オタ風の捨て方と使い道。初心者から中級者へ。
- オタ風とは
- オタ風を捨てる順番
- オタ風の使い道
- オタ風と符
- まとめ
オタ風(カゼ)とは、おたふく風邪の略です。つまらない冗談と思いきや、冗談でなかったりします。麻雀とおたふく風邪に何の関係が?風というくらいなので、風牌(フォンパイ=東・南・西・北)に関係があります。場風にも自風にもならない風牌の事をオタ風と呼ぶのです。おたふく風邪=欲しくないもの という事ですね。一般的に不要牌扱いですぐに捨てられるこのオタ風、何も考えずにパパッと捨てていませんか?実はオタ風の捨て方ひとつにもセオリーが存在します。
オタ風とは
「東」「南」「西」「北」この4種類の牌を風牌(フォンパイ)と言います。これらの風牌の中で、場風牌(バカゼハイ)にも自風牌(ジカゼハイ)にもならない牌の事をオタ風(カゼ)と呼びます。正式名称は客風牌(コーフォンパイ/きゃくふうはい)ですが、一般的にはオタ風と呼ばれています。場風牌は東場か南場により、自風牌は自分の風により変わってくるので、必然的にオタ風も局やプレーヤーによって変わります。
場風牌 | |
自風牌 | |
オタ風 |
場風牌 | |
自風牌 | |
オタ風 |
『場風牌(バカゼハイ)』
現在の 局 における場と同じ 風牌(フォンパイ) のこと。東場なら東、南場なら南のこと。役牌の1種。
『自風牌(ジカゼハイ)』
現在の 局 における自分の 風牌(フォンパイ) のこと。東家(トンチャ) は東、南家(ナンチャ) は南。役牌の1種。
風牌について詳しくはこちら⇒風牌は勝利を呼び込む神風となる!
オタ風という呼び名がある以上、何かしら特殊な役割があるように思うかもしれませんが、集めても役は付きませんし、序盤で捨てられる事が殆どです。
ちなみに、オタ風の"オタ"は、おたふく風邪から来ているという説や、お宅(他人)から来ているという説があります。
おたふく風邪は貰いたくないもの、お宅の風は自分には関係ないものという事ですね。配牌時にオタ風が沢山あるとガッカリします。
オタ風を捨てる順番
上家に近い方を後に捨てる
例えば、東場で東家の時に配牌で北と南が来たら、どちらを先に捨たら良いでしょうか。もちろん、両方とも不要牌として捨てるのが前提です。どちらも不要なので、捨てる順番なんて関係ないと思うかもしれませんが、この場合は南⇒北の順番で捨てる方が良いというセオリーがあります。
東家にとって、南と北はオタ風ですが、南家と北家にとっては役牌になる自風です。つまり、南家と北家はそれぞれ南と北をポンしようと狙っている可能性があります。仮に、どちらかをポンされるとたら、東家にとって有利なのは北家によるポンです。それは、北家が東家の上家にあたるからです。上家がポンをすれば、その直後にまたツモ番が回ってきます。つまり、2回連続ツモが出来る事になるので、有利と言うわけです。
それを踏まえると、よりポンをされたくない南を先に捨てて、その後に北を捨てるという考えが成り立ちます。その一巡の間に南家や北家がそれぞれの自風をツモり、2枚揃える可能性があるからです。オタ風を捨てる場合は上家に近い方を後に捨てると覚えましょう。
ポンをされたらより困る牌から先に捨てる
では、オタ風以外に、不要な場風牌、自風牌、役牌があった場合はどうでしょう。
東場/南家の場合
オタ風以外は刻子にすれば1翻つきますが、この配牌でしたら刻子を狙わずに捨ててしまいたいところです。
こんな場合、捨てる順番は ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ でしょうか。
場風牌 | 他家全員がポンを狙っている可能性があり、東家にとってはダブ東(場風&自風で2翻になる)なので、一番先に捨てます。 |
役牌 | 他家全員がポンを狙っている可能性があるので、二番目に捨てます。 |
オタ風 | 西家がポンを狙っている可能性があります(※東家と北家もポンをしないとは限りません)。「北」と同じオタ風ですが、下家にあたる牌なので北より先に捨てます。 |
オタ風 | 北家がポンを狙っている可能性があります(※東家と西家がポンをしないとは限りません)。「西」と同じオタ風ですが、上家により近い牌なので西より後に捨てます。 |
自風牌 | 他家にとってはオタ風であり、ポンされる可能性が低いので、一番最後に捨てます。 |
ようするに、他家にポンされる可能性が高い牌や、ポンをされたらより困る牌から先に捨てていくというわけです。
オタ風がドラだったら
オタ風がドラの場合、捨てるのには少し躊躇してしまうと思います。ですが配牌時で1枚しかないようでしたら、ポンをされたらより困る牌から捨てるという考えに則り、真っ先に捨ててしまうのが無難かと思います。
2枚以上ある場合は、手牌と相談して役を作れそうならキープしましょう。
ここで紹介した捨て方はあくまで一つの考え方です。人間同士が対戦している以上、セオリーの裏をかくプレーヤーもいるでしょうし、オカルト的な力で捨て牌の順番を決める人もいるでしょう。あくまで参考としてお考えください。
オタ風の使い道
オタ風の捨て方を解説しましたが、捨てるだけでなく少しでも活用する方法を考えてみましょう。
安牌として使う
