【竹内元太】最高位二連覇の巨人”無敵のタイタン”

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【竹内元太】最高位二連覇の巨人”無敵のタイタン”

竹内元太プロは、最高位戦日本プロ麻雀協会に所属し、最高峰タイトルである最高位を二年連続獲得し、その実力からMリーグ入りが期待されていましたが、2024年よりセガサミーフェニックスに入団が決定しました。ダジャレを連発する明るいキャラクターで、身長192センチのビッグマン、最高位二連覇の実力者・竹内元太プロについてご紹介します。

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無敵のタイタン・竹内元太プロについて

プロフィール

  • 名前:竹内 元太(たけうち げんた)
  • 生年月日:1986年3月12日
  • 出身:長野県長野市
  • 学歴:大学中退
  • 血液型:O型
  • 好きな物:登山
  • 所属団体:最高位戦日本プロ麻雀協会(第38期前期入会)
  • Mリーグチーム:セガサミーフェニックス
  • X(旧Twitter):@takeuchigenta
  • YouTube:元ちゃんねる

竹内元太プロは、身長192cmの高身長で、それまでMリーグの中では松本吉弘プロが187cmで最も背が高い選手でしたが、竹内プロが最も背の高い選手となりました。尚、松本プロが上家か下家の時は、足がぶつかって集中できないそうです。

今まで定着していた二つ名はありませんでしたが、セガサミーフェニックスに入団し"無敵のタイタン"という名前が使われるようになりました。また、最強戦に出た時は"めちゃ見てくる巨人"というキャッチフレーズが使われました。Mリーグでは"元太"の名前で登録されており、対局中は元太で呼ばれることになりました。

麻雀の選択の中で流れやオカルト的なものを重視することはありませんが、安定したメンタルを維持するため、ついてるときは腕、ついてない時は流れのせい、と都合のように解釈しているそうです。

竹内プロの麻雀は、ドラを早く切ることが特徴で、相手の嫌がることをやり続けることがその狙いであり、また手牌の見切りの速さが自分のストロングポイントと語ります。(【Mリーグ】2024―25シーズン16日開幕 竹内元太ドラの見切りプロ麻雀界最速!その真意は?より)

同じ年にセガサミーフェニックスに入団した浅井堂岐プロは同学年(1985年12月24日生まれ)であり、またU-NEXT Piratesの仲林圭プロも同学年(1985年9月17日生まれ)でかつて同じ麻雀店で働いていた経験もあり、仲が良いそうです。また、朝倉康心プロ、渋川難波プロ、白鳥翔プロなどが1986年生まれであり、竹内プロと同世代の麻雀プロが多く活躍しています。

好きな食べ物はトマトで、自身のXでその日食べたトマトの写真を度々アップしています。生で食べるのが好きで、一日で6個食べることもあるそうです。

趣味の登山は、月に1,2度行くほどで、そこで大自然の力を得るそうです。

背が高いため、やはり足のサイズも大きく、靴のサイズは30cmということもあり、一年中サンダルを履いている事が多く、それがトレードマークになっています。またファッションも、Tシャツ、短パンといったスタイルが多いです。

麻雀教室

竹内元太プロは、"元太麻雀ラボ"という名前の麻雀教室を開催しています。

場所は、東京都渋谷区渋谷2-10-15 NVIビル4階、渋谷駅から徒歩約10分の場所にある渋谷元太麻雀ラボオフィスで行われており、竹内プロは、普段から麻雀を打ち慣れている中級者向けに、赤ありルールと最高位戦ルールの戦術を教えています。

また、月に一度、最高位戦日本プロ麻雀協会所属の後藤哲冶プロによる初心者向けコースの講座も開催されています。

参加する受講生の年齢層は、下は高校生、上は60代と幅広い層の方が通われているそうです。

詳しい情報は、公式Xで発信されています。元太麻雀ラボ公式X

尊敬する先輩

最高位戦日本プロ麻雀協会所属で、Mリーグ2021-22シーズンまでU-NEXT Piratesに所属していた石橋伸洋プロは、竹内プロが麻雀プロになってすぐの頃からお世話になっており、プライベートでも一緒に時間を過ごし、麻雀でも影響を受け、尊敬する先輩として名前を挙げています。

