韓国IR運営会社パラダイス、第2四半期は記録的な業績に
パラダイス社が第2四半期に記録的な業績を残す見込み
韓国の外国人専用カジノの運営会社であるパラダイス社の、4月-6月間の3か月が"記録的な四半期"と呼べるような業績になるだろうと、JPモルガン証券株式会社が示唆しています。パラダイス社は日本企業のセガサミーと共に、仁川の「パラダイスシティ」という統合型リゾート(IR)の運営を行っており、日本とも関りの深い企業です。
「我々は第2四半期が過去最高の売上高、利益を記録すると予想しています。」とアナリストのDS Kim氏とMufan Shi氏が7月13日木曜日に発表したメモの中で述べています。
JPモルガンによると、第2四半期の営業利益は、「2019年1年間の営業利益を超える可能性がある」とのことです。
JPモルガンの見積もりによると、パラダイス社の第2四半期(4月-6月間)の営業利益は590億ウォン(約64億7,138万円)になる予定で、一方この数字と比較して、新型コロナウイルスのパンデミックが始まる前の2019年一年間は520億ウォン(約57億359万円)でした。
2023年第1四半期(1月-3月間)のパラダイス社の営業利益は、190億2,000万ウォン(約20億8,620万円)で、売上高は約1,915億2,000万ウォン(約210億680万円)でした。パラダイス社は69億9000万ウォン(約7億6,600万円)の株主帰属四半期純利益を計上しました。
JPモヒガンの木曜日に発表したメモの中で、パラダイス社の第2四半期の売上高は約2,800億ウォン(約307億1,000万円)、純利益は約330億ウォン(約36億2,000万円)と予想しています。
予想外のコロナ禍からの回復
JPモルガンのアナリスト達は、韓国、日本、中国といったパラダイス社の3つの主要なマーケットの回復は不規則であり、海外渡航も制限され行き来が完全には通常化されておらず、この回復ペースを予想するのはアナリストにとって難しかったと語ります。
また彼らは、「しかし、(かつての自分たちを含む)懐疑主義者たちは、驚くほど速くコロナ禍前の100パーセントのレベルに到達したことによって、ペントアップ需要(景気後退期に一時的に控えていた消費者の需要が、回復期に一気に回復する事)が確かに存在することに同意するだろう。これは、ラスベガス、シンガポール、マカオ、そしてフィリピンなどを含む他の市場にも見られます。
「唯一完全に回復していないのは中国人VIPであり、これは6月と2023年第2四半期に記録的な高収益を計上しても、変わることはありませんでした。」とJPモルガンのチームは述べています。
パラダイス社のカジノの売り上げは、前月比39.5パーセント増の約955億9000万ウォン(約105億円)を記録しました。
JPモルガンによるとパラダイス社は、「コロナの影響で景気が停滞していた期間、スタッフを20パーセント減らし、その多くは、高給取りの上級職だった」と述べています。
「人件費は、パラダイス社にとって最大のコスト項目で、コロナ禍前の現金営業支出(税金を除く)の40パーセントになりました。そして、グループ全体の現金営業支出としては、コロナ禍前の15パーセントを下回る現金営業支出になったと見積もっています。」とKim氏とShi氏は述べています。
そしてまた、「パラダイス社が他の地域のカジノと比較し、以前より効率的に運営が出来ていなかったため、この人員削減は、大きな収益を得るための原動力になるだろう」と語っています。
パラダイス社のEBITDA(税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益)と営業収益のマージンは、2023年度にはそれぞれ「約2倍の25%、3倍の15%」になる可能性があると、JPモルガンは予想しています。
まとめ
パラダイス社は、セガサミーと共同に仁川のIR「パラダイスシティ」を運営しており、日本とも関わり合いの深い企業ですが、コロナ禍で落ち込んだ業績が、驚異的な回復をしました。日本と地理的に近い韓国のIRが、大きな売り上げを残しているのを見ると、大阪IRの経済的な成功も期待できるのではないでしょうか。
参考元:GGRAsia