
シンガポールIR、約1,000億円をかけホテルの改修を発表
マリーナ・ベイ・サンズ、ホテル部分の改装工事を発表
日本初の統合型リゾートとなる大阪IRのモデルとなっている、シンガポールIRですが、2つあるIRの内一つ、マリーナ・ベイ・サンズが7億5,000万ドル(約1,124億6,000万円)をかけて2025年までタワー3のホテルスペースを改修する予定であると、ラスベガス・サンズ社が10月18日に第3四半期決算発表時に発表した資料で明らかにしました。
タワー3の約550室を改装する計画は、ホテル全体のリノベーションを行っている"フェーズ2"の一部であり、これは2025年までに完了する予定です。
グループの半期報告書には、マリーナ・ベイ・サンズのタワー1とタワー2の10億ドルのリノベーション計画について触れられていましたが、タワー3の計画については明らかにされていませんでした。
タワー3の改装と同様に、マリナーズ・ベイ・サンズのゲストスペースの改装計画のフェーズ2には、ロビーとVIPエリア、ビル屋上のSkyPark展望台のアメニティの改装も含まれています。
ラスベガス・サンズが発行した資料によると、この全体的なリニューアルは、ゲーミングサービスの強化、ダイニングオプションの追加、その他エンターテイメントの提供などが含まれています。
「このリニューアル計画は、最も有意義なお金の使い方である。将来的には莫大な利益を得ることができるだろう」とラスベガス・サンズの会長兼最高経営責任者であるロバート・ゴールドスタインは、追加開示されたフェーズ2ついてコメントしました。ラスベガス・サンズは、マカオのカジノ運営会社であるサンズ・チャイナの親会社でもあります。
以前、マリナーズ・ベイ・サンズの客室は「広さの観点からも、仕上げの観点からも欠けていた」とゴールドスタイン氏は指摘していました。また、カジノスペースについて、「とても良いとは言えるものではない、我々のビジネスの中では、素晴らしいビルは常に勝ち残り、10年間は勝ち残るものだ」と付け加えました。
改装工事の他に新たなタワー拡張も計画中
改装のフェーズ1にあたる、タワー1と2の改装は、390室のスイーツルームを含む1,300部屋の改装、ゲームスペース、the Paiza Sky Club、高級な飲食と販売サービスの改善が含まれています。
「2023年9月30日現在、我々は約1,200室の客室を改装し、そのうち約300室は新しいスイートルームです」とラスベガス・サンズは述べています。タワー1と2の残りの改装工事は、今年の第4四半期の間に完成する予定です。
フェーズ1と2の改装計画が完了すると、770のスイートルームを含む1,850室のアップグレーとされた客室が利用可能になります。
2019年4月に詳細の一部が発表された、その他の拡張計画によると、スイミングプールやその他のアトラクションを備えた「スカイルーフ」、カンファレンス/ミーティング施設、約15,000席のエンターテイメントアリーナ、高級ショップなどを兼ね備えた全室スイートの「ラグジュアリーホテルタワー」が追加される予定です。
ラスベガス・サンズの社長兼最高執行責任者(COO)であるパトリック・デュモンは、「この計画を開始するために、認証が下りるかどうか次第ですが、それにはおそらく半年から1年ぐらいかかると思います」
「この計画はマーケットの成長を促し、未だかつてないスケールのエンターテイメント施設をシンガポールに持つことが出来ることになります」と述べています。
まとめ
シンガポールのIRは2011年に開業し、比較的新しい市場でありますが、既に大きな成功を収めています。また、カジノだけに特化した施設にならず、リゾート施設として国際的な評価も高く、大阪IRのモデルとなっています。既に人気の高いIRですが、更なる成長を求め、改装、拡大の計画があることが明らかになりました。
参考元:GGRAsia