石橋プロから"特定の師匠を作らない"という考え方を学んだり、"人から教わってもすぐ忘れるので、他人にすぐ答えを求めるのではなく、自分なりの答えを準備してから聞きに行きなさい"、といったことを言われ、この考えは竹内プロに大きな影響を与えたそうです。(YouTube AMOS麻雀チャンネル「【最高位2連覇】「竹内元太」麻雀プロの師匠が意外な人物だった件について?【後編】」より)

具体的に麻雀の話をしたことはあまりないそうですが、そういった精神面で大きな影響を石橋プロから受け、麻雀の師匠という存在ですが、遊びについてもいろんなことを教わり、そっちの方でも師匠のようです。

竹内プロが、Mリーグで本当に一番一緒のチームになりたい人は石橋プロで、もし一緒のチームになれば、石橋プロもやりやすくなるはずなので、勝てるようになると思うと語っています。(YouTubeチャンネル麻雀遊戯王「【麻雀遊戯BAR】竹内元太の強みとは?」より)

そして、RMU代表で渋谷ABEMASに所属する多井隆晴プロからも、麻雀の戦術面で影響を受けています。多井プロの戦術本「多井隆晴の最速最強麻雀」は、竹内プロにとって人生で二冊目に読んだ戦術本であり、プロになる前はそれを読んで勉強したそうです。また、プロになってからも、多井プロが主催する勉強会にも参加していた時もあり、多井プロの打ち方も参考する部分が多くあるそうです。

プライベートでも交流があり、竹内プロが解説に入る時も、多井プロは気にせずなんでも言っていいからなと声をかけてくれるそうです。Mリーグで一番同卓したい相手として、竹内プロは、尊敬する先輩である多井プロの名前を挙げています。(YouTubeチャンネル麻雀遊戯王「竹内元太プロが戦いたいMリーガーランキングTOP5!」より)

ダジャレ好き

竹内元太プロというと、Mリーグの試合の解説で出演した際も、ダジャレを交えて解説することもあり、ダジャレ好きとして有名です。

対局がある日は、キットカットを食べて"きっと勝つ"というゲン担ぎをすることもあるそうです。

「一索(イーソウ)が"いそう"」というダジャレをよく聞くする気がするので、代表作と言えるでしょう…。

また、セットなど仲間内で麻雀を打つときは、四萬(スーマン)を切って"すまん"と言う事もあるそうです。

最高位を連覇し、最高位戦を代表する竹内プロですが、奇しくも、同時期に日本プロ麻雀連盟の最高峰タイトル"鳳凰位"を獲得した佐々木寿人プロもダジャレ好き麻雀プロとして有名です。Mリーグの舞台で、ダジャレ好き最高位と鳳凰位の対決が見られることになります…。

最高位戦二連覇の天才・竹内元太プロの経歴

ネット麻雀で腕を磨き27歳で麻雀プロに

竹内元太プロは長野県の生まれですが、中学2年生の時に東京に引っ越してきました。中学、高校までは、軟式テニスをやっており、インターハイに出場するほどの実力だったそうです。

麻雀と出会ったのは大学生になってからで、麻雀の前にドンジャラに熱中し、ゲームセンターで脱衣麻雀のゲームにはまり、麻雀に触れ合っていきます。次第に麻雀熱が高まり、漫画「哭きの竜」を読んだり、多井隆晴プロの戦術本を読んだりし、麻雀の戦術を勉強していき、大学二年生の時に大学を中退します。

大学を中退してからは、静岡にある会社で働くようになり、その会社員時代に、竹内プロはオンライン麻雀にはまります。今はなくなってしまったオンライン麻雀だったようですが、そこでトップクラスの成績を残すようになり、その会社の社長にスカウトされ、上京、そして、そのオンライン麻雀の会社に就職します。

竹内プロは1年ほど働きましたが、その会社のオンライン麻雀事業事業自体がなくなってしまい、会社に残り他の部署で働く道もありましたが、退職。

会社を退職した27歳の時、それまで、あまりリアル麻雀は打っていませんでしたが、モンドTVで放送される対局を見て、自分の方が強い、と思っていた竹内プロは、麻雀プロを目指すことを決意します。

最高位戦日本プロ麻雀協会を選んだのは、麻雀界にあまり詳しくなく、唯一知っている麻雀プロが最高位戦所属の白鳥ケイタロウプロであり、プロテストの日程も近かったため、という理由でした。

