平和(ピンフ)初心者必修の基本役を徹底解説 !!【1翻役】
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平和(ピンフ)初心者必修の基本役を徹底解説 !!【1翻役】

平和(ピンフ) とは、麻雀で数ある役の中で基本中の基本と言われる役です。
「ピンフ」という言葉は知っているけど、一体どんな役なのかは分からないけど、ピンフがついてたらラッキー、といった初心者の方も結構多いのではないでしょうか。
ピンフって響きが何だか弱そう、どーせ覚えるなら大三元とか国士無双とかのカッコいい役を覚えたいなんて思うかもしれませんが、出現頻度が非常に高いピンフを覚える事は、レベルアップには絶対に欠かせませんので、しっかりと覚えましょう!

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平和(ピンフ)とは?

平和(ピンフ) [メンゼン役] [1翻]
ピンフとは、麻雀の役の中でもタンヤオと並ぶ最も基本的な役の一つで、出現率が非常に高く、およそ20%の確率で出現すると言われています。
出現率が多いということは、その分他のプレイヤーが成立させてくる、ということにも繋がります。もし、ピンフが使えないのであれば、そのだけ自分が不利になってしまうので、この記事でピンフを覚えてしまいましょう!

平和(ピンフ)初心者必修!
順子のみ
両面待ち
雀頭
アガリ
1翻 門前役 出現率:20%

4面子を順子のみで作る。アタマは役牌以外、待ちは両面待ちでなければならない。

平和(ピンフ)の成立条件

2-1. 頭に入れよう、4つの条件

ピンフは基本的な役ではありますが、その成立条件は少々複雑です。

  • 門前であること
  • 全ての面子が順子(シュンツ)で構成されていること
  • 雀頭(ジャントウ = アタマ)が役牌でないこと
  • テンパイした時の待ちが両面待ちであること
    ※両面待ちを含む3面待ちなどの多面待ちも可

お気づきでしょうか?実は、この条件の2~4には”符がつかない”という共通点があります。
つまり、符のない(平らな) アガり(和了) で 平和(ピンフ) と言う通り、符のない事がピンフの条件だとも言えます。
ピンフの成立条件を満たすと、アガっても符がつかないことから 符のない(平らな) アガり(和了) という事で、平和(ピンフ)と呼ばれるようになりました。
ただし、平和ロンの場合は「符が付かない」の原則から外れ、門前ロンの10符が加符されます。平和の役の成り立ちにその理由がありますが、現代では「基本符の20符と門前ロンの10符以外の符が付かないアガり」ということになります。
1の条件では符がつきますが、これについてはこの後の”ピンフと符の関係”で説明します。

1 門前(メンゼン)
他家(ターチャ=他のプレイヤー) の 捨牌 で ポンチー明槓(ミンカン) などによる 鳴き をせず、ツモ によって自力で手牌を揃えること。
2 順子(シュンツ)
3枚連続した数牌(シュウパイ) を揃えた面子(メンツ)のこと。萬子(マンズ)、索子(ソーズ)、筒子(ピンズ)それぞれ同じ種類で集めます。
など
雀頭(ジャントウ = アタマ)が役牌でない
場風(バカゼ)
または、
圏風牌(チャンフォンパイ)
東場の時は
南場の時は
自風(ジカゼ)
または
門風牌(メンフォンパイ)
東家(トンチャ) は
南家(ナンチャ) は
西家(シャーチャ)は
北家(ペーチャ)は
三元牌(サンゲンパイ)
4 両面待ち(リャンメンマチ)
下記のように、の両面(両サイド)であるが待ち牌となる両面待ちです。

面子

面子

雀頭

両面待ち

面子

待ち牌

3面待ち
以下は3面待ちと言われる形です。 が待ちの形であり、 が待ち牌です。3面待ちは両面待ちを含んでいるのでピンフが成立する待ちの形となります。

3面待ち

面子

面子

雀頭

待ち牌

ここがポイント!

「2 3 4 5 6」での「1-4-7」まち、「3 4 5 6 7」での「2-5-8」待ち、「4 5 6 7 8」での「3-6-9」待ちなどの3面待ちはピンフになります。
一方で、「3 4 5 6」での「3-6」待ち、いわゆるノベタンの形ではピンフになりません。
また、例えば「3 4 4 4」での「2-5・3」待ちの「3」の場合や、「5 6 6 6」での「4-7・5」待ちの「5」の場合、単騎待ちと見なされピンフにはなりません。

それでは、以上の4条件を満たしたピンフの例を見てみましょう。

順子

順子

順子

雀頭

両面待ち

待ち牌

4つの条件をしっかり確認出来ましたか?
以下は条件を満たさずピンフが成立しない例です。それぞれ、どの条件を満たしていないか分かりますか?

