麻雀におけるドラの役割とドラを活用した麻雀攻略法
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麻雀におけるドラの役割とドラを活用した麻雀攻略法

ドラとはそもそも日本で生まれたルールの一つで、日本の麻雀を語るうえで象徴的な存在でもあり、麻雀の運要素が強い面を強調しているのがドラであったりします。ドラが一つ入ってるだけで1翻(ファン/ハン)追加されます。つまり、ドラを上手く活用出来るかできないかで勝負の大きな分かれ目になってきます。そんな麻雀には欠かせない存在である、ドラをしっかり理解して、もっと麻雀に勝てるようになりましょう。

目次

1. ドラとは何か?

ドラのルール

ドラ、というのは、ドラになっている牌を持っているだけで1翻になる、別名・懸賞牌とも呼ばれる牌の事です。

しかし、ドラというのが役になるわけでなく、1翻縛り(※役が一つないとアガれないルール)の条件を満たすことが出来ません。つまりドラを持っているだけではアガることは出来ないです。ですので、与えられた、ボーナスのような得点のため、懸賞牌と呼ばれるわけです。ドラになってる牌1枚につき1翻の得点が付きます。なので、3枚持っていたら、それだけで3翻付きます。そう、何とも素敵な懸賞でしょう。そのドラを上手く使えば高得点を狙えますが、逆にドラを捨てて他家に鳴いて取られたり、ロンされてしまったときは絶望的です。

そんな勝負を左右するキーマン、それがドラなわけです。

王牌(ワンパイ)と呼ばれる場に残されている7枚2山で構成されている自摸(ツモ)することのできない牌山の左から3番目に表示されてい牌がドラ表示牌になります。

上の画像でいうと、 がドラ表示牌になります。そしてそのドラ表示牌が入っている山が王牌です。ただ、その牌がドラというわけではなく、その表示されている牌の次の牌がドラになります。よって上記画像の例の場合はドラは です。

つまり数牌の場合、 が表示されているとしたら、 がドラ。

だとしたら がドラ。という事になります。

もし、 だとしたら、その場合は がドラになります。

つまり、1→2→3→4→5→6→7→8→9→1といったように、9の次は1がドラになります。

字牌の場合ですが、三元牌(サンゲンパイ=白、發、中)と風牌(フォンパイ、カゼハイ=東・南・西・北)の二つに分かれます。三元牌の場合、白→發→中→白の順番で決まっていて、白がドラ表示牌の場合發がドラになり、發場合は中、中の場合は白、という法則になっています。

そして、風牌の場合は、東→南→西→北→東、という順番で決まっていて、東がドラ表示牌の場合は南、北の場合は東、という法則です。麻雀のルールでは、東西南北の順番ではなく、東南西北、という順番で決まっているので、間違えないように気を付けましょう。

トウザイナンボクではなく、トンナンシャーペイ、それが麻雀の世界での決まり事です。

ドラに注意

ネットなどの麻雀ゲームの場合、どの牌がドラか親切に教えてくれるシステムがある場合がありますが、実際のリアル麻雀の場合、誰も何がドラなのか教えてくれないので、うっかり何がドラが忘れていて、ドラを切ってそれで振り込みになったりしないように気をつけましょう。必ずドラが今何なのか、しっかりと意識することが大切です。

※ドラの決め方

麻雀のゲームを始める前に、まず親がサイコロを振って、どの牌山からとるのかを最初に決めます。

サイコロを2つ振って出た目を親から左回りの数の場所から牌を取り始めます。その取り始めたところから逆方向に3枚目の上段にある牌を表向きにしたものがドラ表示牌になるわけです。

2. ドラの仲間たち

ドラには通常のドラ以外にもいくつか種類があります。そのため、通常のドラの事を表ドラと呼ぶこともあります。

  • 裏ドラ
  • 槓(カン)ドラ
  • 槓(カン)ウラ
  • 赤ドラ

以上の4つのドラが我々が麻雀をする上で目にする表ドラ以外のドラです。裏ドラ、槓ドラ、槓ウラはゲームの進行上、ある条件を満たすと追加されるドラの事です。

裏ドラ

裏ドラというのは、ドラ表示牌の下にある牌の事です。ドラ表示牌の裏にある牌なので裏ドラです。

ドラ_2

この裏ドラを登場させる条件は、リーチをかけてアガる事が条件です。リーチをかけてもアガるまでは裏ドラを見る事が出来ないので、この裏ドラが重なるかどうかは、完全に運です。

表ドラと裏ドラの最大の違いというのは、表ドラは4人のプレイヤー全員が見ることが出来ます。が、しかし、裏ドラというのはリーチをかけた本人にしか見ることは出来ないです。表ドラは全員に与えられた権利ですが、裏ドラというのは、リーチをかけた本人にのみ与えられた権利だと言えます。

