一気通貫(イッツー/イッキツウカン)で一気に初心者脱出【2翻役】
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一気通貫(イッツー/イッキツウカン)で一気に初心者脱出【2翻役】

一気通貫(イッツー/イッキツウカン)、同じ種類の数牌で1から9まで揃えるという、とても覚えやすい役ですが、初心者泣かせな部分もあります!そのポイントは、やはり多面張(タメンチャン)でしょう。落ち着いて一気通貫を捌いて、役の複合で高得点をゲット!なんて事が出来るようになれば、ピンフやタンヤオばかりの初心者も中級者に向けてステップアップ出来るはずです!

一般役から役満まで一覧はこちら!
一気通貫(イッツー/イッキツウカン)で一気に初心者脱出【2翻役】

一気通貫とは?

一気通貫・通称イッツーを学ぼう

一気通貫 (イッキツウカン/イッツー)
同じ種類で1~9までを揃える
アガリの形
2翻 喰下り1翻 出現率:2.5%

萬子、筒子、索子のいずれか1種類で<123><456><789>の3つの順子(シュンツ)を揃える。

一気通貫は通称イッツーと呼ばれ、英語名ではstraightと呼ばれています。並びを見てわかるように1から9までストレートに並ぶ、とても美しく覚えやすい役です。出現率の高い基本役のタンヤオと組み合わせることが出来ず、使い勝手が悪いという意見もありますが、その一方でピンフ等との組み合わせができ、出現率も高いので使い勝手が良いという意見もある役です。

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片アガりに注意しよう!

一気通貫は、テンパイ時に片アガりになるケースがあります。まずは牌姿をみてください。

 

待ち

 

 

雀頭

のテンパイ状態ですが、一気通貫は確定しておらず他に役もありません。雀頭が役牌なのでピンフもありません。
この場合、門前であればどちらでもツモでアガることはできすが、副露している場合はどうでしょうか。

 

待ち

 

雀頭

 

同じくのテンパイですが、役がないままを副露している形です。
この場合、は一気通貫でアガりとなりますが、は役なしなので出アガりもツモアガりもできません。

うかつに鳴かない!

あと1枚揃えば一気通貫が完成する!そんな状況だと、ついついチーをしてしまいがちです。が、それは大きなデメリットになります。鳴いてしまうと、一気通貫は喰い下がりの1翻にしかならないからです。ドラがあったり、他の役と複合して大きな手になるなら利点はありますが、鳴いて一気通貫のみだと初心者丸出しな感じは否めません。

ましてや鳴いてしまうと自分の手が変えられないため、チーで一気通貫を狙っても回り道になる可能性もあります。安易に一気通貫狙いでチーを宣言するのは少々危険だと言えるでしょう。

一気通貫が成立しない例

覚えやすい役ではありますが、決してわかりやすい役、というわけではないです。例えば、以下の例だと一気通貫は成立していません。

1から9までの3つの順子が必要

この場合、一見一気通貫が成立しているように見えますが、よく見ると成立していないです。あくまでも、一気通貫は1から9までの3つの順子を揃えるのが条件なので、上の例の場合だと萬子で1から9が集まっていますが、順子の部分が、となっているので、条件を満たしていません。も入ってはいますが、順子ではなく雀頭になっているので、一気通貫にはなりません。

ゲームとリアルの違い

ネットの麻雀ゲームだと親切にテンパイの状態を教えてくれて、気が付いたらアガっている、なんてことがありますが、実際に麻雀をしていると周りの早いペースに飲まれて自分が何を切ればよいのかわからなくなってしまうことがあります。一気通貫を狙う場合、一見そろっているように見えて実はそろっていない、なんてことになりがちなので、役無しでアガりを宣言しないように気を付けましょう!

