三連刻(サンレンコウ)・知る人ぞ知るローカル役
最終更新:

三連刻(サンレンコウ)・知る人ぞ知るローカル役

目次
  1. 三連刻(サンレンコウ)とは?
    • 三連刻、採用状況。天鳳などでは?
    • 関連役
  2. ここが狙い目 -鳴きを上手く使う-
    • 鳴きを利用する
    • 一盃口含みから狙う
    • 端の数から狙う
  3. 関連ローカル役
    • 四連刻(スーレンコー)
    • 一色三順(イーソーサンシュン、イッショクサンジュン)
    • 一色四順(イーソースーシュン/イッショクヨンジュン)
  4. まとめ

数あるローカル役の中でも知る人ぞ知る役、それが三連刻(サンレンコウ)です。多くの競技団体やゲームなどでは採用されることは少ない役ではありますが、正式とされている役以外にも、三連刻のようなローカル役が採用されている場合もあります。仲間内で麻雀で遊ぶときなどで、たまには三連刻を取り入れてみてはいかがでしょうか?


三連刻(サンレンコウ)とは?

三連刻というのは、麻雀の競技団体などが定めている一般的なルールには採用されることが少ない、地域限定だったり身内同士や雀荘でのみ使われるローカル役という役の一種です。三連ポンと呼ばれることもあります。

同色(ドウショク=同じ種類の数牌)で222・333・444といったような、連続した数字の刻子(コーツ)を揃えて成立する役です。2翻役で食い下がりがないのが一般的です。

2筒2筒2筒3筒3筒3筒4筒4筒4筒6索7索8索東東

このように、連続した数字の刻子があるので、三連刻が成立します。

数字自体に縛りはなく、①連続している数字であるという事と、②刻子であるという事がポイントになります。なので、777、888、999でも成立しますし、444、555、666でも成立します。

採用されることは少ないですが、知名度は高く、麻雀好きなら知っている人も多いので、覚えておいて損はないです。

ちなみに、上の例の場合、三連刻が採用されていたら、三暗刻(サンアンコ)の2翻もついて、合計4翻確定になりますが、三連刻が採用されていない場合は、三暗刻の2翻のみになります。

ポーカーでいうストレートフラッシュに近い役ですね。

三連刻、採用状況。天鳳などでは?

三連刻はいくつかある麻雀プロ団体等では採用されていません。

では、オンラインゲームで採用されていることはあるのかというと、あまり採用されていません。

麻雀ゲームの最大手、天鳳に至っては、三連刻も含め、その他のローカル役・ローカルルールは採用していません。

ローカル役をいくつか採用している麻雀格闘倶楽部でも三連刻は採用しておらず、かつてセガのMJシリーズでは採用していたのですが、それも2010年のルール改正によって、三連刻は廃止になりました。

関連役

三連刻はローカル役ですが、公式に採用されている役の中で三連刻の仲間とも呼べる役を紹介します。三連刻と同じように三がキーワードになる役です。

三色同順は通称・サンショクとも呼ばれる、3種類の数牌で同じ順子を作ることによって成立する役です。

三色同刻とは、3種類の数牌を使い、同じ数字の刻子を使って成立する役です。

三連刻はこの三色同順と三色同刻のバージョン違いとも呼べるでしょう。ローカル役は公式とされている役のバージョン違いのような役があります。

三色同順、三色同刻、そして三連刻は、中国麻雀に似たような役があります。しかし、公式というか、一般的に認知されることはなかったので三連刻はローカル役とされています。三連刻のような中国から由来して忘れられている役を古役と言います。

三色同順や三色同刻は一般的に認知され、公式な役という扱いを受けていますが、三連刻も本来同じぐらいの点数の仲間のような役だったわけですが、日本に馴染めませんでした、残念ですね。麻雀的革命が日本で起これば、もしかしたら公式な役になるかもしれませんね。


ここが狙い目 -鳴きを上手く使う-

三連刻は採用されていることは多くはないですが、もし採用されている場合、狙う際にどんなことがポイントになるのか、ということを検討すると、

  • 鳴きを利用する
  • 一盃口(イーペーコー)含みから狙う
  • 端の数を利用する

以上の点が、三連刻を狙う際にポイントになっていきます。

鳴きを利用する

まず、三連刻は刻子で役の成立する刻子系の役になるため、対々和(トイトイ)や三色同刻(サンショクドウコウ)のように食い下がりはありません。

例えばドラ表示牌やすでに捨てられていて場に数が少ななくなっている牌が捨てられた場合、そこを鳴いて三連刻の成立を狙うのは有効です。

鳴いてしまうと、三暗刻との複合の可能性は低くなってしまいますが、早アガりになるという勝算があれば三連刻の2翻で手を打つのも十分得策だと言えるでしょう。大きな手を狙いすぎて、アガれなければ勝利には近づけません。

一盃口含みから狙う

三連刻を狙うにあたって、一盃口という役を狙う時と似たような形になります。

言ってしまえば、一盃口にもう一つ数字を増やしたものが三連刻になります。

例えば、22 333 44や777 88 99という牌が手牌にある状態、つまり一盃口も狙える状況で、鳴いて三連刻狙いに移行する、という手段は三連刻を狙う際にポイントになります。

