立直(リーチ)【1翻役】麻雀役徹底解説!

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立直(リーチ)【1翻役】麻雀役徹底解説!
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リーチとは?

立直(リーチ)初心者必修
1翻門前のみ出現率:43%
リーチ棒
リーチ棒(1,000点)を供託として卓の中央に置く
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
牌
門前で1雀頭4面子の上がりの形

門前でテンパイの形(アガリの一つ手前の状態)になっている場合、リーチと宣言して1,000点棒(リーチ棒=供託用)を場に出すことで成立。リーチの宣言後は手牌を入れ替えることが出来なくなります。また、リーチをしてアガると裏ドラをめくることが出来ます。

立直と書いてリーチと読みます。麻雀で最も頻繁に出現する基本中の基本の役です。

しかし、リーチは単に役の一つというだけではありません。リーチは日本独自のルールで、日本式麻雀のことを「リーチ麻雀」と呼ぶくらいゲームのプレイに大きくかかわるルールなので、しっかりと覚えていきましょう!

リーチはあと1枚でアガるという宣言

リーチとは必要な牌があと1枚揃えばアガりになるという宣言です。日常会話でも何かを達成する直前の状態の時に「リーチがかかってる」なんて言いますよね。実はそのリーチも麻雀用語から来ているんです。

そして、リーチを宣言することでリーチという1翻役が成立します。

リーチの成立条件

リーチをかけるには、下記の4条件を全て満たしている必要があります。

  • 門前である
  • テンパイをしている
  • 1000点棒を供託する
  • 自分のツモ番が残っている(

門前である

リーチがかけられるのは、門前(メンゼン)の場合のみです。門前とは一度も鳴いていない状態のことを言います。

ポン、チー、カン、のいずれかを1度でもしてしまうと、リーチをかけることができなくなります。

ただし、暗槓(アンカン)は門前を維持するので、暗槓の場合はリーチをかけることができます。

テンパイをしている

テンパイとはあと1枚必要な牌が揃えばアガれる状態を言います。テンパイをしていなければリーチをかけることができません。

1000点棒を供託する

卓の中央に1000点棒を置く形で、自身の持ち点から1000点を場に供託します。この供託された1000点棒はリーチ棒と呼ばれます。

持ち点が1000未満の場合は、供託ができないのでリーチを書けることができません。

リーチ棒はその局でアガったプレイヤーの総取りとなります。その局が流局となった場合は、次の局に持ち越されます。

自分のツモ番が残っている

「ツモ番が残っている」というのは、その局の中でまだ自分がツモをする順番が残っているということです。

リーチをかけ後に自分のツモ番が残っていないとリーチをかけることができません。つまり、その局の最後のツモ番ではリーチがかけられないということです。

なお、リーチ成立後にポンなどの鳴きでツモ番が飛ばされて最後のツモ番が無くなっても、それは問題ありません。

)ツモ番が残っていなくてもリーチが可能なルールを採用している場合も多いので確認が必要です。

リーチをかける手順

  1. 自分のツモ番でツモをする
  2. 「リーチ」と発声する
  3. 捨て牌を横向きにして河へ置く
  4. リーチ棒(1000点)を卓の中央に置く

下記はリーチをかけた状態のイラストです。捨て牌が横向きにおかれ、卓の中央にリーチ棒が置かれています。

リーチのメリット

リーチをかけると、、、

  • アガったら1翻付く
  • 一発の可能性が出る
  • 裏ドラを見ることができる
  • 相手にプレッシャーをかける

アガったら1翻付く

これは、そのままですね。リーチは1翻役なので、アガれば1翻つくことになります。

一発の可能性が出る

リーチを宣言した後に同巡内でアガると「一発」という1翻役がつきます。リーチをすることで初めて一発の可能性が生まれます。

裏ドラを見ることができる

リーチをかけてアガると、裏ドラを見ることができます。

運よく暗刻が裏ドラとなれば、一気に3翻が加算されるなんてこともあり得ます!

