麻雀の一発でもうイッパツ+1翻ゲット!【1翻役】

一発(イッパツ)というのは麻雀のアガり役の一つで、リーチをかけた後のメリット、さらに特典が上がる可能性のある、ボーナス役みたいな存在の役です。リーチをかけ、一発条件を成立させてアガれれば、さらにもう一翻追加といった、実にお得な存在です。そんなお得な役をしっかりと理解して、より効果的に得点を稼ぎましょう。
一発とは?
- 一発(イッパツ)
- 1翻門前のみ出現率:10%
リーチをしている
門前で1雀頭4面子の上がりの形立直(リーチ)の宣言後、一巡以内にツモまたはロンでアガった場合に成立する役。ただし、一巡以内に鳴き(ポン、チー、カン)が入ると成立しません。
リーチをかけた一巡以内、つまり次の自分のツモ(自摸)までにアガることによって成立する1翻役です。リーチ後、誰かが鳴いた場合、一発はなくなります。関西を中心に即(ソク)と呼ばれることもあります。
一発の条件
まずは一発が成立するための絶対条件を確認しましょう。
- メンゼンである=鳴かないで自力でテンパイした上でリーチを宣言する
- リーチ後の自分のツモまでの一巡目である
- リーチ後の一巡目の間に誰も鳴いていない
例えば自分がリーチをかけ、対面(トイメン)の捨て牌でロンアガりをしたとします。そして、自分の右隣の南場のプレイヤーが鳴いていない場合、リーチをかけた一巡以内なので一発がつきます。手牌に役はないですが、リーチ+一発で2翻の得点のアガり役になります。
ポン、チー、カンの発声と同時に一発条件は消失する一般的に採用されているルールです。つまり、リーチ後一巡目であっても、鳴いた人の打牌がアガり牌でロンとなった場合、一発は成立しません。
一発と複合しえない役
リーチのおまけ役のような存在の一発。その性質上、一発と複合しえない役があります。
- 嶺上開花(リンシャンカイホウ)
- 河底撈魚(ホーテイラオユイ)
嶺上開花とは、カンを宣言して取得した嶺上牌(リンシャンハイ)からツモ(自摸)でアガる役です。カンをしなければ嶺上開花は成立しません。リーチ後にリーチをかけた後は暗槓(アンカン)をすることは出来ますが、その時点で一発の条件である鳴きのない一巡目という定義が破れてしまいますので、その場合一発は消えます。
一部ローカルルールでは特例的に嶺上開花と一発の複合を認めることもあるようですが、基本的にはこの2つの役は複合しないというルールが一般的です。
そして河底撈魚、通称・河底ロンですが、この役は一番最後に場に捨てられた牌でロンアガりをする役ですが、リーチは次のツモ(自摸)がない巡目ではかけられないという決まりがあるため、一発と河底撈魚は複合することはありません。
ですが、これも一般的なルール上での話であって、ローカルルールとして次のツモがない状態でもリーチをかけられる、というルールもあるので、その場合には河底撈魚と一発は複合することはあります。
一発の確率
一発の出る確率というのは一般的には10%前後と言われています。
福地誠プロのブログに、麻雀オンラインゲーム「天鳳」での一発の出現率について書いてあるページがありました。【麻雀】一発vsハイテイ
福地プロが天鳳で打った6800回のうち、一発が出たのは541回で6.496%になるそうです。
そう考えると、一発の確率が10%というのもあながち大きく間違っていないかなとも思います。
一発は偶然性の高い役ですが、牌山に残っている確率の高い牌や他家(ターチャ)から出そうな不要牌を狙うことで一発の確率も上ってくるでしょう。とは言え、運要素の強い役ではあるので、やはりその人の運だとか、根拠にならないオカルト的な根拠の方が信憑性を感じたりするのが、個人的な実感です・・・。
一発があるというメリット
一発というのは偶然役であるのは間違いありません。
では、その偶然を頼るメリットはあるのかというとおかしな考えですが、基本を守ることによって、偶然が重なり得点が上がる可能性があります。
リーチをかける、ということによって一発のように点数がアガる可能性が他にもあります。
- 裏ドラを見ることができる
- メンゼンであるため、ツモアガりの場合はメンゼンツモの1翻プラス
リーチをかけた次の自分のツモ(自摸)でアガった場合、リーチ一発ツモで3翻確定になります。そして、裏ドラによってさらに得点が上がる可能性があります。もし、もともとドラや赤牌を持っていたらさらに得点アップも考えられます。
