲンブツとなるのです。
いつまで有効?
対象プレイヤーの捨て牌、鳴かれた牌、リーチ後の河(ホー=捨て牌のある場所のこと)の全プレイヤーの捨て牌、これらのゲンブツは局の最後まで安全牌として機能します。
どの程度有効?
対象プレイヤーに対して100%ロンされることはありません。
なぜ100%安牌となるのか
プレイヤー自身が捨てた牌や、リーチ後から場に切り出された捨て牌はフリテンルールによってロンすることが禁じられるため安全牌となるのです。
フリテンとは
フリテン とは ロン で アガる ことが出来ない テンパイ のことです。
フリテン には3種類あり、
- 1つ目、自分の捨て牌の中に ロン で アガる ための牌がある場合
- 2つ目、立直(リーチ) 後に 他家 の 捨て牌 を ロン せずに見逃してしまった場合
- 3つ目、同巡内(ドウジュンナイ)に アガり牌 が捨てられた場合
これらの場合は フリテン 状態で、ロン で アガる ことが出来ません。フリテンの詳しい説明は 「麻雀のフリテンとは?フリテンになる2つの条件と2つの回避方法」 をご参照下さい。
ゲンブツをみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』リーチ者やテンパイ者の「捨て牌」「鳴かれた牌」「リーチ後の河の捨て牌全て」
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』リーチ者やテンパイ者に対して
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』局の最後まで
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』対象者に対して100%安全牌
現物(ゲンブツ)同巡内
同巡内のゲンブツとは?
ゲンブツには同巡内のみ有効というものがあります。同巡内とは、自分がツモするか、鳴くかしてから再度自分がツモや鳴く行為をする間のことを言います(自分の取牌から次の自分の取牌までの間)。上述したフリテンルール3つ目の「同巡内(ドウジュンナイ)に アガり牌 が捨てられた場合」があるため、同巡内に限りそのアガり牌ではロンが禁止されます。
つまり、テンパイとなったプレイヤーがリーチ前にアガり牌を見逃した場合、テンパイプレイヤーにツモ巡が再度回ってくるまでそのアガり牌ではロンすることが出来ないので、同巡内に限りゲンブツとなるのです。
※テンパイプレイヤーがリーチ後にアガり牌を見逃した場合、そのアガり牌は同巡内に限らず局の最後までゲンブツとなります。
同巡内のゲンブツの例
東家がテンパイをしています。アガり牌は筒子の7ですが、南家が出した筒子の7を見逃してしまいます。こうなると次に東家のツモ巡が来るまで筒子の7はゲンブツとなり、安全牌となります。従って北家が出した筒子の7はロンされません。
同巡内のゲンブツをみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』:テンパイ者が見逃したアガり牌
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』:テンパイ者に対して
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』:同巡内
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』:対象プレイヤーに対して100%安全牌
完全安全牌
全員の捨て牌
完全安全牌とは、他のプレイヤー全員が共通して捨てている牌のことです。どのプレイヤーからも絶対にロンされることのない安全な牌となります。この完全安全牌は何時捨てても安全が保証されるので自分が好きなときに捨てることが出来ます。これに対して「合わせ打ち」の場合は、同巡内に限られている完全安全牌です。
完全安全牌は言わば虎の子です。最後までとっておき、合わせ打ちや現物がなくなった場合に使用するようにして下さい。
完全安全牌をみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』:他家全員の捨て牌にある牌
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』:他家全員に対して
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』:局の最後まで
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』:他家全員に対して100%安全牌
合わせ打ちによる完全安全牌
合わせ打ちとは同巡内で上家(カミチャ=自分の1つ前のプレイヤー)が切った牌をそのまま捨てることです。同巡内とは、自分がツモするか、鳴くかしてから再度自分がツモや鳴く行為をする間のことを言います(自分の取牌から次の自分の取牌までの間)。つまり、自分がツモする直前の上家が打牌した牌と同じ牌を捨てることです。同巡内においては、すべてのプレイヤーがロンすることが出来ません。合わせ打ちは同巡内が条件であり、次の巡へと進んだ場合現物ではなくなります。つまり今だけ安全であり、今切るべき牌なのです。