そして、2013年、第38期前期に最高位戦日本プロ麻雀協会に所属し、麻雀プロになりました。

入会してわずか9年で最高位に

竹内プロが最高位戦に入会してから特にお世話になったのは、石橋伸洋プロ、坂本大志プロ、設楽遙斗プロの三人だと語ります。特に石橋プロは毎日のように会い、ほぼ居候のような状態で石橋プロの家に泊り、飲みに行ったりしたらほとんど支払いは石橋プロで、良い兄貴分だったそうです。一方、坂本大志プロには、怒られることが多かったそうです…。

プロになったばかりの竹内プロは、根拠のない自信にあふれ、先輩に向かって「Aリーガーの実力がどんなもんか知りたいからセットしましょう」と生意気なこと言っていたそうですが、それでも憎めない性格で、そして麻雀に対して勉強熱心だったと、石橋プロや坂本プロは語ります。(FACES / Vol.38】竹内元太 ~いざ覚醒の時、留まることを知らぬ‘BIG’が似合う男~より)

最高位戦に入会して3年はリーグ戦で昇級できずにいましたが、特昇リーグでB2リーグへあがり、2019年にはA1リーグまで上り詰めます。しかし、その年に₋400から500近く負けてしまい、1年でA2リーグに降級。

この時に麻雀プロを辞めようかと思ったこともあったそうですが、村上淳プロに相談し、"何を言われたか覚えていないが、何か良いことを言われて"、麻雀プロを続けることを決意したそうです。なんだか飄々としている竹内プロらしいエピソードです。(竹内元太プロの人生年表-生誕~Mリーガーになるまで-【麻雀遊戯ヒストリー】より)

そして、降級したことをきっかけに、今まで以上に牌譜の研究に打ち込むようになります。特に園田賢プロや醍醐大プロの牌譜を研究し、そのかいがあってか、1年で再びA1リーグに昇級することが出来ました。

2022年は竹内プロにとって転機となる1年となり、他団体の選手も参加できる麻将連合主催の大会"BIG1カップ"で優勝を果たし、初となるタイトルを獲得します。そして最高位戦のA1リーグでは、首位で最高位決定戦に進出を決め、前年度の最高位・鈴木優プロ、二年前の最高位・醍醐大、人気実力派Mリーガー園田賢プロを相手に勝利し、入会からわずか9年、35歳で最高位の栄光を掴みました。

満を持してMリーグに参戦

最高位となった竹内プロは、タイトルホルダーとして、麻雀最強戦などに出場し、最高位戦の顔となり、Mリーグ入りが期待されるプロの一人となります。

そしてMリーグ2023-24シーズンから新規参入が決まったBEAST Japanext(現BEAST X)が、チームのメンバー4名のうち1名が選考会によって選出されることが発表され、竹内プロは応募総数175名の中から、選考会に出場できる8名の中に残ります。Mリーグ返り咲きを狙う師匠・石橋伸洋プロや後にセガサミーフェニックスでチームメイトになる浅井堂岐プロなどが選ばれ、A組、B組と別れ予選が行われますが、竹内プロは新井啓文プロ、浅井堂岐プロ、内田みこプロを相手に-28.4ポイントとなり、予選敗退、Mリーグ入りを逃すことになります。

しかし前年度最高位として迎えた、2023年の最高位決定戦では、過去に最高位を獲得している坂本大志プロと村上淳プロ、Aリーグの常連の実力派太田プロ安紀といったメンツを相手にしますが、竹内プロが勝利し、二年連続最高位を獲得します。二年連続の最高位は、2015年、2016年に第40期、41期最高位になった近藤誠一以来の快挙となりました。

また最高位戦の翌日に開催された、「第7期新輝戦(しんきせん)」でも優勝し、二日連続タイトルを獲得し、最高位戦でもっとも勢いのある選手といっても過言ではない、活躍をした一年となりました。

Mリーグ2023-24シーズンが閉幕し、選手入れ替えのレギュレーションの対象になるチームはなかったため、初めて新規加入の選手がいないオフシーズンになるかと思われましたが、セガサミーフェニックスから魚谷侑未プロと東城りおプロが退団することが発表され、最高位二連覇の竹内プロのセガサミーフェニックス入りが有力視されます。

