日本のここにカジノができる!有力候補地大公開!
本格的に日本にカジノがやってくる!?どこに!?2016年にIR推進法案が可決し日本にカジノが誕生する日も遠くはないかもしれませんが、いったいどこにできるのでしょうか。法整備や場所選定、どのようなIRにするかなどまだまだ議論半ばではありますが、有力候補地の場所や内容を一挙にご紹介します!
1. 統合型リゾート(IR)概要
2016年12月15日に「カジノ法案」正式には「IR推進法案」が衆院本会議で自民党や日本維新の会などの賛成多数で可決され成立しました。法案成立後、約1年以内、2017年12月までに依存症対策などの具体的な制度設計を盛り込んだ「IR実施法案」が国会に提出される予定です。
統合型リゾート(IR)とは
統合型リゾートとは(英:Integrated Resort、略称:IR)カジノ施設とMICE施設、ホテル、商業施設(ショッピングモール)、レストラン、劇場・映画館、アミューズメントパーク、スポーツ施設、温浴施設などが併設された施設のことです。
MICE
M は Meeting(会議・研修)、
I は Incentive(招待旅行)、
C は Conference(国際会議・学術会議)、
E は Exhibition(展示会)または Event、
これら4つの頭文字を合わせた言葉です。
-2017/12/5 現在、「働き方改革・カジノ設置…重要法案、来年に先送り 」となっています。遅れや影響の懸念がでています。
重要法案、審議棚上げ
安倍晋三首相が28日召集の臨時国会冒頭での衆院解散を正式に表明したことで、「働き方改革関連法案」やカジノを解禁する「統合型リゾート(IR)実施法案」などの重要法案の審議は棚上げとなった。衆院選後の国会は、年末の来年度予算編成を控えて短い会期にならざるを得ず、多くの法案審議が来年の通常国会以降に先送りされそうだ。
(毎日新聞 2017年9月25日 21時29分(最終更新 9月26日 10時38分)「重要法案、審議棚上げ」 より転載) リンク:https://mainichi.jp/senkyo/articles/20170926/k00/00m/010/065000c
「推進法案」は、あくまで「実施法案」のアウトラインで、具体案は実施法案に盛り込まれます。まずは総合型リゾート(IR)の基礎知識としてMICEという概念があります。
2. 有力候補地はどこ?
続いて日本のどこが有力候補として名乗りを挙げているかご紹介します!北は北海道から南は沖縄まで、さまざまな場所で提案・検討がなされています。まずは主な候補地をみてみましょう!
有力候補地一覧
- 北海道・苫小牧、釧路、留寿都村
- 横浜
- 千葉
- 大阪
- 和歌山
- 長崎
- 沖縄
いま日本での主な候補は上記9つの地域です。北は北海道から沖縄まで日本各地に広がっています。それぞれの候補地が魅力的なIR構想を展開しています!地方創生のカギともなるIR構想です。(もちろん東京も主力候補地となっていますが今回は上記9つに絞りました!)
3. 各候補地の詳細が知りたい!
続いて各候補地が提案している内容を一挙にみていきましょう!
北海道・苫小牧 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
拠点空港隣接型
- 北海道のブランドイメージを活かし、北海道観光の魅⼒を発信するショーケースとして位置づけ
- 苫⼩牧の広⼤で豊かな⾃然 広⼤で豊かな⾃然を活かし(近隣地域の観光資源も連携 近隣地域の観光資源も連携)、リラックスできる空間の創出
- ⼈間環境都市宣⾔の街として、最新技術を駆使して開発と⾃然が共⽣するECO空間を創出
- 空港隣接地の強みを活かし、道内周遊観光の拠点として活⽤
- 世界に通⽤する Only1のIRを創出し、外国⼈来道者⽬標の達成を促進
●拠点空港に隣接し、人口集中地区にも近い。近隣に既存観光施設が少ないことから、新たな大規模設備投資が期待される。
●観光入込数は184万人(宿泊延べ数17万人)で、隣接する新千歳空港には1,900万人を超える利用者がある。
●比較的平坦で広大な用地が確保可能。
ここがポイント!
