MGMチャイナ、マカオIRのMICEやアート施設の増設へ
MGMマカオ、コタイのノンゲーミング施設を充実すると発表
MGMチャイナの会長兼エグゼクティブディレクターであるパンジー・ホー(Pansy Ho)氏は、MGMチャイナが運営するマカオの統合型リゾート、MGMマカオとMGMコタイの新たなMICE(Meeting=会議、Incentive=招待旅行、Conference/Convention=国際会議、コンベンション、Exhibition=展示会の略)とアートスペースの開発を行うと発表しました。この試みは、マカオの10年間の新たなカジノ運営権の契約の一部となっています。この新たに開発されるスペースは、MGMマカオは6万平方メートル、MGMコタイは10万平方フィートに及びます。
8月29日にMGMコタイで開かれたイベントの中で、ホー氏は、MGMマカオの1階にある6万平方フィートのスペースを改装する計画について明らかにしました。
「ハイテクで先進的なデザインの多目的MICE会場に生まれ変わる予定です」とホー氏は語ります。
「全ての土地使用者が大きな会場を必要するとは限らないので、巨大な会場を作る機会は多くはないと考えられます。我々は小さな場所で、よりパーソナライズされた場所を作ることが出来ます。」
ホー氏は、「最近の人々は、より質の高い専門的な展示会に足を運ぶようになった」ため、MGMは大きいスケールの展示会場を毎日開催することがないと述べています。
「この新たな施設は、パフォーマンス、ファッションショーといったイベントに合う場所になるでしょう。」とホー氏は語ります。「MGMマカオは、マカオの祖国復帰25周年に向け、2024年第3四半期に新会場の立ち上げを目指します。」
カジノ以外も充実した統合型リゾートに向けて
MGMコタイでは、既存の建物の上に10万平方フィートのスペースを新たに建設しようとしていますが、「この提案は政府の承認待ち」です。「この新たな建物は我々の管理下にはありません。我々は政府に申請をする必要があります。」と述べています。
このスペースは、主にアートに特化した施設となる予定で、ホー氏によると、MGMはこれまでも、マカオにおける芸術的・文化的側面を一般の人々に見てもらうことを目的として、敷地内の公共スペースで美術展を開催するためにアーティストと協力してきたと語ります。
またホー氏は、「我々はMGMをカジノホテルとするつもりはない」と述べています。「我々は常にMGMを旅行客の目的地とするために、様々な試みを込めています。」
MGMチャイナがマカオとの10年間の新規カジノ運営権を契約した際に、カジノ施設以外に150億マカオパタカを投資することを約束しました。芸術・文化は、カジノ運営権入札の際に、入札者が求められた、カジノ以外の11種類のノンゲーミング要素の中の一つです。
また、MGMコタイは著名なポルトガル人アーティストであるジョアナ・ヴァスコンセロス氏とコラボレートし、ディオールとのコラボレーションによる新しいアートインスタレーション「ワルキューレ・ミス・ディオール」をマカオで開催することも発表されました。
大阪IRも大規模のMICE会場を設立する予定
マカオのMGMマカオ、MGMコタイを運営するMGMチャイナの親会社が、アメリカを拠点にする大手統合型リゾート運営会社MGMリゾーツ・インターナショナルです。MGMリゾーツグループは日本とも結びつきの深い企業で、オリックスと共に民間パートナーの中心となり、大阪IRの運営を行うのがMGMリゾーツです。
日本初となるカジノの是非に注目が集まっていますが、大阪に作られる予定の統合型リゾート(IR)は、カジノ以外の非ゲーミング施設も充実した場所になる予定です。
大阪IRのMICE会場は、最大会議室収容人数6千人以上、1万2千人規模の会議に対応した国際会議場、10万平方メートル以上の展示面積の展示施設が作られる予定です。
このように世界水準のMICE会場が大阪IRにも設立し、海外の統合型リゾートにも引けを取らない施設になる予定です。
まとめ
MGMチャイナのMICE会場やアート施設の開発は、ノンゲーミング施設の更なる充実というマカオ政府が要請に応えたものとなっています。統合型リゾートが、ただのカジノ施設でなく、文化やアート、宿泊、観光、といった様々な要素を兼ね備えた施設であり、今後誕生する大阪IRもマカオのMGMと同じように、カジノ以外の施設も充実した施設になる予定です。
参考元:Inside Asian Gaming
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