大阪夢洲(ゆめしま)カジノ

大阪夢洲(ゆめしま)カジノ

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「大阪・関西らしい世界初のスマートIRシティ」の実現に向けて。2017年衆議院議員選挙も幕を閉じ、自民党公明党の与党圧勝に終わりました。カジノ誕生へ向けて政治も大きく動くかもしれません!そんな中、横浜や沖縄、東京に続く候補地として大阪も名乗りをあげています。大阪では、大阪万博2025年誘致とともにIR誘致に積極的に動いています。ダブル誘致決定となれば大阪にとって大きな転機となるかもしれません!そんな大阪カジノ構想をご紹介いたします!

12月2日、IR推進法案が可決し日本でもIR開業の候補地合戦が熱を帯びてきています。そんな中、横浜に続く有力候補地として大阪が挙げられ、大阪では熱い議論が繰り広げられています。さらに、IR誘致だけでなく、2025年開催の世界万博の候補地としても名乗りをあげ相乗効果をうたっています。2017年2月7日付の日本経済新聞電子版に以下のニュースが掲載されています。

 大阪府・市や経済3団体は6日、大阪湾の人工島、夢洲(大阪市此花区)を国際観光拠点とする「夢洲まちづくり構想案」をまとめた。総面積390ヘクタールのうち中心の170ヘクタールが対象。2024年ごろの誘致を目指すカジノ併設の統合型リゾート(IR)など3段階に分けて整備し、娯楽施設も誘致する。実現するかどうかは25年の国際博覧会(万博)誘致などの成否に影響される。
(日本経済新聞 電子版 2017/2/7 6:02 より転載) https://www.nikkei.com/article/DGXLASJB06H7D_W7A200C1LDA000/

IRだけでなく国際博覧会(万博)も大阪となれば大阪経済はますます活気づきますね!

1. 統合型リゾート(IR)概要

2016年12月15日に「カジノ法案」正式には「IR推進法案」が衆院本会議で自民党や日本維新の会などの賛成多数で可決され成立しました。法案成立後、約1年以内、2017年12月までに依存症対策などの具体的な制度設計を盛り込んだ「IR実施法案」が国会に提出される予定です。「推進法案」は、あくまで「実施法案」のアウトラインで、具体案は実施法案に盛り込まれます。
2017/8/16 現在、IR実施法案の提出&成立、そして、建設候補地の調整や施設のIR建設に向けて動いています。

名称の確認

  • カジノ法案 = IR推進法案
    2016年12月に衆院本会議で成立
  • IR実施法案
    2017年12月までに国会への提出を予定
  • IR推進法案
    (正式名称:特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(平成28年法律第115号))
  • IR推進本部
    (正式名称:特定複合観光施設区域整備推進本部)
  • IR推進会議
    (正式名称:特定複合観光施設区域整備推進会議)
※MICE(マイス)は造語
M は Meeting(会議・研修)、
I は Incentive(招待旅行)、
C は Conference(国際会議・学術会議)、
E は Exhibition(展示会)または Event、
これら4つの頭文字を合わせた言葉です。

2. 大阪IR基本コンセプト

IRと万博のダブル誘致を目指す大阪ですが、まずは基本となるコンセプトを「大阪における統合型リゾート(IR)立地に向けて~基本コンセプト素案~」から見ていきましょう。

新たな“エンターテイメント機能”の創出により集客力を強化するとともに、関西の高度な学術研究機関の集積を活かして“MICE機能”を併せ持つIRを創出することで、大阪・関西の持つ「強み」「優位性」をさらに磨く。また、建造物そのものも世界でも類をみないオリジナリティ溢れるデザインとし、国際エンターテイメント都市・大阪のアイコンとして広く世界に発信できるものとすべき。

3つの目標

  • ① 国内外からの集客力の強化
  • ② 東アジアにおける情報文化創造発信拠点
  • ③ 大阪・関西全体への経済効果の波及

上記3つのポイントを目標としています。
国内外の集客アップや近隣地域へまでの経済効果波及というようなことは、わりと他の候補地でも同じようなことが言われています。が、大阪が違う点として、東アジアにおける情報文化創造発信拠点として位置付けているという点にあるでしょう。