槓ドラ・槓ウラ

四枚で面子を作ることを槓(カン)と言います。

槓そのもの説明は当サイトで詳しく説明しているので、こちら→「麻雀初心者必見!もう迷わない槓(カン)の基本と、しどころ。」をご覧ください。

その槓のメリットの一つとして、新たにドラが追加される、というルールがあります。それを槓ドラといい、または新ドラと呼ぶこともあります。ドラ表示牌の隣の牌が表示され、それが新たに追加されたドラになります。

槓ドラが表示された後にリーチをかけると、その槓ドラの裏が裏ドラと同じようにアガった後に見ることが出来ます。それが槓ウラになります。

裏ドラ、槓ドラ、槓ウラがあることによって、完全に運によって勝敗が左右されてしまうので、麻雀の競技大会などでは採用されないこともあります。

赤ドラ

さらに麻雀の運要素を強くしてしまうドラが赤ドラと呼ばれる牌です。

麻雀のゲームなどで絵柄が赤い牌を見たことがある人もいると思います。それが持ってるだけで1翻になる赤ドラという牌です。

(例)赤五萬 赤五索 赤五筒
このような赤い牌です。

大抵、萬子・筒子・索子の5が赤牌になっていますが、特に決まりはないです。赤牌は元々ローカルルールだったのですが、いつの間にかメジャーになり、採用されるところが多くなりました。麻雀ゲームなどでは採用するところが多いですが、赤牌の有り無しというのは事前に決められるのがほとんどです。

やはり赤ドラも含めると得点のインフレ化は否めないので、赤ドラを嫌う人も少なくはないです。

赤ドラが有り無し、というのはローカルルールに近いものがあるので例外だとして、表ドラ、裏ドラ、槓ドラ、槓ウラの4種類のドラが通常では存在するパターンが多いです。槓が出来るのは全体で3回まで(※一人の人物が4回するのは可)という風に決まっているので、理論上、表ドラ(1枚)、裏ドラ(1枚)、槓ドラ(3枚)、槓ウラ(3枚)の合計8枚のドラが開かれることが可能性として存在するわけです。

そのドラが全て乗れば最大ドラ32という事が、ほぼありえないですが理論上ありえるわけです。

麻雀には読みや確率のゲームではありますが、ドラの存在が麻雀の運要素を強め、ギャンブル性を高めているように、個人的には思います。

3.ドラの活用方法

3-1.ドラを上手く利用しよう

ドラは1枚あればそれだけで1翻になります。なので3枚あれば3翻です。

例えば役牌という役があります。役牌は役の付いた字牌を3枚集めて刻子を作ってアガりの形をとるだけの簡単な手です。要するに1翻の安い手ですが、それがドラと絡めばとても強力な一手になるわけです。

その役牌ですが、例えば東場(トンバ)で自分が東家(トンチャ)にいる時に東牌を集めると、ダブ東といって2翻付きます。

つまり、少し都合が良いですが、状況が東場の東家にいて、ドラが東だとしましょう。そしてこういう形でアガったとします。

一索二索三索2萬3萬4萬8筒8筒8筒東東東7萬7萬

そしてリーチをかけて、裏ドラが だとしましょう。

そうすると、ダブ東(2翻)+リーチ(1翻)+ドラ3(3翻)+裏ドラ(2翻)の合計8翻の倍満(バイマン)になります。

少し無理があるように思えるかもしれませんが、決して不可能な形ではないです。いくつかの幸運が重なればこういった形で高得点を狙えるわけです。

もし、東場の東家の時の配牌で東が2つあって、その時のドラが東で、リーチをかけたらうまいこと裏ドラも乗ったとしたら、という、偶然が重なればの話ではありますが、やはりそれはありえない偶然ではないです。プロ雀士の本などを読んでも、麻雀というのはやはり運要素が強い面はあるので、その運要素の強い面を利用すればこんな風に高得点になるわけです。

3-2.ドラを諦める

確かに重なったらラッキーな存在なのがドラですが、やはりドラに固執した手作りをすると痛い目に遭うことがあります。時にはドラを諦める、という決断をしないといけない時もあります。

特に、1・9のドラの場合、ドラだからといってずっと重宝していてもそれが足枷になってタンヤオを狙えなくなり、ずっとドラを抱えたまま流局する、という可能性もありえます。ドラを使えば高得点にはなりますが、アガれなければ何も得点にはなりません。

例えば手牌に1と3があって、その1と3を切るとドラがらみの123の順子が作れなくなり、もったいない気がします。それがドラがらみもったいない問題です。あくまでもドラは懸賞です。与えられたものです。その1を切ることによって、タンヤオやピンフが狙えるとしたらどうでしょう。

