本記事

シンガポール、過去三年間で2,400人以上を違法賭博で摘発

シンガポールが違法ギャンブルの取り締まりを強化

シンガポールでは過去三年間で、2,400人が違法ギャンブルで逮捕された。シンガポール最大の新聞であるザ・ストレーツ・タイムズ (The Straits Times) が報じたところによると、そのうちの800人は違法な賭けによって逮捕された。

シンガポール・プールズ(The Singapore Pools)は、シンガポールで唯一のスポーツベッティングや宝くじのライセンスを発行された運営会社で、ワールドカップ期間中の取締りを強化する意向を示しています。

そして、日常的な業務に加え、警察は支援団体と共に違法ギャンブルを誘う電話を防ぐ試みをしていると話している。また、警察は、違法ウェブサイトをブロックし、銀行口座を閉鎖するなど取り組みを強化している。

シンガポール当局は、違法なギャンブルに関わった人物は50万シンガポールドル(約5,050万円)の罰金と7年以下の懲役のリスクがあると警告している。再犯者は70万シンガポールドルの罰金と、10年以下の懲役が処されます。そして、ライセンスを持たないギャンブルサービスプロパイダーとギャンブルを行った人物は、1万シンガポールドルの罰金と、6か月以下の懲役が処されます。

11月26日、警察は50歳から73歳の間の年齢の12人を83ウッドランドストリート(83 Woodlands Street)で、違法ギャンブルに関与した疑いで逮捕した。逮捕された内5名がブックメーカーになり、7名に対して賭け事を行った。警察は8,250ドル(約113万円)以上の現金、携帯電話、ゲーム関連用品を押収した。捜査はまだ続いている。

ギャンブル依存症対策審議会（National Council on Problem Gambling, 略称NCPG）は、サッカーファンが賭けに勝ったときの幸福感から負けたときの絶望感までを描いたビデオで、過度なサッカー賭博の危険性を訴えるキャンペーンを開始しました。

ワールドカップ期間の違法賭博取り締まりをより強化

内務省と社会・家庭振興担当国務省は共同で、ワールドカップ期間中の違法ギャンブル対策とギャンブル問題の強化に関するメディア声明を発表した。

過度なサッカー賭博を注意する動画は、サッカーの試合と試合前にテレビで放送される。そして、ラジオ、新聞、デジタルソーシャルメディアプラットフォーム、住宅開発庁の広告、バス停で宣伝される。

そしてまた、社会・家庭振興担当国務省は違法ギャンブル事業者と関わることのリスクを啓蒙するキャンペーンが行われた。このキャンペーンはテレビ広告、デジタルバナー、ソーシャルメディアへの投稿、ポスターなどによって行われている。

それ以外にも、違法ギャンブル反対のメッセージが書かれた扇子とバルーンクラッパーが、ワールドカップの試合が生放送される公共の場所で配られる。

ギャンブル依存症対策審議会の議長であるSim Gim Guan氏は、「ワールドカップはメジャースポーツイベントであって、ギャンブルの借金への恐怖があってはいけない。我々は全ての人々に自分の責任を果たし、ギャンブル問題に影響される可能性のある家族や友人を見守り続けることを訴えます」と語っています。ギャンブル依存症対策審議会は、過度なギャンブルに悩む人々のために、ヘルプラインとウェブチャットで相談窓口を設けています。

まとめ

シンガポールの警察は違法賭博についてしっかりとした法整備を行い、対策を立て、違法賭博に関する事件を多く摘発しています。このワールドカップ期間中には、香港でワールドカップの試合を利用した違法賭博サイトが摘発され、それを宣伝したインフルエンサーも逮捕される事件がありました。大きな国際大会の裏で、違法賭博が行われる可能性を警戒している国もあるようです。

参照元：Focus Asia Pacific