チャンタ(混全帯么九)をチャント知り、迷いを払拭 !【2翻役】

チャンタは、必ず一九字牌を面子に絡ませなければならな厄介な役です。柔軟性が無く、点数も伸ばしにくい、そして振り込む危険も高いです。とは言え、配牌によってはチャンタを狙っていくケースも当然あり得ます。そんな時に失敗しないようにチャンタの欠点を知り、狙うべきか、降りるべきか、迷わないように対応策を考えましょう!
- リーチ (立直)
- イッパツ (一発)
- メンゼンチンツモ (門前清自摸和)
- ヤクハイ (役牌)
- タンヤオ (断么九)
- ピンフ (平和)
- イーペーコー (一盃口)
- ハイテイ (海底撈月)
- ホウテイ (河底撈魚)
- リンシャンカイホウ (嶺上開花)
- チャンカン (槍槓)
2翻役
- ダブルリーチ (ダブル立直)
- サンショクドウジュン (三色同順)
- サンショクドウコウ (三色同刻)
- サンアンコウ (三暗刻)
- イッキツウカン (一気通貫)
- チートイツ (七対子)
- トイトイ=トイトイホー (対々和)
- チャンタ (混全帯幺九)
- サンカンツ (三槓子)
- ショウサンゲン (小三元)
- ホンロウトウ (混老頭)
3翻役
6翻役
役満
チャンタの基本情報
- 混全帯幺九(ホンチャンタイヤオチュウ / チャンタ)
-
全ての面子とアタマに一九牌または字牌を絡ませる。
-
2翻
喰下り1翻
出現率:1.1%全ての面子(メンツ)と雀頭(ジャントウ=頭)に1・9・字牌(=ヤオチュウハイ)を絡ませる。
チャンタは全ての面子(メンツ)と雀頭(ジャントウ=頭)に1・9・字牌(=ヤオチュウハイ)を絡ませると成立する役です。
チャンタの正式名称は「ホンチャンタイヤオチュウ 」ですが、一般的には「チャンタ」と呼ばれています。チャンタの上位役は「純全帯么九(ジュンチャンタイヤオチュウ)」と言いますが、こちらは「ジュンチャン」と呼ぶのが一般的です。「混全帯么九」は字牌が混ざっているチャンタ、「純全帯么九」は字牌が混ざっていない・純粋なヤオチュー牌のみのチャンタという区別がされているようです。
元々は字牌のあるなしに関わらず「全帯么九」という役でしたが、日本では戦後に「純全帯么九」(純チャン)が考案されたことから、後に区別する目的で字牌を含むチャンタを「混全帯么九」と呼ぶようになったそうです。
チャンタはタンヤオの逆
お気づきかと思いますが、チャンタとは一九字牌を使わないで成立されるタンヤオという役の逆になるわけです。
タンヤオはご存知の通り、麻雀の役の中でも最も基本的な役の一つで、とても頻繁に出現する役です。タンヤオが頻繁に出現するのは、中張牌(チュンチャンパイ=2~8の数牌)のみを使用すれば成立するという条件が簡単だからです。つまり、その逆の成立条件であるチャンタは出現率が低い難しい役だと考える事が出来ます。ちなみに、チャンタの出現率が0.9%~1.3%で、タンヤオの出現率は20%~23%です、その差はなんと20倍!
同じ2翻役でもチャンタより出現率の低い役があるので(三色同刻や三槓子)、チャンタが極めて難しいというわけではありませんが、翻数や他役との複合のしにくさなどを考えると、積極的に狙ってくような役ではないですね。
とは言え、じゃあチャンタは覚えなくても良いや!とはなりません(笑) やはり麻雀をやっていれば、自然とチャンタが揃う流れになる事もあります。それに、微妙な配牌からチャンタをアガると、ちょっと上達したような、点数以上になんだか嬉しい気持ちにもなります(笑)
- 断么九(タンヤオチュー)初心者必修!
