【魚谷侑未】女流最強の呼び声高い”最速マーメイド”

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【魚谷侑未】女流最強の呼び声高い”最速マーメイド”

魚谷侑未プロは、最速マーメイドの通り名で知られ、現在、女流プロの中でもトップクラスの実績を誇る麻雀プロです。日本プロ麻雀連盟に所属し、連盟主要タイトルを数多く獲得し、モンド杯をはじめとするテレビ対局でも大活躍、またMリーグでは初年度から2023-24シーズンまでセガサミーフェニックスに所属しており、優勝こそ経験できませんでしたが、MVPも獲得し活躍した、人気実力を兼ね備えた女流トッププロの一人である魚谷侑未プロについてご紹介します。

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最速マーメイド・魚谷侑未プロについて

プロフィール

  • 名前:魚谷 侑未(うおたに ゆうみ)
  • 生年月日:1985年11月2日
  • 出身:新潟県柏崎市
  • 学歴:商業高校卒業
  • 血液型:B型
  • 好きな物:漫画、アニメ、乗馬
  • 所属団体:日本プロ麻雀連盟(25期生)
  • Mリーグチーム:セガサミーフェニックス(2018-19シーズンから2023-24シーズンまで)
  • X(旧Twitter):@yuumi1102
  • Instagram:yuumiuotani
  • YouTube:魚谷侑未麻雀チャンネル / りおみんちゃんねる

魚谷侑未プロは名前の中に魚という漢字が入っており、少し前までは鳴きを多用する打ち筋だったため、"最速マーメイド"というキャッチフレーズを持っています。そして、多くのファンや麻雀関係者から"ゆーみん"の愛称で親しまれています。

セガサミーフェニックスでチームメイトだった東城りおプロと仲が良く、りおみんコンビとして活躍、YouTubeチャンネル「りおみんチャンネル」を運営していました。2023年9月ころから更新がなく、2023-24シーズンで二人の退団が決まってしまったので、しばらく更新はないかもしれません。

2020年から2021年頃の期間、「ゆーみんちゃんねる」というYouTubeチャンネルでゲーム配信などを行っていましたが、セガサミーフェニックス退団後、2024年6月11日より新たに「魚谷侑未麻雀チャンネル」を開設しました。

プライベートでは、昔から高宮まりプロと特に仲が良く、高宮プロ曰く、魚谷プロが何も言わなくても態度ですごくわかるそうです。でもそれを指摘すると嫌がるところもあるみたいです。また不満なことがあるとX(旧Twitter)で発表されると話しています。(麻雀遊戯王「高宮まりプロが作る魚谷侑未プロのトリセツがファン必見すぎる内容だったw!」より)

同じ日本プロ麻雀連盟に所属し何度も対戦した経験がある、セガサミーフェニックスの元チームメイトである和久津晶プロと、連盟女流リーグの最高峰タイトル"女流桜花"を魚谷プロと並ぶ最多回数である4度獲得している仲田加南プロは、永遠のライバルと呼べる存在のようです。

日本プロ麻雀連盟所属でMリーグでは渋谷ABEMASに所属する白鳥翔プロと仲が良く、またYouTubeチャンネル「麻雀遊戯王」の動画の中で、白鳥プロが冗談交じりに「ワンチャン結婚する可能性あるかな」と発言、即魚谷プロがないですと否定したものの、このことがきっかけで交際疑惑が噂されたことがありました。

最速マーメイドの鳴き

最速マーメイドの名の如く、鳴きを多用する雀風で、2012年のインタビューでは、「私が鳴きを志したときに、楽な道じゃないし、人から認められにくいし、嫌われる可能性もあるなぁって分かっていたけど、その道を選んだ。自分にあったスタイルだから、他の人とは違う道を進んで行くって決めたから、だからこの道を進むからには結果を出し続けなきゃいけないって、強く、重く思っている。プレイヤーとしてやっていきたいから、内容だけじゃなくて、結果を出し続けられるプロでありたい。」(プロ雀士インタビュー/第10回女流モンド杯優勝特別インタビュー:魚谷 侑未より)と答えているように、そのスタイルにこだわりを持っていました。