北海道では苫小牧をはじめ、釧路や留寿都村も候補地になっています。苫小牧では「拠点空港隣接型」リゾートとして、空港に隣接しながら広大な自然を満喫できるコンセプトとなっています!
アピールポイント
- 日本の成長戦略のために苫小牧市をインバウンドの中心地とする
- 観光地を巡るための中心地であり、出入り口でもある
- 「観光大国日本」を後押しする北の原動力、苫小牧IR
- 豊かな自然の恵みで美食を味わいストレスから解放される
- 自然の中での静養
候補地「苫小牧」
- 新千歳空港(⾞で約10 -15分)
- 札幌中⼼街(⾼速利⽤で約50分)
- 苫⼩牧市街・港(⾞で約30分)
- 新千歳空港(⾞で約15~20分)
- 札幌中⼼街(⾼速利⽤で約60分)
- 苫⼩牧市街・港(⾞で約20分)
引用元:苫⼩牧市統合型リゾート(IR)可能性調査・検討結果報告
北海道・釧路 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
エコ型デスティネーション・リゾート
- 東北海道圏における長期滞在型・周遊観光の拠点となるエコ型デスティネーション・リゾートの実現
●北海道のブランドイメージを活かし、手つかずの大自然及びアイヌ文化に代表される北海道特有の文化が共存した、世界に通用する高級なIRを創出
●カジノに加えて、自然体験、地場の食材を使用した飲食、温泉による保養のサービスを提供することにより、長期滞在型観光を実現すると共に、阿寒湖温泉地区の高付加価値化につなげる
●東北海道観光の周遊観光の中心拠点として、観光客の取り込み、東北海道地域の既存の観光地との連携による相乗効果を得る
ここがポイント!
釧路のコンセプトはエコリゾート型IRをうたい、他の候補地に無い特色をもっています!アイヌ文化にも触れることができ、とても興味深いものとなっています!
アピールポイント
- アイヌの神秘を感じる観光エリア(訪れた人々が自然だけではなくアイヌの伝統や文化、生活様式を体感)
- 自然と共生するリゾート施設(IR事業計画内のリゾート施設建設予定地は釧路湿原国立公園と阿寒摩周国立公園を含むエリアを予定しており、これが実現すれば世界で唯一の国立公園内のIR施設)
- 高級スパリゾート(釧路市が掲げる目標は世界トップのリゾート施設「SUPER FANTASTIC KUSHIRO」の創成)
- 近年、阿寒湖エリアでは「世界中の人々を魅了する観光地」になるという目標を掲げる(①国立公園満喫プロジェクト②観光立国ショーケース③広域観光周遊ルート④水のカムイ観光圏の4つの政策)
候補地「釧路・阿寒湖」
鉄道網
- 釧路~札幌:特急6便/日、所要時間4~4.5時間
道路網
- IR候補地~たんちょう釧路空港:約75分
- IR候補地~女満別空港:約90分
- IR候補地~根室中標津空港:約100分
- IR候補地~JR釧路駅:約90分
引用元:釧路市統合型リゾート(IR)可能性調査・検討結果報告 概要版[2016年3月]
北海道・留寿都村 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
高原リゾート型
- ①訪⽇する外国⼈観光客に潜在的にあるニーズとして訪問する各国でしか味わえない⾃然・⽂化を体験・楽しみたいことがあげられるが、⻑期的な滞在を視野に厳しい冬や雄⼤な新緑の季節と⽂化を楽しめる北海道独⾃の⼭岳型リゾートIRを推進する。
- ②留寿都村を中⼼とした後志・胆振地⽅と経済圏・観光圏の連携を持ったIRを推進する。
- ③1つ⽬2つ⽬のコンセプトを達成するために、留寿都村の持っている郷⼟⽂化・産業資源の保全を重視し著しく失わないことを前提とする。
ここがポイント!
留寿都村のIRコンセプトは海外でも有名なパウダースノーという強みとニセコなどの有名な場所とも連携することを検討してます!海外のIRは海辺などにあることが多く、山岳型リゾートというのも新鮮ですね!
