中張牌(チュンチャンパイ)は技のデパート麻雀支店
- 中張牌(チュンチャンパイ)
- 中張牌(チュンチャンパイ)ってどんな牌?
- 中張牌と壁
- 中張牌でこの役を狙ってみる!
- 断么九(タンヤオ)を狙おう!
- 中張牌の符計算 点数
- まとめ
中張牌(チュンチャンパイ)は麻雀のある特定の牌のことを指して呼ぶ名前ですが、どの牌が中張牌なのかを知っただけではまったく意味をなさないものです。ただ知っているだけになってしまいます。
タイトルにあるように、中張牌は使い方や活用法を知ってこそ本領発揮し、いろいろな技を繰り出せるようになります。「技のデパート」というのは舞の海秀平さんの現役時代のニックネームです。旭鷲山関が角界に入って活躍しだすと「技のデパートモンゴル支店」と呼ばれ、舞の海関は「技のデパート本店」などと呼ばれるようなりました。この二人とも関取としては小柄でしたが、その多彩な技の数々で大活躍し大変親しまれた力士です。まさに、記録より記憶に残る力士でした。
中張牌も内容を知って考え方を身に着けるとこの二人の力士のように多彩な役でアガれたり、和了率(ホーラ率=アガる確率)と放銃率(ホウジュウ率=振り込む確率)のバランスもとれるようになってきます。中張牌を制して麻雀のランクアップを目指しましょう!
中張牌(チュンチャンパイ)
麻雀にはいろいろな牌の呼び名が存在しています。中張牌はどんなはいでしょうか。
中張牌(チュンチャンパイ)ってどんな牌?
麻雀牌の数牌(シューパイ)の中の2~8までの数字の牌のこと。
全部で21枚ある。通称:タンヤオ牌
また、中張牌を除いた数牌のことを老頭牌(ロウトウ牌)と呼ぶ。
麻雀牌には字牌と数牌があり、その数牌の中には萬子(ワンズ)索子(ソーズ)筒子(ピンズ)の3つの種類があります。その3つの数牌の中の2~8が中張牌です。
つまるところ、数字の2~8の牌はすべて中張牌と呼ばれる牌となります。とても簡単ですね。
また、数牌の中の3と7の牌のことを尖張牌(センチャンパイ)と呼びます。これは中張牌には直接関係ありませんが、役を作る上で重要なキーポイントとなる牌なので一緒に覚えてしまいましょう。
尖張牌(センチャンパイ)も重要
これらの牌は麻雀では尖張牌(センチャンパイ)といってとても重要な働きをする牌です。
どのように重要かというと、順子(シュンツ)を作る場合に多く絡んでくる牌なのです。
1~9でシュンツが作れる数は7組です。この7組あるシュンツのうち尖張牌は6組に絡んできます。
つまり、ほとんどのシュンツに尖張牌は絡んでくるのです。
このようにシュンツの多くに尖張牌が関わっているので重要な牌となります。
中張牌がどのような牌かお分かりいただけたでしょうか。数字の2~8の牌です。ただし、それを覚えただけでは何の意味もありません。
続いて中張牌の違った働きをみていきます。
中張牌と壁
麻雀にはスジという考え方があります。シュンツを作ることを前提にした、安全牌や危険牌を読む方法です。詳しくは『麻雀の筋(スジ)『振り込まないための7つの読みと実践防御方法』』をご参照ください。
そのスジと同様に「壁」というものがあります。
壁とは・・・
自分からみて同一牌が4枚とも見えている状態で、その牌の前後の牌は安全牌と考える。壁牌は中張牌のみ。
中張牌以外は壁にはなりません。
4枚見えている状態をみてみましょう。
① 同一牌4枚とも捨てられている場合
② 1枚を自分が持っていて残りの3枚が捨てられている場合
③ 1枚を自分が持っていて1枚がチーされていて、さらに残りの2枚が捨てられている場合
④ 自分または他家(他家)がカンした場合
例えば、他家がカンした場合、 は「壁」になります。 を真ん中にしたシュンツを作ることが不可能となります。
※の順子をつくることができない
このことから、 は安全だろうと推測することが壁の考え方です。
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※筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)、萬子(マンズ)それぞれ同色の牌で考える
中張牌は時として「壁」としても機能します。もちろん、100%安全ということではありません。シャボ待ちや単騎待ちで待っている可能性もあります。ただ、まったくわからないままやみくもに牌を捨てるよりも、少しでも振り込む可能性をなくしていく判断材料となります。
壁についての詳しい説明は麻雀の壁で両面待ちを封じる11項目!をご覧ください。
続いて中張牌が重要な働きをする役をみていきましょう。
中張牌でこの役を狙ってみる!