相手にプレッシャーをかけられる

リーチをかけられた相手は放銃(相手に振り込むこと)を避けるために、慎重に手を進めるようになります。

プレッシャーを感じて慎重になれば、手の進みが遅くなったり、アガりを諦めることもあります。

リーチのデメリット

  • 自分の手を変えられない
  • ロンでアガる確率が下がる

自分の手を変えられない

リーチをかけた後は、手牌を入れ替えることができなくなります。

ツモをしてアガれなければ、どんな牌(例えば、相手に振り込みそうな危険牌)でもそのツモった牌を捨てなければなりません。

ロンでアガる確率が下がる

リーチをすれば当然相手は警戒してくるので、簡単には振り込んでもらえません。

相手にプレッシャーをかけるメリットの裏返しですね。

リーチに関わる重要なルール

冒頭でリーチはゲームのプレイに大きくかかわるルールと紹介した通り、リーチをした際に発生する重要なルールがいくつもあります。

  • リーチ後の暗槓は条件付きで可能
  • リーチ後は同巡内フリテンの扱いが変わる
  • 流局時に手牌を公開する
  • 4人全員がリーチをすると流局
  • 一発の可能性が出る
  • 裏ドラをめくる権利が発生

リーチ後の暗槓は条件付きで可能

暗槓(アンカン)とは手牌の中に同じ種類の牌が4枚ある際にできるカンのことです。

暗槓はカンの一種ですが、門前が維持されるという特徴があります。暗槓をして槓子を晒していても門前の扱いとなるということです。4枚の牌全てを自分で揃えているので、当然と言えば当然ですね。

門前のままなので、暗槓をしていてもリーチをかけることができます。また、リーチをかけた後でも待ちの形が変わらなければ暗槓をすることができます。

ひとつ例を挙げてみましょう。

2萬
2萬
雀頭

2萬
3萬
待ち

5筒
6筒
7筒
面子

7索
7索
7索
面子

9索
9索
9索
面子

上記はリーチをかけている状態です。待ち牌はの3種となっていますね。

この状態でをツモった場合、が4枚揃うことになります。では、仮にを暗槓するとしましょう。

下記がを暗槓した状態です。

3萬
待ち

5筒
6筒
7筒
面子

7索
7索
7索
面子

9索
9索
9索
面子

裏
2萬
2萬
裏
暗槓

こうなってしまったら、待ち牌はのみとなりますね。暗槓することで待ちの形が変わってしまっています。

このように、待ちの形が変わってしまう場合はリーチ後の暗槓は許されません。

もうひとつ、今度はリーチ後の暗槓ができる例を挙げてみましょう。

2萬
2萬
2萬
面子

5萬
5萬
雀頭

5筒
6筒
待ち

7索
7索
7索
面子

9索
9索
9索
面子

この場合、待ちはの2種ですね。

下記はで暗槓をした状態です。

5萬
5萬
雀頭

5筒
6筒
待ち

7索
7索
7索
面子

9索
9索
9索
面子

裏
2萬
2萬
裏
暗槓

暗槓をした後でも、待ちはの2種と変わりありません。

待ちの形が変わっていないので、このような場合はリーチ後でも暗槓をすることができます。

リーチ後は同巡内フリテンの扱いが変わる

同巡内フリテンとは、テンパイしている状態で誰かが捨てた当たり牌を見逃した場合、同巡内はロンができなくなるといったルールです。

なお、同巡内とは、自分が牌を捨ててから次の自分がツモするまでの間のことを言います。

リーチをしていなければ、自分のツモ番で同巡内フリテンが解消され、ロンをするこができるようになります。

しかし、リーチをしている場合は自分のツモ番でも同巡内フリテンは解消されず、その局でのロンアガりは一切できなくなります。

多面待ちの場合、見逃した牌だけでなく待ちとなっている全ての牌でロンが禁止となるので注意が必要です。

フリテンとは?フリテンの条件と対処法を覚える!フリテンとは?フリテンの条件と対処法を覚える!

