カンチャンを知り尽くすパーフェクトガイド!ずっぽし埋めよう!
嵌張(カンチャン)は待ちの形でもあり、搭子(ターツ)でもありどちらもとても重要な基礎知識です。聞きなれない言葉ですが形を覚えてしまえば問題ありません!
麻雀にはカンチャン以外にもたとえばよく耳にする両面(リャンメン)やペンチャンも同じように待ちの形であり搭子でもあります。この形を身につけることはマストであり、理解が深まればアガる確率が上昇するようになっていくでしょう。戦略を立てる上で必須となっていきます。
実戦で、一見何の関係もなさそうな牌でも、カンチャンを理解することによってたちまち組み合わせが見えてきて、次の一手も考えやすくなります。初心者がカンチャンをちゃんと知ると格段に雀力がアップするのでしっかりと覚えましょう!
嵌張(カンチャン)って?
カンチャンとはいったいどんな形なのでしょうか。まずは実際の牌をみてみましょう。
カンチャン
や、のような順子(シュンツ)の真ん中の牌がない状態がカンチャンで、その真ん中の牌を待っている形がカンチャン待ちです。そして、この真ん中が抜けた2枚の牌の組み合わせを『カンチャン塔子(ターツ)』といいます。
順子(シュンツ)にするための真ん中の牌がない形ということを覚えましょう!
そもそも麻雀は基本的に4面子(メンツ)+1雀頭(ジャントウ=アタマ)を揃えることによってアガりになります。メンツには、順子や刻子(コーツ)がありますが、まずは簡単にメンツのおさらいです。
4面子(メンツ)+1雀頭(ジャントウ=アタマ)
上記のように、4つの面子と1つの雀頭を揃えてアガりになります。順子と刻子と槓子がメンツの候補となります。1つづつ面子を揃えてアガりに向かいます。
カンチャンを深く知る上でまずは順子を理解しなくては進めません。
順子(シュンツ)とは?
メンツには、順子(シュンツ)・刻子(コーツ)・槓子(カンツ)の3種類があります。順子は連続する3つ数字の組み合わせ、刻子は同種の同じ牌を3つ揃える、槓子は同種の同じ牌を4枚揃えます。先に示した例を順子・刻子・槓子に分けてみましょう。
- 用語解説
- 順子(シュンツ)とは……
3枚連続した数牌(シュウパイ) を揃えた面子(メンツ)のこと。
この例の場合は、「ピンズの1・2・3」と「萬子の7・8・9」が順子です。残りの「東」や「ソーズの1」は順子ではなく刻子です。
ここまではしっかりと覚えてください。次にカンチャンの解説です。
カンチャンとは?
面子である順子を確認したら、続いてカンチャンを確認しましょう。
カンチャンは漢字で書くと「嵌張」とです。馴染みのないあまり見ない漢字なので覚えにくですね。「嵌」は中国語で「はめる」とか「はまる」という意味です。ずっぽし嵌めるって感じでしょうか笑。それではカンチャンを詳しくみていきましょう。
- 用語解説
- 嵌張(カンチャン)とは……
[1・3]など1つの 面子(メンツ) の真ん中の数字がない状態で、1枚来れば 順子(シュンツ)となる状態のこと。
言葉だけではイメージするのが難しいので実際の牌で確認です。
このように順子にするのに真ん中の牌が1枚足りない状態がカンチャンです。そして、この真ん中が抜けた2枚の牌の組み合わせをカンチャン塔子(ターツ)といいます。
- 用語解説
- 塔子(ターツ)とは……
あと1枚で面子になるの2枚の牌の組み合わせ。後1枚で 順子(シュンツ)や刻子(コーツ) になる状態。
手牌
このような手牌となりました。カンチャンはいくつあるでしょうか。
が揃っているのはすぐにわかりますが、それ以外がまったく揃っていないような感じがしますね。うーん…。よーくみてみましょう。
正解は3つです。カンチャンが3つあるのがわかったでしょうか。
このカンチャンをもう少し詳しくみると、
上の例で示した牌では、、、がそれぞれカンチャンです。あと1枚真ん中の牌がくれば順子になる状態で真ん中の牌を待っていることです。真ん中の牌がなく、その牌を待っている状態です。
冒頭に書いたとおり、カンチャンのカンは「嵌」と書き、中国語で「はめる」とか「はまる」という意味です。真ん中にはめるというイメージからきているのでしょう。一方、張は麻雀の牌のことを意味します。ということは嵌張は、はめるような牌、つまり、はまる牌を待っているということになりますね。漢字や言葉からもなんとなくイメージできたでしょうか。
また、カンチャンの真ん中にはまる牌のことを「嵌~」と言うことがあります。
上の例でいうと、 は嵌二筒(カンリャンピン)、 は嵌五索(カンウーソー)などと言います。実戦では頻繁に出てくる用語なので合わせて覚えておきましょう!
