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セガサミーホールディングス、2022年度業績好調を報告

リゾート事業、ゲーム機器関連事業、共に好調

セガサミーホールディングスは、2022年12月31日までの9カ月間の決算が予想を上回ったことを受け、23年度の業績見通しを上方修正しました。

今回の見通し変更により、セガサミーは2022年5月に発表した見通しから1.7％増の3,815億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は12.5％増の315億円を見込んでいます。

ビデオゲームの制作や、パチスロ、パチンコ機器の販売を行うセガサミーは、韓国・仁川(インチョン）にあるの統合型リゾート、パラダイスシティの45パーセントの株式を保有しており、パラダイスシティの12月までの9ヵ月間の業績を今月初めに発表し、売上高は前年同期比14.9％増の2,720億円、利益は同11.5％増の328億円となりました。

ビデオゲームやエンターテイメントの分野は、売上高は前年同期比18.3％増の2,105億円となり、経常利益は12.8％増の416億円となりました。

パチスロとパチンコ部門では、日本の新規制基準に対応した6.5新型モデルのパチスロが好調な業績を挙げ、販売台数が前年同期の48,000台から63,000台に増加しましたが、パチンコの販売台数は64,000台から48,000台に減少しました。その結果、この部門の売上高は前年度からあまり変わらず522億円となりましたが、経常利益は前年同期比22.1％増の73億6,000万円となりました。

カジノを含まないノンゲーミングで運営されているリゾート施設であるフェニックス・シーガイヤ・リゾートを含む、リゾート事業は、売上高が前年同期比30.2％増の87億円、経常損失が前年同期の46億5000万円から、28億1000万円に縮小しました。

パラダイス・シティの業績回復に向かっていく背景には、日本人VIP客が新型コロナウイルスの影響が弱まり戻ってきていることがあるが、セガサミーは、決算期の3ヶ月遅れでパラダイスシティの数字を算出しており、2022年1月から9月の減少率とカジノ利用者は、2019年同期と比較してそれぞれ26.3％と31.8％にとどまっていると指摘しています。

「2022年6月から渡航規制の緩和があり日本人のVIP客の減少率は回復し、10月以降は、コロナが流行する前の水準を上回っている」とセガサミーは説明しています。

海外のカジノ関連事業に関わる日本企業

セガサミーホールディングス株式会社は、大手パチンコ、パチスロ、ゲームメーカーであるサミーと、有名ゲームメーカーであるセガ、この二つの会社と関連会社の持株会社です。その成り立ちは、2003年12月にサミーがセガを買収、それに伴う経営統合で2004年に設立されました。

そして、プロ麻雀リーグ・Mリーグにも参入しており、魚谷侑未プロ、近藤誠一プロ、茅森早香プロ、東城りおプロが所属する、「セガサミーフェニックス」のオーナー企業でもあります。

そんなセガサミーは、カジノ関連事業に関わる日本企業の一つです。中止になった横浜の統合型リゾート(IR)の誘致計画にもゲンティン・シンガポール・リミテッド（Genting Singapore Limited）と協業し、参入を目指していました。

2017年に韓国・仁川で初めて開業した統合型リゾート(IR)である、「パラダイス・シティ」は、韓国企業のパラダイスグループ共に、セガサミーホールディングスが運営をしています。

2022年7月からは、セガサミーグループのビデオスロットマシン5タイトルがパラダイス・シティで導入されました。人気のあるパチスロ機シリーズ「海物語」とコラボレーションした「SEA STORY～Fluffy Treasure～」「SEA STORY～LINER FISHES～」などが、韓国のカジノでプレイできるようになりました。

大阪、長崎のIR誘致には参加していませんが、2022年1月には、代表取締役社長兼CEOである里見治紀氏は、オンラインカジノ市場に可能性を見出した場合、そちらの有志を優先する可能性もある、と話しており、今後、オンラインカジノ市場の参入も示唆しています。