流局時に手牌を公開する

リーチというのは、宣言した時点では自己申告でしかありません。なので、もしかしたら間違っている場合があります。

そのため、リーチしてアガることができずに流局した場合、リーチしたプレイヤーは手牌を公表する必要があります。

もし、その場合テンパイしていなかったら、誤リーチとして、チョンボの対象になります。もちろんチョンボになった場合、罰符(バップ)として点数の支払いの義務が生じてしまいます。*罰符の支払いは麻雀店や大会、お仲間内のルールにより様々ですが、他家に3,000点ずつ支払うのが一般的です。競技麻雀の場合は罰符ではなく成績に対してマイナスポイントを付けるやり方が主流です。

4人全員がリーチをすると流局

4人のプレイヤーが全員リーチした場合に、途中流局とするルールがあります。それを四家立直(スーチャリーチ)と呼びます。4人目のプレイヤーがリーチをかけ、誰もロンを宣言しない場合、全員の手牌を公開し、本当にテンパイの状態であることを確認した後、流局になります。ちなみに、4人目のリーチで誰かがロンした場合、アガリの方が優先されます。

由来としては、4という数字が死を連想するから、という説もあるそうです。が、実情としては、全員がツモ切りになってしまい、面白くないから流局にする、という説もあります。元々、中国でも4のつくものは死を連想するため流局にすることがあります。例えば槓子が4回で流局するのもそれが由来です。リーチは日本にしかないですが、「四家(スーチャ)=死者(スーチャ)」と同音のため、昔々に某麻雀協会が決めたという話も聞いたことがあります。

四家立直を採用する場合、親はテンパイを迎えているので、一般的には親はそのままで点棒もふつうの流局と同じようにそのまま供託されます。もちろん、四家立直を採用せず、そのまま四軒リーチとして続行するルールも存在します。

やっとテンパイしてリーチを掛けたいけれど、流局寸前で自分のツモ番が回ってこない・・・という状況があります。

リーチした後に自分のツモ番が回ってこない(残り枚数が3枚以下)場合はリーチが掛けられないというルールを定めている麻雀店や大会があります。ですが、自分のツモ番がなくてもリーチを掛けられるというルールも多数存在しますので、麻雀を打つ際は「ツモ番のないリーチ」についてどういう取り決めになっているか確認しましょう。

ツモ番がないリーチは「一発」でロンすることはできますが、「ツモ」はほぼありません(自分のリーチ宣言牌を上家がポンしてツモ番が回ってくるといったレアケースはあります)。

ツモ番が回ってこないのにリーチする意味ってあるの?と思われるかもしれませんが、例えば自分の待ちに自信があって他家が先制リーチを掛けていて捉えられるかもしれないという読みがあれば有効かもしれません。過去にはMリーガーの多井隆晴プロがツモ番のないリーチを掛けて鈴木たろうプロから一発でロンしたことがあります。

四人リーチ四人リーチ

一発の可能性が出る

リーチをかけて同巡内にアガった場合、つまりリーチをかけて自分が再びツモるまでの1巡以内にロンかツモでアガった場合、リーチの他に一発という1翻役が追加されます。

ただし、その1巡以内で鳴きが入った場合、一発は成立しなくなります。

麻雀の一発でもうイッパツ+1翻ゲット!【1翻役】麻雀の一発でもうイッパツ+1翻ゲット!【1翻役】

裏ドラをめくる権利が発生

リーチをかけてアガった場合、裏ドラを見ることができます。通常のドラ表示牌の下段にある牌が裏ドラの表示牌にあたります。カンでドラが増えている場合、それらのカンドラ表示牌の下段にある牌も裏ドラの対象となります。

裏ドラ

さらに高得点をねらう!裏ドラの条件と確率さらに高得点をねらう!裏ドラの条件と確率

リーチの種類

かなりレアなケースなのであまり気にしなくても良いですが、リーチにもいくつか種類があります。

ダブルリーチ

その局が開始した一巡目にリーチをかけると「ダブルリーチ」という2翻役となります。

ただし、その一巡目で鳴きが入った場合、それ以降はダブルリーチにはならずに通常のリーチとなります。

それ以外は、通常のリーチと同じ成立条件です。

ダブルリーチは超レア役!通称・ダブリーの全容【2翻役】ダブルリーチは超レア役!通称・ダブリーの全容【2翻役】

フリテンリーチ

フリテンになっている状態でリーチをかけることをフリテンリーチと呼びます。もちろんフリテン状態になっているため、ロンをすることが出来ず、ツモのみでしかアガることは出来ません。