上記3つの目標を実現するために「7つの視点」として課題を挙げています。

実現に向けて7つの視点

  • ① 「国際エンターテイメント都市・大阪」のインパクトあるアイコンの創造
    水都・大阪をイメージさせ、内外の人々を圧倒する“国際エンターテイメント都市・大阪の新しいランドマーク”となりうるオリジナリティ溢れる「IR デザイン」を創出
    大阪/関西のプレゼンスを世界へ発信できる MICE 機能を提供
  • ②世界第一級の“MICE 機能”の創出
    文楽や歌舞伎など日本文化をリードしてきた“大阪の和のテイスト”の継承発展の上にグローバルに展開できる“エンターテイメント機能”を創出。併せて、観光客からビジネス客までが楽しめるリゾートとして、様々なニーズに応えるコンテンツを提供
  • ③関西固有で世界に通用するエンターテイメント空間・サービスの創出
    カジノフロアの設置や運営に対して、責任ある対応の実施
  • ④ゲーミングに対する一定の制限
    カジノフロアの設置や運営に対して、責任ある対応の実施
  • ⑤大阪・関西の文化観光資源とのコラボレーション
    府内の集客施設・商業施設・文化遺産はもとより歴史ある関西一円の観光資源とのコラボレーションによる集客魅力の増大、新たな滞在型観光の振興、経済波及効果の創出
  • ⑥環境・新エネルギーなど世界の最新技術を駆使した施設や、防災等多面的な付加価値の提供が可能な施設
    災害時や防災面での地域サポート、あるいは最新の環境技術やユニバーサルデザインが取り入れられているなど多面的な価値を持つユニークな事業モデルを創出
  • ⑦地域のパートナーとしての活動-セーフティネット対策と地域貢献活動-
    青少年の健全育成やギャンブル依存症対策などに資する仕組みや地域貢献活動について、これまでの諸外国における事例を参考に、事業者による提案を募り、その取組みを促進(一部義務化)

MICE機能の創出・拡張は世界のIRをみても大きなポイントとなります。エンターテイメントや”大阪の和のテイスト”を含めたMICEのあり方を模索しています。カジノフロアについてはやはり、入場制限を設けたり依存対策も必要となります。
大阪ではそれだけでなく、ソーラーエネルギーや新エネルギーを導入した施設運営や可燃ごみの焼却熱による発電システムを導入した施設運営などの最新技術も駆使し運営する方向を打ち出しています。

建設・運営主体民間事業者
機能世界最高水準のエンターテイメントや MICE、カジノ等で構成
非日常空間の演出
規模※既存の周辺集客商業施設の機能を活用し、一体的に IR を構築する など、立地場所の特性やロケーションによって様々なバリエーシ ョンが想定される。
※世界各地の IR 構想は拡大化傾向、100ha 規模のものもある

3. 候補地「夢洲」

大阪IRの3つの目標と7つのポイントを確認しました。続いてやはり大阪のどこが候補地になるか気になる点ですね。

IR事業者のニーズ

  • 都心から主要交通機関で概ね30分以内、かつ、国際空港から60分以内の立地
  • 営法整備の状況に即応し、早期にIR運営を開始できる環境
  • 交通インフラの充実など集客力の高い環境
  • 非日常空間の創出が可能な環境

候補地の例
夢洲を軸とした大阪市内ベイエリア

業者のニーズや経済観光振興含め「夢洲」を候補地として検討しています。

大阪の場所や候補地「夢洲」をみてみましょう。

夢洲(ゆめしま)は関西国際空港や大阪近郊主要都市などからも近く、さらに広大な土地の確保も可能となります。
大阪には夢洲をはじめ、咲州、舞洲という人工島が3つあります。夢洲と舞洲をつなぐ夢舞大橋(ゆめまいおおはし)は、世界初の浮体式旋回可動橋で、600億円以上の建設費をかけて完成しました。また、近くにUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)もあるので、IRが開業すれば相乗効果を期待できますね!

