【最初に何切る?】麻雀基本戦術
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【最初に何切る?】麻雀基本戦術

目次
  1. 麻雀の2大原則を当て込め!
  2. 1枚の強さを考える!
  3. 手牌に数字の牌が多い場合
    • 配牌時の例
  4. 手牌に字牌が多い場合
    • 配牌時の例
  5. まとめ

基本的なルールを覚えたら中級者へ向けて勝つための思考を身に着けてみましょう!やみくもに打っていてはなかなか1位にはなれないでしょう。勝つためには、勝つための考え方と、それに基づいた打ち方が必要なのです。難しい戦術論ではなく、基本的で大切なことを紹介します。初心者の方は基本戦術を身に着けるだけでも十分戦力UPに繋がります

麻雀の2大原則を当て込め!

最初の配牌に麻雀の定石を当て込み狙いを定めてみよう。

麻雀の大原則が2つあります。順子(シュンツ)有利両面待ち有利、です。初心者の方は面子(メンツ)や役を作るのに一生懸命でメンツの種類によって有利な形があることなどはあまり意識していないでしょう。このあたりをハッキリさせたいと思います!これによって最初に捨てるべき牌も定まり、狙いも決めやすくなるでしょう。

どの程度順子が有利なのか考えてみましょう。

例えば、索子の の順子を作る場合、索子の はそれぞれ4枚あるので合計12枚の中から作ることが出来ます。一方で、刻子(コーツ)を作る場合、例えば、索子の の刻子を作るには麻雀牌は同じ種類の牌が4枚しかないので4枚中3枚を集めなければなりません。12枚中3枚集める順子と4枚中3枚集める刻子では、圧倒的に順子が有利であることが分かると思います。

では次に両面がどれほど有利なのか考えてみましょう。

例えば、 の リャンメン待ち はアガり牌が幾つあるでしょうか。この場合、 が4枚と が4枚の2種類で合計8枚です。
などのノベタン待ちは、自分で4枚中1枚使用しているので、残り が3枚と が3枚の合計2種類6枚のアガり牌があります。
などのシャンポン待ちは自分で4枚中2枚使用するので残り 2枚と 2枚で合計2種類4枚です。
などのカンチャン待ちの場合は、アガり牌が で合計1種類4枚です。
などのペンチャン待ちの場合は、アガり牌が で合計1種類4枚です。
などの単騎待ち(タンキマチ)の場合は、自分の手牌で4枚中1枚使用するので残り合計1種類3枚となります。

  • リャンメン待ちの待ち牌は 2種類8枚
  • ノベタン待ちの待ち牌は 2種類6枚
  • シャンポン待ちの待ち牌は 2種類4枚
  • ペンチャン待ちの待ち牌は 1種類4枚
  • カンチャン待ちの待ち牌は 1種類4枚
  • 単騎待ちの待ち牌は 1種類3枚

このように リャンメン待ち などの複数牌のアガり牌がある 待ち はかなり有利になります。

順子(シュンツ)有利」「両面待ち有利」の原則は、麻雀の基本中の基本ですが初心者の方はしっかり頭に入れておいて下さい。

1枚の強さを考える!

1枚の状態でも有利不利(=強さ)がある

牌には1枚の状態でも有利不利(=強さ)があります。例えば手牌に があるとします。この場合、 が新たに加われば のリャンメン待ちとなり、 が加われば のカンチャン待ちになります。 が加われば の対子(トイツ)ですね。

一方で、 の場合を考えてみましょう。 が新たに加われば のペンチャン、 が加われば のカンチャンとなります。 が加われば の対子(トイツ)ですね。

上の例で分かることは、1枚の状態からカンチャンやペンチャンの塔子(ターツ)を作ったり、あるいは対子(トイツ)作るのに必要となる牌の種類の多さが違います。 の場合は、 ですが、 の場合は、 と少なくなります。このような塔子や対子を作るために必要な牌を受け入れ牌と言います。

受け入れ牌 』(※厳密には)
1度のツモでシャンテン数を下げることが出来る牌のこと。シャンテン数を下げることはアガりの形に近づくことを意味します。二向聴(リャンシャンテン) → 一向聴(イーシャンテン) → 聴牌(テンパイ)。

