慣れは危険信号!多牌しないで快適麻雀
麻雀初心者にとって気をつけるべき反則はいろいろありますが、多牌(ターハイ)は超初心者よりも、少し打ち慣れてきた頃が一番危険な反則です。麻雀覚えたての時期は手牌にも気を配って枚数を数えたりしますが、慣れてくると他の事へ気がいってしまうのでその時が危険信号です。また、同じような反則の少牌(ショウハイ)よりも多牌の方が罰則は重いのです。
慣れというものはとても怖いもです。実生活においても、慣れてきたころにヒューマンエラーは起こりやすいと言われています。たとえば車の運転にしたって同じですね。
麻雀でも同じことなのです。慣れてきたときこそしっかり注意して、多牌なんて反則にならないように注意しましょう!
1. 多牌(ターハイ)とは?
まずは多牌を知ろう
そもそも多牌とはどのような反則なのでしょうか。麻雀に少しなれてきて、役もある程度覚えてきた頃が一番危ない反則です。手作りやせっかく覚えた役や牌効率なんてもに気を取られて、肝心の目の前の手牌をおろそかにしてしまうのです。
手牌に定数以上の牌があること。牌が13枚以上ある違反行為
実際の牌でみてみましょう。
字牌をツモりました。メンツも3つ揃っていていい感じです、、、、むむ?あれれ?むむむ!何かおかしな感じがします。
手牌の枚数を数えてみましょう。
むむ!むむむ!!!
そうなのです、普通(副露していない状態)であれば牌山から牌をツモった場合に手持ちの牌の合計は14枚にならなくてはいけません。上の例の牌を数えてみると1枚多くある15枚持っています。これはいけません。このように多く牌を持っている反則を多牌(ターハイ)といいます。
これははっきりと反則行為になるのです。なぜ反則になるか、また、どのような罰則なのかは後述します。
麻雀は4つの面子と1つの雀頭を揃えるゲームです。合計14枚で役を作っていくので、15枚あるとなると役もつくれなくなります。
合計14枚でアガりになりますが、対局中はツモと捨牌を繰り返しますので、手元には13枚あることが基本になります。
多牌になりやすいポイント
①親のときに第1打をツモってしまうし
②配牌時に牌山から多く取ってきてしまう
③ツモ後の牌の捨て忘れ
④副露(フーロ)した時の牌の捨て忘れ
⑤先ヅモ注意
初心者から中級者にかけて多牌になりやすいポイントがいつくかあります。もちろんこのポイントだけではないのですが、多牌になりがちな場合をいくつか挙げていきます。
①親のときに第1打をツモってしまう
親になった場合は、配牌で14枚とってくるので、親の第1打は牌を捨てることになります。これをうっかり牌山からツモってきてしまって多牌となるケースがよくあります。
②配牌時に牌山から多く取ってきてしまう
配牌時に手牌を並べ替えしない場合などによく多牌になりがちです。また、親は子よりも1枚多く牌をとってきますが、親が流れた後も自分が親と勘違いして1枚多くとってきてしまうこともあるようです。
このように、親は通称「チョンチョン」と言って2枚とります。残りを子が1枚ずつとっていきます。
③ツモ後の牌の捨て忘れ
こちらは単純な捨て忘れです。役を作ることにばかり気をとられてツモした後に牌を捨て忘れてしまう場合です。また、下家(シモチャ)が早くツモをしたいそぶりを見せて焦ってしまうような場合もあるようです。
初心者にはよくあることなので特に気をつけましょう。
④副露(フーロ)した時の牌の捨て忘れ
多牌の中ではおそらく一番多くおちいりやすい場合です。
副露自体に気をとられることや、手牌の枚数が変わってくるので少しややこしくなってきます。また、1副露2副露と増えていくと手牌の数もかわってくるということも重要です。
⑤先ヅモ注意
1つ前のプレイヤーがツモをして捨てるかしないうちに次の番のプレイヤーが先にツモってきてしまうことは良く見かける行為です。先にツモることはもちろん違反ですが、完全にツモらなくても自分の手元まで移動して待っているという光景はたびたび見かけます。先ヅモしてしまうと、前のプレイヤーが捨てた牌をターチャが副露した場合などに先ヅモした牌をしっかりと牌山に戻さないと多牌となることがあります。
※ただし、先ヅモやツモ牌を手元まで持ってきて待っている行為自体反則となる場合があるのでやめましょう。
この手牌からソーズの1をポンしたとします。
↓
ポン・チー・カンは上記のように手牌の枚数が変化します。2回目3回目も同じように自由に出来る手牌の枚数は減っていきます。副露時に捨て忘れによる多牌が多くみうけられるので注意が必要です。
また、同じ副露でもカンの場合は少し複雑になるので中級者でも気をつけたいところです。
カンの詳しい方法や解説は別の記事に詳しくまとまっているのでそちらを参考にしてください。
ただし、カンは方法自体が少し複雑になりますが、1副露に対する残り枚数は変わりません。
多牌を見分ける方法
多牌におちいりやすいポイントをみてきました。多牌かどうか確認する方法があったらはかどると思いませんか?そうです。ばっちりあるのです。
漫画「咲-Saki-」でも登場するやり方をご紹介しましょう!