-
中張牌(チュンチャンパイ = 数牌の2~8)のみ雀頭
-
1翻
鳴きOK
出現率:21%中張牌(チュンチャンパイ = 数牌の2~8)のみを使って手牌を完成させた場合に成立する。面子は刻子でも順子でも良い。
一般的には鳴いても成立するが、門前(メンゼン)のみとするルールを採用する場合もあり。
チャンタの欠点と対応策
どちらかといえば、チャンタという役は配牌の偏りで渋々選択されるような役と言えます。
その理由を纏めると、、、
- 面子に必ず一九字牌が絡む為、柔軟性が無い
- 真ん中の牌を切っていくため、振り込む確率が高い
- 赤牌を活用できない
以上が、チャンタの欠点になります。成立しづらく、振り込みやすい、その上2翻しかつかない、、、なかなか厳しい役ですね。チャンタが視野に入る時は、あまり手が良くない時とも言えるでしょう。チャンタを狙うべきか、時間をかけてでも手を変えるべきか、はたまた降りるのか、どうしても迷いがちです。しっかりと対応策を考えて、迷いを払拭しましょう!
柔軟性の無さに対応する
面子に必ず一九字牌を絡ませなけらばならないと言うのが、柔軟性に劣る理由なのは明白ですね。4面子1雀頭ということは、一九字牌が最低でも6枚必要だという事です。
ですので、配牌時に端に近い牌がいくら多くても、肝心の一九字牌が少ない場合は、迂闊にチャンタに走ってはいけないという事です。門前(メンゼン)なら良いですが、一度鳴いてしまうと柔軟性の無さが仇になり、戦略の変更がとても難しくなります。
例えば、こんな配牌だとチャンタがよぎりませんか?実際、一九字牌は6枚ありますし、悪い選択ではないように思えます。
がしかし、一九字牌の枚数が多い割には、一九字牌が絡んで完成している面子は一つしかありませんね。そして、シャンテン数は、4シャンテンです。序盤から鳴きまくって、上手くアガれれば良いですが、アガり切れなかった場合、終盤での防御力低下がかなり不安です。
もう一つ心配なのがフリテンです。上記のケースだととが両面(リャンメン)になっています。チャンタと決め込んで、を鳴いてしまった後に、をツモ(自摸)ってしまったらちょっと厄介です。の面子にするとチャンタは不成立ですし、を切ったら、でのロンが出来なくなります。
以上を踏まえると、柔軟性の無さに対応するには以下の事が必要になると思います。
- 門前(メンゼン)で2面子は揃えてから鳴く
- フリテンにならないように両面に注意
- 役牌で保険をかける
- 最悪、諦める
急に役牌の話が出ましたが、これはいたって簡単な話です。役牌はそれだけで1翻になるので、万が一チャンタの成立が難しくなった場合は、役牌のみでのアガりに切り替える事が可能だからです。勿論、役牌は字牌なのでチャンタとの複合も可能です。
最後の諦めるという選択も冗談ではありません。チャンタは一九字牌を多く使う役です。一九字牌が必ずしも安牌なわけでは無いので注意は必要ですが、しっかり考えれば比較的降りやすい役と言えます。いざという時は数少ないチャンタの利点を生かして降りる事も考えましょう。
振り込みの危険に対応する
これはもう、チャンタに使用しない牌は早めに切っていくしかありません。しかし、そうするとチャンタの決め打ちになるので、よっぽど配牌の時点でチャンタに近づいていないと難しいですよね。これはチャンタの柔軟性の無さに繋がってきます。
そこで必要になるのが、チャンタに行くか行かないかの見極めです。難しい上に2翻しかないチャンタはそうそう狙っていく役では無いので、チャンタに向かう条件をちょっと考えてみたいと思います。
- 2鳴き以内で成立する
- 役牌の刻子が見込める
- ドラが乗っている
狙うとすれば、この条件が最低でも2つ重なった時でしょうか。
2鳴き以内で成立する(2鳴きでテンパイ)のであれば、その時点でリャンシャンテンなので素直に行っても良い気がします。しかし、チャンタは喰い下がり1翻なので、それだけでは狙う気になりません。やはり、役牌かドラで2翻以上、出来れば3翻以上付く場合のみ狙いたいです。