合わせ打ちの完全安全牌をみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』:上家が捨てた牌と全く同じ種類の牌
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』:他家全員に対して
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』:同巡内に限り
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』:他家全員に対して100%安全牌
スジを追う
スジを追って安全牌を見つけることが可能!スジ追いで使うスジは、表スジ(オモテスジ)、中スジ(ナカスジ)、片スジ(カタスジ)、壁スジ(カベスジ)
安全牌を見つける方法に「スジ追い」があります。これは、対象者の捨て牌からスジと通して安全牌を推測する戦術です。
スジ とは
スジ とは、後1枚揃えば順子(シュンツ)が完成する場合の両側の待ち牌のことを言います。つまり スジ は、両面待ち(リャンメンマチ) のことです。
順子は、3枚1組の面子(メンツ) の最も多い形であり、 や など連続した数牌(シュウパイ)で揃える面子のことです。
例えば、手牌に索子 と持っている場合、順子を完成させるために待っている - のことがスジです。また、スジ は同色の数牌においてのこととして考えて下さい。筒子(ピンズ)なら筒子、萬子(マンズ)なら萬子、索子(ソーズ)なら索子です。
両側の待ち牌である萬子の 1-4 が スジ(イー・スーのスジ)
両側の待ち牌である索子の 2-5 が スジ(リャン・ウーのスジ)
スジ は順子の両面のみ
順子 を作る際に、順子 になる1つ手前の状態で、その待ち牌が両側にある 両面待ち の牌が スジ になります。スジ は、数牌の順子 両面待ち の場合のみに出現するものです。刻子(コーツ=同じ種類の牌3枚の面子)や槓子(カンツ=同じ種類の牌4枚の面子)に スジ はありません。また、 や のようなペンチャンの状態や、 や のようなカンチャンの状態も スジ はありません。
基本の 6スジ
順子 になる1つ手前の2枚組を 搭子(ターツ)と言いますが、両面待ち となっている 塔子 のことを 両面塔子(リャンメンターツ)といいます。
この 両面塔子(リャンメンターツ) を作るには、1 と 9 が含まれてはなりません(リャンメン待ち にならなくなってしまうため)。従って、数牌の[ 2 ]~[ 8 ]で両面塔子を作ると、スジ は全部で 1-4(イー・スー) 、 2-5(リャン・ウー) 、 3-6(サブ・ロー) 、 4-7(スー・チー) 、 5-8(ウー・パー) 、 6-9(ロー・キュー) の6種類あります。
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これが、基本となる 6スジ です。
繋げて3スジ
6スジの並びを変更すると以下のようになります。上記の6スジの表と同じ内容ですが、並び替え後、真ん中に位置する 4 5 6 の スジ は、2つのスジに絡んでいますね。その重なる真ん中の スジ を中心にして、[ 1-4 ]イー・スー と [ 4-7 ]スー・チー と分けずに、[ 1-4-7 ]イー・スー・チー と一気に繋げてしまいます。
- 1 23 4 56 7 | 1-4-7(イー・スー・チー)
- 2 34 5 67 8 | 2-5-8(リャン・ウー・パー)
- 3 45 6 78 9 | 3-6-9(サブ・ロー・キュー)
表に纏めると以下のようになります。
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一般的に スジ はこのように覚えます。これが、1 から 9 までの数牌(シュウパイ)で作れるすべての スジ です。基本の6スジと統合して3スジ、これはしっかり覚えて下さい。単に スジ という場合はこれらのことを指しています。
スジいついて詳しく知りたい方は「麻雀の筋(スジ)『振り込まないための7つの読みと実践防御方法』」をお読み下さい。
スジから安牌を推測する
では、このスジからどのように安牌を推測することができるのでしょうか。安牌を推測するスジ追いに利用するスジとして、表スジ、中スジ、片スジ、壁スジというものがあります。これらは、他家の捨牌から安牌を推測するスジとして活用されます。
7-1. 表スジ(オモテスジ)
- 表スジ(オモテスジ)安全牌読み
- 表スジ は安全な牌を読む防御戦術に利用できる
- 表スジ/リャンメン待ち/同色数牌/フリテン で安全牌を考える
表スジ とは
表スジ とは、数牌の 4・5・6 それぞれに対しての外側の スジ のことです。全部で3種類あります。スジ は上述した基本6種のスジを元に考えます。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
表スジ を活用した防御方法の原理