候補地「留寿都村」
- 札幌から(R230) 1時間30分
- 室蘭から(R37・R230) 1時間30分
- 新千歳空港から(道道37・R276・R230) 1時間30分
- 苫小牧から(R276・R230) 1時間30分
- ニセコから(道道66) 30分
- 洞爺湖から(R230) 30分
引用元:平成29年11月30日 可能性調査住民説明会
横浜 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
ハーバーリゾート
新たな賑わい拠点の形成
- 世界からの集客に向け、大規模空間を生かした、観光・MICE、文化・芸術などの魅力的な機能の導入
- 周辺地区との機能分担・回遊性の確保による相乗効果
- 次世代にふさわしい、環境・防災まちづくり
ミナトの質的転換
- 物流の港湾から観光・人が交流するミナトへの転換
- 周辺地区と繋がる親水空間・景観の形成、水上交通の活性化
- 港湾物流機能の移転に伴うふ頭の再編・機能更新の機会創出
ここがポイント!
日本を代表する港町・横浜のコンセプトは山下ふ頭を再開発し、新たな拠点として再スタートすることを検討しています!水がある風景とIRは親和性も高く、どのようなIRになるかとても楽しみです!
候補地「山下ふ頭」
引用元:横浜市山下ふ頭開発基本計画
千葉 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
既存施設活用型と新規開発型
既存施設活用型(ヨーロッパ型)
- 幕張メッセ、ホテル、商業施設等の既存施設を活用し、大人・夜のエンターテインメントとしてのカジノを新設することで、これまでの幕張新都心に無い魅力づけを行い、集客力向上を図る
新規開発型(シンガポール型)
- 幕張新都心の集客力を飛躍的に向上させるために、大型で最新機能を有するコンベンション施設、大型高級ホテルに加えて、エンターテインメント性向上を狙いとする大型カジノ、高級ショッピングモール、劇場等を新設する
ここがポイント!
千葉のコンセプトは幕張新都心をいかにIRと結びつけるか、がポイントとなっています!既存活用型では建設などにかかるコストが削減でき、現代の潮流に沿ったIRとなるかもしれません!
候補地「幕張新都心」
引用元:幕張新都心におけるIR(統合型リゾート)導入可能性調査報告書
大阪 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
スマートIRシティ
3つの目標
- ① 国内外からの集客力の強化
- ② 東アジアにおける情報文化創造発信拠点
- ③ 大阪・関西全体への経済効果の波及
実現に向けて7つの視点
- ① 「国際エンターテイメント都市・大阪」のインパクトあるアイコンの創造
- ②世界第一級の“MICE 機能”の創出
- ③関西固有で世界に通用するエンターテイメント空間・サービスの創出
- ④ゲーミングに対する一定の制限
- ⑤大阪・関西の文化観光資源とのコラボレーション
- ⑥環境・新エネルギーなど世界の最新技術を駆使した施設や、防災等多面的な付加価値の提供が可能な施設
- ⑦地域のパートナーとしての活動-セーフティネット対策と地域貢献活動-
ここがポイント!
やはり大阪、日本で東京に続く大都市大阪らしいコンセプトになっています!世界的な知名度も高く新たな価値を創造できるIRとなるでしょう!
候補地「夢洲」
- 大阪国際空港:30分
- 新大阪駅:20分
- 関西国際空港:40分
- 神戸空港:40分
- 神戸30分
- 京都60分
- 奈良50分
引用元:幕張新都心におけるIR(統合型リゾート)導入可能性調査報告書
- 大阪・関西らしい世界初のスマートIRシティ - 関西経済同友会
2015年1月一般社団法人 関西経済同友会
和歌山 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
和歌山マリーナシティ
和歌山マリーナシティは、アミューズメントパーク、リゾートホテル、温泉、フィッシャーマンズワーフ、ヨットハーバーなどが揃う人工島です。
また、日本で唯一、セーリング競技のナショナルトレーニングセンターを擁し、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた選手・スタッフ育成の場として利用されているほか、セーリング世界選手権大会の開催地にも選定されています。
アクセス面では、関西国際空港から車で約45分と利便性が非常に高く、空港から高速船の就航も可能となっています。
ここがポイント!
和歌山では「和歌山マリーナシティ」を利用し、新たなIRを開発することを検討しています!また、関西国際空港から高速船を通す案もあるようで期待大ですね!