向聴数(シャンテン数) 』
向聴数は現在の手牌の形からツモによってアガりの形まで後必要な牌が幾つあるかという数を表しています。二向聴は聴牌まで後2枚、一向聴は聴牌まで後1枚、聴牌はアガりまで後1枚です。

受け入れ牌が多ければ有利=強い、少なければ不利=弱い

この受け入れ牌の数や種類が多いと和了へ近づく可能性が高くなり有利となります。後1枚で塔子・対子が完成すると考えた場合、1 から 9 までの数牌と字牌の受け入れ牌の種類と枚数を考えてみましょう。
(※筒子、萬子、索子による違いはありません。)
(※塔子の完成とは、例えば1 → 13 や 2 → 12 となることです。また、対子の完成とは、例えば3 → 33 となることや、東 → 東東 となることです。)

受け入れ牌の多さは各牌で異なる
    ↑有利(=強い)

  • 孤立牌 3~7 の受け入れ牌は、5種類19枚
  • 孤立牌 2,8 の受け入れ牌は、4種類15枚
  • 孤立牌 1,9 の受け入れ牌は、3種類11枚
  • 孤立牌 字牌 の受け入れ牌は、1種類3枚
  • ↓不利(=弱い)

1枚ずつ詳しく見てみると以下のようになります。

  • 1の場合:1と2と3 の3種類11枚
    ※1は自分で1枚持っているので残り3枚、2と3は残り4枚あるものとするので、合計11枚が受け入れ牌と考えます。
  • 2の場合:1と2と3と4 の4種類15枚
  • 3の場合:1と2と3と4と5 の5種類19枚
  • 4の場合:2と3と4と6と6 の5種類19枚
  • 5の場合:3と4と5と6と7 の5種類19枚
  • 6の場合:4と5と6と7と8 の5種類19枚
  • 7の場合:5と6と7と8と8 の5種類19枚
  • 8の場合:6と7と8と9 の4種類15枚
  • 9の場合:7と8と9 の3種類11枚
  • 東の場合:東の1種類3枚
  • 南の場合:南の1種類3枚
  • 西の場合:西の1種類3枚
  • 北の場合:北の1種類3枚
  • 白の場合:白の1種類3枚
  • 發の場合:發の1種類3枚
  • 中の場合:中の1種類3枚

このように受け入れ牌を考えればどの牌を優先して集めるべきか、捨てるべきかの判断材料になるでしょう。

上記で紹介した順子(シュンツ)有利両面待ち有利1枚の強さ、これらの定石を踏まえることで何が有利なのか明確になったと思います。

手牌に数字の牌が多い場合

  • 順子系役を念頭にする
  • 孤立牌を見つける
  • ヤオチュウハイを捨てる

配牌時に数牌が多い場合、セオリー通りに順子(シュンツ)両面待ち(リャンメン待ち)に向かって揃えていくことを考えます。

配牌時の例

東1局 東家 ドラ表示牌は索子の2
配牌時の例

1萬3萬4萬7萬3筒4筒7筒8筒3索8索8索白東

例では、萬子(マンズ)、筒子(ピンズ)、索子(ソーズ)の数牌が多く、字牌が少ない状態です。数牌が多い場合では順子系の役を中心に考えます。

順子系役を狙ってみよう

順子系の役の代表に平和(ピンフ)があります。これは、門前(メンゼン)ですべてのメンツを順子で揃え、アタマを役牌以外にし、リャンメン待ちの形でテンパイすると成立する役です。麻雀のセオリーに則った役と言えるでしょう。逆に言うと麻雀のセオリーに従えばピンフが成立するとも言えます。ピンフ以外には、一盃口(イーペーコー)、二盃口(リャンペーコー)、三色同順(サンショクドウジュン)、一気通貫(イッキツウカン)などが順子系の役となります。中でもイーペーコーなどは比較的出現率の高い役なので、配牌の状態が良ければ狙ってみても良いでしょう。

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孤立牌を見つける

和了形(ホーラ形=アガりの形)の方向性を決めたら、次に孤立牌を見つけましょう。孤立牌とは、塔子(ターツ=順子1つ手前の2枚1組)や対子(トイツ=同じ種類の2枚1組)になっていない1枚の状態の牌のことです。

