【浅井堂岐】筋肉で勝利を掴む”逆襲のヘラクレス”

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【浅井堂岐】筋肉で勝利を掴む”逆襲のヘラクレス”

浅井堂岐プロは、日本プロ麻雀協会所属し、2022年に協会最高峰タイトル雀王を獲得、Mリーグ入りが期待されている麻雀プロでしたが、2024年にセガサミーフェニックス入りが決まり、念願のMリーガーとなりました。筋トレが趣味のマッチョ体型、日本プロ麻雀協会を代表する若手実力派雀士、浅井堂岐プロについてご紹介します。

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逆襲のヘラクレス・浅井堂岐プロについて

プロフィール

  • 名前:浅井 堂岐(あさい たかき)
  • 生年月日:1985年12月24日
  • 出身:埼玉県熊谷市
  • 学歴:明治大学経営学部経営学科卒業
  • 血液型:O型
  • 好きな物:筋トレ
  • 所属団体:日本プロ麻雀協会(9期後期入会)
  • Mリーグチーム:セガサミーフェニックス
  • X(旧Twitter):@taka12taka24
  • Instagram:taka12taka24
  • YouTubeチャンネル:浅井たかきの麻雀進化ロン!

以前までは"卓上の爆撃機"という二つ名を持っていましたが、イラストレーターの長岡武志さんが浅井プロのイラストを描いたときに、"逆襲のヘラクレス"と書いてあり、それが気に入り、自身のXでアンケートを取ることに。そして、僅差で"逆襲のヘラクレス"の方に票が多く入り、"逆襲のヘラクレス"が使われるようになりました。

また、自身の麻雀について、"優雅に押し返す感じ""終盤にかけて打点を作って押し返す麻雀"と表現しており、逆襲のヘラクレスの名前にあった雀風です。

浅井プロはプロ協会に入会して以来、最高峰タイトル雀王を4度獲得していた鈴木たろうプロと戦う事を目標にしており、11年かけてA1リーグに昇進しましたが、鈴木たろうプロは2020年に最高位戦日本プロ麻雀協会に移籍してしまったため、協会のリーグ戦で対戦することは出来ませんでした。その憧れの雀士・鈴木たろうプロの二つ名は"ゼウスの選択"であり、ギリシャ神話の全知全能の神ゼウスの息子であるヘラクレスの名前が入っているため、本人も気に入っているようです。

2010年に日本プロ麻雀協会9期後期の入会で、同期には夕刊フジ杯で優勝した経験もある上野あいみプロや、Mリーグの公式実況でもお馴染みの松嶋桃プロが同期になります。また9期前期には、KADOKAWAサクラナイツの堀慎吾プロがいます。

同じ年にセガサミーフェニックスに入団した竹内元太プロは同学年(1986年3月12日生まれ)であり、また1985年生まれには浅見真紀プロ、古橋崇志プロ、1986年生まれには朝倉康心プロ、渋川難波プロ、白鳥翔プロ、石井一馬プロなどがおり、浅井プロと同世代の麻雀プロが多く活躍しています。

第21期女流雀王である水崎ともみプロは、同学年であり二人とも明治大学経営学部卒業ですが、学生時代は面識はなかったそうです。明治大学卒業で二人とも麻雀プロとして活躍しているため、明治大学の広報誌で取り上げられたことがあります。(日本プロ麻雀協会の雀王・浅井堂岐と女流雀王・水崎ともみが明治大学の広報誌に登場より)

バレットグループ社員

浅井堂岐プロは、麻雀プロと会社員との二足の草鞋で活動しており、バレットグループという、デジタルマーケティング事業やシステムインテグレーション事業を展開する会社で働いています。(2024年10月現在)

以前は別の会社でエンジニアの仕事をしながら麻雀プロとして活動していましたが、同じ職場で働き、先にバレットグループへ転職をした、RMU所属の渡辺卓也プロの誘いにより、浅井プロも30歳の時にバレットグループへ転職しました。

バレットグループに入ってからは、平日は働き、土日はリーグ戦の出場など麻雀プロとしての活動を行っていましたが、所属団体の最高峰タイトル"雀王"を獲得してからは、麻雀プロの活動も増え休むことが多くなると、麻雀プロの活動も両立できる部署への移動を受け入れてくれるなど、会社も浅井プロの麻雀プロとしての活躍を支援してくれたそうです。

Mリーグ入りが決まってから、広報活動がメインになっているようで、あまり出社することはなく、長く働き続けていますが役職につくことはなく、無理のない形で会社員を続けながら麻雀プロとしての活動を行っているそうです。