アピールポイント
- 関西国際空港と近接/li>
- 関西の主要観光地へのアクセスの良さと内陸の人口(和歌山市マリーナシティから90分以内の内陸地の人口はおよそ1500万人)
- 人口島の全体が完成済み(1994年に施工完了済み。日本国内で最も早くIR施設を作るための工事が始められる場所)
候補地「和歌山マリーナシティ」
- 関西国際空港まで約45分
- 大阪市内までも約70分圏内
引用元:プロジェクトチーム研究レポート 統合型リゾート (IR)
長崎 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
九州・アジア統合型リゾート
- ①「しごと」と「ひと」の好循環の創出
- ② 地方経済への強いインパクト
- ③ 広域観光周遊を促進し、地方の魅力を強力に発信
「しごと」と「ひと」の好循環の創出
- 東京周辺やゴールデンルートから地方への新たな人の流れを創出
- 新しい「しごと」を生み出し、雇用を通じた定住人口の増加という「ひと」の流れを創出
- 地元大学による地域の需要に沿った人材の育成
広域観光周遊を促進し、地方の魅力を強力に発信
・自然・歴史・世界遺産などストーリー性のある広域周遊テーマの形成など情報発信力を強化
ここがポイント!
長崎ではハウステンボスを拠点に、「九州広域の振興につながるIRをめざす」ことを掲げ、近隣地域も含め活性化することを目的としています!また、飛行機や道路、鉄道などで九州を周回するルートの開発も目指しています!
アピールポイント
- 東アジア諸国との地理的近さ(上海とソウルは半径1000kmの距離)/li>
- 諸外国を魅了する競争力に長けた豊富な観光資源(キリシタン関連遺跡や第二次世界大戦での原爆長崎遺跡、屋久島などを含む多くの世界遺産とその候補地がある)
- 日本の主要観光施設であるハウステンボスとの相乗効果(ハウステンボスには既に2500億円以上の資金投資がされており、リゾート施設としての基盤作りも進んでいる)
- 観光客の利便性を叶える交通インフラ(新幹線の新路線が2022年に開通。佐世保港のある佐世保浦頭地区が国際クルーズ拠点形成港湾に指定)
- カジノ運営による収益と訪問客の予測(西九州IR研究会によると、2025年時点でのIRのカジノ利用客は約676万人に上るとの予測が発表)
- 国と民間企業によるIR事業の共同振興計画(三大政党、政府、国会、民間企業がIR事業推進計画に賛同)
候補地「ハウステンボス」
引用元:カジノを含む統合型リゾート(IR)の導入について
沖縄 IRカジノ構想
基本コンセプトと特色
沖縄統合リゾートモデル
- 沖縄の海を活かした「遊び」や「癒し」を、季節や天候を問わず提供する国際的海洋性リゾートの創造
- 国際交流の場として、コンベンション機能の充実や多様なエンターテイメントを導入、ビジネスからファミリーまで多様な顧客層に充実した時間を提供する複合型リゾートの創造
- 沖縄の気候・風土に根ざし、自然環境や社会・文化に調和したリゾート空間を形成
MICE誘致型
- 国際会議や研修・商談等の誘致 Meeting、Convention
- 30代~40代のビジネスマン
- 洗練された空間
アミューズメント・リゾート
- 報奨旅行、保養・休養・療養 Incentive、Event
- ファミリー、ヤングアダルト、リタイアメント
- 非日常的な空間
ここがポイント!
仲井眞弘多・前沖縄県知事の時期に、海洋博公園(美ら海)や普天間(名護自然動植物公園)などにIRを誘致する動きがありました。
候補地「海洋博公園(美ら海)」
- 高速道路を使う場合 所要時間:那覇空港から約2時間
- 一般道を使う場合 所要時間:那覇空港から約2時間50分
引用元:沖縄統合リゾートモデルと カジノ・エンターテイメント - 沖縄県
4. まとめ
冒頭でもお伝えした通り、「統合型リゾート(IR)実施法案」などの重要法案の審議は棚上げとなってしまいました。少し残念なニュースではありましたが、ご紹介した有力候補地では熱い議論が続いています。それぞれ特色のある提案が出され検討されているので、これからの政府の動きと同時に候補地の動向にも要注目です!