「焼き鳥」麻雀ローカルルール 飛べない鳥はただの鳥!
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「焼き鳥」麻雀ローカルルール 飛べない鳥はただの鳥!

目次
  1. 有名ルール「焼き鳥」ってなんだ?
    • 焼き鳥
    • 焼き鳥の由来と理由
  2. 焼き鳥に付随する罰符ルール
    • 焼き戻し
    • 焼き鳥返し
  3. 初心者必見!焼き鳥ありの場合の戦略
  4. まとめ

麻雀にはさまざまなローカルルールが存在し、その中で焼き鳥というルールがあります。豚が空を飛ぶ有名なアニメ映画の名台詞のように、麻雀では飛べない鳥はただの鳥となってしまいます。初心者の方はあまりなじみがないかもしれません。一見、へんてこりんな名前でたいしたルールではないように感じるかもしれません。ところがどっこい、焼き鳥というローカルルールの有り無しで戦略も変わってくるほどなのです。

本文で詳しく説明しますが、こんな美味しそうな焼き鳥は、自分が焼き鳥になってしまうとあまり美味しくない、むしろみんな嫌がる厳しいルールです。しかし、そんなうれしくない焼き鳥も、内容を理解し戦略を立てれば武器にもなります。

焼き鳥は戦略をしっかり立てて、麻雀ではなく居酒屋で食べるようにしよう!

有名ルール「焼き鳥」ってなんだ?

冒頭にも触れましたが、麻雀にはいろいろなローカルルールというものが存在しています。その場だけで通用するアガり役や麻雀そのもののルールが特別な場合もあります。
そのローカルルールでもかなり有名で、多くの雀荘などで取り入れられているものが焼き鳥です。
と、いうことは「焼き鳥」を知らなくては雀荘で気軽に打つことができません。焼き鳥の内容をしっかりと覚えて反則にならないように注意しましょう。

焼き鳥

焼き鳥とは……
半荘の1ゲームの間に一度も和了できなかったプレイヤーが一定のペナルティを支払うルール。

端的に言うと、半荘1ゲーム終わった時点で、ロンもツモも関係なく、1度もアガっていない人への罰則ということです。東風戦でよくみるルールで、焼き鳥の人はある一定の点数を支払わなければいけません。なかなか厳しいルールだと思いませんか?以前、どこぞの政治家が「2位じゃダメなんですか?」という旨の発言をしたとかしていないとか、、、焼き鳥の観点からいうと2位でもまったく問題ではないんですね。ただし、1度でもアガっていればです。1回もアガっていなくては2位だろうが3位だろうが関係ありません。ペナルティはペナルティです。アガらなくても振り込まなければビリッケツにはならない、なんて考えている初心者は要注意です。
反対に、1回目のアガりを無事終えた場合は「ヤキトリ札」をしまうことができます。ペナルティ回避です。

yakitori_plate
ヤキトリ札

麻雀を1度でもプレイしたことのある人であれば見たことがあるかもしれません。
なんだかちょっとグロテスクな絵にもみえなくもないですが、これが「ヤキトリ札」です。まさに焼き鳥という感じがします。
焼き鳥ルールを採用した場合は、最初にこの札を自分の前においておきます。対局が進んでいって1回目にアガった時にこの札をしまうことができ、晴れて焼き鳥解消となります。

そして、ペナルティの内容も気になるところだと思います。そもそもローカルルールなのでその場その場で違ってきますが、よく見る焼き鳥ペナルティの内容をみてみましょう。

焼き鳥の支払い
「焼き鳥罰符は30」 ⇒  ゲーム終了後に焼き鳥のプレイヤーは30000点支払う

このようなやり取りになります。30000点を支払うなんて、、、、とてもじゃないですが払いたくありません。
また、多くの場合、ハコテン(ハコとも:持ち点が0点以下になった状態)になったとしても焼き鳥は適用されるので痛いことこの上ありません。上記は一例にすぎません。その地方や場所によって違うので事前に確認することを忘れないようにしましょう。
また、支払うという部分も厳密に決めることがあります。30000点を卓の上に出して(場に支払う)それぞれ焼き鳥以外の人が山分けする場合と、焼き鳥以外の人にそれぞれ点数を渡す場合とあります。一見同じように見えますが、特に点数のやり取りなどはあやふやにしておくと喧嘩の元となり、せっかくの麻雀も台無しです。少し面倒な感じもしますが、焼き鳥ルールを採用する場合は前もって入念に決めておきましょう。

