麻雀のポンはアガりの最短ルート!スピードアップ必勝法
ポン(チー・カン含む)は、なによりもまずアガるスピードがアップするのが最大の特徴です。アガりへの最短ルートとなり得るポンは使いどころを間違えなければとても有効な手段となります。
チェスでは相手の駒を取っても自分で使うことはできません。 しかし麻雀では相手の捨て牌を自分のものにしてしまうという技があります。それは「ポン・チー・カン」であり、これを「副露(フーロ)」といいます。 相手(他家)の捨て牌をもらって自分の手牌と合わせることができるので、ポンの最大のメリットであるアガるまでの時間短縮が可能になります。
さまざまな局面での戦略の要素となります。 しかし、最短ルートをたどるにはそれ相応のリスクが伴うことも忘れてはいけません。 リスクとメリットのバランスを考えることが重要です。 さて、最短ルートのポンを細かくみていきましょう。
ポン ルール解説
1-1. ポンとは
全く同じ牌が二枚あることを対子(トイツ)といいます。そのトイツに相手が捨てた牌を取得して刻子(コーツ)にすることをポンといいます。厳密に言うと、ポンをして完成させた刻子は「明刻子(明刻=ミンコ)」となります。反対に、ポンをせず自分のツモのみで完成させた刻子は「暗刻子(暗刻=アンコ)」です。
2枚同じ種類の牌がある 対子(トイツ) の状態で、 他家(ターチャ) が切った牌を貰って3枚の 刻子(コーツ) 揃える行為。
3枚同じ種類の牌を揃えた面子(メンツ)のこと。
上の例は、西と北をポンした状態でアガった例です。もともと、西と北の対子を持っていて、他家が捨てた牌を取得しています。上記で説明したように、ポンをした西と北は明刻(ミンコ)となり、ポンをしていない東の刻子は暗刻(アンコ)になります。同じ3枚の刻子でも、どのように3枚集めたかにより呼び方が分かれています。
刻子(コーツ)とは全く同じ牌が三枚あることです。手牌(自分の持ち牌)に対子があるときにのみポンすることができます。なので手牌に対子がない場合はどんなにポンしたくてもできません。
これはとても極端な例ですが、上記のような牌姿であれば、ポンすることはできません。
ポンの公開方法
相手の牌をもらってうれしいポンですが、作った刻子の牌を全員に公開しなくてはいけません。公開する方法も厳密に決まっています。
三枚の牌を自分からみて右の盤面上に並べます。この時牌を表向きにして何をもらってポンしたか明らかにする必要があります。
さらに上家、下家、対面のだれからもらったか示さなくてはいけません。
実際の牌姿でみてみましょう。
上家(自分からみて左のプレイヤー)からもらった場合は公開する三枚のうちの左の一枚を横にします。下家(自分からみて右のプレイヤー)からもらった場合は三枚のうちの右の一枚を横にします。同じく対面(自分からみて正面のプレイヤー)からもらった場合は真ん中を横にします。 難しいことではありませんが、忘れずに行いましょう。
1-2. ポンできる3つの条件
② 対子(トイツ)の牌があるときのみ
③ 最新の捨て牌のみ
①立直(リーチ)していない
リーチしたら手牌を動かすことができません。
②対子(トイツ)の牌があるときのみ
手牌の対子を刻子にするときのみポンが可能になります。
③最新の捨て牌のみ
手番の人より前に捨てられた牌はポン(チー・カンも含む)することはできません。手番の人の捨て牌は注意深くみるようにしましょう。あとからあれが欲しかった…。と言っても後の祭りです。
上記の3つの条件を守れば基本的にいつでもポンすることは可能です。
ポンの手順
ポンの基本は理解できたでしょうか。次に、実際の対局での手順について説明します。
手順1 誰かが捨て牌したとき「ポン!」とはっきり発声しよう。 (最新の捨て牌以外はもうらうことができません。)
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手順2もらってきた牌と手牌の対子を合わせて盤面の上に公開する。 (公開方法は上記で説明しましたが、すぐに覚えられると思います。)
↓
手順3 上家・下家・対面だれからもらったかわかるように牌を置く
↓
手順4 手牌からいらない牌を1枚捨てる。
(牌をもらってくるので当然1枚捨てる。公開したり誰からもらったか明示することにとらわれて捨て忘れると手牌が多くなり反則になるので、初心者の方は要注意です!牌をすてるまでがポンなので、取って並べて捨てるでワンセットと覚えましょう。)
ポンのメリット・デメリット
3-1. ポンのメリット5連発!