そして、2024年6月28日にドラフト会議が開催され、竹内プロはセガサミーフェニックスから1巡目指名され、Mリーグ入りが決まります。最高位を獲得して以来、竹内プロも自身のYouTubeチャンネルでMリーグ入りを目標に挙げており、見事有言実行となりました。

ドラフト当日は、麻雀教室の日であったため生徒さんたちと共に鑑賞し、喜びを分かち合いました。魚谷プロと東城プロの退団が決まってから少し後に、セガサミーフェニックスから連絡があり、指名の可能性があることはわかっていたようですが、それでも少しそわそわし、緊張していたようです。当日の様子は、竹内プロのYouTubeチャンネルにアップされています。

Mリーグ2024-25シーズンレギュラーシーズン9月23日の第1試合、竹内プロにとってMリーグデビュー戦となったこの試合、東1局に満貫で初アガりを決めると、初勝利を掴み、華々しいMリーグデビューとなりました。そして、自身2戦目となる9月26日の第1試合でもトップを決め、デビューから二連勝。多くの選手がMリーグ初年度は苦しんできましたが、竹内プロはデビューから5試合で1着2回、2着3回と絶好調、幸先の良いスタートを切り、最高位二連覇の実力の高さを披露しました。

獲得タイトル

  • 第47期、第48期 最高位
  • 第24回BIG1カップ
  • 第7期新輝戦(しんきせん)

竹内元太プロの対局動画

Mリーグデビュー戦で初勝利

Mリーグ2024-25レギュラーシーズン、9月23日に開催された第1試合、Mリーグ初登場となる東1局、ドラも重なり、いきなり満貫で初アガりを決め、好スタートを切ります。

デビュー戦を見事勝利で飾り、初の試合後の勝利者インタビューで、セガサミーフェニックスの決めポーズも披露。

デビューから2連勝

Mリーグ2024-25レギュラーシーズン、9月26日に開催された第1試合、デビューから2戦目となったこの試合の東2局、配牌からテンパイで地和のチャンスが訪れますが、さすがに地和にはならず、ダブリーを選択。普通なら北の単騎待ちにしそうなところですが、あえて北を切り、東単騎待ちに。これがうまくいき、高宮プロから当り牌を掴みます。運を味方にしながらも、そのチャンスを逃さない竹内プロの実力がわかる一局です。

冷静な判断で満貫のアガりを食い流す

最高位を獲得し出場した麻雀最強戦2023"タイトルホルダー頂上決戦"、各団体の最高峰タイトルを獲得した4名で戦った予選、結果としては予選敗退となり、竹内プロにとって悔しいものとなりました。この試合の南1局、竹内プロは仕掛けにより、リーチをしたHIRO柴田プロの一発を消した上に、結果として大きなアガりを食い流すことに成功します。

最高位を取るにふさわしいアガり

初の最高位となった第47期最高位決定戦、2022年11月23日に行われた最終節の南2局、一度テンパイに取るチャンスが訪れますが、ここでテンパイを取らず、索子ではなく、筒子を活かすことを選択。これが見事はまり、大物手をアガります。この選択は、解説の土田浩翔プロと近藤誠一プロも大絶賛でした。

芸術的なホンイツ

2021年4月14日に行われた、第46期最高位戦A1リーグ第3節b卓の南2局2本場、ホンイツには仕上がらないような配牌ですが、竹内プロは早い段階でホンイツを意識した仕掛けでテンパイを取ります。当り牌が山にたくさん残っているのですが、なかなかアガることが出来ないうちに、太田プロからのリーチも入り、どっちが勝ってもおかしくないめくり合いに発展、実に見ごたえのある1局となります。

まとめ

入会して10年以内、30代で最高位連覇を果たし、その実力から天才と称されることもある竹内元太プロ、Mリーグに最も近い男と呼ばれ、2024-25シーズンから多くの麻雀ファンが待望していたMリーグ入りを果たしました。初年度は苦戦する選手が多いですが、見事なスタートを切り、絶好調のチームに大きく貢献しています。また明るくひょうきんなキャラクターで、新生フェニックスの良きムードメーカとなり、チームを牽引します。最高位戦で最も勢いがある竹内プロが、Mリーグの舞台でどのような活躍を残すか、多くの麻雀ファンが注目しています。

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