箱点(ハコテン)とは・・・
手持ちの点数が0になること。プレイヤー1人でもハコテンになった場合、対局終了。ローカルルールによって違いがあるが、0点になった時点での終了と0点以下になった場合終了の両方がある。0点になった状態を「ハコる」という。ぶっ飛び・飛び・ハコ割れ・ドボンなどとも言われる。

東風戦と半荘

用語

東風戦とは……
麻雀ゲームの試合単位。1回親が回る 東場(トンバ) の全4局、或いは、東場で終了するゲーム方法。

用語

半荘戦とは……
麻雀ゲームの試合単位。前半戦の東場(トンバ) と 後半戦の南場(ナンバ) で東4局、南4局の全8局。延長で 西場(シャーバ)が行われる場合もある。

焼き鳥の受け取りについて

次に誰がその30000点をもらえるのかというと、焼き鳥以外のプレイヤーです。A・B・C・Dというプレイヤーがいて、仮にDが焼き鳥になったとします。その場合、

D(焼き鳥)30000点支払い ⇒ AとBとCで30000点を山分けしてもらうことが出来る

となります。
ただし、これは正式な決まりごとではないのでその時々によってかわります。

焼き鳥以外の人で山分けするのではなく、「浮き者がもらえる」というルールもあります。
浮き者とはゲーム終了時に30000点以上獲得したプレイヤーのことを指します。焼き鳥にならなかったとしても、最終的に持ち点が30000点を割っている場合、焼き鳥の点数をもらう資格がありません。

D(焼き鳥)30000点支払い ⇒ AとBで30000点を山分け / C(持ち点27500)点数もらえない

また、トップ総取りとすることもありますので事前によーく確認することを忘れないようにしましょう。

焼き鳥による順位変動の有無

対局終了後に点数を支払うということは、持ち点が最終的に変わってきます。ここでひとつ問題がでてきます。最終的な順位を決定するにあたって、焼き鳥の点数の支払い時期をどうするかによって変わってきます。

  • (1) 順位決定前に支払う ⇒ 焼き鳥を清算した上で順位を決定する。
  • (2) 順位決定後に支払う ⇒ この場合は焼き鳥がどなろうが順位に変動はありません。

上記の2つどちらかを採用することになります。
①のルールを採用した場合はとくに対局の戦略が大きく変わってきます。それは後ほど説明しますが、対局が始まってまずはアガることを最優先に考えるようになります。誰かの焼き鳥によって順位が大きく変わることもありますので注意が必要です。
②の場合は1回もアガれなかった自分の実力をもう一度見直すよい機会になるでしょう。

焼き鳥の由来と理由

焼き鳥はアガれなかったプレイヤーにはかなり痛いペナルティーだということはわかったと思います。では、そもそも焼き鳥というルールの名前の由来はなんでしょうか。こういったルールの由来には諸説あるものですが、よく聞く由来をみてみましょう。

  • (1) 麻雀はスズメという漢字があり、スズメは本来飛ぶもの。しかし、一回も飛んでいないなら焼き鳥と同じである。
  • (2) 麻雀は他のプレイヤーから点数をむしり取るもので、焼き鳥も鳥の羽をむしりとって食べるため。
  • (3) アガる際の牌の組み合わせを羽ばたく鳥に見立てているので、羽ばたけない鳥は焼き鳥と同じ。

などなど、諸説ありますがどれもマイナスなイメージということはわかっていただけたでしょう。
とにかく飛べる鳥に対して飛べない鳥、アガれないプレイヤーということでしょう。
(飛べない鳥がマイナスイメージというのは、進化の過程からみるとどうも腑に落ちないものです。ペンギンやダチョウは飛べない鳥です。しかし、進化の過程で飛べなくなったということですので、鳥という種族でみるとマイナスではありません。捕食や生活環境、子育ての面等々、飛べなくなった飛ばなくなった理由があるはずです。しかし、麻雀の焼き鳥とはまったく関係ありません。)