1・9牌のドラに固執するばかりにアガれなくなって、もっと簡単に高い得点の狙えるチャンスを失ってしまうこともありえるわけです。

ドラはあくまでも懸賞牌、ボーナス得点みたいなものです。アガれなかったら元も子もないです。

ドラをどこで諦めるか、それも難しい問題ではありますが、セオリー通りに行ったら、鳴かれる可能性が低い序盤に、ドラが不要だと判断した場合切るべきです。もしくは場にすでにドラが捨ててあれば、振り込む可能性も低いので切ってしまっても大丈夫な可能性が高いです。例えば配牌時に中張牌(チュンチャンパイ=2から8の数牌)で偏っている場合、それはタンヤオを狙うチャンスです。しかし、一枚だけドラである東があるとします。その場合、1巡目で切ってしまうのも一つの手です。もし、あなたがオカルト的な、よく言う「流れ」のようなものを感じるのでしたら、東をこれから先ツモることに賭けるかもしれませんが、第一打でドラを捨ててしまえば、危険性は少なく、中張牌で偏った手牌を伸ばすにあたって字牌は不必要になってきます。なので、ドラを捨てる、という決断をするのも必要になってきます。

もちろん、ドラを無視して捨てていくのは決して得策ではありません。出来る限り不要牌から先に切っていくべきではあります。ドラを鳴かれたらそれだけで、相手にはチャンスになってしまいます。しかし、持っていてもアガれなさそうなドラを持っていても何の得点もありません。

ドラを生かすべきか否か、それが勝利の分かれ目になるのは間違いないです。

4.ドラの歴史

ドラというのは日本で生まれたルールです。日本で麻雀が普及していく中でいくつか独自のルールが生まれました、その中の一つがドラです。昭和20年代ごろに関西で生まれたそうです。

「ドラ」という言葉はドラえもんともどら焼きとも関係なく、「ドラゴン」のドラからきています。三元牌の事を英語では「ドラゴンタイル」と言い、それがどういった経緯かわからないですが、懸賞牌の事をドラゴンからとってドラ、と呼ぶようになりました。

懸賞牌という呼び方はドラの元々の古い呼び方の事で、関西方面では略して「ケンパイ」という呼び方も残っていると聞きます。

そして、これは余談でしかないのですが、麻雀ZOOという大手雀荘チェーン店がプロデュースしている麻雀アイドルグループの名前はdora☆doraです。

麻雀絡みのアイドルグループにドラという言葉を持ってくるぐらいです、やはりその語感の良さといい、日本で生まれたルールと良い、持ってるだけで1翻というお得感といい、麻雀好きに愛される存在なのがドラではないでしょうか。

まとめ

ドラを持っていればプラス1翻、これはかなり大きいです。3枚あればそれだけで3翻付いてしまうのですから、安い手でもドラが絡んでしまうだけで、大きな一手に化けることは可能なのです。

ただ、そのドラに足を掬われ、大事に大事に抱えたままアガれない、なんてことがないように気をつけないといけません。

ドラという、全てのプレイヤーに与えられたボーナスの権利を生かせるか、それが腕の見せ所だったりするわけです。

例えばです、リーチをかけて役牌やタンヤオのみでアガったとします、リーチも入れて2翻だけですが、表か裏ドラが入ってドラドラドラで3翻が追加されればまさに奇襲に成功せりということになるのです。

小さい手でも大きな一手に成りえるのがドラです。そして相手に大きなダメージを与えられたら、それこそ麻雀の醍醐味ではないでしょうか

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    • 麻雀豆腐編集部です。
      麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!

      >表ドラが5つめくられているということは
      >四開槓(流局)か四槓子(役満)のどっちかになりませんか。

      牌姿にあるように、カンは3回したと想定していますので四槓子にはなりません。
      また、四開槓(スーカン流れ)はどのタイミングで成立とするかは採用するルールによって違いがあるかと思います。
      ご指摘の記事では4回目のカンが行われた場合でもロンできるルールと想定していましたが、分かりづらい内容でしたので該当ルールを追記いたしました。

      今後とも麻雀豆腐をよろしくお願いいたします。

  1. 誤字報告です。
    >事前に赤牌の有り無しというのは事前に決められる
    →【】赤牌の有り無しというのは事前に決められる
    重複してます

    >それがドラと絡めばとても協力な一手になるわけです。
    →【強】力

    >偶然が重ならばの話ではありますが
    →重な【れ】ば

    >固執した手作りをすると痛い目に合うことが
    →【遭】う

    >そのドラに足元をすくわれ
    →足【】を掬われ

    • 麻雀豆腐編集部です。
      麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!

      >誤字報告です。

      申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
      いつも誠にありがとうございます!m(__)m

      コンテンツに間違いないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
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