王牌は宝の山!ドラから嶺上牌までトレジャーハント
王牌(ワンパイ)は、ドラや槓ドラ、嶺上牌(リンシャンハイ)に関係しているので、まさに宝の山といえます!トレジャーハンター!初心者の方はとくに、ドラを見逃していたり、あまり意識していなかったりします。これは自ら宝を放棄しているのと同じことです。ドラだけでなく、「全部ゴッ倒す!!」でも有名な、宮永咲(言わずと知れた咲の主人公)の必殺技、嶺上開花でも大きく関係してきます。(愛宕洋榎は全国大会一回戦での対局で、相手の嶺上開花を阻止してましたね)
名前もちょっと不思議ですよね?「王様のために残している牌」「王牌は5人目のプレイヤー」などといわれたりしますが、真実はいかに!?
1. 王牌(ワンパイ)の基本
王の牌と書いて王牌(ワンパイ)です。何か特別な牌のような気がしますね。実際にはどうでしょうか。王牌の構成からかかわる役まで順を追ってみていきましょう。
王牌とは
各局の配牌時に牌山の最後に残す2段7列の14枚の牌。王牌は直接ツモることはできないが、カンの時に取得する嶺上牌(リンシャンハイ) は例外。
ドラ表示牌を含む牌山にある14枚の牌のことを王牌(ワンパイ)といいます。14枚とは、対局が終わって最後に残る14枚のことを差します。
上の図のをみてください。
麻雀を1度でも打った経験がある人は知っていると思います。
- ドラ表字牌(裏ドラ含む)
- 槓ドラ表字牌(裏槓ドラ含む)
- 嶺上牌
この3種類、14枚で構成されています。この14枚という枚数は対局終了まで確実に維持しなくてはいけません。まずは、この14枚が王牌であるということを覚えましょう。
ドラ
アガった場合に、 ドラを持っていれば1枚で1翻(イーファン)追加される特別な牌。一般的に 懸賞牌とも言う。役は付かない。
ドラ表示牌
ドラ がどの種類の牌であるか示す牌。ドラ表示牌 の次の牌が ドラ となる。
裏ドラ
立直(リーチ) をかけてアガッた場合に、ドラ表示牌の真下に位置する牌も ドラ表示牌となるルール。
槓ドラ表字牌
プレイヤーがカンした場合に、ドラ表示牌の隣の牌を開きドラ表示牌となるルール。最大4つまで増える。
嶺上牌
開門(カイメン)した際、王牌(ワンパイ)のうち、ドラ表示牌の隣の最後の4枚。カンの時に取得する牌。
ざっくり言うと、ドラと嶺上牌からなる集まりが王牌です。
でも、牌山にあるどの牌が王牌になるのか?と疑問がわいてきます。
王牌の決め方
牌山のどの牌が王牌になるのかを知っていなくては対局開始できませんね。
まずは、牌山を作るところから王牌を決めるまでです。
① 4方向すべての牌山をつくります。
↓
② 開門(カイメン)
親のプレイヤーが2つのサイコロを振り、王牌の場所と配牌を開始する場所を決定します。
親がサイコロを2つ振り、出た数字の場所の牌山を開門します。
そのとき、牌山の向かって右から数えて開門します。開門した場所より右側が王牌となります。
上記の「割れ目」にあたる部分が開門です。つまり、王牌と通常の牌山を分けるポイントとなります。開門する場所から右が王牌、左が通常の牌山です。
サイコロの合計が7以上であれば、自分の牌山で王牌が出来上がりますが、7以下の場合はどうでしょう。
サイコロの合計が5の場合は王牌が10枚になってしまいます。
そのような場合は、下家(シモチャ)の牌山から、不足分を補います。
これで、晴れて14枚揃いました。配牌をして対局開始です!!
おっと、ドラ表字牌を忘れないようにしましょう!
2. 王牌の仕組み
王牌の基本につづいては、王牌の仕組みについてです。王牌はドラ表示牌・裏ドラ・槓ドラ・裏槓ドラ・嶺上牌から成り立っています。それぞれの働きを見ていきましょう。
ドラ
王牌には、ドラ表字牌があります。そして表字牌の下の牌は裏ドラになります。ドラや槓ドラ、嶺上牌は開門と同時に決定します。
次に説明しますが、槓ドラと違い、通常のドラは、対局開始時に開示されます。
ドラは持ってアガるだけで1翻ゲットできるのでうれしいですね~。
槓ドラ
ドラと同じく、王牌には槓ドラも含まれます。
ドラ表示牌から右の8枚が槓ドラです。これはどのように開示されるのでしょうか。また、槓ドラを開示できる権利はどのような場合なのでしょうか。
槓(カン)
カンは、ポンやチーと同じ副露です。王牌の槓ドラを得るには、カンをすることです。カンをしたときに槓ドラを開示することができます。
ただし、開示する権利だけなので、槓ドラで翻を得る権利はすべてのプレイヤーにあります。
槓(カン)
暗槓(アンカン)、大明槓(ダイミンカン)、加槓(カカン)の3種類がある。加槓は小明槓(ショウミンカン)とも。
配牌 や 自摸(ツモ) で 槓子(カンツ)を作る行為。
槓子(カンツ)
4枚同じ種類の牌を揃えた面子(メンツ)のこと。
最初のカンは上図の①を開示します。このときAの牌が裏槓ドラです。以後、②③④と続いていくので、カンは合計で4回までしかおこなえません。2人で2回ずつでも、3人でも4人で1回ずつでも、4回までしかできません。
ちなみに、4人で1回ずつカンした場合、「四開槓(スーカイカン)四槓流れとも」と言って、流局になるローカルルールがあります。対局前に確認しておきましょう。
カンについて詳しく知りたい方はこちらをどうぞ!