焼き鳥に付随する罰符ルール

焼き鳥を採用した場合、さらに詳細なルールを採用する場合があります。

焼き戻し

焼き戻し
別名:焼き鳥リターンズ・フェニックス等
4人のプレイヤーすべてが焼き鳥を回避した時点で、すべての焼き鳥が復活する。
焼き戻し 焼き鳥の人へ振り込んだ場合、振り込んだ人の焼き鳥が復活する。
焼き戻し アガった後、焼き鳥の札を一定時間内にしまわないとその回には焼き鳥を取ることができない。

焼き鳥返し

焼き鳥返し 最後の焼き鳥の人がアガって焼き鳥の人がいなくなった場合、焼き鳥ではない人の焼き鳥が復活する。

などなど、細かいルールを設定する場合もあります。しかし、これでなくてはいけないというものではありませんので、ちょっとずつ違ったルールになることもあります。その辺は対局前に、特に始めての雀荘などではしっかりと確認するようにしましょう。
知らない他人と打つときはマナーとして確認が必要ですが、たとえ友人であっても確認するようにしましょう。対局が終わってから罰則だの罰符だのいいだしたりするのは、言うほうも言われるほうも気分がよいものではありません。

初心者必見!焼き鳥ありの場合の戦略

焼き鳥を採用している場合、戦略的に大きく変わることがあります。それは、なんといってもまずはアガりを目指すことを考えるからです。
最初から難易度が高い役を狙いにいってあと一歩のところでアガりをのがしたとします。
あれよあれよと東風戦が終わって1度もアガっていない、なんてことはまれにあることです。半荘ならばまだしも、東風戦であればその時点で焼き鳥決定。
焼き鳥の支払う点数が高い設定だと泣くに泣けない状態となります。

  • ⇒ リーチのみでもツモのみでもいいからまずはサクッとアガることを心がける
  • ⇒ ダマテンはリーチよりアガりやすいのでリーチをせずにダマテンでアガる
  • ⇒ 安い手でも副露してアガりまでスピードアップしてアガる

そうです、リーチのみだってかまわないのです。むしろ早くあがれるならばリーチのみやツモのみ、役牌のみなんていうのが理想かもしれません。
たいした戦略ではないように思えるかもしれませんが、焼き鳥ありの場合、1回もアガらずに対局が進んでいくと、後半へ進むにつれてプレッシャーがどんどん増していきます。
普段、うまくアガれていても、プレッシャーがかかってくるとなかなかアガれなくなるものです。

まとめ

焼き鳥というルールの全容を解説してきました。そもそも焼き鳥というルールは、雀荘がアガりを即して展開を早めていくために設けたルールだという説が有力です。つまり、みんなが最初から難しい役を狙うより、さっさとアガることを目指すためです。なるほど、1ゲームの早さがだいぶ変わってきますね。ローカルルールとはいえ有名なルールなので、焼き鳥ありの場合も多々ありますので、しっかりと内容を覚えて実際の麻雀を自信いっぱいに打てるようになりましょう!

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  1. 東風戦と半荘

    用語
    東風戦とは……
    麻雀ゲームの試合単位。1回親が回る 東場(トンバ) の全4局、或いは、東場で終了するゲーム方法。

    用語
    半荘戦とは……
    麻雀ゲームの試合単位。1回親が回る 東場(トンバ) の全4局、或いは、東場で終了するゲーム方法。

    • 麻雀豆腐編集部です。
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      >半荘戦とは……
      >麻雀ゲームの試合単位。1回親が回る 東場(トンバ) の全4局、或いは、東場で終了するゲーム方法。
      ご指摘ありがとうございます。
      半荘戦の説明を修正致しました。

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  2. 誤字報告です。
    >支払うとう部分も厳密に決めることがあります。
    →支払うと【い】う部分も

    >ちょっとづつ違ったルールになることもあります
    →【ず】つ

    >内容を覚えて実際の麻雀を自身いっぱいに
    →自【信】

    • 麻雀豆腐編集部です。
      麻雀豆腐サイトのご利用誠にありがとうございます!

      >誤字報告です。
      申し訳ありません、該当箇所を修正致しました。
      いつも誠にありがとうございます!m(__)m

      コンテンツに間違いないようより一層の注意を払い、ご利用していただけるユーザー様と共に麻雀豆腐も成長していけるように努力致します。
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