2023年8月からは、バレットグループが浅井プロへスポンサー協賛を行うことを発表、また、浅井プロがセガサミーフェニックスに加入したことにより、2024年9月4日からバレットグループのユニフォームパートナー契約を締結したことを発表しました。

浅井プロと渡辺プロが中心となった"バレットグループ麻雀部"といったバレットグループ公式部活もあり、イベントを行うこともあります。(バレットグループ麻雀部公式X@BBmahjong

マッチョ系雀士

浅井堂岐プロは、週3日にジムに通い、筋トレを趣味にしており、鍛えられた筋肉によって仕上がった大きな身体が特徴です。

もともと、ダイエットのつもりで筋トレを始めたそうですが、2023年に出場したMトーナメントでは、跳満をツモでアガると"マッスルツモ"と表現されたりと、次第に浅井プロの筋肉キャラが定着していきました。(「これが週3の力!」浅井堂岐、筋トレで鍛えた腕で引き寄せた“マッスルツモ”が迫力満点「軽々とツモる!」より)

特に定義はあるわけではないですが、浅井プロの高打点を目指す力強いアガりは、"マッスルツモ"や"マッスルリーチ"と称されます。

浅井プロのMリーグデビュー戦となる、2024-25シーズン9月24日に行われた第2試合で、同じ筋肉キャラとしてしられる本田朋広プロと対決、筋肉対決と注目された試合ですが、本田プロがトップを取り、浅井プロは善戦するも惜しくも2位に。本田プロは勝利者インタビューで、試合前にも浅井プロと筋肉の話をしたことを明かし、筋肉の先輩なので、勝てて嬉しいです、とコメントし話題になりました。

因縁の対決

Mリーグ2024-25シーズン、10月11日の第2試合に登板した浅井プロは、それまで2着、2着、4着、4着と、デビュー以来なかなか初トップが掴めずにいました。この試合、"因縁の相手"であるBEAST Xの菅原千瑛プロを相手に接戦となり、熱いトップ争いに多くの視聴者を沸かせた一戦となりました。

2023年、Mリーグに新チーム"BEAST Japanext"(現BEAST X)参入が発表され、チームメンバーは4名のうち1名をオーディションで公募することに。公募者175名の中から8名が選ばれ、オーディション選考会が開催されました。菅原プロと浅井プロはその8名に残り、予選、セミファイナルを勝ち進み、ファイナルの4名まで勝ち残ります。なお、竹内元太プロもこのオーディション選考会に出場しましたが、予選で敗退。

半荘4回で決まる決勝戦の第3回戦まで、浅井プロはトータルポイント2位で、Mリーガーまであと一歩というところまでいきましたが、最終戦で菅原千瑛プロが大逆転のトップを取り、菅原プロのビースト入りが決定しました。

菅原プロがMリーガーとなった1年後、セガサミーフェニックスは2023-24シーズンをもって魚谷侑未プロと東城りおプロとの契約満了を発表し、2024年6月28日に行われたドラフト指名で、浅井プロのセガサミーフェニックス入りが決定しました。

オーディション決勝戦で熱い戦いを繰り広げた、浅井プロと菅原プロの因縁の対決は注目されていましたが、初対決となった試合も接戦で、浅井プロがトップを走り初勝利となるかという展開でしたが、南3局で菅原プロが8,000点のアガりで、逆転が見える位置まで浮上します。

オーラス、菅原プロが逆転も狙えるテンパイを取り、再び菅原プロの大逆転劇なるかという展開になりましたが、ラス回避を狙う仲林プロがアガり、浅井プロが5試合目にして念願のMリーグ初トップを掴みました。

初となる勝利者インタビューで浅井プロは、菅原プロとの因縁について、「菅原さんだけは倒せという、オーディションで負けたみんなの思いを背負っていた」ユーモアを交えて語り、「こういう因縁がある戦いは皆さんも喜んでくれる、すごく楽しかったです」と笑顔で話しました。

惜しくも2着となった菅原プロも、「因縁は意識はしていなかったけど、トップ取られるのだけは嫌だなって思って、最後まくって、堂岐にもう一度"えへへへ"って、したかった」とインタビューで話し、二人の掛け合いは話題となりました。今後も二人の因縁対決に注目です。

麻雀プロと会社員を両立する”雀王”浅井堂岐の経歴

人見知りの少年時代から大学デビュー

浅井堂岐プロは、埼玉県東松山市に生まれましたが、小学校5年生の時に同じ埼玉県内の大里村(現在の熊谷市)に引っ越しました。ちなみに、浅井プロの祖父は大里村の村長になったほどの人物だそうです。

