大阪IR建設地夢洲、2024年度までに地下鉄が開通予定
大阪IR建設に向けて新駅「夢洲」を設立へ
高速鉄道運営会社の大阪メトロ株式会社は、今後10年以内に、大阪湾に浮かぶ人口島・夢洲(ゆめしま)に建設予定の、日本初となるカジノを含む統合型リゾート開業に合わせて、2024年度までに夢洲を結ぶ3.2キロメートルの鉄道を開通させることを国土交通省に申請しました。また夢洲では、2025年には大阪万博が開催される予定です。
8月25日、大阪メトロは鉄道連結の正式要請についてのニュースを発表しました。大阪メトロ中央線のコスモスクエア駅と夢洲を結ぶ新しい地下鉄路線は「北港テクノポート線」という名前になる予定です。
そして夢洲に設立される新駅の名称は「夢洲」に決まりました。名前の理由については、夢洲地区にある唯一の鉄道駅であり、利用者のわかりやすさなどを考慮したと発表されました。
大阪市と大阪府は、アメリカを拠点としているカジノ運営会社MGMリゾート・インターナショナルと日本企業のオリックスが中心となった民間パートナーと共に、統合型リゾートの建設を行う予定です。
国が大阪府と大阪市が提出した、IRに関する区域整備書を認定したことを踏まえ、大阪メトロは、この地下鉄区間と新しい駅を「大阪IRへのアクセス路線として位置づける」と述べました。
大阪メトロは、2024年度末に新路線の運行を開始する予定だと発表しました。
MGMリゾーツのビル・ホーンバックル最高経営責任者兼社長は、7月末のインタビューの中で、大阪IRの建設は来年の中頃から終わりごろに着工する予定だと語りました。同じインタビューの中でホーンバックル氏は、大阪IRの開業について、MGMリゾーツは2030年の開業を目指していると語りました。
長い間事業中止となっていた北港テクノポート線
大阪市と大阪市は、2008年夏季オリンピックを誘致する計画があり、その時には夢洲が選手村になる構想でした。この時に事業化されたのが「北港テクノポート線」でした。
しかし、中国・北京にオリンピック開催が決定し、開催地候補から落選し大阪市の財政難も重なり、鉄道道路共用トンネルである夢咲トンネル(コスモスクエア駅 - 夢洲駅間)のみが建設され、北港テクノポート線の事業は休止となりました。
2025年には夢洲で大阪万博が開催されることが決定し、そしてカジノを含む統合型リゾートの誘致先に決定したことにより、事業再開が決定しました。
北港テクノポート線は、当初、コスモスクエア~夢洲~舞洲~新桜島の7.5kmを結ぶ計画でしたが、事業再開されたのは、コスモスクエア~夢洲間の南ルートのみで、夢洲~新桜島間の北ルートは現在も事業休止中となっています。
この北港テクノポート線は、万博会場、大阪IRへ直接乗り入れる唯一の鉄道となっています。
現状、夢洲へ行ける鉄道のアクセスは、大阪メトロ中央線と接続している北港テクノポート線の南ルートのみとなっていますが、京阪電気鉄道(京阪)の中之島線を延伸する案、西日本旅客鉄道(JR西日本)の桜島線(ゆめ咲線)を延伸する案が存在します。コスモスクエア~夢洲間のルートとは逆側の、現在事業休止中となっている北港テクノポート線の北ルートへ接続するプランです。
JRと京阪の延伸案は、工事費が高く、またIR建設決定までに時間がかかったことや、コロナ禍も重なり、保留となっていました。
しかし京阪は新たに、北ルートの接続ではなく、中之島線を延伸し、終点となっている中之島駅から大阪メトロ中央線の九条駅までの延伸を検討していると発表しました。そうすることによって、大阪メトロ中央線と接続し、北港テクノポート線のコスモスクエア~夢洲間の南ルートと接続することになります。この延伸の可否については、2023年度末までに決定すると発表されています。
まとめ
大阪・夢洲では、2025年に大阪万博、その後には2030年頃の開業に向けて大阪IRの工事が始まる予定です。現時点では、夢洲への電車でのアクセスはありませんが、来年には地下鉄が開通し、少しづつ夢洲へのインフラ整備が整っていきます。
参考元:GGRAsia