通常のルールであれば特に問題は無いのですが、フリテンリーチを認めないローカルルールが採用されている場合もあります。フリテンリーチ禁止の理由としては、ロン出来ないのに出来る素振りをして周りにプレッシャーを与えるのがよろしくないという考えです。

フリテンリーチでのアガり方・禁止事項・流局・罰符フリテンリーチでのアガり方・禁止事項・流局・罰符

オープンリーチ

手牌を全体に公開してリーチをする事をオープンリーチと呼び、特別に2翻つけるローカルルールがあります。

通常、オープンリーチは2翻ですが、もしオープンリーチに振り込んでしまった場合は役満払い(=親48000点/子32000点を支払う)とする決まりがあります。それは手牌を公開しているためによるあからさまな振り込みを防止するために生まれたルールです。なので、リーチをかけていてツモ切りしかできない人が振り込んだ場合は通常通り2翻になります。

オープンリーチ最大のメリット3つのポイントオープンリーチ最大のメリット3つのポイント

リーチの判断

門前でテンパイをした場合、必ずしもリーチをかけるのが得策とは限りません。

リーチをするか否かの判断力も雀力もひとつです。参考までにいくつかの判断基準を挙げてみましょう。

待ちの強さ

強い待ち(多面待ち、場に出ていない牌が多い)なら基本リーチすべきです。

逆に、弱い待ち(一種類しかない、場にたくさん切られている)であれば、柔軟に手を変えられるようにリーチをしないという選択もありです。

打点(得点)

リーチをして満貫(8000点)以上確定ならリーチする価値が高いです。

リーチしても安い(例えば1000点、2000点程度)なら、リーチをせずに他の役を狙う選択もありです。

局面(状況)

リードしているなら無理にリーチせず安全に進める選択もありです。

負けているなら勝負をかけてリーチすべき局面も多いでしょう。オーラスや南場で点数条件があるときは、リーチでトップを目指す or ラス回避のためにダマ(テンパイだがリーチをしない)でアガるなどの戦略が必要です。

相手の動き

他家(ほかのプレイヤー)が強気で攻めていそうな場合は、リーチで牽制する手もあり(リーチに対して慎重になり手が遅くなる)。

他家がオリ気味(降りている)なら安全にダマでアガりを狙うのもあり。

リーチ判断簡易まとめ

条件リーチすべき?
良い待ち + 高打点リーチ
良い待ち + 低打点状況次第
悪い待ち + 高打点だいたいリーチ
悪い待ち + 低打点ダマか手変わり狙い

まとめ

リーチというのは、一番出る確率の高い役であり、麻雀を始めたばかりの人が最初に覚える役です。基本中の基本でありながらも、麻雀をやっているうちに、このリーチという役の使い方が勝負の境目にもなる面白い役です。ただ、自分がテンパイであると宣言するだけで、1翻付きますが、それ相応のデメリットも抱えることになります。日本の麻雀がリーチ麻雀と呼ばれるように、リーチは日本独自のルールです。細かい違いのある世界各国の麻雀のルールの中で独特の存在であるリーチ。このリーチという役を上手く使いこなして、より確実に勝てるようになりましょう。

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  1. このケースの場合、当たり牌は(一萬)または(四萬)ですが、

    とありますが、(三萬)でもあがれませんか。

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      >このケースの場合、当たり牌は(一萬)または(四萬)ですが、とありますが、(三萬)でもあがれませんか。

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    →構成【に】なると

    >複雑そうで以外と単純ではないでしょうか
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    >貴重感は多いにあります
    →【大】いに

    >確率を重視する考えの受け入りを頭に入れて
    →受け売り?

    >リーチをかけれるのにあえてしないことを黙って
    →リーチをかけ【ら】れるのに

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