リーチ麻雀とは日本式麻雀!他の麻雀と何が違う?

リーチ麻雀とは?
雀荘の看板などでよく見かける「リーチ麻雀」という言葉。これは一体どういう意味なのでしょうか?
実は、私たちが普段遊んでいる麻雀のルールは、「リーチ麻雀」と呼ばれる日本独自のスタイルです。つまり、日本で「麻雀」と言えば、基本的には「リーチ麻雀」のことを指しているのです。
もともと麻雀は中国で生まれたゲームですが、日本では独自の進化を遂げ、「リーチ」というルールを取り入れたことで、他の国の麻雀とは異なる形になりました。この「リーチ」が最大の特徴であることから、「リーチ麻雀」と呼ばれるようになったのです。
なお、「リーチ」という役やルールがどのようにして日本の麻雀に定着したのかについては、さまざまな説があり、それもまた興味深い話です。
そもそもリーチとは?
「立直」と書いて「リーチ」と読みます。リーチは日本の麻雀で独自に設けられた1翻役で、もう1つ牌が揃えばアガりという状態になった場合に「リーチ」と宣言することで成立します。
- 立直(リーチ)初心者必修
- 1翻門前のみ出現率:43%
リーチ棒(1,000点)を供託として卓の中央に置く門前で1雀頭4面子の上がりの形門前でテンパイの形(アガリの一つ手前の状態)になっている場合、リーチと宣言して1,000点棒(リーチ棒=供託用)を場に出すことで成立。リーチの宣言後は手牌を入れ替えることが出来なくなります。また、リーチをしてアガると裏ドラをめくることが出来ます。

リーチの歴史
満州経緯説
リーチというルールが生まれたのが戦中の中国の東北地方、つまり満州にあるという説です。関東軍の将校の間で生み出されたリーチというルールが、戦後の満州からの引揚者によって伝えられたという説があります。
メリカ進駐軍経由説
アメリカにも麻雀は広まっていて、緑一色(リューイーソー)や七対子(チートイツ)はアメリカ生まれの役です。リーチもアメリカ式の役の1つで、戦後にアメリカ進駐軍が採用していたリーチが定着した、という説です。有名な麻雀映画「麻雀放浪記」では戦後の雀ゴロたちを描いていて、アメリカ人相手に賭け麻雀をした真田広之と鹿賀丈史はリーチを知らなくて戸惑う、という描写があります。つまり、リーチがアメリカ進駐軍で扱っているルールだった、という表現がされています。
以上の2つの説がリーチの生まれた経緯として語られる話です。本当のところは誰も知りません。
その後、1953年に日本麻雀連盟の天野大三が現在のリーチ麻雀のルールを提唱し、それが世間に広まりました。この初めてリーチを成文化したものを「報知ルール」と呼ばれ、現在のリーチ麻雀の元になるものになりました。
リーチ麻雀と中国麻雀の主な違い
リーチ麻雀 | 中国麻雀 | |
---|---|---|
リーチ | ある | ない |
ドラ | ある | ない |
フリテン | ある | ない |
牌の数 | 34種136枚 | 42種144枚 ※花牌・季節牌の分多い |
役の数 | 37種類 | 81種類 |
点数計算 | 翻と符で計算 | 役ごとに点数が決まっている |
対局 | 半荘戦または東風戦 | 一荘戦 |
中国麻雀とリーチ麻雀にはさまざまな違いがありますが、主な違いは上の表の通りです。
中国麻雀は役の数が多いため覚えるのは大変そうに見えますが、リーチやドラ、フリテンといった要素がなく、点数も役ごとにあらかじめ決まっているため、ルール自体は比較的シンプルです。
一方、日本の麻雀が複雑化していった背景には、ギャンブル性の強化や対局のスピードアップを目的とした改良が加えられてきたという説があります。
ちなみにですが、日本では中国の麻雀のことを「中国麻雀」と呼びますが、中国では「麻将 (májiàng=マージァン)」と呼ばれています。
元々は中国でも「麻雀」と表記されていましたが、いつからか「麻将」の表記に変わったそうです。しかし、その理由については謎のままとなっています。
WRC(リーチ麻雀の世界大会)
リーチ麻雀の世界大会「World Riichi Championship(WRC)」は、世界中のプレイヤーが日本式麻雀(リーチ麻雀)で競い合う国際大会です。2014年にフランスで初開催されて以来、3年ごとに開催されており、2025年には初めて日本で開催されます。
WRCでは、世界中のプレイヤーが公平に競技できるように制定された「WRCルール」が採用されています。このルールは、日本式麻雀とヨーロッパ式麻雀の架け橋となることを目指しています。