中学校になると野球部に入り、高校は埼玉県立熊谷高等学校に進学、高校でも3年間野球部に所属します。埼玉県でも有名な進学校に通っていましたが、高校時代は野球に打ち込み、夏の大会が終わってから受験勉強を始めたこともあり、1年浪人。

今の浅井プロからは想像がつきませんが、小学校から高校まで人見知りな性格だったそうで、予備校に通っていた浪人時代に、このままではいけないと、人と喋る努力を始め、人見知りを克服。性格を変える努力をしながらも、勉強もしっかりとしていたようで、明治大学経営学部に進学します。

大学に入り、親元を離れ一人暮らしを始めると、友人と遊ぶようになります。これも、今の浅井プロとは想像がつかないですが、当時はロン毛で先のとがった靴を履くようなギャル男だったそうです。麻雀を本格的に覚えたのは大学に入ってからで、友人に誘われ麻雀をやるようになると、一気にのめりこんでいったそうです。

多くの麻雀プロが大学で麻雀をやりすぎて退学してしまいますが、浅井プロはしっかりと単位を取り、留年することもなく4年生まで進みます。4年生の時に、今は日本プロ麻雀連盟に所属する吉田光太プロの雀荘で働くようになり、それまであまり知らなかった、麻雀プロの存在を認識するようになります。

大学4年生の時には就職が決まっており、吉田プロの雀荘で働いていたのは半年程でしたが、そこで仲林圭プロ、橘哲也プロ、綱川隆晃プロといったプロたちと出会いました。

麻雀プロと会社員の二足の草鞋の生活

大学を卒業してからは予定通りに就職をします。実家が不動産屋だったこともあり、実家とは別の不動産会社に就職し、営業職に就きます。

就職すると麻雀を打つ時間も無くなっていってしまいましたが、仲林プロなど一緒に働いていた同世代の麻雀プロたちの活躍に影響を受け、自分も麻雀プロになりたいと思うようになり、2010年、25歳の時に日本プロ麻雀協会に入会し、麻雀プロになります。協会を選んだのは、当時は協会所属だった吉田光太プロをはじめ、現在も協会で活躍する仲林プロ、橘プロ、綱川プロなど、知り合いが全員協会所属という理由でした。

麻雀プロになってから、不動産会社の仕事との両立は厳しいと思うようになり、エンジニアの仕事であれば両立しやすそうだと考え、転職します。

最初は何もわからない状態でしたが、エンジニアの会社で働き始めます。麻雀の方は、C3からスタートしたリーグ戦も順調にA2まで昇級を決めていきます。

30歳の時に今も在籍するバレットグループに転職、麻雀プロと会社員をうまく両立しながら活動していきます。そして、2021年にはオンライン麻雀"天鳳"が主催し、日本プロ麻雀協会が協賛するタイトル戦"皓王戦(はくおうせん)"という大会で優勝、注目度が高いタイトルを獲得し、麻雀プロとしての知名度を上げることになりました。そしてこの年のリーグ戦でA1リーグ昇格を決めます。

ちなみに、浅井プロが優勝した皓王戦は第一回大会で、初代王者と呼ばれ翌年以降も開催される予定だったようですが、2024年現在、第二回大会は開かれておらず、一回限りの大会となってしまったようです…。

Mリーグに最も近い男と呼ばれる活躍

タイトルを獲得し勢いがついた浅井プロは、2022年にA1リーグ初参加にもかかわらず、首位で雀王決定戦に進出、Mリーガーである渋川難波プロ、松本吉弘、仲林圭プロの三人を相手に戦い見事勝利し、第21期雀王の栄冠に輝きます。

雀王を獲得してからは次の目標としてMリーグを目指します。2023年に行われたEX風林火山のオーディション大会"IKUSA"に参加すると、予選3位でセミファイナルに進出しますが、セミファイナル7位敗退。新チーム"BEAST Japanext"(現BEAST X)のオーディション選考会で決勝戦まで残りあと一歩というところまで行きますが、惜しくも3位敗退。

麻雀最強戦2023"タイトルホルダー頂上決戦"では各団体のタイトルホルダーを相手に勝利し、ファイナルへ進出。Mトーナメント2023ではベスト16まで進出するなど、2023年はオーディションや注目度の高い大会で爪痕を残し、麻雀ファンからMリーグに最も近い男と呼ばれる活躍をした一年となりました。