  • 大阪国際空港:30分
  • 新大阪駅:20分
  • 関西国際空港:40分
  • 神戸空港:40分
  • 神戸30分
  • 京都60分
  • 奈良50分

大阪IRイメージ


(「大阪・関西らしい世界初のスマートIRシティ」の実現に向けて より転載)

【コンセプト】
夢洲の強み × 関西の強み=大阪・関西らしい世界初のスマートIRシティ

壮大なスケールや最高水準の技術によるインフラ、水都大阪のシンボル都市としての機能を持たせる計画です。

浪華八百八橋の原風景として水を取り入れたモチーフの水都大阪のシンボル的都市として機能するよう計画されています。規模感的にはマリーナベイサンズ(シンガポール)やシティセンター(ラスベガス)よりも大規模なスケールとなっています。

IRに導入する機能規模設定
MICE展示場展示面積:350,000㎡(将来拡張:300,000㎡含む)
会議場50,000㎡(10,000席)
ミーティング・バンケット30,000㎡
エンターテイメントテーマパーク敷地面積:20ha
アリーナ15,000席
ホール5,000席
シアター2,000席×2ヶ所
ミュージアム10,000㎡
ウェルネススパ施設10,000㎡
ホテル宿泊7,000室
商業施設店舗面積100,000㎡
カジノ延床面積全体施設の3%程度

3. 経済効果

続いてIRによる経済波及効果について、「「大阪・関西らしい世界初のスマートIRシティ」の実現に向けて-コンセプトの提言-」(2015年1月一般社団法人 関西経済同友会)を元にみてみましょう。

(大和総研試算(2014年10月3日公表))

前提

大阪(MICE型)、横浜(MICE型)、沖縄(リゾート型)にシンガポールと同規模のIRを設置することによる全国への経済波及効果を試算
※シンガポールの2つのIR 建設費 109億米ドル
マリーナベイサンズ(MICE型) 約57億米ドル
リゾートワールドセントーサ(リゾート型) 約52億米ドル

試算結果

建設費 2兆700億円 シンガポールの25%増で計算

  • 大阪 7,100億円(MICE型)
  • 横浜 7,100億円(MICE型)
  • 沖縄 6,500億円(リゾート型)

経済波及効果

IR建設による経済波及効果(生産誘発効果) 5兆6,300億円
IR運営による経済波及効果 年間2兆 900億円
(なお、大阪・横浜・沖縄の個別波及効果は試算していない)

上記の通り試算されています。2014年時点での試算なので、さらに詳細に検討する必要がありそうです。
マリーナベイサンズの概要をご紹介します。

マリーナ・ベイ・サンズ【MARINA BAY SANDS】

立地特性インバウンドの大幅増のため、世界規模のカジノにコンベンション施設、大型高級ホテル等を加えた新・集客エリア
運営主体マリーナ・ベイ・サンズ(米国ラスベガス・サンズの現地法人)
施設構成<カジノ>
フロア面積:15,000㎡
4フロア、敷地面積の3%以下
<ホテル>
客室数:2,561室、5つ星の最高級ホテル
地上57階、高層ビルを見下ろせる世界有数の屋上プール
<MICE>
多目的展示場・会議施設等を兼ね備えた5層の大型施設
<ショッピングモール>
・延床面積74,000㎡、高級ブティック中心、300店以上(うちレストラン
約45店)
<シアター>
2,000席
<ミュージアム>
延床面積6,000㎡

4. まとめ

いかがだったでしょうか。冒頭でも触れた通り大阪はIR誘致とともに2025年世界博覧会の誘致にも積極的です。ダブルで決定した場合の経済波及効果は絶大ですね!大阪だけでなく関西圏にとっても大きな利益となるでしょう!これからオール関西としてどこまで一致団結して誘致できるかどうかがポイントになるでしょう。都構想が否決された大阪にとって次なる起爆剤として期待しています!

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