2014年にパリで開催された「第1回リーチ麻雀世界選手権大会」では、魚谷プロの鳴きの仕掛け森山会長から叱られるも、「私はその時、鳴くべきだと思ったから鳴いたんです」と反論し、その翌日には3連勝し、結果的には総合11位、女性選手の中ではトップの成績を残し、最優秀女性選手賞を受賞しました。もちろん、森山会長も魚谷プロがそんなことでめげる人物でなく、奮起することを期待して叱ったそうですが、見事、その想いに応える結果を残しました。(プロ雀士スーパースター列伝 魚谷侑未編)

2015年頃には、昔は鳴いていたような場面でも、今は遠くて安い手はあまりしないと語ることもあり(新ヘッドフォン麻雀 魚谷プロ編No.1 魚谷プロは起家がお好き?より)、徐々に簡単には鳴かない雀風にシフトしていく傾向にありました。

自身のポスト(旧Twitter)でも連盟B1リーグから降級したとき(おそらく2015年度シーズン)に鳴き麻雀の壁を感じスタイルを変え、今は鳴き麻雀から離れたと思います、と2020年2月17日にポストしています。Mリーグの副露率も2018年から2020年までの3シーズンで、30人中15位、80試合で20.04%、平均値は20.01%とあまり変わらない数字を残しており、確実にデビュー当時からシフトチェンジしている印象が強いです。

しかし、Mリーグ1年目の2018年頃から、チームメイトであった最高位戦日本プロ麻雀協会の近藤誠一プロの雀風を参考に面前寄りのスタイルに変化し、2年目にはMVPを取る活躍をしましたが、ここ数年は成績が低迷していたため、より参加率を高め、以前のようなスタイルに戻りつつあると語っており、その時期により柔軟にスタイルを変化させているようです。

セガサミーフェニックス電撃退団

2024年6月10日、セガサミーフェニックスは魚谷侑未プロと東城りおプロとの契約を満了したことを発表しました。二年連続の最下位で終わった2023-24シーズンですが、選手交代のレギュレーションの対象ではなかったため、ファンにとっては衝撃の電撃退団となりました。

魚谷侑未プロは、ここ数年の個人成績はマイナスですが、2019-20シーズンではMVPを獲得、そして2018年のMリーグ発足当時から所属し、チームの顔であるドラフト1位指名選手であったため、多くのファンが魚谷プロの退団に驚きました。ドラフト1位選手の退団は、Mリーグで初となります。

現役Mリーガーの中でも男性女性問わず、トップクラスの実績を持つ魚谷プロですので、近い将来、Mリーグに帰ってくる可能性は大いにあるので、パワーアップして再びMリーグの舞台で見られることを楽しみにしています。

師匠・鈴木優プロ

最高位戦日本プロ麻雀協会所属でMリーグではU-NEXT Piratesに所属する鈴木優プロは、魚谷侑未プロにとって師匠に当たる存在です。

魚谷プロ麻雀プロになって1年目ぐらいの時に、鈴木優プロと知り合いました。当時、鈴木優プロは最高位戦を退会してプロ活動を休止し、地元愛知県で自身が運営する雀荘「麻雀ばとるふぃ~るど」の経営に専念していました。魚谷プロは当時流行っていたmixiを通じて、「麻雀を教えてください」というメッセージを鈴木優プロに送り、「ばとるふぃ~るど」で働くことになった、と鈴木優プロは証言していますが、魚谷プロは、鈴木優プロから「麻雀教えてやるから豊橋に来い!」というメッセージを受け、ばとるふぃ~るどで働くことになったと証言しています。

魚谷プロが主人公の漫画「泣き虫マーメイド」では、バーのような場所で鈴木優プロが魚谷プロに対し「俺がお前を日本一の女流プロにしてやるよ」というセリフで誘うシーンになっています。「泣き虫マーメイド」では鈴木優プロと魚谷プロの交流についても描かれています。

魚谷プロは新潟県出身で愛知県に縁があったわけではなく、麻雀への熱意は人一倍あった魚谷プロは、鈴木優プロの熱意に影響を受け、愛知県へ行き師弟関係が生まれました。魚谷プロは、鈴木優プロが打つ時は後ろで見ながらメモを取り、週6日間店で働き、休みの日も麻雀を打ち、思うようにいかなくて泣いたりもあったそうですが、ものすごく努力をしていたと鈴木優プロは語ります。(【FACES / Vol.05】鈴木優 ~元・一匹狼は現・東海の雄~より)

