八連続アガれば役満!八連荘(パーレンチャン)の取扱説明書

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八連続アガれば役満!八連荘(パーレンチャン)の取扱説明書

目次
  1. 八連荘(パーレンチャン)とは
    • 連荘(レンチャン)とは
    • テンパイ連荘とアガり連荘について
    • 八連荘への壁 -二翻縛り-
    • 八連荘採用状況 -「天鳳」などでは -
    • フィクションの世界での八連荘
  2. 八連荘の様々な定義
    • 八連荘成立までの条件
    • 八連荘成立後の条件
    • 八連荘の注意点=八連荘は役なしか、役満との複合は?
  3. 破回八連荘
  4. その他の特殊ローカル役
    • 人和(レンホー)
    • 十三不塔(シーサンプトウ)
    • オープンリーチ
  5. まとめ

八連荘と書いて、パーレンチャンと読みます。読んで字のごとく、八連続でアガったら役満となる、特殊なローカル役です。ローカル役であるがゆえ、様々な定義の揺れがあるのが、八連荘です。滅多に遭遇することもないですが、万が一に備えて、八連荘について一から十まで学びましょう。

八連荘(パーレンチャン)とは

八連荘とは、競技大会などでは認められていない一般的に使われているアガり役には当てはまらない、ローカル役の一種です。

八連荘はパーレンチャンと読み、ローカル役のため定義に揺らぎがありますが、基本的には、「連荘=連続で親を続けること」を八回続けると八回目にアガった時に役満(麻雀の最高点。親48000点/子32000点)になる、というルールです。

連荘(レンチャン)とは

連荘とは、一人のプレイヤーが連続して親を担当することを連荘と言います。正式には親は荘家(チャンチャ)といい、連荘の荘とは親の事を指しています。

ちなみに、一般的に使う、レンチャンという言葉は麻雀の連荘からきています。恐るべし麻雀の影響力ですね。

テンパイ連荘とアガり連荘について

八連荘を理解するには、連荘のルールについてまず知っておかないといけません。

連荘の取り決めには、テンパイ連荘アガり連荘の2つの定義が存在します。

一般的に普及しているのはテンパイ連荘のルールです。親がテンパイを迎え、流局した場合に親を続行し連荘となるのが、テンパイ連荘です。

アガり連荘というのは、親がアガった場合のみに連荘を認めるというよりストイックなルールです。もしテンパイで流局した場合、親は流れます。

このテンパイ連荘かアガり連荘のどちらかを採用しているかによって、八連荘の可能性は大きく変わります。テンパイ連荘の場合なら、まだ可能性はあるように感じますが、アガり連荘ならば八連続でアガるというのはまさに漫画の世界のように感じます。

八連荘への壁 -二翻縛り-

二翻縛り(リャンハンシバリ)、というルールがあります。リャンシバ、リャンシ、などと呼ぶことがあります。

これは、5本場(親が5回続いた状況)から先は二翻縛りになり、アガり役が2つないとアガれない、とするルールです。一翻縛りと同じようにドラはアガり役としては認められません。子がアガり積み棒がなくなれば、二翻縛りもなくなります。このルールは麻雀競技団体でも採用することもなく、マイナーなルールです。八連荘も二翻縛りもローカルルールではありますが、もしこの二つが存在するルールでしたら、八連荘はかなり難しくなります。

八連荘採用状況 -「天鳳」などでは -

基本的にローカルルールなので、あまり採用されることはないです。競技大会などではほぼ採用されません。麻雀オンラインゲームやアーケードゲームの世界でも、最大手である「天鳳」でも採用されていませんし、比較的ローカルルールを採用する「真・雀龍門」でも採用されていません。セガの「MJシリーズ」ではかつて採用されていましたが、廃止されてしまいました。唯一、コナミの「麻雀格闘倶楽部」では八連荘を採用しています。

フィクションの世界での八連荘

八連続でアガると役満、という派手なルールなので、漫画などではよく出ます。

例えば、雀豪・阿佐田哲也の麻雀の小説を再構成した漫画「哲也-雀聖と呼ばれた男」にも八連荘は登場します。しかし、哲也とタイアップをしている麻雀ゲームの「哲也@東風壮」では八連荘は採用されていません。アガり役にギャグのような名前をつける「ムダヅモ無き改革」では、ヒトラーという登場人物が八連荘でアガり「エイトセンシズ」と名付けています。調べたらエイトセンシズとは聖闘士星矢が元ネタのようです。実写映画化もした麻雀漫画「凍牌」では主人公の氷のKが八連荘でアガり周りをビビらせていました。

八連荘の様々な定義

八連荘に限ったことではないですが、ローカルルールであるため、その条件の定義に揺らぎがあるのが厄介なところです。

八連荘成立までの条件

八連荘の成立までにもルールによって3通りの定義があります。

  • 一人のプレイヤーが連続して八回アガる
  • 親の時に連続して八回上がる
  • 積み棒が八本=八本場で成立する

一人のプレイヤーが連続して八回アガる

一人のプレイヤーが連続して八回アガる、ということは、「連荘=自分が親である」という定義を無視して、自分が親でない場合でも八回連続でアガれば八連荘が成立する、というルールです。

この場合、流局してしまったら八回連続でアガる、という前提が崩れてしまうので、流局を含まず純粋に八回連続でアガった場合に八連荘になります。厳密に言えば連荘という定義からは外れますが、連続してアガれば最終的には八回目のアガりの時点では必然的に親にはなっています。