他家の捨て牌に数牌の 4 5 6 がある場合、この 表スジ が同色数牌リャンメン待ちに対しての安全牌と推測することが出来ます。
例えば、索子 が他家の捨牌にあるとします。スジ読み戦術 は 同色牌 リャンメン待ち が前提になるので、 が絡む スジ を考えます。ここで、最初に説明した スジ そのものを思い出して下さい。基本スジ6種です。 に絡む スジ は - と - ですね。
つまり -- [ 1・4・7 ](イー・スー・チー)になります。
従って、 の 表スジは と になります。
そして、他家の捨牌に索子[ 4 ]が出ている場合は、そのスジ系の牌である索子[ 1-7 ]が比較的安全な牌と考えられます。
なぜ[ 1-7 ] が安全なのかと言うと、 が捨牌にある状態で アガり牌 が であるとします。
その場合、手牌にある牌は索子 の 両面塔子(リャンメンターツ) になります。
つまり、 - の リャンメン待ち になります。
もし で ロン を宣言した場合は、捨牌に がある以上、フリテン となります。同様に、捨牌に があるので、 で ロン をすることも フリテン になるので出来ません。つまり、索子の[ 1 ][ 7 ]は安全牌と推測されます。
同じように考えられる 表スジ を利用したスジ読み戦術 が以下の表にある3種です。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
表スジの安全牌をみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』:捨て牌に 4 があれば 1 と 7、5 があれば 2 と 8、6 があれば 3 と 9 。 ※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』:捨て牌に 4 5 6 があり、同種の牌で両面待ちをしているプレイヤー
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』:局の最後まで
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』:対象プレイヤーに対して安全牌として有効
7-2. 中スジ(ナカスジ)
- 中スジ(ナカスジ)安全牌読み
- 中スジ は安全な牌を読む防御戦術で利用できる
- 中スジ/リャンメン待ち/同色数牌/フリテン で安全牌を考える
では次 中スジ を利用した防御戦術について考えてみましょう。これも安全な牌を推測するスジ読み戦術です。
中スジ とは
中スジ とは、数牌の 1・7 或は、 2・8 或は、 3・9 の内側の スジ のことです。全部で3種類あります。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
中スジ を活用した防御方法の原理
他家の捨て牌に数牌の 1・7 或いは、2・8 或いは、3・9 がある場合、この 中スジ が同色数牌リャンメン待ちに対しての安全牌と推測することが出来ます。
これは、例えば、他家の捨牌に索子の と があるとします。ここで、 と が絡む スジ を考えます。[ 2 ]と[ 8 ] に絡む スジ は 索子 - と - ですね。
つまり索子 -- [ 2・5・8 ](リャン・ウー・パー)になります。
従って、他家の捨牌に と が出ている場合は、そのスジ系の牌である索子 が比較的安全な牌と考えられます。
この 中スジ による安全牌の推測も 表スジ と同じです。捨て牌に[ 2 ]と[ 8 ]がある以上、[ 5 ]でロンすることはできません。フリテンルールを当てはめることで、あるプレイヤーのリャンメン待ちに対してそのプレイヤーの捨て牌から同色牌のスジを安全牌と考えます。
同じように考えられる 中スジ を利用したスジ読み戦術 が以下の表にある3種です。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
中スジの安全牌をみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』:捨て牌に 1 と 7 があれば 4、2 と 8 があれば 5、3 と 9 があれば 6 。 ※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』:捨て牌に 1 と 7、 2 と 8、 3 と 9 があり、同種の牌で両面待ちをしているプレイヤー
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』:局の最後まで
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』:対象プレイヤーに対して安全牌として有効
この 表スジ と 中スジ を活用することで、他家の捨て牌から 安全牌 を推測することが出来ます。麻雀初心者の方はまずこの 表スジ と 中スジ を覚えておくようにしましょう。
7-3. 片スジ(カタスジ)
- 片スジ(カタスジ)安全牌読み
- 片スジ は片方のスジのみにしか対応していないので参考程度にする