2-2. ピンフが成立しない例

平和にならない例 その1
面子

面子

待ち

雀頭

チー

平和にならない例 その2
順子

刻子

順子

待ち

雀頭

平和にならない例 その3
順子

順子

順子

待ち

雀頭

平和にならない例 その4
順子

順子

順子

待ち

雀頭

平和にならない例 その5
待ち

順子

順子

順子

どうですか?分かりましたか?
では、答えを見てみましょう。

  • その1 門前でない(チーをしてしまっている)
  • その2 順子のみで構成されていない(六萬が刻子になっている)
  • その3 雀頭が役牌になっている(雀頭が役牌の「中」になっている)
  • その4 両面待ちになっていない(待ち牌が「六筒」しかない)
  • その5 両面待ちになっていない(ノベタン待ちになっている)

その5ではが待ち牌なので両面待ちのように思われますが、待ち牌が雀頭になる場合はノベタン待ちと言い、単騎待ちの扱いになります。

2-3. ピンフと符の関係

ピンフの成立には、門前でアガるという条件がありますが、門前でアガるとツモ和了で2符、ロン和了で10符が与えられます。
しかし、これはではピンフは符が付かないのが条件だという説明と矛盾してしまいます。

何故このような矛盾が生じたのでしょう。
麻雀は明治の終わり頃に日本に伝えられましたが、それ以来、全国各地で様々な新ルールが加えられ、ルールがバラバラの状態になっていました。そこで、当時の麻雀団体により、1929年4月11日に東京駅前大阪ビル内のグリル「レインボー」にて、麻雀のルール統一を目的とした会議、通称「レインボー会議」が行われました。その会議では様々なルール統一が行われましたが、その中の一つがツモとロンの符設定だったのです。しかし、決めたは良いものの、そのルールではピンフは符がつかないとのルールと矛盾してしまいます。もちろん、この矛盾に対しても議論がなされましたが、結果的にはピンフ本来の意味を無視した形での例外ルールが生まれたのです。次に、その例外ルールについて説明します。

2-4. ピンヅモのルール

ピンフをツモで上がることをピンヅモと言います。ピンヅモの場合、ツモによる2符は認められず、符は副底(フーテイ)による20符のみ、翻は門前自摸(メンゼンツモ)とピンフが複合するので2翻となります。

ピンヅモありのツモ和了 ・・・ 20符 2翻

しかし、地域によってピンヅモのルールを認めていない場合もあります。ピンヅモ無しの場合、ツモで上がるとピンフは成立しません。
その場合、符はツモでの2符と副底20符で22符、符計算は端数切り上げなので30符になります。しかし、ピンフは成立しないので、翻は門前自摸のみで1翻となります。

ピンヅモなしのツモ和了・・・ 30符 1翻

このように、ピンヅモルールの有無により点数が異なってくるので注意が必要です。ピンヅモは、特に関東を中心とした東日本では一般的ですが、特に西日本ではピンヅモを認めない場合もあるそうですので、ピンヅモのありなしは事前に確認しましょう。

2-5. ピンフのロン和了

ピンフロン和了(ロンでアガること)の場合はどうなるでしょうか。
ロン和了の場合、門前加符10符とピンフは両立するので、副底20符+門前加符10符で30符、ピンフの成立で1翻となります。

ロン和了  ・・・ 30符 1翻

2-6. 喰いピンフ形

喰いピンフとは、「鳴いたピンフ」という意味ですが、現在のルールではピンフは門前のみで認められる役で、鳴いた場合はピンフは成立しません。しかし、門前(メンゼン)以外のピンフの条件を満たした形を喰いピンフ形といい、例外的な符の計算がなされます

例えば、下記の手牌の場合、索子を鳴いている(チー)のでピンフは成立しませんが、鳴き以外でピンフの条件を満たす場合は、喰いピンフ形となります。

面子

面子

面子

雀頭

チー

もちろん、鳴いているのでピンフの役は付かず、この場合は「1・2・3」の三色同順のみとなります。
普通に点数計算をすると、基本符の20符と三色同順の1翻で700点です。
しかし、麻雀の点数は最低でも1000点というルールがあり、この点数計算では矛盾が生じてしまいます。
そこで、喰いピンフ形の場合は30符にするという苦肉の策が考えられました。
これにより、上記の例でも30符1翻で1000点となります。