オタ風は不要牌として序盤に捨てられる事が多いので、終盤でオタ風を待つようなケースはあまりありません。また、役もつかず、順子(シュンツ)にもなりえないオタ風は安牌になりやすいという事です。なので、終盤近くで降りようか迷っている際にオタ風をツモったら、すぐには捨てずに安牌候補として持っておくという選択肢があります。もちろん、オタ風が確実に安牌になるわけではありませんが、確実な安牌を持っていない場合には比較的捨てやすい牌と言えるでしょう。
ただし、序盤から安牌候補としてオタ風を抱えるのは、自分の手牌の広がりを妨げてしまうことになるのでご注意を。
待ち牌として使う
上記でも説明をしましたが、安牌として通るのではないかという心理を逆手にとってオタ風を待ち牌とする戦略もあります。待ち牌というのは、テンパイの状態で最後に待つアガり牌の事です。順子(シュンツ)に出来る数牌(シューパイ)で多面待ちというのがセオリーと言うか、ある意味理想なのですが、やや警戒感の薄まる字牌の単騎待ち(1種類の牌だけで待つこと)、しかもオタ風であれば更に警戒感が薄くなるので、そこを突くという訳です。
待ち牌について詳しくは⇒麻雀の待ちはアガり直前の構え方!最強の待ち方とは!?
混一色(ホンイツ)で使う
オタ風が利用できる役の代表格と言えばホンイツでしょうか。ホンイツとは字牌と一色の数牌のみで揃える役です。配牌で字牌が多いとガッカリしてしまいますが、そんな時は数牌の種類をよく見てください。種類が偏っているようなら、ホンイツのチャンスです。たまに序盤でオタ風をポンする人がいますが、そういう人はホンイツ狙いの可能性があるのでよく観察しましょう。
ピンフのアタマに使う
東場/南家での配牌
このようにピンフが狙える配牌の時には、自風牌の南や役牌の中を先に捨ててオタ風の西を待つのもありです。
なぜなら、ピンフには「頭は役牌以外」という成立条件があるからです。場風牌の東や自風牌の南は役牌にあたるので、頭として使った場合、ピンフは成立しません。東も南も刻子になれば役はつきますが、それを狙って南や東を持ち続けるのは効率が良くありません。
ただし、先に数牌で頭が作れるようであれば、それでピンフは成立するので、西を捨ててしまって構いません。
国士無双(コクシムソウ)で使う
国士無双を成立させるにはオタ風も必ず必要になるので、使い道の一つとして挙げてみましたが、オタ風があったくらいで役満の国士無双を狙う事はできません・・・。
オタ風と符
符(フ) とは、アガり形 によって最初に付与される基本点のことです。点とは言わず 符(フ) と言います。点数は、 符 と 翻数 によって決まりますが、符(=基本点) が基準となっています。
オタ風が絡む符計算で注意をしなければならないのが、雀頭(ジャントウ=アタマ) の種類による 加符点の計算です。
役牌(場風牌、自風牌、三元牌=白・發・中)でアタマを作ると2符が与えられますが、オタ風でアタマを作ると符は与えられません。
役牌は刻子にしなければ役は付かないので、オタ風と役牌のどっちでアタマを作っても同じと思いがちですが、実は役牌でアタマを作った方がお得というわけです。
符について詳しくは⇒麻雀の符計算を知り尽くせ!覚えるコツから早見表まで網羅
まとめ
オタ風は、おたふく風邪、お宅の風、邪魔なもの要らないものです。しかし、要らないからと言って何も考えずに捨ててしまわずに、その捨て牌が他家にとってどう見えるかをちょっと考えてみましょう。ここに書かれていることは些細なことなので、これですぐに麻雀が上達するわけではありませんが、こういった些細な事の積み重ねが大きな勝負の分かれ目になる場合もあるのではないでしょうか。
皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!
オタ風でアンコーができた時に鳴けるのはどんな時ですか?
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>オタ風でアンコーができた時に鳴けるのはどんな時ですか?
チャンタ、トイトイ、ホンイツなど他の役が付く時です。
今後とも麻雀豆腐をよろしくお願いいたします。
目次
2.オタ風の使い道
↓
2.オタ風を捨てる順番
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
ご指摘いただきました箇所は修正いたしました。
コンテンツに誤りのないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
今後とも麻雀豆腐を宜しくお願い致します。
誤字報告です。
>困る牌から捨てるという考えに乗っ取り
→則り
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>誤字報告です。
申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
いつも誠にありがとうございます!m(__)m
コンテンツに間違いないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
今後とも麻雀豆腐を宜しくお願い致します。