日常生活に潜む一気通貫

これはちょっとしたトリビアですが、麻雀用語が転じて日常生活に紛れ込んでいることが多々あります。一気通貫もその中の一つで、「始めから終わりまで一通りそろっていること。また、最初から最後まで一貫したサービスが可能であること」を一気通貫と呼びます。辞書には「企画から生産・流通・販売まで―で請け負う」という例文が乗っていたりします。

麻雀の人気もかつてと比べたらだいぶ下火にはなっていますが、やはりかつて我々の文化の中でいかにポピュラーだったのか、という事を感じますね

一気通貫生産方式

ちなみに、もっと話を脱線すると、一気通貫生産方式という言葉があって、「多品種少量生産や在庫の削減、超短納期生産など現代の製造業が抱える問題点を解決するために生まれた新しい生産方式で、生産の仕組み改善(モノの流れと情報の流れを革新する)を通じて低コスト体質を作り上げて行く生産革新手法」の事を一気通貫生産方式と言います。が、それは麻雀をやるうえで全く関係ない話です。一気通貫でアガった際にはこんあトリビアを話してみたりしてみてください。

イッツーの待ちを見極めろ!

2-1.多面張(タメンチャン)に注意!

なんだか凄い牌姿ですね!この状態でテンパイしているのですが、待ち牌をすぐに答えられますか?とりあえず、が来ればイッツ―なのは分かりますよね?その他の待ちを全て瞬時に答えられたら、かなり麻雀をやり慣れた上級者です!

では、ズバリ答えです。このテンパイはなんと、の5面待ちです!

お疑いのあなたの為に、それぞれのアガり形をざっと見てみましょう!赤い下線がついた牌がアガり牌です。

この中でイッツ―が成立しているのは最後の待ちでだけすね。しかしポイントはそこではなく、ここで言いたいのは、イッツーの形はタメンチャンになり易いという事です。同じ種類で順子を3つ揃えるのですから、当たり前と言えば当たり前ですね。

5面待ちは稀だとしても、3面待ちになることはしょっちゅうです。イッツーの成立ばかりに気を取られていて、フリテンになってしまったなんて悲しい結末を迎え無いように気をつけてください!

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2-2.黄金のイーシャンテンを見逃すな!

上記のイーシャンテン(テンパイの1つ手前)は、綺麗に萬子が並んでいますね!が来れば、一気通貫のテンパイです!後は何も考えずに、を引くのをひたすら待つだけ・・・でしょうか?実はこの2つの牌以外にも欲しい牌があるのですが、分かりますか?!

それは、またはです!それは何故でしょうか?

その美しい並びのせいか、成立が近づくとどうしても意識がイッツーに傾いてしまいがちです。しかし、順子(シュンツ)の集まりであるイッツーはピンフや三色同順など、同じ順子を使用する役と非常に近しい関係にあります。その代表例が、上記で上げたイーシャンテンの形なのです。実はこの形、黄金のイーシャンテンと呼ばれる有名な形で、イッツーのほかに三色同順も狙えるイーシャンテンなんです。では、イッツーへ向かうテンパイと、三色同順へ向かうテンパイを比較してみましょう。

イッツーへ向かうテンパイ

をツモったテンパイです。待ちで、が来れば、イッツー+ピンフ成立します。それ以外だと、ピンフのみですね。

  •  ・・ ピンフ(1翻) + イッツ―(2翻)
  •  or  ・・ ピンフ(1翻)

待ちが3枚で、髙目で2翻、安目で1翻のテンパイという事です。

三色同順へ向かうテンパイ

をツモったテンパイです。待ちで、が来れば、三色同順+ピンフ+タンヤオが成立します。だと、ピンフとタンヤオのみがつきます。

  •  ・・ ピンフ(1翻) + タンヤオ(1翻) + 三色同順(2翻)
  •  ・・ ピンフ(1翻) + タンヤオ(1翻)

こちらは待ちが2枚で、髙目で4翻、安目で2翻のテンパイという事です。

アガり易さはイッツ―、点数は三色同順の方が上ですが、どちらが良いかは、捨て牌や点差の状況によるでしょう。大事なのは、このように変化できる状況を見逃さない事です。イッツ―が見えて来たら、この黄金のイーシャンテンの事をしっかりと思いだしてくださいね!

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複合役で得点アップ!

