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ラスベガスのレストランもまだまだ。スペインで開かれた【世界のベスト・レストラン50】を振り返って。
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ラスベガスのレストランもまだまだ。スペインで開かれた【世界のベスト・レストラン50】を振り返って。

近年ラスベガスへ訪問される方々の目的が「カジノでギャンブル」ではなく、多様化が進んできたとお話させていただいている。世界中のお金持ちが集まり、世界有数のエンターテイメントがいつでも観られて、いつもどこかで「ドキドキ」「ワクワク」の驚嘆をさせてくれる街であることはエルビス・プレスリーやフランク・シナトラが歌っていた頃から変わりがない。ただ、「ギャンブルありき」の括りがかなり薄れてきているのは事実である。ラスベガスは、エンターテイメントの都と言われるが、昨今、ガストロノミー業界ではニューヨークやサンフランシスコに劣らず、世界でも有数なセレブシェフのレストランが数多くオープンしている。中でも、シーザーズ・パレス内にある「ギィ・サヴォア」はあの「ラ・リスト」が選出する世界レストラン・ランキング2年連続第一位を取ったフレンチ・レストランの姉妹店である。しかしながら、ラスベガスのレストランも世界的な標準、いや、アメリカの中でもまだまだだった事が分かった。

そんなこんなで、先日、ヒトサラマガジンとネットで出くわし、面白い項目を見つけてしまったので、今回は「世界50のベスト・レストラン」の選考会について取り上げさせていただいた。

世界50のベストレストランを選考する催し物が毎年一度行われている。ミシェランと並ぶ程の待遇でありながら、歴史的に女性シェフのレストランが(まるで故意に)リストに入ってない事(部門賞はあるようだが)でも有名である。どちらかと言うと、高価な、ヨーロッパ嗜好で、試しに食べるようなメニューに偏っており、審査員達はそれぞれのレストランで食事をしても、その支払いの必要が無いため、「バイアス(偏見)あり」の噂高き催事となっている。そのThe World’s 50 Best Restaurantsが今年の6月にスペインのバスク地方にある芸術の街としても有名なビルバオのエウスカルドゥナ・センターで開かれた。今年で16回目を迎える「世界のベストレストラン50」は、イギリスの雑誌『レストラン』が主催のレストラン・アワード。全世界26か国の、ジャーナリスト、フーディ、シェフ1080人が投票の権利者が、1人10票を投票する権利があり、18カ月以内に食べたレストランのみが投票可能となる。また、4票以上は投票者在住国以外のレストランを投票しなければならないルールになっている。その年の影響力のあるレストランの名前がずらりと並び、飲食業界(高級レストランだけだと感じるが)のトレンドなどがわかるので、料理人のみならず食にかかわる関係者やフーディたちからの注目度が近年ますます拡大してきているようだ。授賞式は、まさに米国の映画祭であるアカデミー賞の会場のように盛り上がるそうだ。ベスト50に最多で入った国は7軒のスペイン。次いでアメリカの6軒、3番目は5軒のフランスでした。日本からは3軒。

2018年度 世界のベストレストラン50

  • 開催地
    ビルバオ、スペイン
  • 会場
    エウスカルドゥナ・センター
  • 日時
    2018年6月19日
  • 備考
    『世界ベストレストラン50』は、レッドカーペット・レセプション、授賞式、祝賀パーティの3部構成となっているが、サイドのイベントも街中で盛り沢山だったのを下記の資料でご覧いただきたい。
    今年度で16回目を迎える。近年では、ニューヨークやメルボルンで開催された。
  • 関連資料はこちらをご覧ください
    世界のベストレストラン50、2108年度(日本語)

世界1位はイタリア【オステリア フランチェスカーナ】
一昨年の覇者が1位に返り咲き!

世界一に輝いたのは、一昨年1位だったマッシモ・ボットゥーラが手がける
オステリア フランチェスカーナ】。
2016年に1位で、昨年は2位だったが、今回再び1位に返り咲いた。北イタリアのモデナ(フェラーリの本拠地だ)にあるミシェラン3つ星。旧市街にひっそりと佇み、コンテンポラリーでミニマリストな外観のレストランである。中には28席しかない。
シェフ、マッシモ・ボットゥーラは、ミシュラン3つ星、エスプレッソ誌史上初の20点満点、ガンベロ・ロッソ誌の3本フォーク、世界ベスト・レストラン50世界一など、考えうる全てのタイトルをとった、イタリア史上初めて世界の頂点に立った料理人である。
シェフはこの後、ビルバオ市内にあるグッゲンハイム美術館での"ART&FOOD"イベントにも登壇。
スーパーの廃棄される食材を利用して貧困者に無料で食事を提供する、無料レストラン【レフェットリオ】をパリとナポリに開店するなど、その活動にも注目が集まっている。マッシモシェフの受賞コメントは下記の通り。
心からの熱い想いがあふれているように感じる。