ここまでがカンチャンの基本概念です。「あいだにはめる」です。この基本概念を念頭において次に聴牌時における「カンチャン待ち」を理解しましょう。
聴牌(テンパイ)時のカンチャン待ち
カンチャン待ちとは?
テンパイ時のカンチャン待ちを見る前に、まずはテンパイをおさらいしましょう。テンパイを知らない方はしっかりと覚えましょう。アガる上でとても重要です。
聴牌(テンパイ)
テンパイという言葉は日常でもたまに聞く言葉になっています。「テンパる」「テンパってる」などという感じで聞くことがあるでしょう。このて「テンパる」とはまさに麻雀のテンパイから来ています。その麻雀のテンパイとはなにか。
- 用語解説
- 聴牌(テンパイ)とは……
残り1枚必要な牌が手牌に加われば和り(アガリ)となる状態。
言葉で書いてしまうとこれ以上でもこれ以下でもありません。
実際の牌でイメージしてみましょう。
まずはアガりの形です。
例:断幺九(タンヤオ)
こちらはタンヤオのアガりの形です。この完成形の一歩手前の状態がテンパイです。
テンパイ時の手牌
上記のように、萬子の3と5の間の牌がまだありません。この間の牌をゲットすればタンヤオでアガることができます。このアガりに一枚足りない状態のことを聴牌(テンパイ)と呼びます。
これはどの牌が一枚かけた状態でもアガり一歩手前であればテンパイです。
さて、テンパイを確認したうえでカンチャン待ちをみてみましょう。
カンチャン待ち
テンパイを理解した上でカンチャン待ちのお話です。
上記のようなテンパイした状態で何の牌を待っているかが待ちの名前になります。カンチャン待ちとは読んで字の如し、このテンパイ時にアガり牌をカンチャンで待っていることです。先ほどの例がまさにカンチャン待ちの状態です。
カンチャン待ち
アガり一歩手前でカンチャンで待っている状態 ⇒ カンチャン待ち
です。しっかりと覚えましょう。
有利なカンチャン・不利なカンチャン
カンチャンの中に有利なカンチャン、不利なカンチャンというものが存在しています。つまり、どの牌のカンチャンで待っているのが得策かということです。
■例①
■例②
上記二つの例はどちらが有利なカンチャンでしょうか。考えてみてください。
答えは②です。(注:アガりの待ちとしては②が有利です。)
麻雀では数字の真ん中である5に近いほうが使われやすい傾向にあります。2よりは3、3よりは4、7よりは6、と5に向かって使用頻度が高まっていきます。ということは、5に近い牌はみんな欲しがる牌となっていきます。
そのことを踏まえると、みんながより欲しくないと考えられる萬子の2を待っているほうがより正解に近い答えとなります。
ただし、より正解に近い答えと書いたのは誤植ではなく、これは100%正解ではありません。なぜなら例①のほうはアガりの待ちでなければ、後の手変わりを考えると有利ともとれます。
例①から萬子の6でもツモってくればたちまち「萬子の4と7」のリャンメン待ちとなります。また、「萬子の2」をツモれば「萬子の1と4」のリャンメン待ちとなります。
■例③
このようにカンチャンひとつとっても単純な答えはありません。どの牌がどれくらい捨てられているか、何手目か、親か、子か、さまざまな要素がからみあってきます。そのときの最適解を求めて盤面に集中しましょう。
その他のテンパイ時の待ち
テンパイ時の待ちには、カンチャン待ち以外にもいくつか種類があります。どれも大切な待ちの考え方なので一緒に覚えてしまいましょう。
待ちの種類 | ||
---|---|---|
リャンメン待ち(両面待ち) | ||
例 | [3・4] での [2-5]待ち | 0符 |
例 | [2・3] での [1-4]待ち | 0符 |
シャンポン(シャボ)待ち(双碰待ち) | ||
例 | [2・2][4・4] での [2-4]待ち | 0符 |
例 | [西・西][東・東] での [西-東]待ち | 0符 |
ペンチャン待ち(辺張待ち) | ||
例 | [1・2] での [3]待ち | 2符 |
例 | [8・9] での [7]待ち | 2符 |
カンチャン待ち(嵌張待ち) | ||
例 | [1・3] での [2]待ち | 2符 |
例 | [5・7] での [6]待ち | 2符 |
タンキ待ち(単騎待ち=地獄単騎) | ||
例 | [2]の単騎待ち | 2符 |
例 | [東]の単騎待ち | 2符 |
ノベタン(単騎待ち+面子) | ||
例 | [1・2・3・4] での [1-4]待ち | 2符 |
例 | [3・4・5・6] での [3-6]待ち | 2符 |
内カンチャンと外カンチャン
