アルゼゲーミング・アメリカ、電子テーブルゲーム技術を売却
アルゼのアメリカ拠点が電子テーブルゲーム技術を売却
電子テーブルゲームのサプライヤーであるInterblock ddは、電子テーブルゲームの技術に関連する"特別な資産"をアルゼゲーミング・アメリカから買収すると発表しました。
アルゼゲーミングアメリカは、海外カジノに向けてスロットマシンなどカジノゲーム機器の企画・開発・製造を行う日本企業、アルゼゲーミングテクノロジーズのグループ会社です。
Interblock ddは「この取引は、我々のの継続的な成長戦略における重要なステップとなる」と7月20日木曜日に発表したプレスリリースで述べました。スロベニアを拠点とするゲームサプライヤーである同社は、「アルゼの電子テーブルゲーム資産の買収は、Interblockのいくつかの戦略的イニシアチブを加速させるのに役立ちます」と付け加えました。
アルゼの電子ゲームプロダクトをポートフォリオに統合し、Interblockの従業員を全世界で700人以上に拡大する計画だと、Interblockは述べました。「Interblockは、その強固なサポート体制を活かし、サポート、サービス、卓越性のシームレスな移行に尽力する」と語ります。
Interblockはアメリカを拠点とする法律事務所Kirkland & Ellis LLPを代理人として取引を行います。
なお、この契約に関しての詳細は明らかにされてません。
Interblockのグローバル最高経営責任者John Connelly氏はこのプレスリリースを引用し、「このアルゼの電子テーブルゲーム資産の買収により、革新的な相互効果をもたらす重要なポートフォリオを作り出し、今年の終わりまでには、市場へ提供する予定です」と語りました。
そしてまた、「我々はゲーミング業界において差別化を続けて行っており、この買収は、従来型とオンラインの両方において、我々の大切なパートナーに向けて、より幅広い高品質で革新的なゲーミング・ソリューションを提供するための力となります。」
岡田和生氏の裁判がアルゼ・ゲーミング・アメリカに影響
7月17日、ラスベガスを拠点としているEmpire Technologicalグループ(別名Play Synergy)は、アルゼのランドベース資産とオンラインゲーミングを含むスロット事業部を買収する契約を結んだと発表しました。
カジノスロットマシーンや電子テーブルゲームサプライヤーであるアルゼは、ネバタ州ラスベガスにある本社を来月に閉鎖し、100人の従業員が解雇されることになりました。ラスベガス・レビュー・ジャーナル紙によると、ネバタ州当局へアルゼが通知を提出したと、報じました。
2月、アルゼの株主に対する別件訴訟の判決に基づいた判決を受け、米国破産法第11章に基づく保護を申請しました。ラスベガス・レビュー・ジャーナル紙によると、アルゼの唯一の株主は、オカダマニラの創業者であり元ユニバーサルエンターテイメントの会長である岡田和生氏です。
岡田和生氏は、息子たちを中心としたグループにユニバーサルエンターテイメントを追放されており、復権の足掛かりとして14年前に岡田氏が、ユニバーサルエンターテイメント社の子会社であったアルゼゲーミング・アメリカを30億円で買い取り、100パーセントの株主となっていました。
ラスベガス・レビュー・ジャーナル紙が報じたところによると、アルゼの破産保護請求につながった判決は、Bartlit Beck LLPへ岡田氏が支払うべき"成功報酬"に関連しているとのことです。Bartlit Beck LLPは、ウィン・リゾート社との法的闘争で岡田氏側の代理人を務めた法律事務所で、この法的闘争は2018年に、岡田氏が設立したユニバーサル・エンターテインメント社に有利な24億ドル(約3,403億2,900万)での和解に終わりました。
まとめ
岡田和生氏が株主となっていたアルゼゲーミング・アメリカは、岡田氏の法廷闘争が影響し、今年2月に破産が明らかになり、今月に入りスロット事業部を売却、そして電子テーブルゲーム資産を売却となりました。米国破産法第11章は再建型の倒産法制で、日本の民事再生法に相当すると言われているため、アルゼゲーミング・アメリカは再建を目指すと見られています。
参考元:GGRAsia