近頃、麻雀の必勝法として、とにかくスピードを重視することが最大のメリットになるとも言われています。大きな手を狙うよりも、小さな手でも早くテンパイを迎えリーチのみでもアガりを優先する方が効率的だと考えられています。
例え役なしだとしても、リーチをかければ一発、ツモ(自摸)、裏ドラといった要素で更なる得点アップの可能性を選んだ方が、大きな手を狙ってアガりから遠のき他家にアガられてしまったら元も子もありません。
リーチをかければ、一発、ツモ(自摸)、裏ドラ、のような何かが付く可能性があります。結局のところ、やはり勝負事なので運要素というもの切り離して考えられないでしょう。
あえて狙う一発
一発というのは偶然役として分類されます。つまり、運によって出現する役とされています。
しかし、麻雀の強い人は一発を狙って出すことがあります。場の状況を見て一発の出る確率が高い事を読み、リーチをかけることがあります。
自分の待ち牌が二種類以上あれば一発の可能性は高いですし、まだ場に捨てられていない牌を待ってリーチをかければ可能性は高まります。
具体的な一発を狙う際のヒントの1つは捨て牌を見て考えるということです。単騎待ちでリーチをかければ当たり牌が存在するのは多くても三枚です。が、もしオタ風、つまり役牌にならない字牌で単騎待ちでリーチをかけます。まだ場に捨てられていなかった場合、他家は捨てる可能性はかなり高いので、もしかしたら一発の確率は高くなります。
または、すでに誰かがリーチをかけているとします。そして追っかけリーチをするとしたら、すでにリーチをかけている人はツモ切りになるので、自分の当たり牌を無条件に捨てる可能性があります。一発の可能性は高まります。
このように、偶然役とされている一発が出る可能性が高い状況を狙ってリーチをかける、これも一つの手段だと言えます。
一発消し=鳴いたら消える一発
一発消しという言葉があります。
一発を無効にする唯一の手段はポン、チー、カンをすることです。副露すれば無条件に一発という役は消えます。
鳴きによって一発を消すことを一発消しと呼びます。
一発が乗るのも10%ほど恐れるに足りん、と考える余裕があるなら一発を消すこともないと思います。しかし、もしリーチ一発ツモ裏ドラなんかが重なって、と警戒する場合、一発消しをするのもありだと思います。
一発消しには相手の得点アップの可能性をそぐという効果はあります。が、鳴くことによって自分の首を苦しめる可能性がある、という事も頭に入れなければなりません。
- 守備力の低下
- アガりへ遠回りになる可能性がある
一発消しのために鳴くことによって、以上の2点のことは当然のことながら注意しなければいけません。
鳴いてしまうと、動かせる手牌は10枚になってしまいます。もし完全にアガるのをあきらめて降りることを決断したときに自由に動かせる手牌が少なくなります。
また、鳴いた部分が1や9がらみの面子の場合、作ることができる役が限られてしまいます。もしくは、一発を消したいがために計画性もなくオタ風(役にならない字牌)を鳴いてしまうと、やはり苦しい展開になってしまうでしょう。
例えば、一発消しになるようなタイミングで三元牌(サンゲンパイ=白・發・中)や自風牌(ジカゼハイ=自分の位置にいる場所の牌)や場風牌(バカゼハイ=東場ならば東、南場なら南)のようなそれだけで役になる牌を鳴けるのであれば、決して悪くない一発消しだと言えるでしょう。
結果的に自分を苦しめる事になる可能性のある一発消しをするならば、あまりしないのが得策だと言えます。
ちなみに、麻雀芸人・アンジャッシュの児島さんは昔は意識して一発消しをしていたけど、最近はしなくなったとブログで語っています→一発消し・海底(ハイテイ)ずらし
マナーとしての一発消し
一発消しというのは、戦略としては有効な手ではあります。
しかし、一発を消すために鳴くという行為はマナー違反と言われたり、汚いと罵られたりします。しかし、やはり勝つためには、一発の1翻を消すということは決して間違っていません。反則でもなければ、汚いマナー違反に当たる行為でもありません。
しかし、土田浩翔プロは一発消しというのはやはりマナー違反であると主張します。
土田プロいわく、目先の失点を抑えるために、リーチ一発ツモなんていうおめでたい手を潰すなんていうのは愚かであり、自分も相手も気持ちよくなるということが麻雀道を極めるということである、と主張しています。
個人的には勝つために一発消しをするのも一つの手かと思いますが、土田プロの意見も一理あるかと思います。むやみやたらに、いつも一発消しをするのは決して好まれることではなにので気を付けましょう。
