最終更新：2022年10月22日

インド、タミル・ナードゥ州でオンラインゲームが禁止される

インド、タミル・ナードゥ州でギャンブル含むオンラインゲーム禁止へ

インドのタミル・ナードゥ州(Tamil Nadu)で、オンラインゲームやオンラインギャンブルの禁止をする法律が可決された。この法案はタミル・ナードゥ州法務大臣であるSevugan Regupathy氏によって州議会に提出された。ローカルメディアによると、この法案はラミー（トランプゲームの一種）やポーカーなどのオンラインギャンブルを禁止している。そして、今後他のオンラインゲームも規制されていく。いつからこの禁止令が発行されるか、ここ数日以内に発表される。

10月7日、R・N・ラヴィ氏(RN Ravi)州知事は、オンラインギャンブルとオンラインゲームの規制を発表した。最近になって、オンラインゲームは国民の支持を得ているが、タミル・ナードゥ州は深刻な問題であると捕えている。ローカルメディアによると、ギャンブル依存症とゲーム依存による自殺者たちが、このオンラインギャンブル禁止の法律が作られた原因になっていると報じている。

委員会の報告によると、オンラインギャンブルの規制に関する一般からのメールの99パーセントは、オンラインゲームの禁止を勧めている。タミル・ナードゥ州は、オンラインギャンブルと無秩序なゲームは悪徳商法で、攻撃的行動、視力減退、生産性の低下を導くことになるとしている。そして、ゲーム依存症は公衆衛生に影響を与え、社会秩序を乱し、公序良俗の維持に支障をきたすもの、とインドの英語新聞"デカン・ヘラルド(the Deccan Herald)"は報じている。

州政府によって、オンラインゲームが学生に与える影響についての調査が行われた。調査を受けた74パーセントの先生たちは、オンラインゲームは、学生の集中力に影響を与えていると語っている。そして、67パーセントの先生たちが、今の多くの学生たちは目に影響を受けていると話している。

オンラインギャンブル禁止、オンラインゲーム規制への反対意見

しかしながら、州の法案に反対する意見を表明する団体もいくつかある。テクノジーとゲーム専門の弁護士であるJay Sayta氏は、この法案がラミーとポーカーが賭博を含むゲームと分類していて、そして、州はオンラインのファンタジーゲームなどが賭博を含むゲームかどうかを明確に定義していないと語っている。

「このような条例は、裁判所が今まで積み上げてきた条例に反するもので、賭博を含む運に左右されるゲームと技術を競うゲームを分けている。この法律はその二つの相反するもの上に、新たな条例を設立しようとしている。」と語る。Sayta氏はこの条例が発令されたらすぐに法廷で争われることになるだろうと見ている。

しかし、オンラインギャンブル禁止が取り消しになった過去があり

タミル・ナードゥ州でオンラインギャンブルが禁止されたのはこれが初めてではない。昨年、タミル・ナードゥ州のゲーミングに関する法律で、オンラインゲームについて改正された。これは2021年2月のことだったが、数か月後、同じ年の8月、マドラス高等裁判所はこの改正は違憲だとし取り消した。

「1968年以来、最高裁判所はラミーは技術を競うゲームで、賭博を含む運に左右されるゲームではないと明確にしている。したがって、オンラインラミーは禁止することはできない。さらに、裁判所はオンラインギャンブルの禁止は完全に憲法違反だとしている。」と裁判官は当時説明している。しかし法廷は、タミル・ナードゥ州はオンラインゲーミングを禁止する憲法や修正案を提案することができる、と説明している。

直近の禁止令について、パイオニア法律事務所のShoubhik Dasgupta氏は、「これは政府による違う装いをした同じ企てでだが、しかし、規制委員会の設置することによって様々なゲームを規制するためのアプローチをとることが出来ると見ている。」とコメントしている。
「例えば、いくつかのルールのバリエーションのある、様々なラミーのゲームは、この条例の定義の元、賭博を伴う運に左右するゲームか、技術を競うゲームか、分けることができる」とも話している。

全インドゲーミング連盟(All India Gaming Federation)のCEOであるローランド・ランダース氏(Roland Landers)は彼の立場から、こう語っている「この条例はラミーとポーカーを含む多くの技術を争うオンラインゲームを禁止することになる。この条例が何を進めているかというと、技術を扱うゲームをギャンブルか賭博を伴う運に左右するゲームとして扱うことである。これは60年間法学が築いたことを無視する事であり、残念である。そしてまた、最近マドラス高等裁判所は似たような法律を取り消している。」この動きは、潜在的に多くの人々を違法オンライン賭博サイトへ押しやることになると、多くの専門家たちは見ている。

3月、タミル・ナードゥ州政府は、関連するオンラインプラットフォームを禁止すると宣言し、オンラインゲーム禁止のための法律を発令すると発表した、そして、9月上旬、タミル・ナードゥ州の閣僚はオンラインゲーム禁止の法令を承認した。

まとめ

タミル・ナードゥ州政府は、現金やその他のリスクを伴うオンラインギャンブルを許可するオンラインゲームを停止する法案を2021年に設立したが、その後数か月で違憲であるということで取り消された。しかしまた再び、今年10月にオンラインゲームを禁止する法案が設立されました。インドは中央と州の立法権限の分割が規定されており、インド全土でオンラインゲームが禁止されたことではなく、タミル・ナードゥ州内だけのことです。この禁止令には賛否両論あり、過去に一度禁止する法律が成立されたが、直ぐに取り消されたこともあり、否定的意見が強く出ているように見受けられます。

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インド、タミル・ナードゥ州でオンラインゲームが禁止される