ポーカー対決!「最強のプロ vs AI」果たしてその結果は?!AIが不完全情報ゲームに挑戦
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ポーカー対決!「最強のプロ vs AI」果たしてその結果は?!AIが不完全情報ゲームに挑戦

アメリカ合衆国の名門、カーネギーメロン大学コンピューターサイエンス部の研究者たちによって開発されたAI Libratusと、最強のプロポーカープレイヤーがポーカーのノーリミット(無制限)テキサスホールデムで対決をしました。このノーリミットテキサスホールデムというルールはポーカーの中で最も難しいルールと言われていますが、2017年12月19日に発行されたScience誌上の研究論文で、プロポーカープレイヤーにAI Libratusが勝利をしたと発表されました。ノーリミットテキサスホールデムは、ゲームをプレイする上でゲーム要素に関する未知の情報が必ずあり、終始全てのプレイヤーは全ての情報を知る事は出来ない、ということから「不完全情報ゲーム」と呼ばれています。反対に「完全情報ゲーム」とは、これまでにとられた行動や実現した状態に関する情報が全て与えられているような展開型ゲームのことで、全ての情報が1点に集まっているゲームのことを言います。将棋や囲碁、チェスなどのゲームは盤上のピースとその位置がゲーム情報の全てとなるので完全情報ゲームになります。今回のノーリミットテキサスホールデムのような不完全情報ゲームは未知の情報がある以上、予想や推測という人間の主観が影響するのでコンピューターには苦手な複雑性だと言われています。ポーカーでは相手にはったりをかけるブラフと呼ばれる行為が非常に重要で、勝負のカギを握っています。さらにポーカーは多くの持ち札を経過することによって成立し、最終的に勝つ為には途中でわざと負けることもあるような極めて人間的なゲームなのです。そのようなポーカーでAIが人間に勝利した、ということは素晴らしい功績です。AI Libratusと最強のプロポーカープレイヤーの勝負は20日間で手数の総数は12万手に及び、賭け金総額は20万ドルに達しました。
研究者によると、AI Libratusが今回発揮したテクニックはポーカー以外の不完全情報ゲームにも応用出来ると述べられたことから、麻雀界でAIが活躍する時代も近いことでしょう。

「AI vs 人間」の対決は囲碁や将棋、ゲームに留まらず、プロ野球日本シリーズ投球予測バトルやテレビCM作り対決など、様々なジャンルで行われていますが、ぜひともAIとプロ雀士の麻雀対局を見てみたいですね!今回のポーカー対決での勝利で麻雀対決も現実性が高まりました。

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