麻雀面だけでなく、接客やファンとの接し方についても鈴木優プロから大きな影響を受けたそうです。鈴木優プロは"外面十段"と言われるほど、人当たりの良い性格で、もちろん弟子である魚谷プロも麻雀ファンや関係者から丁寧な接客や人当たりの良さには定評のある人物です。

麻雀プロとして多くの事を勉強し影響を受けた魚谷プロは、ばとるふぃ~るどを辞め上京すると、日本プロ麻雀連盟の女流リーグ戦に参加し、初出場ながら2011年第六期女流桜花に優勝、翌年の第七期女流桜花でも優勝し連覇を果たし、麻雀プロとして頭角を現していきます。

鈴木優プロも魚谷プロの麻雀に対する姿勢や熱意から大きな影響を受け、再び最高位戦日本プロ麻雀協会に入会、プレイヤーとして復帰します。そして、最高位戦日本プロ麻雀協会の最高峰タイトル"最高位"を獲得、その後Mリーガーにもなり、麻雀プロとして大活躍することになります。魚谷プロはMリーグ2019-20シーズンのMVPを獲得していますが、2022-23シーズンからMリーグに加入した鈴木優プロも二年目のシーズンにMVPを獲得、師弟ともにMVPを獲得しました。

団体も違うためあまり見ることができない師弟対決は、Mリーグにおいて一つの見どころとなる対決となっていましたが、2023-24シーズンで魚谷プロの退団が発表されると、鈴木優プロは自身のXで、魚谷プロを気遣うようなコメントを発表しました。

またいつか、二人の対決が見られることを楽しみにしています。

夫・宮澤太佑プロ

魚谷侑未プロは、2021年1月16日に日本プロ麻雀連盟所属の宮澤太佑プロと入籍したことを発表しました。

  • 名前:宮澤 太佑(みやざわ だいすけ)
  • 生年月日:1994年12月26日
  • 出身:神奈川県横浜市
  • 血液型:O型
  • 好きな物:ゲーム、筋トレ
  • 所属団体:日本プロ麻雀連盟(35期生)
  • X(旧Twitter)::@dise_keM

魚谷プロは宮澤プロより9歳年上で、プロとしても10年先輩でもあり、完全に姉さん女房です。

キンマWEBの取材によると、魚谷プロと宮澤プロが出会ったのは、2020年の春ごろ、コロナの自粛期間中に麻雀プロ同士でやっていたオンラインゲームで知り合ったのがきっかけで二人で会うようになり、秋頃からお付き合いをするようになったそうです。(魚谷侑未プロの結婚相手・宮澤太佑プロはどんな人?【電話インタビュー】より)

宮澤プロの麻雀プロとしての大きな実績は、2021年に日本プロ麻雀連盟が主催した、オンラインゲーム「天鳳」を使って予選を行い、他団体のプロも参加した大会「第1期 皓王戦」において決勝戦まで残り、惜しくも優勝は逃しましたが、準優勝という好成績を残しました。連盟の中でもこれからが期待されている若手雀士の一人です。

麻雀プロになる前は、小学校から大学まで野球一筋でポジションは投手、一時はプロ入りの誘いもあったそうですが、怪我などで野球の道は断念し、一般企業に就職、その後麻雀と出会い、麻雀プロとなりました。

著書

  • 麻雀が強くなるための心と技術 (2019年10月2日、竹書房)
  • 改訂版 ゆーみんの現代麻雀が最速で強くなる本(2020年10月1日、鉄人社)
  • 麻雀 押し引きのプロ技 勝負を決定づけるプロの選択肢と決断力 ※共著白鳥翔プロ(2023年7月27日、彩図社)
  • 泣き虫マーメイド 魚谷侑未物語 原作:須田良規 漫画:三尾じゅん太(2023年1月4日、竹書房)