一気通貫は2翻役なので、単体ではそこまで高得点は望めません(一発やドラは別として)。やはりチャンスがあれば、他の役との複合を狙いたいところです。

3-1. イッツー(2翻)+ピンフ(1翻)

黄金のイーシャンテンの箇所でも触れましたが、イッツ―とピンフの複合です。門前でイッツ―を狙う必要がありますが、とても相性抜群です!

一気通貫の1から9の3つの順子の他に、もうひとつ順子を集めれば成立します。ただ気をつけないといけないのは、平和は両面待ち(連続した2枚の数牌の両端を待つ形)でなければ成立しないというとこです。うっかり、単騎待ち(雀頭がそろわなかったとき、1枚単独で待つ形)でアガってもそれは平和は成立せず、ぬかよろこびになってしまうので要注意です。

平和と一気通貫は初心者でも覚えやすく比較的出現しやすい役なので、そろそろ喰いタンやピンフのみの麻雀から卒業したいと思っている初心者の方はチャンスを逃さないようにしっかり覚えておきましょう!

平和(ピンフ)初心者必修!
順子のみ
両面待ち
雀頭
アガリ
1翻 門前役 出現率:20%

4面子を順子のみで作る。アタマは役牌以外、待ちは両面待ちでなければならない。

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3-2.イッツー(2翻)+イーペーコー(1翻)

イーペーコーは全く同じ種類と並びの順子が2つあると成立する役です!ピンフと同じ1翻役ですが、ちょっと難易度は高そうです!

上記では分かり易く並び替えていますが、普通に1から並べるとちょっと分かりにくくなるので、要注意です!

しかし、ここまで同じ種類で集められるのなら、せっかくなのでこの後で紹介するホンイツやチンイツの複合も狙いたいところですね!というか、無理してでも狙って欲しいです(笑)この複合で3翻はちょっともったいない!

一盃口(イーペイコウ)
同じ順子を2組
アガリの形
1翻 門前役 出現率:4.5%

全く同じ順子を2面子を作る。

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3-3.イッツー(2翻)+ホンイツ(3翻)

混一色(ホンイツ)とは萬子、筒子、索子のどれか一種類の数牌と字牌だけで揃える役です。一気通貫は1から9までが同じ色(種類)の数牌となるので、これまたホンイツとは相性が良いです。

萬子と字牌のみで構成されているので混一色が成立されますね。もし、刻子または雀頭のどちらかが萬子で構成されていても、同じ種類の数牌と字牌の組合せという条件にあてはまるので、同様にホンイツが複合します。イッツ―、ホンイツ共に鳴くと喰い下がりとなるので、その場合は複合しても合計で3翻となってしまいます。なので、ホンイツが先に確定しているようでしたら、無理に鳴いて複合を狙う必要はありません。ホンイツの3翻を門前でアガって、リーチや裏ドラのチャンスを残した方がより高得点を狙えます。とはいえ、喰い下がりでも3翻あるので、アガり優先で鳴いてしまうのもアリです!点差などの状況を見て判断しましょう!

もし、刻子部分が三元牌(サンゲンパイ)風牌(フォンパイ/カゼハイ)だった場合はさらに1翻追加され、門前でリーチをかければ6翻となり跳満確定です!2翻役からかなりのステップアップですね!

ただ、イッツーやホンイツは、一種類の数牌を多く集めるため、自分の捨てる牌が偏ってしまい、相手に何を狙っているかがバレやすいという弱点があるので要注意です!

混一色(ホンイーソー/ホンイツ)初心者必修!
数牌のどれか1種類と字牌で揃える
3翻 喰下り2翻 出現率:7%

萬子、筒子、索子のどれか1種類と字牌で面子と雀頭を作る。

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3-4.イッツー(2翻)+チンイツ(6翻)

一気通貫との複合で最強と言えるのが、この清一色(チンイツ)との組み合わせでしょう!