中張牌が大きな働きをする役といえば、「断公九(タンヤオ)」です。麻雀初心者が一番最初に覚えるべき役であるメン・タン・ピンのタンにあたる断公九(タンヤオ)です。
断么九(タンヤオ)を狙おう!
*門前のみか、鳴きがOKかは、地域やルールによって異なるので、事前に確認しましょう。
みんなが大好きなタンヤオは中張牌のみでそろえた役です。メンツ・アタマすべて中張牌で揃えるのです。中張牌ファン歓喜間違いなしですね。ただし、翻数が低いためタンヤオを積極的に狙うのはあまりいい方法とはいえません。
食いタンありの場合
上記のタンヤオは翻数が低いため積極的には狙う必要はあまりありません。しかし、「食いタンあり」の場合は少々違います。
食いタンとは・・・・
副露(鳴いて)タンヤオを揃えても役が付くこと。ありの場合となしの場合がある。
上記の例でソーズの2をポンしたとします。
食いタンOKの最大のメリットは速さです。じゃんじゃん鳴いてタンヤオのみでアガってしまうのはスピードを重視した作戦です。リーチも付けることができないので翻数的には低いですが、親を流したいときなどに有効です。
中張牌が多く捨てられていたらここが危険!
捨牌は狙っている役の裏返しであり、偏りがみられます。例えば、他家が中張牌を多く捨てている場合はチャンタ系の役を狙っていると疑うことができます。
メンツとアタマすべて1・9・字牌がらみで揃えるとチャンタです。反対に考えると、捨牌には自然と中張牌が多くなっていきます。
このようにチャンタ系や国士無双を狙う場合、中張牌が多く捨てられます。前述した、シュンツにとって重要な尖張牌も気持ちよいぐらい捨てられています。これはチャンタ系間違いなし!とみていいでしょう。あるいは、国士無双かもしれません。
中張牌はその役割や働きを知ると、手作りにも相手の狙いを推測するためにも有効な考え方になっていきます。
中張牌の符計算 点数
中級者以上になると、メンツを揃えていきつつ同時に点数計算もするようになっていきます。「あと何点あれば逆転できるか?」「ここで何点以上とれば逆転されないだろう」と。そのときに必要になってくることは、符計算です。役の翻数を覚えたあとは符計算もできるようになると、打ち方も変わってきます。
中張牌の点数の扱いはいくつかあるので表でみていきましょう。
各面子の種類 | ||
---|---|---|
2 ~ 8 の中張牌(チュンチャンパイ) | ||
明刻(ミンコ) | 2符 | |
暗刻(アンコ) | 4符 | |
明槓(ミンカン) | 8符 | |
暗槓(アンカン) | 16符 |
初心者では計算しながら打っていくことはなかなか難しいことですが、計算しながら打つことに慣れてくればもう中級者以上です。点数によって狙う役なども変わってきます。これは数をこなすしかありません。がんばってたくさん麻雀をうってください。
まとめ
中張牌の内容と符計算まで一通りみてきました。いかがでしょうか。中張牌を理解していると、配牌が終わった後なんとなく作れそうな役へ一直線で向かっていくだけでなく、途中で手替わりなどを考慮にいれることが可能となってきます。手替わりも見れるようになると、アガる確率はぐっと上がっていきます。麻雀の幅が大きく広がっていきます。また、麻雀上級者になってくると、その局その局で自分の点数や他家の点数を計算しながら打てるようになってきます。
無駄なアガりを目指すこともなくなってくるのです。
初心者はまずは中張牌の働きやさばき方をしっかりと理解して、実際の麻雀で役立ててみてください。
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