タンヤオを活用して初心者脱出 上級者も使ってます!【1翻役】
麻雀の基本で重要な役といえば、立直(リーチ)と並んで断么九(タンヤオ)です。どんな麻雀サイトや麻雀の本でも、初期段階で触れる役はタンヤオではないでしょうか。麻雀の基本役 メンタンピン の タン に当たります。そして、基本と同時に重要な役でもあります。強い人はプロも含め十分活用していることでしょう。それでは、タンヤオについて紹介していきます!
麻雀の基本となる役、タンヤオ
タンヤオは、1翻(ハン、ファン)の役で、初心者が最初に覚えるべきシンプル且つ重要な役
タンヤオの条件
タンヤオを成立させる条件はただ1つ、面子雀頭含め全て2から8の数牌(シュウハイ)で揃えるのみです。非常にシンプルです。数牌は萬子(ワンズ/マンズ)、筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)の3種類があります。これらの2から8までの数牌は「中張牌(チュンチャンハイ)」と呼ばれ、その中張牌は、麻雀牌の中の6割を占めています。そのため、タンヤオは成立する確率が高いです。出現割合は20%~22%ほどと言われています。
タンヤオ、英語で表記すると「All Simples」と言います。それはタンヤオの条件がいたってシンプルだからです。
- 断么九(タンヤオチュー)初心者必修!
- 中張牌(チュンチャンパイ = 数牌の2~8)のみ雀頭
- 1翻 鳴きOK 出現率:21%
中張牌(チュンチャンパイ = 数牌の2~8)のみを使って手牌を完成させた場合に成立する。面子は刻子でも順子でも良い。
一般的には鳴いても成立するが、門前(メンゼン)のみとするルールを採用する場合もあり。
タンヤオという名前の意味
タンヤオ、一般的に文字媒体でカタカナ表記「タンヤオ」と記述されることが多いですが、漢字で書くと「断么九」であり、正式には「タンヤオチュー」と読みます。つまり「タンヤオ」というのは略称です。
麻雀の役名は聞きなれないとなかなか覚えられないかもしれませんが、役を覚える際にその役の名前の漢字とその意味を覚えていると、どのような役なのかが想像できるので、是非覚えてみましょう。
そして 断么九 ですが、么九(ヤオチュー)という言葉の意味は一九字牌という意味です。その么九(ヤオチュー)を断つ、ということで断么九となります。
一九字牌を絶つ、つまり、数牌の2から8の範囲で揃えるという事がすんなりと覚えられるはずです。
么九牌(ヤオチューハイ)
不成立の注意
一九字牌混入に注意
一九字牌が1枚でも含まれているとタンヤオは成立しません。
例えば、
上の例ではタンヤオは成立しません。パッと見はタンヤオのように見えますが、が入っているのでタンヤオは成立しません。
この場合も字牌で雀頭(ジャントウ)を作っているので、タンヤオは成立しません。初心者だとうっかりミスで一九字牌が混入していることがあるので注意しましょう!
ちなみに上の例は2つとも4面子1雀頭(4メンツ1ジャントウ)のアガりの形になっていますが、役がありません。この状態でアガるには、立直(リーチ)をかけているか、メンゼンツモでアガる必要があります。
- 立直(リーチ)初心者必修!
- リーチ棒(1,000点棒)を供託として卓の中央に置くテンパイの形待ち
- 1翻 門前役 出現率:43%
門前でテンパイの形(あと1枚揃えばアガりの形が揃う状態)になっている場合、リーチと宣言して1,000点棒を場に出すことで成立。リーチの宣言後は手牌を入れ替えることが出来なくなります。リーチをしてアガると裏ドラをめくることが出来ます。
- 門前清自摸和(メンゼンチンツモ) 初心者必修!
