国士無双でリーチはする?国士リーチの意味や使うタイミングを解説
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国士無双でリーチはする?国士リーチの意味や使うタイミングを解説

国士無双などの役満がテンパイした際にリーチをかけて和了っても、ローカルルールでもない限り獲得できる点数は同じです。

そのため一般的には国士無双テンパイでリーチをするのは意味がないと思われています。

しかし、状況によっては他家を惑わせるためにあえてリーチを選択するという方もいます。

国士無双リーチや役満リートを行う理由を理解すれば、より戦術的に対局を楽しむことができるでしょう。

そこで今回は国士無双でリーチをする理由や効果について解説していきます。

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国士無双とは?

まずは国士無双について簡単に解説していきます。

国士無双とは「1・9・字牌」を1枚ずつ全て揃えた上で、そのうちどれが1種類だけを2枚揃えて雀頭を作る役です。

国士無双(コクシムソウ)
一九字牌を1枚ずつ揃える
雀頭
役満 門前役 出現率:0.04%

一九字牌を1枚ずつ全て揃えて、更にその中のどれでも良いので1種類だけ2枚揃える。

「マンズ・ピンズ・ソーズそれぞれの1・9牌(6枚)」に加えて、東・南・西・北・白・発・中の字牌1枚ずつ(6枚)」を揃えて、そのうちの1種類だけ2枚揃えることで完成します。

門前のみ(ポンやチーなどで鳴かない)で作られる役満で、雀頭になる牌は「1・9・字牌」のうちのどれでも構いません。

雀頭を揃えた上でテンパイをすると単騎待ちになるのですが、「1・9・字牌」を全て1枚ずつ揃えた上でテンパイすると「13面待ち」となり、和了る確率が急上昇します。

一般的に国士無双ではリーチはしない

一般的に国士無双などの役満がテンパイしてもリーチをかけることはあまりありません。

リーチをしない主な理由としては以下の4つが挙げられます。

  • 相手の警戒度が高まってしまう
  • 捨て牌から国士無双テンパイだとバレてしまう
  • いざという時に降りれなくなる
  • 点数的にもリーチをする意味がない

国士無双をテンパイすると勢いでリーチをしたくなりますが、安易に行うとデメリットが目立ってしまうので注意してください。

相手の警戒度が高まってしまう

リーチというのは自分がテンパイであることを他家に宣言するという意味合いがあります。

そのため、リーチをかけると他家はロンを振り込んでしまうのを警戒して、安全重視の打ちまわしに切り替えてしまいます。

捨て牌から安パイばかりを切られますし、テンパイの役も推測されるため、和了り牌がこぼれてくる可能性も潰れてしまうでしょう。

このように「ツモ和了り」と「ロン和了り」のうち片方の可能性を消すというデメリットがあります。

捨て牌から国士無双テンパイだとバレてしまう

国士無双は「1・9・字牌」で作る非常に特殊な形の役満でもあるため、必然的に捨て牌が偏ってしまいます。

2~8のマンズ・ピンズ・ソーズばかりが捨て牌に並んでしまいますし、これらの牌は通常の役だと、そこまで偏ることはありません。

普通の役では余った字牌や浮いた1・9牌から切られていくのに対して、順子が作りやすい2〜8牌ばかりが捨て牌に並ぶのは不自然ですよね。

その上でリーチを行ってテンパイ宣言をすると、他家は捨て牌をより観察して偏った捨て牌の内容から国士無双の可能性を見抜いてしまいます。

役満の疑いがある以上、こうなっては「1・9・字牌」が他家から流れてくる可能性はほぼ消滅と言えるでしょう。

捨て牌が偏る役満だからこそ、他家に警戒されないようテンパイしてもひっそりとしておくのがセオリーと言えます。

いざという時に降りれなくなる

リーチをかけるとその後にツモってくる牌は、和了り牌でない限りそのまま捨てなければなりません。

つまり、リーチ後は自分で捨て牌を選ぶことができずに、ある意味縛られた状態になってしまいます。

他家がリーチをしていたり、捨て牌から危険牌を読み切っていたりしても関係ありません。

国士無双という役満は確かに魅力的ですが、点数の状況や場の進捗によっては和了ることよりも、守備に回る方が優先される局面もあります。

そういう意味では、リーチをかけると撤退する選択肢をなくすことになるため、守備という意味では脆くなってしまいます。

逆に、和了るチャンスが乏しいと判断して降りる場合には、手持ちの「1・9・字牌」をそのまま安全牌として使いやすくなります。

役満テンパイで降りるというのはもったいない気もしますが、勝負にこだわるのであれば常に後ろに引く足を残しておくのは大切です。

点数的にもリーチをする意味がない

リーチをかけて和了ると役に対して1翻追加されるため、獲得できる点数がアップします。

しかし、役満で和了った場合、1翻乗ったとしても点数がそれ以上高くなることはありません。

ローカルルールなどでダブル役満などが設定されている場合は別ですが、役満が最高点の場合はリーチをする点数上の意味はありません。

国士無双でリーチをするのは効果的?