役を作ったりアガるスピードがアップする
相手のリーチの一発を消せる
相手をおろすことにつながる(相手に警戒心を抱かせる)
門前(メンゼン)ではなかなか作ることが難しい役をつくり安くなる
(1)欲しい牌が自摸(ツモ)らずに手に入る
確実に欲しい牌が手に入ります。 ただし、相手のロンと被った場合はロンが優先されます。
(2)役を作ったりアガるスピードがアップする
揃うスピードがアップすることは早くアガりに近づくことです。現代麻雀では早くアガることが最終的な勝利に近づくと考えられています。ポンで鳴いてアガれるときはアガってしまいましょう。ただし、ポンなどの副露をする場合は、シャンテン数が上がるような鳴きにしましょう!
アガりの形からみて、その役があと何枚の牌が揃えば成立するかの数。
(3)相手のリーチの一発を消せる
相手がリーチをかけた巡目でポン(チー・カンも含む)するとリーチをかけた人の一発という役を消すことができます。 一発とはリーチをかけた巡目で誰もポン・チー・カンで鳴かない状態でロンまたはツモでアガる役のことを言います。頻繁にでる役ではありませんが1翻つくので消せるならば消したいところではあります。 しかし、一発を消すためだけに鳴くのは得策とは言えません。 頻繁に出ない相手の役を消すために、自分だけリスクを冒すことになるからです。旨みがありません。「流れ上、鳴いたら一発が消えてた」という程度でかまいません。わざわざ狙うのは避けましょう。
(4)相手をおろすことにつながる(相手に警戒心を抱かせる)
これは戦略上大きなことと言えます。ポンの一大要素は早アガりにあるように、通常ポンするときはテンパイに近い状態にあると考えられるからです。ポンするとリーチはできませんが相手に「こちらはテンパイもしくはイーシャンテンぐらいにあるよ!」と警戒させることができるのです。 よって他のプレイヤーは捨て牌にも気を使わなければならなくなり、果ては手を崩すこともあるかもしれません。心理上大きな打撃を与えたことになります。
※イーシャンテンとは、リーチの一つ前の状態を言います。
(5)門前(メンゼン)では作り難い役をつくり安くなる
混一色(ホンイツ)や純全帯ヤオ九(ジュンチャンタ)などは門前(メンゼン)ではなかなか作ることが難しい役ですが、ポンなどで鳴くことによって完成する可能性が高くなります。ポンでアガる場合はこういった役を積極的に狙っていくのも良い作戦となるでしょう。
ホンイツとは・・・
数字牌のうちどれか一つと字牌のみでつくる役です。
萬子なら萬子、索子なら索子一種と東南西北白發中のどれかで構成します。
ジュンチャンタとは・・・
すべての組み合わせに1と9の老頭牌がはいっている順子(シュンツ)または刻子(コーツ)で構成します。(必ず1つ以上のシュンツがなければいけない)雀頭も老頭牌に絡んでいなければいけません。確率的になかなか作ることは難しいですが、鳴くことによって作りやすくなります。ただし、食い下がりといって鳴いた場合点数がさがる役があり、ジュンチャンタも食い下がりになります。ただジュンチャンタは食い下がりでも2翻つくので狙うのもありでしょう。
3-2. 気をつけよう!ポンのデメリット
ポンした牌は盤面に公開するので自分の狙いが読まれやすい
同じ役でも鳴いてアガると翻がさがる(点数が下がる)
鳴き禁止の役でアガれない
鳴いて面子をそろえたつもりでも「役なし」でアガれない!