「一位という賞をまずモデナのとフィレンツェの私の店のチームに贈りたい。パリの【レフェットリオ】の皆はこの授賞式の前に”我々はあなたとともに!”というメッセージを送ってくれた。本当にすばらしいことです。皆が一緒になればなにかを成し遂げることができる。私はこのスポットライトをここにいる皆に当てたい。シェフという仕事は“レシピ”を作るだけではなく世界を変えることができる。皆が一緒になれば、我々は変化をもたらす大きな声をあげることができる。そこのあなたも、ジャーナリストも、この部屋にいるすべての人が一緒になれば、世界を変えることができるのです。私たちはやりとげた!」【マッシモ・ボットゥーラ】

日本勢は、NARISAWA龍吟の3軒がランクイン

日本勢でトップに輝いたのは、東京・外苑前にある【傳】で17位にランクイン。昨年の45位から大きく順位を上げ、さらには昨年から最も飛躍を遂げたお店に贈られる「ハイエスト・クライマー」にも選出された。

他にも、22位にはフレンチの【NARISAWA】(昨年18位)、41位には2016年の32位から2017年52位と50圏外になった日本料理【龍吟】がリエントリー。世界の50位以内に日本勢が3軒入賞するという快挙だ。

2018年「世界のベストレストラン50」ランキング

順位、レストラン名、所在地、国名
1位【Osteria Francescana】モデナ イタリア
2位【El Celler De Can Roca】ギロナ スペイン
3位【Mirazur】マントン フランス
4位【Eleven Madison Park】ニューヨーク 米国
5位【Gaggan】バンコク タイ
6位【Central】リマ ペルー
7位【Maido】リマ ペルー
8位【Arpège】パリ フランス
9位【Mugaritz】サン・セバスチャン スペイン
10位【Asador Etxebarri】アクスペ スペイン

11位【Quintonil】メキシコシティー メキシコ
12位【Blue Hill At Stone Barns】ポカンティコ・ヒルズ 米国
13位【Pujol】メキシコシティー メキシコ
14位【Steirereck】ウィーン オーストリア
15位【White Rabbit】モスクワ ロシア
16位【Piazza Duomo】アルバ イタリア
17位【Den】東京 日本
18位【Disfrutar】バルセロナ スペイン
19位【Geranium】コペンハーゲン デンマーク
20位【Attica】メルボルン オーストラリア

21位【Alain Ducasse Au Plaza Athénée】パリ フランス
22位【Narisawa】東京 日本
23位【Le Calandre】ルバーノ イタリア
24位【Ultraviolet By Paul Pairet】上海 中国
25位【Cosme】ニューヨーク 米国
26位【Le Bernardin】ニューヨーク 米国
27位【Boragó】サンティアゴ チリ
28位【Odette】シンガポール
29位【Alléno Paris Au Pavillon Ledoyen】パリ フランス
30位【D.O.M.】サンパウロ ブラジル

31位【Arzak】サン・セバスチャン スペイン
32位【Tickets】バルセロナ スペイン
33位【The Clove Club】ロンドン イギリス
34位【Alinea】シカゴ 米国
35位【Maaemo】オスロ ノルウェー
36位【Relae】コペンハーゲン デンマーク
37位【Restaurant Tim Raue】ベルリン ドイツ
38位【Lyle’s】ロンドン イギリス
39位【Astrid Y Gastón】リマ ペルー
40位【Septime】パリ フランス

41位【Nihonryori Ryugin】東京 日本
42位【The Ledbury】ロンドン イギリス
43位【Azurmendi】ララベツ スペイン
44位【Mikla】イスタンブール トルコ
45位【Dinner By Heston Blumenthal】ロンドン イギリス
46位【Saison】サンフランシスコ 米国
47位【Schloss Schauenstein】フュルステナウ スイス
48位【Hiša Franko】コバリド スロベニア
49位【Nahm】バンコク タイ
50位【The Test Kitchen】ケープタウン 南アフリカ