上の例③で示したとおり、カンチャンは1枚のツモによってリャンメン待ちに変化することが可能です。そのリャンメンに変化するカンチャンの中にもさらに種類があります。それは内カンチャンと外カンチャンです。内と外の違いは、リャンメンに変化できる数で決まります。
実際の牌で見てみましょう。
■例④:内カンチャン
このように、「萬子の3と5」のカンチャンは萬子の6をツモっても、萬子の2をツモっても両方ともリャンメン待ちへと変化できるカンチャンです。この両方にリャンメン待ちを作ることができるカンチャンを内カンチャンと呼びます。
先ほどの例③で出てきた「萬子の3と5」の組み合わせは内カンチャンです。
■例⑤:「1と3」「7と9」は外カンチャン
こちらは外カンチャンです。みてのとおり、リャンメン待ちが1つしか出来ません。リャンメン待ちへ1つしか変化できないカンチャンを外カンチャンと呼びます。1と9はそれぞれ外に数字を持たないのであたりまえですね。
このような待ちの変化は手作りを進めていく上でとても重要です。覚えてしまえば実戦ですぐに役に立つので初心者の方はすぐに覚えてしまいましょう。以上のことから
アガりの待ちとして ⇒ 外カンチャン
という考え方が導き出されました。
まとめ
カンチャンの基本から戦略的な内カンチャン、外カンチャンまで一通りみてきました。冒頭でも書いたとおり、一度覚えてしまえば難しくないカンチャンです。しかし、覚えることによって手作りの幅がぐーっと広がるようになります。少し強くなった気がしませんか?
麻雀は効率を求めて役を解体していくと、シュンツに行き当たります。それもそのはず、メンツを揃えるには圧倒的にシュンツが有利となるからです。そのシュンツをいかに早く揃えるか、ここがキーポイントとなります。カンチャンを理解しているとそのシュンツを作る上でとても役に立つ考え方です。一見ばらばらに見える牌でも、カンチャンを理解して内カンチャン外カンチャンも知ると、その後の変化やアガりの待ちの良形がみえてくるのです。
タイトルにある、「ずっぽし埋める」とは、まさにカンチャンの真ん中の牌をずっぽし!埋めるイメージからきています。実際の麻雀をやっていると、「カンチャンずっぽしだね!」なんて他のプレイヤーから言われることがあります。カンチャンをよく理解してずっぽし埋めてアガれるようになるといいですね!
皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!
説明を読む限り、24と68のカンチャンも外カンチャンになるのでは、と思うのですが
内カンチャンに含まれるのはどうしてでしょうか?
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>24と68のカンチャンも外カンチャンになるのでは、と思うのですが内カンチャンに含まれるのはどうしてでしょうか?
記事に誤りがありました。ご指摘くださいましてありがとうございます、修正いたしました。
コンテンツに誤りのないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
今後とも麻雀豆腐を宜しくお願い致します。
誤字報告です。
>一回覚えてしまえばすぐに実践で成果が現れてきます。
→実【戦】=実際の戦闘(ここでは試合ですが)
>これだけみただけではイメージがつかないかもしれません
→これ【を】みただけでは
「~だけ」が連続していたのでどちらかだけでよいかと
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>誤字報告です。
申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
いつも誠にありがとうございます!m(__)m
コンテンツに間違いないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
今後とも麻雀豆腐を宜しくお願い致します。
1-2. とにもかくにもカンチャン『塔子(ターツ)とは・・・』の項目、■手牌の図が7sになってます。正しくは6sですかね。
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>手牌の図が7sになってます。正しくは6sですかね。
大変申し訳ありません。牌姿の画像に誤りがあり、該当箇所を修正致しました。
ご指摘いただきありがとうございます。
極力誤りがないよう細心の注意でコンテンツの作成に邁進致し、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
今後とも麻雀豆腐を宜しくお願い致します!