魚谷侑未プロは今まで三冊の麻雀戦術本と自身がモデルになった漫画が発売されています。

2016年に初となる戦術本「ゆーみんの現代麻雀が最速で強くなる本」が発売されましたが、その後、MVPを獲得したMリーグ2019-20シーズン・ファイナルシリーズ最終戦を振り返った内容を加筆した改訂版が2020年に再発売されました。初心者、中級者に向けて、魚谷プロの戦術を解説した一冊となっています。

「麻雀が強くなるための心と技術」は、麻雀のルールを覚えてある程度打てるようになった後、どのように強くなっていくか、技術的な面と心理的な面について、魚谷プロの実戦経験をもとに解説した本となっています。

「麻雀 押し引きのプロ技 勝負を決定づけるプロの選択肢と決断力」は、Mリーグで活躍する魚谷プロと白鳥翔プロがMリーグの実戦譜を題材に、押し引きをテーマに議論する、といった内容の本です。麻雀以外にも、二人のプライベートトークも収録されており、魚谷プロと白鳥プロのファンが楽しめる一冊です。

「泣き虫マーメイド」は、魚谷プロが麻雀と出会い、その魅力にひかれプロとなり、鈴木優プロと出会い修行を重ね、多くのタイトルを獲得、Mリーグに参加し活躍するまでの半生が描かれた漫画です。

女流最強雀士・魚谷侑未プロの経歴

現在獲得しているタイトルの数は、女流雀士の中では一番多いのではないかと思うほど、多くの実績を残してきた最速マーメイド・魚谷侑未プロの経歴を紹介します。

挫折を味わい、麻雀と出会い、プロになる

魚谷侑未プロは、お母さんの実家がある山形県で産まれ、新潟県で育ちました。ご両親は10歳の時に離婚、妹と母親の三人家族の母子家庭で育ち、決して裕福ではない暮らしだったそうです。お父さんとは離婚後も仲が良く、幼少期には、週末はよくお父さんに預けられていたそうです。

お父さんが競馬が好きで、その影響で魚谷プロも競馬が好きになり、また12歳の時に「風のシルフィード」という漫画にはまり、自分も人に感動を与える何かになりたいと思うようになり、競馬の騎手になりたいと思うようになります。15歳の時に競馬学校を受験、小学校はミニバスケットボール、中学校で卓球、高校では陸上と運動を続けていて体力には自信がありましたが、残念ながら落ちてしまいます。

高校にはいく気がなかったそうですが、お父さんが反対し、パソコン系の情報処理の学科がある商業高校に進学します。その道を選んだのは、中学校の時に反抗期で母親と仲が悪くなっていき、インターネット上で友達ができ、インターネットにはまっていたからだったそうです。

高校卒業後、競馬学校入学を目指すため、山形県のおばあちゃんの家に住みながら、叔父さんの知り合いが運営する乗馬クラブで、研修生として1年間馬の世話をしながら練習の日々を送りますが、厳しい練習や食事制限、周りには誰も知り合いのいない孤独な環境に耐えることが出来ず挫折、騎手になることを諦めることになります。

その後、地元新潟に戻り、ゲームセンターやパチンコ屋でアルバイトをする生活を始め、自分の新たにやりたいことを探し始めます。パチンコ屋での接客は好きだったそうですが、店内でタバコを吸える環境に耐えられず、続けることは出来なかったそうです。

21歳の時に、友人に電話をかけたら雀荘にいるから来なよ、と誘われたことをきっかけに、始めて雀荘に行きます。後ろで麻雀を見ながら教わると直ぐに興味を持ち、その場で店長に働かせてくださいとお願いして働き始めます。実家の近くの雀荘で働き始めましたが、さらに麻雀を勉強するために、今度は新潟市にある健康麻雀のお店に通うようになり、次第にその店で働くようになります。そこで、麻雀プロの存在を知り、麻雀を始めてわずか半年の2007年にプロテストを受験し合格、麻雀プロとなります。

プロテストを受けることに躊躇した思いもあったそうですが、当時、mixiやブログで頻繁に麻雀についての投稿をしていて、ネットを通じて麻雀界隈の知り合いも増えており、八王子にある「まぁじゃん京王」のオーナーが早めにプロテストを受けた方がいいと後押ししてくれたため、決意することが出来たそうです。連盟を選んだのは、一番大きい団体の中で、一番になりたいという想いがあったからだそうです。