- テンパイの形ツモ
- 1翻 門前役 出現率:18%
門前(メンゼン=鳴いていない状態)で、ツモあがりした場合に付く役。通称「メンゼンツモ」。
タンヤオ 勝つための活用方法
麻雀役のスピードスター 喰いタン の重要性
喰いタンの確認
タンヤオを副露(フーロ=鳴き)して作る事を喰いタンと言います。副露の事を「喰う」ともいう事からそう呼ばれています。タンヤオは門前(メンゼン=鳴きなし)でしか認めないというルールもあり、喰いタンがありなのか、無しなのかは対局前に確認する必要があります。
ですが、一般的には喰いタンをOKにするルールが採用されます。
喰いタンのスピード
ややもすれば嫌われるほど早くアガりを狙える喰いタンを利用しない手はありません!成立条件のシンプルさ、中張牌(チュンチャンパイ:牌の6割を占める)を使う作り易さ、鳴きの活用、これらを兼ね備えた喰いタンを利用することで、局中の最速アガりを目指せます。4人でプレイする麻雀は、スピードも非常に重要な戦術戦略要素なのです。
親の連荘(レンチャン)を狙う
では具体的に早くアガることの何が得なのでしょうか?そのメリットの中の1つに「親」をめぐる攻防があります。まず、親には取得点数が1.5倍というメリットがあります。(支払い点数も1.5倍になります)
そして、親がアガり続けている限り、親が変わる事はありません。ちなみに、親を2回以上続けることを連荘(レンチャン)と言います。取得点数が1.5倍になる親はなるべく多く連荘したいですね。そこで重宝するのが喰いタンです。自分が親番の時、喰いタンを活用して親を続けるという戦術が大切です。連続して親番を続けていれば、大きな手を作れるチャンスも到来しようというものです。喰いタンを織り交ぜながら、大きなチャンスをしっかり掴みましょう。
親の連荘(レンチャン)を阻止する
先程は、親の連荘を狙う場合でしたが、逆のケースも考えられます。親連を阻止するのに利用します。調子の良い親がトップ独走で連荘しており、さらに大きな手を狙っています。余裕のある時には大きな手を狙うのが心情。他のプレイヤーも戦々恐々で絶賛尻込み中、、大振りな親と防御を意識している他のプレイヤー、ある意味隙だらけの局でもあるでしょう。そんな時は最速喰いタンで一撃を食らわせ、さっさと局を終わらせてしまいましょう。他のプレイヤーの親番は早く終わらせ、自分の親番はなるべく続けることが大切です。
ドラを活用
例えば、手牌にドラが2枚あるような場合、1翻役との組み合わせで3翻となるので、サクッとアガってしまいたいところです。勿論、そんな時も喰いタンが役に立ちます。ただ、ドラが一九字牌の時はこの手が使えないので、慌てて鳴かないように気をつけてください。
無暗な喰いタンは禁物
喰いタンでの早アガりは有効な戦術ですが、無暗に早アガりを狙うのは禁物です。喰いタンのみでは1翻にしかなりません。鳴いているので、裏ドラも一発もメンゼンツモもありません。ハッキリ言って安い手です。安い手でも良いからばんばんアガって逃げ切りたいと思うかもしれませんが、そうそう上手くはいかないものです。他のプレイヤーの1回の高得点の手で大きく突き放されたり、逆転される場合も多くあります。また、鳴きによって自由にできる牌が少なくなることで(鳴いて晒した牌は以降操作不可です)、防御力や柔軟性が下がり、手牌を予測されたり、振り込みのリスク上昇、タンヤオ含め手役作りの失敗、高得点の断念、などのデメリットを受けることも忘れないで下さい。早アガりを狙う時は、何故早アガりをしたいのかをしっかりと考え、ここぞというタイミングで思い切りの良い喰いタンをかましましょう!
他の役との組み合わせ
タンヤオは他の役と複合しやすい役です。他の役を狙っている時も、タンヤオが複合できないか常に意識しましょう。以下、特によく出る複合役を紹介します。
ピンフとの複合
立直(リーチ)、タンヤオと同じように、基本とされる役がもう一つあります。それが平和(ピンフ)です。
ピンフとタンヤオの複合例
ピンフもタンヤオにつぐ基本的な役ですが、条件は少々複雑です。
- 平和(ピンフ)初心者必修!