(1)自由にできる手牌が少なくなるので手詰まりを起こしやすい
ポンの最大のデメリットとなるのは手詰まりです。鳴くことによって捨て牌を取得できますが、ポンで作った面子を動かすことはできません。もともと手牌は13枚ありますがポンすると手持ちの3枚が減ります。「13-3=10」となり、さらにポンすると「10-3=7」「7-3=4」となっていきます。 自由にできる手牌が減っていくので途中で方向を変えたいときや役がつくれなくなりそうなとき、さらには振り込んでしまう可能性も増えていきます。 すべては手が詰まっていくために起こることです。 手牌がそろっていくことに喜んでばかりもいられません。 巡目が進んでいくにつれて相手の狙いがだんだんと見えてきてもポンした牌はもうどうにも動かせません。
(2)ポンした牌は盤面に公開するので自分の狙いが読まれやすい
ポンの基本である公開は、みんなに公開するためポンした牌から狙いを読まれる危険はつねにあります。狙いを読むのはなかなか難しいことではありますが、全くなにもない状態よりも確実にあたりをつけられてしまいます。ただ、相手に読まれることを逆手にとる作戦で、わざと違う手を読ませることも可能になりそれはそれで有効な戦略となりえます。
(3)同じ役でも鳴いてアガると翻がさがる(点数が下がる)
「食い下がり」と言って同じ役を作ってアガったとしても点数が下がる役があります。たとえば三色同順という役は鳴かずにツモやロンであがると「2翻」ですが、鳴いてアガると「食い下がり1翻」となります。 下がらない役もあるのでうまく使いわけましょう。 せっかく難しい役を作っても鳴いたために点数がさがり、骨折り損になるかお得感がなくなります。
翻数が下がらない役(食い下がり)
例:役牌、対々和、三暗刻、小三元、大四喜、四槓子など
(4)鳴き禁止の役でアガれない
七対子などの役は、鳴き禁止の役は当然アガることはできません。鳴き禁止の役の数だけ作れる役の種類が減っていくことはデメリットと言えばデメリットですが、その反面作りやすくなる役もあるので一概には言えません。臨機応変に使いましょう。 また鳴くとリーチがかけられないのも大きな特徴です。初心者はとくにリーチ役がなくなるので注意です。
(5)鳴いて面子をそろえたつもりでも「役なし」でアガれない!
初心者の攻略ポイントはココ!
面子をがんばって揃えてやっとアガれる!と言って・・・「ロン!」しかし・・・
アガったつもりだったのに役がなくてアガれなかったということは初心者は本当によくあることです。リーチだけでもできればアガれますが、ポン・チー・カンするとリーチができず、しっかり役を作らないといけません。様々な役を覚えていない状態だとただ面子をそろえたにすぎない状態になるのです。初心者はなるべく鳴かずにツモで揃えるようにしましょう。ある程度役を覚えた段階で鳴くことも視野に入ってきます。
初心者から一歩前進! ポンを使おう
先ほど鳴くとリーチがかけられないため役なしでアガれないことが初心者では多発すると書きましたが、ここで一つ、鳴くだけで役が付くお役立ちなポンを紹介します。
三元牌(サンゲンパイ)である「白・発・中」および、荘風牌(チャンフォンパイ=圏風牌、場風牌、場風)や門風牌(メンフォンパイ=自風牌、自風)になる「東・南・西・北」は、同じ牌を三枚揃えるだけで役となり1翻つきます。 この牌を揃えるポンであればそれだけで役がつくのでアガれないといったことを防ぐことができます。 実戦ではこの役牌でポンすることはよくあることで、役を覚えたての人でも使いどころさえ間違えなければ発動しても問題ないでしょう。
三元牌についてもっと詳しく知りたい方はこちらから!
⇒『猫でもわかる!1翻から役満までとれる三元牌の基本と活用法』
実戦でつかってみよう! ポンで喰いタン
ポンで「喰いタン」とは、仙台の高級牛タンをポン酢でおいしくいただくことでは決してありません。鳴いた上でタンヤオという役をつくることです。タンヤオは比較的よくでてくる役で作りやすいです。ポンをする場合、役牌で鳴くまたは食ってタンヤオを狙うと効率よくアガることができるでしょう。
まとめ
ここまでポンの基本動作から実戦での使われ方まで一通り説明してきました。 大きな役割として、早くアガるために鳴くということを覚えておきましょう。 どんなに麻雀がうまい人でも流れが悪い時は必ずあり、場を進めたり流したりする意味でとにもかくにも早くアガる場合があります。 鳴くことは、役さえ覚えていれば使い勝手の良いものです。使いどころをしっかりと見極めましょう。 麻雀初心者は役が無くてアガれないということを十分に気を付けつつ戦略として使ってみてください。麻雀上達への大きな一歩です!
皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!
脱字などの報告です。
>対面のだれからもったか示さなくてはいけません
→だれからも【ら】ったか
・「3-1. ポンのメリット5連発!」の下の枠内に4つしか載っていませんでした。
「(2)役を作ったりアガるスピードがアップする」が抜けているようです。
>確実にあたりをつけられてしまいす
→つけられてしまい【ま】す
>作りやすくなる役もあるので一概にはえません
→一概には【言】えません
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>誤字などの報告です。
申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
いつも誠にありがとうございます!m(__)m
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