鈴木優プロと出会い修行、上京しタイトルを次々と獲得

麻雀プロになった後、mixiを通じて出会った鈴木優プロの誘いで愛知に行き、「麻雀ばとるふぃ~るど」での修業が始まります。そこで麻雀の実力をつけ、東京でタイトル戦に参加するため、再び東京に拠点を移します。

そして2011年、初めて参加した日本プロ麻雀連盟の女流リーグ"第6期女流桜花"で優勝、初タイトルを獲得します。

翌年2012年の"第7期女流桜花"も優勝し連覇を達成、そしてテレビ対局「第10回 女流モンド杯」も初出場し初優勝、出場権を得た「第9回モンド王座決定戦」では、前年度王座で名人戦優勝者の前原雄大プロ(日本プロ麻雀連盟)、名人戦代表の近藤誠一プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)、モンド杯優勝者の滝沢和典プロ(日本プロ麻雀連盟)といったそうそうたるメンツを相手にオーラスで大逆転勝利を決め、優勝。テレビ対局でも華々しい結果を残し、多くの麻雀ファンに知られる存在となります。

モンドTVのテレビ対局では、"女流モンド杯"を過去4度(第10回2012-13、第12回2014-15年、第18回2020-21年、第20回2022-23年)優勝、"モンド王座決定戦"も過去4度優勝(第9回2012-13、第11回2014-15、第12回2015-16、第17回2020-21)、この記録は女流、モンド王座共に過去最多の優勝回数です。

デビューして僅か数年で 女流桜花の連覇やモンド王座での連覇を果たし、人気実力共にトップクラスの麻雀プロとなりました。

Mリーグ初年度から参加

2018年から始まったMリーグでは、初年度にセガサミーフェニックスからドラフト1位指名を受け参加します。2018-19シーズンのMリーグは個人成績-249.1で21人中18位と苦戦しますが、日本プロ麻雀連盟主催で行われる、プロアマ混合のタイトル戦"王位戦"で女性としては清水香織プロ以来二人目となる優勝を果たします。また日本プロ麻雀連盟が主催し、他団体のタイトルホルダーや招待選手が参加する"女流日本シリーズ"でも優勝します。

Mリーグ二年目となる2019-20シーズンでは個人成績451.4ポイントでMVPを獲得します。

しかし、三年目の2020-21シーズン以降4年連続でマイナスとなり、Mリーグでの成績が低迷します。2021年度の連盟のリーグ戦もA2からB1に降格、2022年度にはB2に降格となってしまいます。

厳しい結果となる場面もありましたが、2020-21年の第18回女流モンド、第17回モンド王座決定戦で優勝、2021年の第16期女流桜花では自身9年ぶり3度目となる優勝、 2022年の日本プロ麻雀連盟の主要タイトルの一つ"十段戦"では女流初となる優勝、2022-23年第20回女流モンドで優勝、2023年には日本プロ麻雀連盟が主催し各団体のタイトルホルダーが参加する"麻雀日本シリーズ"で女流初となる優勝と、Mリーグと連盟のリーグ戦以外では、輝かしい成績を残します。

女流タイトルだけでなく、全麻雀プロの中でも圧倒的な成績を残してきた魚谷プロですが、Mリーグでは6シーズン中5シーズンがマイナスでその内4シーズンはマイナス三桁という苦しい戦いが続き、チームは2022-23シーズン、2023-24シーズン二年連続最下位という厳しい結果に終わり、2023-24シーズンを持ってMリーグを去ることになりました。

Mリーグでは、"閉幕時に同一の選手構成且つ2シーズン連続でセミファイナルシリーズ進出できなかった場合"、最低1名は選手交代をする必要があるというレギュレーションがあり、今回のセガサミーフェニックスのように選手が自由契約になるケースや、新チームが設立された場合などで、選手の入れ替えや加入がある可能性があります。実績人気共にトップクラスの魚谷プロですから、再びMリーグに戻ってくる可能性は大いにあります。またMリーグの舞台で見られることを期待しています。