役牌に関しては、1翻追加出来るという理由の他に、先程書いた通りチャンタが厳しくなった場合の保険という理由があります。ただ、役牌でアガれる目があるのであれば、無理にチャンタに向かわずに別の手作りをしても良い気がします。役牌を確保しつつ、あわよくばチャンタも成立すればOKと言ったところです。
どの条件も、狙って出来るものではありませんし、仮に出来たとしてもそれ程おいしくはないですね。やはり究極的には、振り込みが怖い場合はチャンタを無理に狙わないという事でしょうか^^;
赤牌を活用できないことに対応する
赤牌が活用できないという事は、単純にドラが乗るチャンスが少なく、点数が伸びづらいという事です。これに対応するには、通常のドラを活用するか、役を複合させるしかありませんよね。
もちろん、門前(メンゼン)でリーチや一発、裏ドラなどがつけば万々歳ですが、なかなかすんなりとは行かないと思います。
チャンタ系と呼ばれる役
一九字牌を面子に絡める役は他にもあり、チャンタ系などと呼ばれています。それらは、チャンタの上位役で点数も難易度も上ります。清老頭 (チンロウトウ)は役満なので良いですが、他の2つはチャンタと同様に難易度と翻数のつり合いが取れていないような気がします(笑)
- 純全帯幺九(ジュンチャンタイヤオチュウ)
-
全ての面子と雀頭に一九牌を絡ませる3翻
喰下り2翻
出現率:0.03%全ての面子と雀頭に一九牌を絡ませる。
- 混老頭(ホンロウトウ)
-
全ての面子とアタマを一九牌または字牌で揃える。鳴きOK
-
2翻/実質4翻
鳴きOK
出現率:0.09%一九牌と字牌のみで全ての面子とアタマを揃える。必ずトイトイまたはチートイツと複合するので、実質4翻になります。門前の場合は、三暗刻とも複合します。また、門前で自模アガりもしくは単騎待ちでのロンの場合は役満の四暗刻となります。
- 清老頭(チンロウトウ)
-
一九牌のみで揃える鳴きOK
-
役満
鳴きOK
出現率:0.002%数牌の一九牌のみで全ての面子と雀頭を揃える。
役の複合で高得点!
チャンタは難易度が高い割に2翻役で、鳴くと1翻に喰い下がってしまいます。チャンタと相性の良い役を複合させることで、打点アップを図りましょう。
チャンタ(2翻)+役牌(1翻)
役牌はチャンタと最も相性の良い役と言えます。役牌さえ鳴いてしまえば役が確定し他の牌も鳴きやすくなるのでアガりに向かいやすいです。
チャンタ(2翻)+一盃口(1翻)
一盃口は門前でのみ成立する役なので、チャンタと複合すると最低3,900(子)/5,800(親)からの中打点が完成します。門前で進めなくてはならないのでややスピードが遅くなりますが。リーチを掛けると4翻となり満貫相当の打点が見込めます。
チャンタ(2翻)+三色同順(2翻)
チャンタも三色も門前では2翻役なので、7,700(子)/11,600(親)の大物手に仕上がります。ただし、鳴くとチャンタも三色も1翻食い下がるので2,000(子)/2,900(親)と打点が大幅に下がります。
チャンタ(2翻)+混一色(3翻)
チャンタもホンイツも鳴くと食い下がりますが、鳴くことでアガリやすくはなります。鳴いても最低3,900(子)/5,800(親)からで、役牌が1枚あれば満貫相当の手に化けます。
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3翻20符ツモ-700点/1,300点平和(ピンフ)+ツモ(門前清自摸和)+タンヤオ 3翻 ピンフ+ツモ 20符 プロのアドバイス!
鈴木たろうプロから!
赤などの懸賞が多い現代麻雀では割に合わない役。牌効率上、手牌は自然と内側に寄せていくものなのに、外側ばかりとは…
門前(メンゼン)で進行しても受け入れが限定されてしまい崩れやすいので、よほど材料が揃っているか、仕掛けても満貫クラスになるときに狙ってみよう。
(赤入りなら無視しても良いレベルw)関連タグ
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鈴木たろう プロ
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