⇒『麻雀初心者必見!もう迷わない槓(カン)の基本と、しどころ。』
槓に関してはこれだけでは終わりません。実は嶺上牌も槓に関係あるのです。関係あるどころか、一番ビッグイベントかも!?
嶺上牌(リンシャンハイ)
ドラと槓ドラがあることがわかりました。あと、残るはドラ表字牌からみて左にある4枚ですね。嶺上牌といい、実は、この4枚も槓に大きく関係しています。
実際の例で見ていきましょう
索子の5を槓しました。このとき、他家の捨牌を取得したあと、嶺上牌から1枚ツモります。
槓の手順
手順1. 「カン」と発声する
暗槓、明槓にかかわらず、まずは「カン」と発声をして他家にカンの意思を伝えます。
手順2. 嶺上牌からツモをする
王牌の嶺上牌を1枚をツモってくる
手順3. 槓子をさらす
揃った槓子を表を上にして場にさらします。
以上のような手順になります。手順3にあるように、下図の①から1枚取得します。
①を取得した場合、2回目は②の牌を取得します。以後④まで順番です。嶺上牌は全部で4枚しかありません。嶺上牌自体4枚しかないので、槓も4回しかできません。5回目6回目となると取得する牌がなくなってしまいます。しかも、槓はこれだけでは終わらないのです。
嶺上牌と海底牌(ハイテイハイ)
次に海底牌を移動させる必要があります。嶺上牌をツモった後、海底牌を槓ドラの横へくっつけます。王牌はどんな時でも14枚ないといけないのですのね。
図の通り、海底牌と槓ドラの右へくっつけます。この時点で海底牌は青で示した牌になり、移動した牌は王牌に組み込まれます。少しややこしいかもしれませんが、一連の動作として覚えましょう!王牌は常に14枚なくてはいけないのです。
海底牌(ハイテイハイ)
壁牌(ピーパイ) の最後の1枚。プレイヤーが取得できる最後の1枚。
3. 王牌に関わる役
嶺上開花(リンシャンカイホウ)
1翻 | 鳴きOK | 待ち指定なし |
槓をした際に、嶺上牌でツモアガりをするとつく役。槓は明槓でも暗槓でも構いません。槍槓(チャンカン)でロンをされた場合は、嶺上開花は成立しません。また、4回の槓で場が流れる、四槓流れは槓の成立後に発生するので、嶺上開花が優先されます。 |
宮永咲の必殺技、嶺上開花です。とても運要素の強い役です
これは、王牌がなければ成立しない役です!
槓をして取得した嶺上牌でアガってしまうという、ある意味大技ですね。しかし、翻数的には1翻…なぜなのでしょう。
また、カッコよさの裏に、結局槓すること自体が不利になると考える人もいるので、なんともいえない役ではありますね。咲のように、自分で呼び込む力があれば別ですが…。
そうなのです。槓はよほど戦略的に使っていかないと、他家にとって有利な状況をつくってしうことがあります。嶺上開花を意識的に狙うということは避けた方がよいかもしれませんね。
四槓子(スーカンツ)
こちらは、王牌とは直接関係ないようにも思いますが、槓なしではありえないので、ご紹介します。一人で4回槓をしてアガった場合に役満です。嶺上牌のひとりじめですね笑。
この四槓子は、出現率がかなーーーり低いことでも有名です。
4. まとめ
王牌の成立は、実はあまりはっきりしたことがわかりません。ただ、現代中国麻雀や純麻雀では、王牌自体がありません。ということから考えると、日本で成立したと思いきや、中国古典麻雀ではあったとか、なかったとか。成立時代も不明です。また、「王様のために残す牌」などといわれていることも、あとから付けた理由ということです。しかも、なぜ14枚なのかということの論理的な正解もありません。つまり、10枚でも16枚でも8枚でもよいということになります。「一槓七(イーカンチー)・二槓八(リャンカンパー)・三槓九(サンカンチュー)」と呼ばれるルールもあったそうです。
(1回の槓につき、2枚増やしていくルール)
しかし、現代のルールでは14枚の王牌が一般的です。特に槓と密接に関わっているので、王牌と合わせて槓の基本や戦略を学びましょう!ドラと裏ドラ、槓ドラに嶺上開花!宝の山に間違いありません!
皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!
誤字報告です。
三点リーダーのもいちおう追加しておきますね。
>1連の動作として覚えましょう
→【一】連(二字熟語なので漢字ですね)
>翻数的には1翻、、、なぜなのでしょう、、、
→三点リーダーと句点(……。)
>自分で呼び込む力があれば別ですが、、、
→三点リーダーと句点(……。)
>実はあまりはっきしたことがわかりません
→はっき【り】した
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>誤字報告です。
三点リーダーのもいちおう追加しておきますね。
該当箇所を修正致しました。
いつも誠にありがとうございます!m(__)m
「、、、」の修正につきましては、記事数が多く少し時間がかかりそうです…。
大変申し訳ございません。
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