1萬3萬4萬7萬3筒4筒7筒8筒3索8索8索白東

例の牌姿では、 が孤立牌と考えられます。孤立牌は同じ種類の牌がもう一枚加われば雀頭となりますが、例の場合は のアタマ候補がすでにあります。

ヤオチュウハイを捨てる

順子系の役を中心に考える場合、孤立牌の中でも幺九牌(ヤオチュウハイ)を先に捨て牌候補として優先します。なぜなら1・9のヤオチュウハイは順子に成り辛く、字牌は刻子(コーツ)や槓子(カンツ)にしかなりいません。上述の 1. や 2. で紹介した定石に当てはめて考えてみればその理由が明確に分かるでしょう。

例えば手牌に がある場合は が手牌に加われば、 のリャンメン待ちになり、 が来ても、 のカンチャン待ちになります。一方で、 の場合、それぞれ同じ種類の牌が加わると、 のトイツとなりますが、メンツとするにはさらにもう1枚必要になります。また、仮に孤立牌が であった場合、 が加わると、 のペンチャン待ちとなり、 が加わると、 のカンチャン待ちになります。また、 と同じように考えられます。つまり、ヤオチュウハイは面子を作り辛いということが言えます。
つまり、 が最初の捨て牌候補となるでしょう。

手牌に字牌が多い場合

  • ホンイツ・役牌 を狙う
  • チュンチャンパイを捨てる
  • 鳴きを活用する

配牌時に字牌が多い場合、無理してチュンチャンパイを集めて順子系役を狙うより、字牌を活かした形で和了(ホーラ)を目指す方が良い場合があります。その際意識するのがホンイツ役牌です。特にホンイツは初心者があまり意識しない役なのですが、非常に重宝する大切な役なのでしっかり覚えて下さい!
因みにチャンタやジュンチャンタは出現率が低い役なので、敢えて狙うというより、無理をせずに自然な流れでの成立を目指してみましょう。

配牌時の例

東1局 東家 ドラ表示牌は索子の2

配牌時の例

1萬3萬4萬7萬4筒8筒8索白東東南南北
ホンイツ・役牌を狙ってみる

例のような配牌の場合は、字牌を無理やり整理するより、字牌を活かしてホンイツを狙う方が良いでしょう。ホンイツは字牌+筒子、索子、萬子の何れかの数牌で揃える役です。例の場合は、萬子の数牌+字牌でホンイツを狙ってみましょう。

チュンチャンパイを捨てる

ホンイツを狙うと決めたなら、必要のないチュンチャンパイはどんどん捨てましょう。例の牌姿の場合は、 です。
必要ないチュンチャンパイやその中でも真ん中の牌は優先して捨てるのが良いでしょう。なぜなら、チュンチャンパイや真ん中の牌は他家にとって必要となる可能性が高い牌なので、鳴かれたり終盤に危険牌となる可能性が高いからです。そのような牌は最初に捨ててしまって後々の放銃リスクを抑えます。しかしながら、序盤から派手にチュンチャンパイを捨てると順子系以外の役を狙っていると警戒されることにもなります^^;

鳴きを活用する

ホンイツは鳴いても2翻なので、鳴きを活用することも検討しましょう。ただ、鳴くと手を晒すので狙いが見抜かれる可能性が高くなります。ホンイツの場合は数牌の何れか1種類を集めるので、捨て牌に集めている牌が少なくなります。鳴いた場合は、晒した牌と捨て牌からほぼホンイツやチンイツと勘繰られることになるでしょう。従って鳴く場合はある程度手が整ってからにする方が良いとされます。

まとめ

まずは手牌の状態をしっかり確認し、順子系役へ向かうのか、字牌などを活かしてホンイツや役牌で和了を目指すのか、和了形の方向性を見定めましょう。その上で、孤立牌を見つけ、順子有利、両面待ち有利、1枚の強さなどの定石を当て込んで捨て牌候補を絞ってみて下さい。ただし、最初に決めた方向性もツモ牌の流れによって柔軟に変化させていきましょう。特に役は狙ってもなかなか成立しない場合も多いので、あまり成立に固執しないことをお勧めします。
他家や場の状況によって捨て牌の優先順位が変わるかもしれませんが、初心者の方はアガることを最優先に考えましょう!アガりや放銃のどんどん経験することで実践的なバランス感覚を身に着けることができるでしょう。

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