一般的に国士無双でリーチをするのはあまり意味がないと言われていますが、見方を変えれば相手の駆け引きの中で効果的に活用することもできます。

国士無双テンパイでリーチをすると以下の3つのような効果が期待できます。

  • 早めのテンパイなら国士に気づかれにくい
  • 他家の足止めをして和了り牌を待つ
  • リーチ後は意思が介入しないので警戒されにくい

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

早めのテンパイなら国士に気づかれにくい

捨て牌がそれほど増えてない早めのタイミングで国士無双をテンパイした場合は、リーチをしても他家にバレる心配がありません。

役を予測するための材料が少なすぎますし、開始直後でテンパイだと宣言すれば、他家を早々に降ろすこともできるでしょう。

前半であれば「1・9・字牌」も場に流れやすくなるため、他家からの振り込みも期待できます。

もちろんリーチによって自分の手を縛ることにも繋がるので状況判断は必要ですが、他家に予測できないプレッシャーを与えられるという意味では効果的です。

他家の足止めをして和了り牌を待つ

リーチを行えば他家に対してテンパイであることを宣言できるため、他家を勝負から降ろすことができます。

他家が自分の役を崩してでも安全策に回るのであれば、自分が和了り優先で牌を切ってもリスクが低くなります。

もちろんリーチをして捨て牌から国士無双がバレると、他家からの振り込みは期待できなくなりますが、他家を足止めして守備を固めた上でツモ上りを狙うといった効果も得られるでしょう。

13面待ちでツモ上りの期待ができるのであれば、あえてリーチをかけて国士テンパイをアピールすることで相手へのプレッシャーに繋げて、安全に和了り牌を待つこともできますね。

リーチ後は意思が介入しないので警戒されにくい

本来であればリーチをすると他家の警戒度が高まって、捨て牌から役が予測されてしまうデメリットがあるのですが、その逆の効果も期待することもできます。

リーチをすると和了り牌以外は切らなければならず、そこに意思は介入しません。

本来であれば捨て牌が偏って予想されやすい国士無双ですが、リーチ後であれば捨て牌が偏って見えたとしても偶然のような印象を与えることができるでしょう。

国士無双でリーチをすべきタイミング

国士無双テンパイでリーチをする上ではメリットとデメリットの両方があります。

デメリットを隠してメリットを得るためには、状況を判断して最適なタイミングでリーチをかけることが重要です。

ここでは、国士無双でリーチをすべきタイミングについて解説していきます。

前半でのテンパイならリーチするのもアリ

前半の段階で国士無双をテンパイしたのであれば、戦術的にリーチをかけるのもおすすめです。

捨て牌から国士無双だと予測もしにくいですし、先制リーチによって他家を足止めして、余裕を持って和了り牌を待つこともできるでしょう。

また、前半であれば「1・9・字牌」が流れてくる可能性も高いので、早めのリーチで軽い手のように見せかけて他家から和了り牌を振り込ませることも期待できます。

終盤で捨て牌が読みやすい状態ならナシ

テンパイまでに時間がかかり終盤を迎えている場合、捨て牌は国士無双狙いでかなり偏っている可能性が高いです。

その状態でリーチをかけると他家の警戒度を高めてしまい、国士無双テンパイであることがすぐにバレてしまいます。
国士無双狙いだとバレると、簡単に交わされてしまうため基本的には黙聴を貫いた方がいいでしょう。

点数差がシビアで守備も考えるならナシ

国士無双でリーチをすべきかどうかは点数差によっても決まるでしょう。

自分が首位の状況で終盤戦に差し掛かったタイミングだと、大きな役で上がることよりも、他家に振り込まないことや流局させることの方が重要になります。

そのような状態で自分の手を縛るリーチをすると、他家に振り込んでしまい逆転を許す可能性があります。

国士無双が狙えそうなシチュエーションだと冷静な判断がしにくくなりますが、状況を見定めながら撤退する選択肢を残しておいた方が良い場面もあります。

その他の役満でもリーチをすべき?

国士無双だけでなくその他の役満でもテンパイ時にリーチをすべきかについて考えていきます。

他の役満と同じ考え方でいいのか、役によってスタンスを変えるべきなのか理解していきましょう。

四暗刻では数え役満狙いでリーチ

4つの暗刻を揃える役満「四暗刻」の場合、シャボ待ちであればリーチをして数え役満を狙うのがおすすめです。

四暗刻には「暗刻4つ+1枚」の単騎待ちテンパイと「暗刻3つ+頭2つ」のシャボ待ちテンパイの2つがあります。

単騎待ちの場合は、ロン・ツモ関係なく役満が成立するのですが、シャボ待ちでロンをすると四暗刻は成立せず「三暗刻+対々和」になってしまいます。

四暗刻 単騎待ち(タンキ待ち)

手牌

待ち

四暗刻 双碰(シャンポン)待ち

手牌

待ち

そのため、四暗刻のシャボ待ちテンパイの場合は、ツモ和了りでしか役満が成立しません。

シャボ待ちテンパイの状況になった場合は、ロン上りで役満が成立しなかったときに備えて、リーチによる1翻や裏ドラなどを重ねてより高い点数を狙うのがおすすめです。

場合によっては数え役満も可能になるかもしれません。

その他の役満の考え方は国士無双と同じ

四暗刻以外の役満については国士無双と同じ考え方でいいと言えるでしょう。

どの役満も国士無双ほど極端ではないにせよ、捨て牌や鳴きの状況によって役が予測されやすいので、リーチに関しては状況に応じて行う方が良いでしょう。

門前での大三元であれば予測はかなりしづらいので、リーチによって他家の足止めをしたいのであれば効果的です。

まとめ

国士無双をテンパイしたときにリーチをすべきかどうかについて解説していきました。

通常であれば点数的にも戦略的にもリーチをする意味がないと思われているのですが、他家との駆け引きを行う上で効果的に活用することもできます。

国士無双リーチの効果と状況判断を理解して、適切なタイミングで他家にプレッシャーをかけてみてください!

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