- 片スジ/リャンメン待ち/同色数牌/フリテン で安全牌を考える
さらに 表スジ 、中スジ に加えて 片スジ(カタスジ) というものが6種類あります。この 片スジ は、表スジ や 中スジ に比べて安全牌を推測する スジ としては弱いので、表スジ や 中スジ を考えて上で、片スジ も参考にする程度にしておきましょう。
片スジ とは
片スジ とは、数牌の 1 に対しての 4、 2 に対しての 5、 3 に対しての 6、 7 に対しての 4、 8 に対しての 5、 9 に対しての 6、であり、外側片方の スジ に対して内側の スジ を言います。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
片スジ で見る安全牌
片スジは、 中スジ や 表スジ に比べて安全牌を推測するスジとしては弱いスジです。
例えば、他家の捨牌に がある場合 は両面塔子が での待ちはないが、両面塔子が での- 待ちがあり得ます。これが 片スジ と言われる所以です。その他の 片スジ においても、一方の両面塔子の待ちの可能性が残っています。ですので、現物 もなく 表スジ や 中スジ もない場合に、片スジ も考慮して安全牌を考えてみましょう。
この 片スジ も 同色牌/スジ/フリテンルール で安全牌を考えるということでは、表スジ や 中スジ と同じです。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
7-4. 壁スジ牌(ノーチャンス)
- 壁(カベ)=ノーチャンス 安全牌読み
- 壁(カベ)は リャンメン待ち に対する防御方法
- 同色の数牌(シューハイ)が4枚見えている=壁
- 壁は 他家全員 に対して有効
壁(カベ)とは
壁 は、自分の手牌、河(ホー)、ドラ表示牌、カン や ポン などの鳴きによる開かれた牌など、なんらかの形で同じ種類の数牌が4枚すべて見えている場合に使用するリャンメン待ち用の防御方法です。
4枚同じ種類の牌の場所が把握出来て 壁 が出現した場合、その牌が絡んだ塔子を作ることが出来なくなり、その待ちの可能性がなくなるので、通称ノーチャンスとも言います。
また、壁 は、他家全員に対してのリャンメン待ちに有効な守備です。なぜなら、ノーチャンスと言われるように、同色4枚の数牌の内1枚も利用できなければ、どのプレイヤーもその牌絡みの塔子を作ることが出来なくなるからです。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
壁の仕組み
例えば、場のプレイヤーの誰かが、索子の をポンしているとします。そして、自分の手牌にも が1枚あるとします。こうなると、 は牌山にも他家の手牌にもなくなります。
すると、索子の両面塔子 や での - や - のリャンメン待ち の可能性はなくなります。ここで 壁 の防御方法を利用できるようになります。
重複して説明します。索子の が1枚も利用できないということは、 と での待ちはなくなります。
従って、 - のリャンメン待ちや - のリャンメン待ちの可能性がなくなります。
注意する必要があるのは、両面塔子 での リャンメン待ち - 待ちや、両面塔子 での リャンメン待ち - 待ちはありえるので、 や の待ちの可能性は残っています。
つまり、 で壁が出来た場合は、リャンメン待ちにおいて、 と での待ちがなくなります。
これが壁スジのメカニズムです。リャンメン待ち対策の安全牌読みとしては有効な守備方法です。
壁7種
上述した壁理論で考えられる安全牌 壁スジ7種です。
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壁スジの安全牌をみつける注目すべき4つの点
- 『 (1) どの牌なのか? 』:2 が4枚見えている場合 1、 3 が4枚見えている場合 1 と 2、4 が4枚見えている場合 2 と 3、5 が4枚見えている場合 3 と 7、6 が4枚見えている場合 7 と 8、7 が4枚見えている場合 8 と 9、8 が4枚見えている場合 9。※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
- 『 (2) どのプレイヤーに対して有効なのか? 』:同種の牌で両面待ちをしているプレイヤー
- 『 (3) いつまで有効なのか? 』:局の最後まで
- 『 (4) どの程度有効なのか? 』:対象プレイヤーに対して安全牌として有効
まとめ
麻雀ではアガることも重要ですが、振り込まないことはさらに大切です。なぜなら、自身がツモやロンでアガる確率より、他家がロンでアガる確率の方が高いからです。1回アガッて3回振り込んでしまっては、1位になることは出来ないでしょう。
振り込みを回避するためにはゲンブツなどの安牌を見つけて打牌することが最良の方法です。ゲンブツ、完全安全牌、合わせ打ち、スジ、などによって安牌を見極め、勝負をオリる際はしっかり安牌を打牌してオリを実行することが重要です!
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