清一色はメンゼンで6翻・鳴いても5翻の役で、萬子、筒子、索子のいずれか一種類の数牌だけで揃えるのが条件です。

見ての通り、一種類の数牌だけで揃っていて清一色が成立しています。

そして、よく見ると、一気通貫も紛れ込んでいます。並べ替えるとよくわかります。

鳴かないでこの状態を成立させたら最低でも8翻の倍満(親:24,000点/子:16,000点)になります。

この複合を成立させるのはかなり難しいですが、せっかくイッツー+チンイツで倍満になっているのに気付かない、なんて事にならないように気を付けましょう!

清一色 (チンイーソー/チンイツ)
数牌のどれか1種類で揃える
6翻 喰下り5翻 出現率:1%

萬子、筒子、索子のどれか1種類で面子とアタマを作る。

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3-5.イッツーと複合しない役

一気通貫は1種類の牌で1から9までを揃える役なので、タンヤオやチャンタとは複合しません。また、一気通貫はシュンツを3つ作る必要があるため、三色との複合もあり得ません。麻雀のアガり形は4面子1雀頭ですが、一気通貫にプラスして三色も作るとなると5面子になってしまうからです。

一気通貫を完成させるには3面子必要となるので、対子系の役とも相性が悪いです。そうなると、染め手である混一色や清一色との複合が一番期待できそうですね。

一気通貫と似たローカル役

ここでは一気通貫と似た役をご紹介します。いずれもローカル役なので通常の麻雀ではアガれませんが、お仲間内で打つ際に取り入れてみると面白いかもしれません。

一気通貫全帯么九(3翻)

一気通貫么九(イッキツウカンチャンタイヤオチュー)は、一気通貫が完成しており、且つ残り5枚が混全帯么九、すなわちチャンタになっていると成立するローカル役です。点数は3翻で、鳴くと喰い下がって2翻となります。

純一気通貫全帯么九(4翻)

一気通貫么九(イッキツウカンチャンタイヤオチュー)は、一気通貫が完成しており、且つ残り5枚が純全帯么九、すなわち純チャンになっていると成立するローカル役です。点数は4翻で、鳴くと喰い下がって3翻となります。

三色通貫(2翻)

3色通貫は一気通貫の3面子を3種類の数牌で作ると成立するローカル役です。点数は2翻で、鳴くと喰い下がって1翻となります。3種類の牌で一気通貫を作るとなると、ハードルはかなり下がりますね!実際の麻雀にも取り入れてほしい役です(笑)。

五心通貫(1翻)

五心通貫(ウーシンツーカン)は一気通貫を5のカンチャン待ちでアガると成立するローカル役です。五心通貫自体の役は1翻ですが、一気通貫と複合すると3翻となります。

 

待ち牌

 

東北新幹線(役満)

東北新幹線は、東と北を刻子/雀頭にし、残り3面子で一気通貫を作ると成立するローカル役です。東北新幹線が開通した1980年代に考案された役と考えられています。

 

待ち牌

 

金門橋(役満/ダブル役満)

金門橋(ゴールデンゲートブリッジ)は123、345、567、789という4面子を作ると成立するローカル役です。サンフランシスコにあるゴールデンゲートブリッジの姿になぞらえて作られたと言われています。役満とされていますが、ダブル役満とするルールもあるそうです。

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東場・東家/親
ツモ
待ち
アタマ
暗刻(幺九牌)
順子
順子
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ざんねん。不正解です…

3翻40符ツモ-2,600点×3(2600オール)
ホンイツ+一気通貫3翻
副底(フーテイ)20符
ツモ2符
カンチャン待ち2符
暗刻(幺九牌)8符

まとめ

基本とされる平和やタンヤオの次に紹介される役の定番の一つであるのが一気通貫ことイッツーです。比較的出やすい役であるし、覚えやすい、なおかつ1から9までそろっている状態というのはなかなかかっこいいものです。もともと2翻の役なうえに組み合わせによってかなり強い手になる可能性がある、それが一気通貫です。確かに一種類の数牌で成立するので、捨て牌で狙っているのを読まれやすい役ではあるのですが、一気通貫を使って一気にトップを狙いたい欲望にかられるそんな役です。

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