そして、2024年6月28日に行われたドラフト会議で、セガサミーフェニックスから2巡目指名を受け、念願のMリーガーとなります。日本プロ麻雀連盟の魚谷侑未プロと東城りおプロが退団し、最高位戦日本プロ麻雀協会所属の茅森早香プロ、醍醐大プロ、そして監督である近藤誠一プロで構成されるチームであるため、最高位戦の選手や女流プロが指名されるのではという予想が多く、浅井プロ自身もそう思っており、指名にびっくりしたそうです。

同期入団となった竹内元太プロは、他団体のプロながらも、同時期に所属団体最高峰タイトルを獲得したこともあり、大会などで一緒になったりするうちに親しくなったそうです。一緒にMリーグで同じチームになれるといいねと語り合ったこともあり、それが実現した形になりました。

ドラフト当日は同時配信も行い、指名の瞬間も切り抜き動画が出ており、指名された瞬間の浅井プロのリアクションが見ることができます。

魚谷プロと東城プロの二人が退団し、浅井プロと竹内プロが加入し、チーム編成も大きく変わったセガサミーフェニックスですが、11月現在トップを走り、二年連続最下位と、不振だったここ数年の成績を払しょくする勢い。浅井プロはデビューから2試合連続で2着を取るなど、まずまずの成績を残し、チームに貢献します。

獲得タイトル

  • 初代皓王位
  • 第21期雀王
  • 第7回チャンピオンロードGC

浅井堂岐プロの対局動画

雀王決定戦

浅井プロが雀王に輝いた第21期雀王決定戦の最終日、全20戦中の16戦目のオーラス、仲林プロがリーチをかけるが、浅井プロは押し続ける。当り牌は山に一枚ですが、この強気の攻めが功を奏し、見事この試合勝利し、雀王獲得に大きく前身します。

タイトルホルダーたちを相手に逆転勝利

麻雀最強戦2023"タイトルホルダー頂上決戦"の決勝卓、各団体のタイトルホルダーたちが集まる大会で勝ち残ったのは、日本プロ麻雀協会"雀王"浅井堂岐プロ、麻将連合"将王"忍田幸夫プロ、RMU"令昭位"楢原和人プロ、日本プロ麻雀連盟"王位"石井良樹プロの4名。僅差で迎えたオーラスで全員テンパイ、誰が勝ってもおかしくない状況で逆襲のヘラクレス、浅井プロが当り牌を掴み、奇跡の勝利をおさめます。

浅井対決

「朱雀リーグプレゼンツ ショウナカガワのゆく年くる年28時間生放送」という番組で、最高位戦日本プロ麻雀協会所属の浅井裕介プロと対決。同じ苗字で、年齢もプロ歴も近い二人ですが、なんと堂岐プロが裕介プロから大三元をアガります。

Mリーグデビュー戦

Mリーグ2024-25レギュラーシーズン、9月23日に行われた第2試合、浅井プロにとってはデビュー戦となるこの試合、南3局まではラス目と苦しい展開でしたが、五筒の単騎待ちでリーチし、これをアガります。そして迎えたオーラス、少しでも順位を上げたい浅井プロですが、好配牌にも恵まれ、3巡目にリーチ、高めをツモり12,000点の高打点で、不死鳥のように2着を掴みます。

デビュー2戦目、初トップに近づくアガり

Mリーグ2024-25レギュラーシーズン、10月1日に行われた第1試合、東3局、松本吉弘プロが早い巡目にリーチをしますが、なかなかアガれず、浅井プロも追いつき、追っかけリーチ。先制リーチをした松本プロをとらえ、裏ドラが二枚乗り、一気にトップとなります。初勝利が近づきましたが、オーラスで瑞原明奈プロに捲られ、残念ながら2試合連続の2着となります。

念願の初勝利

Mリーグ2024-25レギュラーシーズン、10月11日に行われた第2試合の東4局の2本場、更に点差を広げたいトップの浅井プロですが、菅原プロと仲林プロが仕掛けて早めにテンパイを取りますが、浅井プロも追いつきリーチ、親の満貫で一気に他の三人を突き放します。このアガりが決め手となり、5試合目の登板で念願の初勝利を掴みました。

まとめ

浅井堂岐プロは、日本プロ麻雀協会の最高峰タイトル"雀王"を獲得して以来勢いを増し、いろいろな大会で結果を残し続け、次期Mリーガーの呼び声も高い、注目度の高いプロの一人となりました。麻雀プロと会社員の二足の草鞋で活動をしながらも、しっかりと雀力を上げ続け、麻雀プロとしての実績を残してきました。協会だけでなく、麻雀界全体を見ても、今一番勢いのあるプロの一人、浅井堂岐プロのこれからの活躍に多くのファンが期待しています。

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