- 順子のみ両面待ち雀頭アガリ
- 1翻 門前役 出現率:20%
4面子を順子のみで作る。アタマは役牌以外、待ちは両面待ちでなければならない。
英語では「All Runs」といいます。「全て=All”の“連続した数字=Runs」という意味です。符が付かないで「平」で「和がる」ので「平和」というのがピンフの語源です。
メンタンピン
立直(リーチ)、タンヤオ、ピンフ、この3つの役がまず最初に覚えておくべきといわれる、基本の役です。これらの役が揃うことを「メンタンピン」と言います。ピンフとタンヤオの複合を、立直(リーチ)でアガった状態ですね。
- メン = 門前(メンゼン)リーチ
- タン = タンヤオ
- ピン = ピンフ
メンタンピンの例
※立直(リーチ)をかける必要があります。
麻雀を始めたばかりの時によく言われるのは、「鳴かないでメンゼンで手を作る」ことと「タンヤオとピンフを狙う」、この2つの事が良く言われます。つまり、それが麻雀のセオリーだからです。タンヤオ成立条件のチュンチャンパイを集めること、ピンフの成立条件の順子(シュンツ)を作ることや両面待ちにすること、これらは効率の良い手作りに繋がります。無暗に鳴かず、メンゼンにすることで、柔軟性を維持でき、方向修正やオリにも対応できます。立直(リーチ)は相手の牽制にもつながり、メンゼンツモ、一発、裏ドラのチャンスも享受できます。
このメンタンピン、立直(リーチ)をかけて、それが一発ツモで、ドラが重なって、裏ドラも偶然入っていたら、
「リーチ+1発+メンゼンツモ+タンヤオ+ピンフ+ドラ+ドラ」
というように、重なって積もり積もって7翻、とっても大きな手となることがあります!これが麻雀の醍醐味というか、こんな状態でアガると、かなり気持ち良いですね。
一盃口(イーペーコー)との複合
一盃口も1翻の役ですが、タンヤオと複合しやすい役です。一盃口は順子が2組存在します。残りの2面子も順子にすれば、タンヤオ、一盃口、ピンフと、3つの役を複合させる事も可能です!更に言うと、一盃口は門前でしか成立しない役なので、門前ツモも付く可能性があります!
タンヤオ、一盃口、ピンフの複合例
このように、基本的な1翻役でも上手く複合させれば大きな手に変身します!タンヤオ、一盃口、ピンフの複合で立直(リーチ)をかけてツモでアガれば、なんと満貫(マンガン)で8,000点です!基本役がいかに大事か分かりますね!
- 一盃口(イーペイコウ)
- 同じ順子を2組アガリの形
- 1翻 門前役 出現率:4.5%
全く同じ順子を2面子を作る。
七対子(チートイツ)とタンヤオの複合
複合例の牌姿
対々和(トイトイ)とタンヤオの複合
複合例の牌姿
清一色(チンイツ)とタンヤオの複合
複合例の牌姿
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符計算問題にチャレンジしてみよう!
基本ルールと役を覚えたら次は点数計算です!
ざんねん。不正解です…
ツモ(門前清自模和)+役牌(中) | 2翻 |
副底(フーテイ) | 20符 |
ツモ | 2符 |
暗刻(幺九牌) | 8符 |
暗槓(幺九牌) | 32符 |
まとめ
タンヤオは麻雀を始める上で初期段階に覚えることになる役の1つです。例外なく、“麻雀の基本”として語られる役でしょう。
1翻の役ながら、立直(リーチ)やピンフとの組み合わせによって、大きな得点を狙えることもできます。そして、これは手牌作りの大切なセオリーにもつながります。喰いタンありの場合、そのアガりスピードを活用し、ゲームをコントロールできる可能性もあります。
とてもシンプルで覚えやすい役ながらも、多くの可能性を持っている役、タンヤオが基本と呼ばれるが由縁です。どんな世界でも基本と呼ばれるものにはしっかりとした意味があり、その基本をまずは守ることがうまくなる第一歩なはずです。
まずは、タンヤオを覚えること。そして、次はタンヤオの実用性を利用して戦略を練ることが出来れば、より自分の引き出しが増え、確実に今までよりも麻雀が強くなるはずです。
そして、中級者になっても、上級者になっても、状況によってタンヤオを上手く使いこなすことで、勝利への道筋が開けてくるでしょう!