Mリーグ成績
シーズン個人
スコア
平均
打点
4着
回避率
最高
スコア
半荘数
2023-13.4pt6,2520.73084560026
2022-355.2pt6,0820.66674340024
2021-128.7pt6,4500.69235880026
2020-179.3pt6,0860.84624160026
2019451.4pt8,3340.81489440027
2018-249.1pt6,1100.66675300027

獲得タイトル

  • 第39期十段位
  • 第44期王位
  • 第6期、第7期、第16期、第18期女流桜花
  • 第9期麻雀日本シリーズ 優勝
  • 第3期女流プロ麻雀日本シリーズ 優勝
  • 第1期鸞和戦 優勝
  • 第16期日本オープン 優勝
  • 第2期小島武夫杯帝王戦 優勝
  • 第9回、第11回、第12回、第17回モンド王座決定戦 優勝
  • 第10回、第12回、第18回、第20回女流モンド杯 優勝
  • Mリーグ2019-2020シーズンMVP

魚谷侑未プロの動画

第9回モンド王座決定戦、大逆転のオーラス

2013年、魚谷プロが初のモンド王座決定戦を獲得した第9回モンド王座決定戦のオーラス、4人全員に優勝のチャンスが残されている場面、最後の最後で魚谷プロが当り牌をツモり大逆転、劇的な勝利を決めます。このモンド王座決定戦の優勝で、多くの人に知られるようになったと魚谷プロは語ります。

女流モンド、思い出の一局

第10回女流モンド杯準決勝第二戦、魚谷プロ曰く"自分の麻雀人生を変えた一局"と振り返る、思い出に残る一局です。

モンド王座決定戦で国士無双

第18回モンド王座決定戦、かなり苦しい配牌ですが、ヤオチュウ牌が9種類10枚あるので、国士無双まっしぐらに進み、見事狙い通りに役満・国士無双をアガります。

Mリーグでの国士無双

Mリーグ2019-20レギュラーシーズン、2月27日の第一試合の東一局、ヤオチュウ牌が10種ある魚谷プロの配牌に、実況の日吉プロは悪すぎて良い、とコメント。あれよあれよと、ヤオチュウ牌を集めていき、国士無双をアガります。

Mリーグ、シーズン二度目となる四暗刻

Mリーグ2019-20レギュラーシーズン、3月3日の第二試合、国士無双をアガった翌週に四暗刻をアガる魚谷プロ。結果がわかっていてもドキドキする、見どころ満載の一局です。

決して諦めない女、魚谷侑未

Mリーグ2023-24レギュラーシーズン、2月19日の第二試合の南2局、攻撃的な雀風で知られる師匠・鈴木優プロらしく、三巡目で愚形ながらも早々とリーチ、しかし魚谷プロもギリギリまで粘り、鈴木優プロから高打点のアガりを決めます。実況の日吉プロは"決して諦めない女、魚谷侑未"と表現。日吉プロらしい良いフレーズだと思います。

歌も上手い魚谷プロ

YouTubeチャンネル「麻雀遊戯王」の企画で、オリジナルソングを歌う魚谷プロ。歌が下手なので断ろうと思っていたと本人は語りますが、なかなか上手です。曲も魚谷プロのイメージにピッタリです。

まとめ

魚谷侑未プロは、デビューして直ぐに連盟のタイトルを獲得し、モンドTVでも結果を残し、麻雀界を代表する女流プロとして、長年活躍してきました。Mリーグ2023-24シーズンで、セガサミーフェニックスを退団することになりましたが、Mリーグ初年度からチームの中心選手として、数多くの名勝負を繰り広げてきました。残念ながらMリーグの舞台を去ることになってしまいましたが、女流だけではなく、男性プロも含む全麻雀プロの中でも、トップクラスの成績を残してきた魚谷プロですので、またいつかMリーグの舞台に帰ってくることを期待しています。

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    • 麻雀豆腐編集部です。
      麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!

      >僕も大ファンです。
      これからも応援しましょうね。

      コメントありがとうございます!
      女流雀士の中で魚谷プロは、実力、ルックスともにトップクラスの人気ですね(^^)
      今後も麻雀界を代表する女流雀士としてより一層の活躍を期待し、麻雀豆腐でも応援したいと思います!!

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