2016年度に1位になったこともあり、今年度、見事1位に返り咲いた【オステリア・フランチェスカ―ナ】は、「最も予約が取れにくい世界一レストラン」にもなってます

♢「最も予約の取りにくい世界一レストラン「オステリア・フランチェスカーナ」についてはこちら↓
ヒトサラマガジンから。

【下記写真はヒトサラマガジン HPより】

特別賞受賞者

  • 生涯功績賞(Lifetime Achievement Award)
    美食界におけるペルー料理の地位を確立させたペルーのガストン・アクリオ(Gastón Acurio)
    アクリオ氏の料理人として1989年のスペイン・マドリードで働く。弁護士よりも料理人としてのキャリアを選んだ。パリのコルドン・ブルー校に進み、そこで現在の妻であり、経営パートナーでもあるドイツ出身のパティシエシェフ、アストリッド・グッシェ(Astrid Gutsche)と出会った。レストラン「アストリッド・イ・ガストン(Astrid y Gastón)」をオープンし、ペルー料理の魅力を世界に発信し続けた。
    今年7位にランクインしたペルーの首都リマにあるレストラン「マイド(Maido)」の津村ミツハルを含め、これまで世界で活躍しているほとんどのペルー料理人に大きな影響を与えてきた。
  • シェフズ・チョイス賞
    アメリカの「ブルーヒル・アット・ストーン・バーンズ(Blue Hill at Stone Barns)」(12位)のダン・バーバー(Dan Barber)受賞。
    この賞は、同業者によって選ばれ、過去1年にわたって業界に最も顕著な貢献をしたと思われる個人に授与される。
    バーバーは過去10年間、食品ロスの削減、食生活の見直しについて積極的に活動し、多くの料理人に影響を与えた。最近では、種子カンパニーを立ち上げ、自らが作った美味しい野菜の種子を販売することで、地球のサステナブルな発展に貢献している。
  • 最高の女性シェフ賞
    ロンドンを本拠とするクレア・スミス(Clare Smyth)に送られた。
    クレア・スミスは、イギリスで初めてミシュラン三つ星レストランのオーナーシェフとなった女性。
    自然かつサステナブルな食材を多用し、ノースアイルランドのファームで過ごした幼少期が料理の原点だと言っている。
  • 最高のペストリーシェフ賞
    近年人気急上昇のフランスのパティシエ、セドリック・グロエ(Cédric Grole)
    グロエは27歳の若さでパリで最も古いホテルと言われている「ホテル・ムーリス」のシェフ・パティシエに就任し、彼のシグネチャー(代表作)である、フルーツを見立てたスイーツとルービックキューブケーキは世界中の人々を虜にし、まさに今世界でもっとも旬なパティシエである。
  • おもてなしの技賞(Art of Hospitality Award)
    デンマークの「ジェラニウム(Geranium)」(19位)のセーレン・レデット(Søren Ledet)
    レデットはソムリエおよび接客の最前線のマネージャーとして、厨房からホールまで大きな変革をもたらし、当該レストランを最高水準のもてなしの場へと前進させた。
  • サステナブルなレストラン賞
    スペインの「アズールメンディ(Azurmendi)」(43位)。
    同レストランは2014年にも同賞を受賞している。「アズールメンディ」の主な活動は、800本の木の植樹や、食品廃棄物をリサイクルにして肥料にすることや、地域創生活動などが含まれます。
  • ミーレ最注目賞(The Miele、One to Watch Award)
    カリフォルニアの「シングルスレッド」が受賞。この賞は50選で選出外となったレストランの中から今後ランクを上げていくことが期待される世界の新興レストランを表彰するもの。
    「シングルスレッド」はカイル・コナートン、カティナ・コナートンが夫婦で協力し、日本のおもてなし精神に基づき運営するレストラン施設です。「農場から食卓まで(Farm-to-table)」のコンセプトと東洋哲学・文化の融合を図たものである。

*「サステイナブル」とは(既にご存知な方には申し訳ないです)、グリーンな言葉として最近よく用いられているが、直訳すると「持続可能な」となる。この文献内で利用される場合は、広く環境的、社会的、経済的な3つの観点から、この世の中を「良い状態で持続可能にしていく」という考え方の意味合いで使用している。

【特別賞受賞者についてはクックビズ総研 HPより参照させていただいてます。】

ここでご紹介している内容は作品の副次的な視点提供を目的として引用しています。
著作権は作者及び出版社に帰属しています。

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