連続で八回アガるという条件なので、積み棒の数は必ずしも八本であるという状態にはならないです。

親の時に連続して八回上がる

自分が親である時のみに、八連荘が成立する、というルールです。八連荘の名前の通り、八回連続して連荘した時に成立するという事を重視したルールと言えます。このルールを適用する場合、テンパイ連荘なのかアガり連荘なのかで可能性が大きく変わります。

積み棒が八本=八本場で成立する

積み棒の数が八本の時、つまり八本場の時の親のアガりで八連荘とする、という積み棒で八連荘を定義しているルールです。つまり、流局によって引き継がれた積み棒を含めて自分が親の時に連荘し、八本目のアガりで八連荘が成立する、というルールです。少し八連荘の定義に反している気もしますが、こういうルールもあります。

八連荘成立までのまとめ

八連荘が成立するには、まず連荘の扱いがテンパイ連荘なのか、アガり連荘なのか、どちらのルールを採用しているのかがポイントになります。

そして、八回という定義がどういったものか、それが重要になります。

八連荘の可能性を考えるときは、連荘の扱い、八回のアガり、この二点に気を配るようにしましょう。

と言っても、そうそう狙えるものでもないですよね・・・。

八連荘成立後の条件

さらに厄介なことに、八連荘を成立した後にも定義の揺れがあります。

  • 九回目以降のアガりも八連荘とする
  • 九回目以降は八連荘を認めない
  • 九回目の次は十六回目のアガりを八連荘とする

基本的に、八連荘は八度目のアガりを役満とするルールです。では、九回目以降はというと、この3通りのルールがあります。

九回目以降はずっと役満にするか、八度目だけを八連荘にするのか。または、さらに倍の16回目を八連荘にするのか、というようにはっきりとした決め事はないです。八連荘自体が稀なことですし、九連続でアガるのももっと稀なことなので、その時に仲良く話し合って決めるのが一番平和的で良いかと思います。

八連荘の注意点=八連荘は役なしか、役満との複合は?

八連荘はドラと同じようにアガり役として満たさない、という風に決められているのが一般的です。なので、八連荘のみでは一翻縛りが解消されず、八連荘で役なしではアガれず、何かしらの役がないとアガれない、という扱いがほとんどです。

また、八度目のアガり役が役満の場合、ダブル役満にするのかしないのか、という事も特に取り決めはありません。ダブル役満にしない、というルールの方が一般的のようですが、ダブル役満にするべきと思う人もいるので、確率的には八連荘と役満が複合することはかなり低いと思いますが、万が一そうなってしまったら、やはり喧嘩せず話し合って決めましょう。

破回八連荘

破回八連荘はポーホイパーレンチャンと読みます。八連荘ありきのローカル役でこれも役満です。

条件はただ一つ、八連荘を阻止した子のアガりが役満になる、というなんとも滅茶苦茶なローカル役です。八連荘自体が稀なので、破回八連荘に出会う機会はそうないと思います。

このローカル役は1960年代に天野大三の著書で最初に紹介されたということは一般的に知られているのですが、天野氏が考案したのか、もともと中国由来のものなのか、はっきりとはしていないそうです。補足として、天野大三という方は、日本最初の立直ルール「報知ルール」制定に関与した、立直麻雀体系化の功労者の一人です。

その他の特殊ローカル役

八連荘のように特殊な状況下によって発生するローカル役の有名どころを紹介します。

人和(レンホー)

天和(テンホー=親の配牌時にアガっていたら役満となる役)のロンバージョン。配牌の時点でテンパイし、第一ツモの前にロンをした場合、役満として認めるローカル役。地和と同じように、第一ツモの前にポン、カン、チーをされた場合、無効になる。人和が採用されていないことに気が付かないで、ロンをして役がないとチョンボになってしまうので要注意です。

十三不塔(シーサンプトウ)

親の配牌時またはチー・ポン・カンのない子の第1ツモ時に、面子・塔子が一切なく雀頭が一つだけある状態。

例えば、以下のような状態です。

2萬6萬9萬3筒7筒1索5索8索東南北白發發

オープンリーチ

リーチをかけるときに、手牌を全体に公開してリーチをする事、それをオープンリーチとして特別に2翻つけるルールがあります。

通常、オープンリーチは2翻ですが、もしオープンリーチに振り込んでしまった場合、役満払い(=親48000点/子32000点を支払う)決まりがあります。それは手牌を公開しているためによるあからさまな振り込みを防止するために生まれたルールです。なので、他にリーチをしている人が振り込んだ場合は通常通り2翻になります。

基本的に、オープンリーチの考えとしては、ダブルリーチと同じように、リーチ(1翻)+オープンリーチ(1翻)の事実上2翻と考えるのが一般的です。なので、ダブルリーチでオープンリーチをした場合はどうするの?というよくある問に対する一般的な答えとしては、

リーチ(1翻)+ダブルリーチ(1翻)+オープンリーチ(1翻)=合計3翻、ということになります。

しかし、なにぶんローカルルールですので、ダブルリーチ(2翻)+オープンリーチ(2翻)=合計4翻とするルールも存在します。

まとめ

八連荘がありとするルールでも、八連続でアガるという事は並大抵のことではありません。もちろん、目撃する確率は低いですし、八連続してアガる過程で周りとの点差はかなり開いているはずです。まさに、最後のとどめ、ダメ押しの役満、という事になるはずです。しかし、八連荘の定義は様々です。人によって解釈も違うこともあります。なので、もしも八連荘があり得そうなときは、途中でルールを確認しましょう。

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      >↑これに八連荘が二つある

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