また、WRCはリーチ麻雀の魅力を世界に発信する場でもあり、国際的な競技麻雀の発展に寄与しています。2025年の東京大会では、世界各国のトッププレイヤーが集結し、熱い戦いが繰り広げられることでしょう。興味のある方は、公式サイトやABEMAの放送をチェックしてみてください。
リーチ麻雀以外のルール
リーチ麻雀というのは、日本式の麻雀とその他ルールを分けるために出来た言葉です。例えば、中国麻雀との区別するためにリーチ麻雀という言葉が存在するわけですが、日本国内にもリーチ麻雀以外の麻雀ルールというのが存在します。
- アルシーアル麻雀
- ブー麻雀
- 純麻雀
アルシーアル麻雀
アルシーアル麻雀とは、現在のリーチ麻雀の母体となる麻雀のルールです。現在ではほとんど目にしない麻雀です。が、日本麻雀連盟という団体で採用しているルールです。アルシャル麻雀とも呼びます。
アルシーアルというのは、中国語で22の意味。最低点のアガリ点の元が22符からなるためアルシーアルと名付けられているそうです。
リーチ麻雀と大きく違う点は下記の通りです。
- 当然リーチがない
- ドラがない
- 使用する役が少ない。天和や地和は存在するが、偶然役はない。
- 一壮戦で途中流局なし。
- 点数が小さい。役満でも満貫止まり
中国麻雀とリーチ麻雀の中間といった印象です。
ブー麻雀
主に関西中心で行われている麻雀のルールです。在日韓国・朝鮮人の方々が広めたと言われているルールです。関東ではスポーツ麻雀という名で行われていたそうです。最近ではほとんど見ません。
ルール自体はほぼリーチ麻雀と同じですが、点数の扱いが異なります。
基本的には一荘戦ですが、誰かの持ち点が倍になる、もしくは、誰かの点棒がなくなれば、その時点で終了です。なので、東一局で終わることもあり、東場のみで終わることもあります。
そして、勝者の種類があり、
- Aトップ=3人を原点未満に沈めた場合
- Bトップ=2人を原点未満に沈めた場合
- Cトップ=1人を原点未満に沈めた場合
といった区別があり、原点未満に沈んだ人はトップに支払う義務があるのです。
ブー麻雀は点数計算や役の種類も若干リーチ麻雀と違う点があります。
純麻雀(ジュンマージャン)
純麻雀とは、麻雀研究家の浅見了氏によって考案された競技麻雀の一種で、偶然性を排除し技術的側面に特化した麻雀のルールです。なので、もちろんノーレートです。
リーチ麻雀と大きく違う点は下記の通りです。
- 王牌、ドラがない
- カンがない。そのため三槓子、四槓子もない
- 偶然役(海底摸月・河底撈魚・嶺上開花・一発)がない、天和も地和もない
- 1翻縛りがない
- 親と子の点数の違いがない。符計算もなし
- 罰符がない
このように、極限まで麻雀のギャンブル性を排除したものが純麻雀なのです。
もし興味のある方は純麻雀の公式ページをご覧になってください。
まとめ
麻雀は世界中に広がっている人気のゲームですが、ルールの統一性がないのが現状です。日本国内でも地域ごとにローカルルールが多く存在しており、「これが完全なリーチ麻雀のルールだ」と言えるものはありません。これこそが、麻雀というゲームの大きな特徴のひとつです。
たとえば将棋には全国共通のルールがありますが、麻雀には地域や団体ごとの違いがあり、それが時に厄介にも感じられるでしょう。とはいえ、それも麻雀の面白さの一部。麻雀を通してしっかりとコミュニケーションをとり、互いに納得できるルールを確認し合うことが、プレイヤー同士のマナーだといえます。
リーチ麻雀、中国麻雀など、さまざまなルールがある中で、自分が知らなかったルールを学ぶことで、新たなコミュニケーションのきっかけが生まれるかもしれません。麻雀の複雑さを、煩わしさではなく多様性として受け入れ、より深く楽しんでみてはいかがでしょうか。
皆さまからのコメントと麻雀豆腐編集部からの返信!
麻雀の歴史がわかって、勉強になりました。
ほとんど麻雀ゲームしかしてませんが、本当は雀荘行きたいです。
麻雀豆腐編集部です。
麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!
>麻雀の歴史がわかって、勉強になりました。
>ほとんど麻雀ゲームしかしてませんが、本当は雀荘行きたいです。
温かいコメントありがとうございます!
是非、雀荘にも足を運んでみてください!
最近は昔のような暗くて怖いイメージの雀荘は少なくなってきていて、
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