平和(ピンフ)のメリット

3-1. 他の役とも相性抜群

ピンフが基本的な役だと言われるのは、その出現率が高くアガりやすいという理由以外に、他の役との組み合わせやすいという理由もあります。ピンフのみだと1翻の安い手ですが、他の役との組み合わせで高得点を狙いましょう。

代表的な組み合わせに「メン・タン・ピン」があります。これは、門前リーチ、タンヤオピンフの3つの役が組み合わさった状態を表す言葉です。

メン ・・・ 門前(メンゼン)リーチ
タン ・・・ タンヤオ(一九字牌を含まずアガる役)
ピン ・・・ ピンフ

この3つの役の条件を全て満たしている状態、それがメンタンピンです。これだけで3翻、ツモれば門前清自摸和の1翻とドラが1枚あれば満貫確定となります。

メンタンピンの例
順子

雀頭

順子

待ち

順子

ツモ

メンタンピンは比較的簡単に狙える手であり、それなりの得点も見込めるので、麻雀の基本系ともセオリーの一つとも言えます。滅多に出現しない大きな役も魅力的ですが、着実に点数を積み上げる為に基本となるメンタンピンは常に意識するようにしましょう。

もちろん、メンタンピン以外にも多くの役と組み合わせが可能です。以下にいくつか代表的な例を挙げますが、これらをまるごと覚えるというよりも、ピンフの条件をしっかり頭に入れる事が重要です。ピンフの条件が身に染みていれば、どのような役が来ても、その役と複合可能かどうかはすぐに判断出来るはずです。

一盃口(イーペーコー)との組み合わせ例
一盃口(順子)

順子

順子

雀頭

一盃口(イーペイコウ)
同じ順子を2組
アガリの形
1翻 門前役 出現率:4.5%

全く同じ順子を2面子を作る。

三色同順(サンショクドウジュン)との組み合わせ例
順子

順子

順子

順子

雀頭

三色同順 (サンショクドウジュン)
萬子、索子、筒子の全てで同じ数字の順子
アガリの形
2翻 喰下り1翻 出現率:3.5%

3種類(萬子、索子、筒子)の全てで同じ数字の順子を作る。

一気通貫(イッキツウカン)との組み合わせ例
順子

順子

順子

順子

雀頭

一気通貫 (イッキツウカン/イッツー)
同じ種類で1~9までを揃える
アガリの形
2翻 喰下り1翻 出現率:2.5%

萬子、筒子、索子のいずれか1種類で<123><456><789>の3つの順子(シュンツ)を揃える。

3-2. 平和(ピンフ)はドラが乗りやすい

順子のみで構成されるピンフは、手牌の中で牌が被りにくいので、必然的に多くの種類の牌を持つことになります。
重複する牌がアタマだけの場合、全部で13種類の牌を持つことになります。

麻雀牌は全部で34種類です。その34種類の中に必ずドラが存在するという事は、単純計算すると13/34の確率、パーセンテージで言うとおよそ 38% の確率でドラが乗るという事です。千差万別に変化する状況の中では、この数字はあくまで目安にしかなりませんが、ピンフは比較的ドラが乗りやすい手だという事は間違いありません。

平和(ピンフ)は無理に狙わない

作りやすいアガりやすい他の役との相性が良いドラが乗りやすい、良い事づくめのようなピンフですが、デメリットを挙げるとすれば、それは単独での点数が低いという事です。つまりは、無理してまで狙う役ではないという事です。早アガりを狙うなら、鳴きでもアガれるタンヤオの方がはるかに有効です。ピンフは狙って作るというより、気が付けばピンフが狙える形になっている事の方が多いです。ピンフを狙える形を見逃さないように意識するのは大事ですが、4つの成立条件に縛られることなく、柔軟に手を変える発想を持つようにしましょう。

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符計算問題【お役立ちツール】

符計算問題にチャレンジしてみよう!
基本ルールと役を覚えたら次は点数計算です!

東場・東家/親
ツモ
待ち
順子
順子
明刻(幺九牌)
暗カン
解答を見る!

ざんねん。不正解です…

1翻60符ツモ-1,000点×3(1000オール)
役牌1翻
副底(フーテイ)20符
ツモ2符
明刻(幺九牌)4符
暗槓(幺九牌)32符
カンチャン待ち2符

プロから一言!

鈴木たろうプロから一言!

ピンフは麻雀の基本のような役ピンフになるような手牌進行が効率の良い手牌進行になる。
平凡な感じだけど、貴重な1翻。門前かつ両面以上なので、リーチと相性が良い。

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