つまり、ある程度連番の牌がそろってきたら、一盃口狙いで考え、さらに三連刻の可能性を考える、というのが常套手段と言えるでしょう。

端の数から狙う

また、三色同刻にも言えることですが、刻子系の役を狙う際に、端の数の牌を利用するという事が有効になってきます。

言うまでもなく、5や6辺りの真ん中の牌は順子を作るうえで役に立ち、ピンフやタンヤオを作るのに非常に使い勝手の良い牌と言えます。

その反面、1や9という数字の牌は比較的捨てられやすい牌です。真ん中牌を使って三連刻や三色同刻を狙うのはハードルが高くなります。

かといって、序盤から鳴いて手が変えられなくなって苦しくなるのも、あまり賢くはないです。ツモで端の数の連番が出来てきたら、鳴いて三連刻を目指して良いと思います。

高点法

麻雀にはアガった手牌の中で、最も高い点数になるものを優先するというという取り決めがあります。

というと、

(例)

一萬一萬二萬二萬二萬三萬三萬三萬7筒8筒9筒9索9索一萬ロン

この場合、111、222、333、の三連刻のように見えますが、

純チャン(3翻)+一盃口(2翻)+ピンフ(1翻)の計6翻の解釈が出来ます。

三連刻を優先すると2翻のみになります。

こういった時には、得点の高い方が優先され6翻でアガることが出来ますので、くれぐれも調子に乗って三連刻!と宣言しないよう気を付けましょう。意地悪な人が相手だったら訂正してくれないかもしれません。


関連ローカル役

三連刻と関係のある、似たようなローカル役があるので紹介したいと思います。

  • 四連刻(スーレンコー)
  • 一色同順(イーソーサンシュン/イッショクサンジュン)
  • 一色四順(イーソースーシュン/イッショクヨンジュン)

これらの役は、三連刻と同じように、中国麻雀には存在するものの、あまり普及せず公式な役として定着せずに、ローカル役になってしまった役です。

四連刻(スーレンコー)

四連刻とは、三連刻より数をもう一つ増やしたバージョン、つまり、4つの連続した数の刻子を揃えることによって成立する役です。基本的には役満です。

一筒一筒一筒二筒二筒二筒三筒三筒三筒四筒四筒四筒東東

ローカルルールならではの定義の揺らぎが四連刻にはあります。

  • 雀頭は関係ない
  • 雀頭も連番でなければならない
  • 雀頭が連番な場合、純正四連刻で役満。雀頭が連番でない場合、6翻
  • 対々和と複合して実質8翻

つまりですね、

一筒一筒一筒二筒二筒二筒三筒三筒三筒四筒四筒四筒五筒五筒

このように、雀頭まで連続して続いた時に四連刻と認める、というルールもあるのです。しかし、個人的には、四の連続の刻子で四連刻なのでは・・・、と思いますが・・・。

ローカル役にはこのように、点数と定義の揺れがあるので、一概にもこれが正解だとは言い切れないです。しかし、一般的には上にあるようなルールですので、点数の決まりや雀頭の扱いは話し合って解決してください。

一色三順(イーソーサンシュン、イッショクサンジュン)

一色三順の定義自体には揺れがないです。

その名の通り、同種の順子を三つ集めることによって成立します。一盃口のパワーアップバージョンですね。事実上、一盃口の下位役なので、複合はないで。

一萬一萬一萬二萬二萬二萬三萬三萬三萬七索八索九索三筒三筒

しかし、よく見てください。つまりはメンゼンの場合、三連刻と同じことになります。

メンゼン状態の場合、三連刻と一色三順がかぶるため、どちらかのみを採用することもあります。しかし、両方とも採用する場合もあるので、一概にもどちらが多いとは言い切れないです。

一色三順は順子系の役なので、チーをすることによって作ることも出来ます。そして食い下がりもあります。三連刻はポンが出来、食い下がりがない、といったように、戦略性が微妙に変わってくるのです。

そして、気になる一色三順の得点ですが、これに定義の揺れがあります。

  • メンゼンのみで2翻、もしくは3翻
  • メンゼンで2翻、食い下がりで1翻
  • メンゼンで3翻、食い下がりで2翻

このように、点数にばらつきがあります。個人的な実感としては、2翻役の食い下がりで1翻というところが、一盃口の上位役という感じでおさまりが良い気がします。

このように点数にばらつきがあり、三連刻と兼ね合わせも人によって意見が食い違うこともあることから、あまり日本に馴染めずにローカル役止まりだったのではないでしょうか・・・。

一色四順(イーソースーシュン/イッショクヨンジュン)

同種の順子を4つ集めることによって成立します。言いかえれば、二盃口を同じ牌で集めたもの、一色三順にもう一つ加えたもの、となります。

別名・四連太宝(スーレンタイホー)と呼ばれ、浅見了さんが作ったとされています。ちなみにこちらのサイトhttp://www9.plala.or.jp/majan/ori18.htmlで四連太宝(スーレンタイホー)という別名がついた由来が説明されています。面白いので気になったかたはどうぞ。

一萬二萬三萬一萬二萬三萬一萬二萬三萬一萬二萬三萬四筒四筒

点数は役満とするのが一般的です。鳴いた場合は食い下がりするかどうかは曖昧ですが、やはり鳴いたところで難しい役なので、鳴いても役満とする方が一般的です。


まとめ

麻雀のルールというのは、国によっても違うし、地域によっても違うし、厳密に言うと団体やゲームによっても違います。公式、なんてものがあやふやではありますが、そのあやふやな公式ルールで大抵採用されないのが三連刻です。実は知っている人は多いのに、採用されないのが三連刻です。昔からあったのに、忘れられているのが三連刻です。少し悲しいですね。だけど、三連刻はそこまで定義の揺れが大きいわけでないので、もし機会があったら遊びで取り入れてみてはいかがでしょうか

関連タグ

皆さまのご感想、コメントなどお寄せください