牌の左右3枚ずつをとって端につめるように2段に重ねます。
そのとき真ん中に2段に重ならない牌が1枚であればきっちり13枚あることになります。これはとても簡単に確認できるので、麻雀初心者は特にやってみてもいいと思います。この行為を恥ずかしい行為と思うプレイヤーもいますが、かっこうをつけてチョンボや反則になっていたのではもっと格好がつきません。
2. 多牌(ターハイ)の罰則
上記の例のように多牌になった場合、罰則があります。ただし、多牌のような罰則をどのようにするのかは厳密な決まりはありません。場所場所や時々によってさまざまです。
②多牌が発覚または自己申告した場合 ⇒ 対局は続行 アガり放棄
③多牌が発覚または自己申告した場合 ⇒ 対局は続行 流局した場合のみ罰符
上記のいずれかを採用する場合がほとんどです。ただし、罰符の点数などは時と場合によって変わります。また、満貫罰符だとしても、親に4000点、子に3000点を支払う場合や、違反者のみ-12000点とする場合などいろいろとあります。
アガり放棄
アガり放棄とは軽~中度のルール違反に対する罰則です。
違反が発覚した場合、その局1局のみアガることができず、鳴くこともできません。厳しいルールになると、ツモ切りのみOKというルールを採用している場合もあります。
また、その局が流局した場合、テンパイ宣言もできなくなります。
ただし、違反があった局に他のプレイヤーがアガると罰則はなくなります。
①アガりを宣言できない
②ポン・チー・カンなどの副露ができない
③ツモ切りのみ
④テンパイ宣言できない
多牌(ターハイ)の適用時期
罰則にはそれぞれ適用する時期があります。
アガり放棄の場合はそのまま対局が終了すればおしまいですが、罰符の場合は対局が終了した時点で適用する場合と、対局を即刻中止して適用する場合とあります。
これは決まりがないので対局前に事前確認を怠らないようにしましょう。
3. 多牌(ターハイ)と少牌(ショウハイ)
理由
多牌はイカサマが出来る状態と判断するため
多牌の解説やなりやすいポイントを解説してきました。多牌と同じ系列の反則行為に少牌というものがあります。少牌は読んで字の如し、牌の枚数が足りないときの罰則です。
通常14枚あるはずの牌が足りないこと。またそのときの罰則規定。
簡単に実際の牌で説明します。
このように、副露も何もしていないのに手牌の数が足りません。この時点で少牌となります。
ただし、少牌は多牌ほど重い罰はありません。ほとんどの場合はアガり放棄となるだけで、点数の支払いなどはありません。それはなぜでしょうか。
それは、麻雀のイカサマと深い関係にあります。
少牌の場合は単純に役が作れなくなります。それだけですみますが、多牌の場合、自分に不利な牌を隠したり、他の牌と変えたりとイカサマが出来うる状態となるからです。そのため罰則は重くなっています。「握り込み」なんていういイカサマ行為もありますね。本当にイカサマを考えていなくて純然たる間違いだったとしても、イカサマが可能な状態にあること自体をよしとしないルールなのです。
4. まとめ
多牌をおわかりいただけたでしょうか。多牌はイカサマが可能な状態なので、ほんとうに単純なミスでも他のどのプレイヤーにとっても気持ちのいいものではありません。まして単純なミス多牌になり、大きな罰符を支払うのは良いことではないですよね。
最近では多牌で即刻対局中止⇒満貫罰符(あるいは持ち点すべて清算)などのような厳しいルールを採用しているところは減ってはきていると思います。しかし、「減っている=軽いからOK」などとは思わないでください。
他のプレイヤーと気持ちよくゲームが進めるように気を配ることも大切ですよ!
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