一発以外の偶然役
一発という役はオンラインゲームをはじめ一般的に採用されているので公式の役と言えるのですが、ある意味ローカルルールとも言えます。というのも、偶然性が高いため、競技団体のルールでは一発は大抵認められていないです。
公式に紹介されることが多いけれど、偶然性が高いため、一発のように認めらないことのある偶然役を紹介したいと思います。
- 嶺上開花(リンシャンカイホウ)
- 1翻鳴きOK出現率:0.25%門前で1雀頭4面子の上がりの形
カンしたときに補填する嶺上牌(リンシャンハイ)でアガると成立。明槓でも暗槓(アンカン)でもOK。※槍槓(チャンカン)でロンをされた場合は、嶺上開花は不成立。
最近人気の漫画の主人公が槓をすればお約束のように嶺上開花でアガりますが、運でしか嶺上開花はあり得ないです。
- 槍槓(チャンカン)
- 1翻鳴きOK出現率:0.05%門前で1雀頭4面子の上がりの形
他家(ターチャ=他のプレイヤー)が加槓(カカン)した際、その牌(カカンで晒された牌)でロンをすると成立。※加槓(カカン)は手牌の明刻(ミンコ=ポン)に対してツモした4枚目の牌で槓子を作ること。
滅多に出来る役ではないですが、加槓した牌でロンアガりが出来る、という事をしっかり覚えておきましょう。
一発と嶺上開花は複合しえないですが、一発と搶槓は複合する可能性はあります。
- 海底撈月(ハイテイ)
- 1翻鳴きOK出現率:0.5%門前で1雀頭4面子の上がりの形
牌山(ハイヤマ)の最後の牌を海底牌(ハイテイハイ)といい、その牌をツモしてアガると成立。
最後の牌でツモ(自摸)でアガるという条件なので、狙う事も出来ません。運次第です。河底撈魚は一発と複合することがありませんが、海底摸月は一発と複合する可能性があります。
- 河底撈魚(ホウテイ)
- 1翻鳴きOK出現率:0.75%門前で1雀頭4面子の上がりの形
その局の最後の捨て牌を河底牌(ホウテイハイ)と言い、その捨て牌でロンをすると成立。正式にはホウテイだが、ハイテイツモとのセットでハイテイロンと呼ばれる事が多い。
次のツモ(自摸)がないときにはリーチがかけられないため、一発と複合することは通常のルールではありません。
- ダブル立直(ダブルリーチ)
- 2翻門前のみ出現率:0.15%
リーチ棒(1,000点)を供託として卓の中央に置く
門前で1雀頭4面子の上がりの形一巡目の捨牌でリーチをかけると成立。ただし、それまでに副露(フーロ:鳴き=ポン、チー、カン)があった場合は成立しない。※子:最初の配牌時にテンパイかイーシャンテンであり、第一ツモでテンパイが確定すればOK ※親:最初の配牌時の14枚でテンパイが確定していればOK
ダブリー後の一巡目のツモ(自摸)でアガればそれだけで4翻確定です。運だけでそんな高得点を取れてしまうのですから、麻雀は恐ろしいです。
- 天和(テンホウ)
- 役満門前のみ出現率:0.0003%配牌の時点で4面子1雀頭または七対子の形
自分が親の時、配牌時の14枚で既にアガりの形=和了形が完成している場合に成立します。
確率的には33万回に1回と言われています。運ではなくイカサマで天和を出す技に燕返しと呼ばれるものがあります。
- 地和(チーホー=チーホウ)
- 役満門前のみ出現率:0.002%第一ツモで4面子1雀頭または七対子の形
自分が子の時、配牌の13枚で既にテンパイし、第一ツモでアガりの形=和了形が完成している場合に成立します。
天和の子バージョン。天和も含め、一生のうちに一度ぐらいは見てみたいものです。
役検索【お役立ちツール】
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符計算問題【お役立ちツール】














ざんねん。不正解です…
平和(ピンフ)+ツモ(門前清自摸和)+タンヤオ | 3翻 |
ピンフ+ツモ | 20符 |
まとめ
結局のところ、一発という役はリーチをかけた後に一発でアガったらめでたいからもう1翻得点アップ、といった役です。一発というのはアガり役の1つではありますが、いくつかある偶然役と同じように、狙って出すことは出来ないです。麻雀の運要素を高める役なので、競技大会等では採用されないこともある役ではありますが、大抵は採用されています。運は麻雀とは切っては切り離させない存在であり、一発という役はその象徴のようなものです。リーチをかけたら神に祈り、一発や裏ドラが乗ってさらに得点が上がる可能性を祈りましょう。